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バイバイのちゅー♡
しおりを挟むベッドの上で俺に覆い被さってる楓からの乳首ペロペロ攻撃を受けてる俺は必死に声を出すのを堪えていた。
気を抜くとおかしな声が出そうだからだ。
ペロペロだけじゃ無くて、吸われたり、甘噛みされたり、俺の乳首に色々やって来る楓はたまにチラッとこっちを見て笑ってるように見えた。
「か、えでっ」
「貴哉もそんな顔するんだな」
「は?」
「エロい顔してるぜ」
「はぁぁ!?」
「どうやら貴哉は乳首感じるみてーだな。早川とやる時攻めてもらえよ。もしくすぐったい時はこうしてって言うといい」
「……は、はい」
ふと早川の名前を出されて我に返る。
そうだった、俺は楓にセックスのやり方を教わってる最中だった。
こうやってちょいちょい楓が引き戻してくれるから助かるぜ……
「よし、次は……下に行ってみるか」
「下……ですか」
「なぁどこまでしていい?」
「どこまでって、どこまであるんだよ?」
「んー、挿入してイクまでが最後だけど、さすがにそれは出来ねぇだろ?ここ触るまでにしとくか?」
「っ……!」
俺の下半身をチョンと触って来る楓。さっきの乳首を舐められた事によって半勃ちになってたからビクッと反応してしまった。
「あ、悪い……ってか貴哉、そんなに良かった?」
「俺も驚いてる。まさか楓に舐められてこうなるなんて」
敗北感と恥ずかしさで横を向いてると、楓は優しく頭を撫でてくれた。そして自分の下半身を俺の腰に押し付けて来た。
すると、硬い物が当たった。
「えっ楓も!?」
「貴哉だけじゃねぇよ。男だったらエロい事したら勃つのは当たり前だろ」
「そ、そうだよな!あはは」
「貴哉はほんと……」
「ん?ほんと?」
「んーん、何でもねぇよ」
それから楓は俺をギュッて抱き締めて来た。
本来こういう行為は早川以外とはしちゃダメだって分かってる。実際楓としてる事に少しは罪悪感もあったりする。早川は楓の事警戒してるし。
でも楓だから、楓にも好きな奴がいて、それでも俺に教えてくれようとしてるんだ。
だから俺は楓を受け入れられた。
「なぁ楓は嫌じゃねぇの?俺にこういうのするの」
「嫌な訳ねーだろ」
「ほら彼氏に悪いなぁとか」
「それはある。でも俺と貴哉が言わなきゃ誰も知らねーままじゃん」
「そりゃそうだけど」
「貴哉、早川に悪いと思ってるならもう辞めよう。後悔する前にな」
「…………」
愛する早川への罪悪感と、教えてくれてる楓への申し訳のなさと、葛藤している自分への悔しさに俺は楓にしがみついた。
楓は何も言わずに背中をさすってくれた。
「楓っ俺、馬鹿だから気付くの遅くなった」
「ん?」
「これって浮気だよな……?」
「……貴哉」
「俺、しちゃいけない事を……」
「違う!浮気なんかじゃねぇよ!勉強だ!」
「楓……」
楓は大きな声で言った。
楓が大声を出すのは珍しかったから驚いた。
そしてそれよりも驚いたのは楓の今にも泣きそうな表情……
「俺が変な事言ったせいで悪かったよ。でも浮気なんかじゃねぇよ。貴哉は早川の為に知りたかったんだろ?」
「そうだけどっ」
「なら浮気じゃねぇ!」
「楓、これが浮気じゃねぇなら、何で泣きそうな顔してんだ?」
「っ……」
「楓、俺が悪かったよ。こんな事頼むんじゃ無かった。また楓に辛い思いさせちゃったな俺……」
「貴哉!」
「せっかく仲直り出来たのにな」
「俺は辛くなんかねぇ!」
楓はまた俺を抱き締めた。今度は強く。
「貴哉、頼むから嫌いにならないでくれっ」
「楓?」
「やっぱり貴哉といるの楽しいし、また嫌われるとか嫌だ!貴哉に頼まれて嬉しかったんだ!貴哉の為になれる事がっ」
「はは、嫌いになんてなるかよ!」
「お互い恋人いるのにこんな事しちゃいけないって自分でも分かってるんだ。でも嫌じゃなかった。貴哉だから」
「……それ、俺もだぜ」
「貴哉も?」
「むしろ楓以外とか考えらんねーよ。乳首舐められて感じるとか、アソコも勃つ気がしねー。多分楓だからだろうな」
「……嬉しい」
俺が思ってる事を言うと、楓は頬を赤く染めてボソッと言った。え?照れてんのか?
うわぁ、楓がそんな顔するなんて驚いた!
「楓ー!俺達はもう喧嘩なんかしねーよ!何があってもな!」
「何があっても?」
「おう!」
「それはどうかな?」
「何ぃ!?何でそんな事言うんだよ!」
「だって、俺今貴哉に嫌われる事したいと思ってるもん」
「何でだよ!てか嫌われる事って何だよ?」
「してやろーか?何があっても喧嘩しない自信あるんだろ?」
「ある!やってみろ!」
「んじゃ遠慮なく♡」
「ん?それぐらいなら……!!!」
また楓が抱き締めて来たから、それぐらいなら散々さっきまでされてたから余裕だと思ってたら、そのまま顔を近付けて来て唇にキスをされた。
さすがに驚いて離れるけど、楓は追うようにまたキスをして来た。
「ンッ……かえっん!」
名前を呼ぼうと口を開けた隙に舌を入れられた。楓の舌が俺の口の中に入って来て絡み付いて来た。
は、早川とするのとはまた違うキスだ!
「やっ……かえでぇ……んんっ」
「……貴哉」
キスされながら、乳首を触られて俺は軽くパニックだ。とにかく楓はキスも上手かった。それに加え乳首触られたらヤバいだろ!
「ふあっ……やめろっ」
「なぁ、これでも喧嘩しないでいられるか?」
「意地悪っ!」
「やべ、可愛い……」
「んんっ」
意地悪を言われたからそのまま言っただけなのにまたキスをされた。
「貴哉さ、嫌ならもっと暴れるとかしなきゃダメだろ。じゃなきゃ俺止められねぇよ」
「だって、嫌じゃねぇもん!」
「は?何それ」
「楓とするの嫌じゃねぇよ?嫌だったらそもそも楓んちに来てねーよ」
「……だって貴哉には早川いんだろ」
「早川は早川だろ。楓は楓。さっき楓はこれは浮気じゃねぇって言ってたし、勉強なんだろ?」
「…………」
「そもそも楓にも彼氏いるし!早川いるのは関係なくね?」
「相変わらずの天然っぷりだな……」
「てめぇ!馬鹿にしてんのか!」
「してないしてない。なぁ、貴哉はどこまで俺と出来るんだ?」
「どこまでって聞かれても……乳首舐められるのも嫌じゃなかったし、キスも平気だったぜ?」
「お前、本当にそれ相手が俺だからか?さっき芽依ちゃんとキスしたじゃん、それは?」
「あれは仕方なくだ!お互い嫌々に決まってんだろ!」
「はは、貴哉ってほんと分かんねー」
「楓なら分かれよ!」
と、ここで俺のスマホが鳴った。そういや今何時だ?結構楓と過ごしてる気がするけど……
楓の部屋にあった時計を見ると既に21時を過ぎていた。
「って、もうこんな時間かよ!?やべー!早川に会いに行く予定だったんだ!」
「あ?もう帰んの?」
「おう!色々教えてくれてありがとうな!また遊ぼうぜ楓!」
「んー、なぁ貴哉」
「何?」
俺が服を整えて支度してると、楓が近付いて来て肩を叩かれた。
そして振り向くと、もう一度キスをして来た。
「バイバイのちゅー♡」
「なっにしてんだお前っ!もう先生は終わってんだろうが!」
「だって俺からのキス嫌じゃねんだろ?いーじゃん♪あ、早川んちまで送ってく。ほれヘルメット」
「え、もしかして庭にあった原付って楓のか?」
「そだよ。高校入って免許取ったんだ。ほら早くしろー」
「あ、待てよ!ってか絶対早川の前ではするなよな!」
俺は楓の後をついて行きながら注意するのを忘れなかった。
そしてスマホを見て切れちゃったけど、さっきの着信の相手を確認しておく、戸塚だった。
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