詩まとめ

谷岡藤不三也

文字の大きさ
上 下
19 / 22
19

歌詞(詩)集6「臥薪嘗胆」

しおりを挟む
歌詞(詩)集6「臥薪嘗胆」



「時間は有限だろ!という言葉に背中押されて頑張ろうと思えた日」

時間は有限だ!という割に
集中力は続かない
だからいろんな選択肢を用意して
風呂敷広げて忙しく生きる
したら有効に使ってるように見えるでしょ
トータル戦法さ

時間をかければ良いものができるというわけでもない
時間をかけることは別にクオリティアップと同義ではない
別の理由で止まってるだけってのが大半
素早く完成させられるならそれに越したことはない
けどそんなに短時間で終われるものばかりではないし
やる気も持続しない

時間をかけると腐るというなら
やはりスピードが命では?
でもこのスピードは現実世界の時計とリンクしてるわけじゃない

心の時間を指している
こいつは止まったり動いたりする
割とすぐに飽きはするものの
やる気は周期する
好みが周期するように
しばらくすれば他のものに飽きて、また戻ってくる
ここから止まってた時間が再スタートするのだ

そうやっていろんなところを巡りながらぐるぐる回る
まるで地球のように
自転しながら公転する
そうやって生きていくのが私には合ってる
これが私なりの有限な時間の使い方

君たちはどう使ってる?人生



「人類始まって色んな人がいたわけで、もはやあらゆる道はレール化してる。でもね、それを自分で選んで納得できるかが大事だと思うんだよね」

薄っぺらい自己啓発本に必ず書かれていること
自分の本当にやりたいことをやれ
歯車になるな

高学歴、高給取りというレールがあるが
同じように好きなことをやるというレールも出来上がっている
なんも目新しくない、うんざりするくらい言われ尽くしてる

ドロップアウトしたつもりでも
待ち受けるのは自由人というレール
そこでも結局自由人たるものというルールが存在していて
なんとなくのそういうのに従うのは変わらない

あと、よく好きなことをしてる割には
歯車だなんだと他人を非難するというか見下す人いるよね
好きなことやってるはずなのに余裕ない、充実してないってこと
あるいは、しつこく非行を誘ってくるやつ?
堕ちた仲間が欲しいがために
引き入れようと頑張ってる

なんかダサくね
好きなことしてる割に楽しそうに見えないんですけど

そう言ってしまう人は後悔してるんだろうね

やりたいことはある
けどでもだってと続ける人は
情熱がないってだけだろう
そう言うと、反射的に「いや違う」と言ってくるかもしれない
でもね、色んなやらないあれこれを考えて
それで押し込めてしまえるほどのやりたいしかなかったってだけなんだよ
それは単に生きてる中で喚起されるあらゆる興味の中のうちの一つってだけだったんだよ

本気でやりたいと思ったら
もう動いてるものだから
近道を行くやつもあれば
石橋を叩くやつもいる
でもどちらも心の向きは同じ
言い訳してないから近道じゃない
言い訳してるから遠回りじゃない
どちらも本人にとっての最短ルート
囚われてないよ、謎の概念には

側から見てを気にしてない
本人は全速力だから
周りから見えて遅いとか早いとか関係ないんだ

人は本音に知らず知らずのうちに流れてる
だから今を否定することはない
胸を張って今を生きていけばいい
今が常に自分のやりたいことなのだから
変わろうと思ってたら
本当を見つけられたら
意識が気づく前に、言葉で気づく前に
体はもうそっちに動き出してるから
今はもう変わり始めてる



「掃除洗濯食器洗いに終わりがないのは人生だから」

掃除洗濯食器洗いに終わりはない
終わりはないからやる気ない
やる気出さずに任務遂行

汚れてるところ見つけたらちょっと楽しい
洗い流して綺麗になったらちょっと嬉しい
洗濯物干しに外に出たら気持ちがいい
取り込む時間になってもまだ乾いてなかったら
このやろーと思って扇風機スイッチオン

長時間はやらない
まとめてやらない
疲れるまではやらない

少しずつでもない
単発気分転換
生活のリズムの節目
休符としての家事
頭使いたくない時おすすめ
なんだかんだリフレッシュ
義務じゃないから
有効活用してるから
いい意味でなくてはならないものとなった
もはや生活の一部
やらないと逆にリズムが狂う

だから掃除洗濯食器洗いに終わりはない
終わりはないからやる気ない
やる気出さずに任務遂行

人生と共にあるのだ
終わる時は一緒だ



「だから」

本当は仕事があったほうがいいに決まってんだよ
仕事できないから決まらないから
あるかもわからない才能探して
箪笥忙しく開け閉めしてるんだよ
埃に塗れながら

仕事があれば
寄りかかれる棒があればどんなに楽なことか
泣きながら作ってるよ
何になるかもわからないガラクタ同然のものを
心では泣きながら
でも泣いてても何も好転しないから
泣きながら続けるしかない

泥沼の底に光るものは果たしてあるのか
確かめ終えて上がって息をすることが叶うかな

そんな最悪を考えながら
今日も私は眠る

心の隅っこではいつも泣いてる
でも泣きながら続けるしかないから
それ以外道はないから
ポジティブじゃない夢追い人の方が実は多いんじゃないかな
ない反応に焦燥感を掻き立てられながら
救われたいと願う
でも叶わないことを知ってるから

思いつくことを続けるくらいしかやれることないから
泣きながらやるしかないから

続けることが能だと言い聞かせながら
無表情で泣きながら
夢を続けなきゃ生きられないから



「アマエ」

できないじゃなくてやろうとしてない
やりたくないわがまま
甘えてるだけだろ
この甘えがどこまで許されるか
成果を出してこの果実を享受し続けたい
でもそこまで現実は甘くない
自分のテリトリーから外に出た世界の風は冷たい
心折れながら続ける
終わりを考えても仕方がないから
とりあえず今できる精一杯
1日ずっと動き続けて
何かしらずっとやって
寝て
起きて能動的1日を毎日
今日ずつ遂げていく



「作ることで救われているのはいつも自分」

作ることで作る姿勢でいることで
救われているのはいつも俺だ

作品は誰かに読んでもらって初めて完成するというなら
俺の作ったのは永遠に完成しないね
でもいいと思えるのは
全て自分のために作ってるという原点があるから
欲張るな、身の程を知ってるだろう
自分を安心させるために
気持ちを楽にするために作ってる
自分のために作ってるのだ
余剰を期待して外に出してはいるが
あくまでも余剰、そして自分の手の届く範囲ではないことを知ってるだろ
原点に立ち返って
自分をどうやって満足させようか
今度はどんな新しいことをして驚かせてやろうか

いつでも自己完結
全ては自己満足
何をやってもゼロサムゲーム
でも作る
だから作る
他人の作った遊びを受け取るには対価がいるが
自分で作って遊ぶ分には0円だ
作ることを遊びにしてしまえば
あとは死ぬまで楽しみ続けられる
逃げ場があって良かった
発想の転換でいかに何もしないかここから動かないかコストをかけないかの勝負
向上することに意味はない
今この瞬間に満足できればいい
寝る前に今日はこんなことしたなと思い出して並べて満足して落ちれたらそれでいい
満足な死の繰り返し



「また会えたね」

冷凍保存していたつもりの思い出は
いつの間にやら乾いていた
冷蔵と間違えたかな
賞味期限と消費期限を間違えるみたいに

赤や金や緑よりも君には黒が似合っていた
若さを額に下ろして
にこっと笑ってくれ

青春したいなあなんて言ってた部活の日々を終えて
君は君を解放してるのかな
それともただ世代のらしさに染まってるだけなのかな

あの頃が良かったとか思ってるのかな

今の君の姿を見ることができて嬉しい
けど名前が同じで、姿形が近似してるだけで
やはりあの頃の君とは別人だね
あの頃の君が好きで
あの頃の君に恋焦がれていた

思い出は真空パックに詰めて額縁に入れて玄関に飾って
毎日出かける前に眺めてる
わけでもないけど

変わったんだ
時は流れた
二人の間に同じように
気持ちも変わった
あの頃はもう二度とない
でも好きだった思い出はずっとある
気持ちはまだ残っていたよ
変化を愛せるくらいには

また会えたねと言えるほどには
僕らの距離は近くないけれど
今でも君が好きだよと
胸を張って
僕はそう言うことができるよ



「部活のたられば」

せっかく試合に出られてたんだから
もっと積極的にコミットしてよかったんじゃないかなーと思う
一人の大エースにばっかり上げてたら
今度はクイックが楽しくなってきて
コンビやらパイプやらトスワークに夢中になって
そしたら今度は自分もスパイク打ちたくなって
ツーセッターにして
今度はブロックが面白い
サーブが面白い
レシーブが面白い
っていう具合に自分の中で興味の流行を作って
それでそれぞれに集中していけば楽しかっただろうなーって
ただやってただけだからさ

顧問の先生とも距離感は近かったし
チーム作りに対して意見したらちゃんと議論できたような気はするんだよな
もっと楽しくできたのになーって思う
上手くなるとかじゃなくて
もっとシンプルに自由で楽しかったろうなーって思う
コンタクトにしてればなーとかな
後の高校の惨状を思うと尚更

楽しみは、午前練の後のカードショップだけなんて勿体ない!



「名を名乗れ!」

名前も名乗れないやつがでしゃばってくんじゃねー
迷惑メールでも名乗ってくるぞ

自分の発言に責任持てない奴はしゃべるな
お前に発言権はねえよ
頭とか中身じゃなくて態度の問題だ
壁に投げたボールは跳ね返ってくることをわかってないやつが多すぎんだよ
何も人に感謝しろとか
相手の痛みをわかる人にとか言わないわ
ただ単に防衛本能
自己中心的に世界を見たときでさえ、身を守る本能は常に頭にあるはずで

お前らはどんな世界に立ってるの?
お前の足消えかかってねえか?

自分の足で立つ
自分を自分と規定するもの

名前は大事にしな
誇りに思いなよ
お前がお前としてある証
だから誇りを持って堂々と名乗れ
喋る前に名を名乗れ
世界にお前の名前を轟かせろ



「こんなことを思ってはかき消す日々」

何もなさないままここで死ねば
才能がないことが露呈せずに済むか
可能性の海に放り投げて姿を観測確定させずに済むならそれもありなのかな

未練はあるしやりたいことはたくさんあったけど
まあいいや別に
諦め切れないものなんてない
今までどれだけ素早く選別してきたと思ってる
諦めることにかけては一流と言えるだろう
選別した結果残ったものといっても
大したものではない
尺度如何で如何様にも捌ける

価値あるものなんてなかったわけです
価値あると思ってないと生きてらんないし

いつだって頭の片隅で白々しいなってツラして笑ってる誰かがいて
それを意図して無視して目の前のことに目を輝かせる
薄寒さを内包した夢中
純度100の感情なんかない
そんな漂白できないよ
常にカウンターパートがあって
相反する意見を否定してこうだと何度も繰り返して自己暗示にかける
信じ込ませる、自己洗脳しなきゃ目は見えない
見えるもの全部がひとまとまりになって
区別できやしない
価値を持つために信じ込ませる
そうと何度も唱え続ける

でもないものはない
続ける才能って苦し紛れすぎないか
それは本当に欲しい才能がなかった時の慰めじゃないか
たらたら続けるのはただ苦しいだけ
ならここで終わっても別にいいのか

終わりはくる
ある日プツンと糸が切れるように
突然来る



「あゆむ」

身体が歩きたいと言っている
日差しを浴びて目を細めながら歩きたいと言っている
学生時代何度も通ったあの道を歩きたいと言っている

身体の赴くままに
頭は後からついてくる

歩かないと進まない
歩かないと辿り着かない
困るのは自分
立ち止まっても進むのは時間

いくら疲れてても
いくら足痛くても
ここはアスファルト
腰を下ろせるところもない

だから歩く
考えずに歩く
いつもよりも歩幅狭くとも歩く
歩いてれば着実に近づいているから
このまま歩みを重ねれば確実に辿り着くから

安心して考えない
考えずに歩む

心細くはない
目的地はわかってるから



「断捨離は止まらない」

断捨離楽しい
ソリッドになっていくようで

物売るの楽しい
循環させているようで
血の巡りを良くするために
手元に置いてあるだけのものは手放して
流れの中に放ってあげよう
必要な人の元へ

リサイクルできるものはしようよ
捨てるよりもリサイクルに出そう
なんだか貢献してるって感じがして気持ち良くない?楽しくない?

部屋も頭も先鋭化していく

捨てれば捨てるほど加速していく
高速で走る気持ちよさ
最高



「言の葉の裏には何がいるかな」

そんなにコスパを気にするなら辞書読んだら?
早く死にたいから不健康してますって?じゃあとっとと死ねよ

自分が成長できるかもしれない機会を
くだらないプライドのために逸するやつを馬鹿という

よくわからん言葉並べて本心を覆い隠すことを奥ゆかしいとは言わない
それは普通に醜い
それっぽいだけのカッコつけた言葉たちを身に纏ったところで
君の心は満たされない
鏡で見てむしろ自己嫌悪に陥るだろう

ほんとはわかってる
くだらない理由だってわかってる
理由なんてないってわかってる
理由がないということについて掘り下げていきたくないのだ
深淵に迫る行為
心に触りたくない、解りたくない、自分も他人も
傷つけてしまうかもしれないから
とてもデリケートな部分
修復はされない
傷は一生もの

腫れ物には触らない
触らぬ神に祟りなし

そんなこんなで逃げてくから
自分の人生しかないのに楽しくない
嘘に嘘を重ねてどんどん知覚から遠くなっていく
厚くしたら確かに傷は生身には届かないかも
でもその分刺激もまた届かない
生きてると肌で感じることはできなくなる
だから簡単に心を無視できる

別にくだらない理由だっていいじゃん
なんとなくが一番の理由でしょ
言葉なんて全部後付けで意味なんかないんだから
そんなのに頼ってるなって

恥ずかしがるなよ己の選択を
他人に説明できないことは当たり前だぞ
説明できてると思い込むほうがむしろ不自然
わかるわけないんだから
どれだけ自分が正確な言葉で伝えたところで
その正確な言葉に込められた意味がそのまま伝わるわけじゃないんだから
自信持ってわかりませんでいいんだよ
言葉にすることで意味が霧散してしまうこともあるんだし
あえて言語化しないという態度だってあっていい

掘り下げて考えて、どれもしっくりこなくて
なんとなくのキッカケっぽいのはわかるけど
そこから先の明確な答えはわからない
それが一番いい
なんとなくわかるけど、やっぱりわからんがいいのさ



「泣き虫はお得」

泣くとストレス発散になるし目の疲れも取れる
お得
どんな些細なことでも泣いてしまう自分が嫌だった
でもこれは心の反射
傷つかないよう
ストレスを溜めないよう
目が疲れないよう
身体が俺を気遣って流してくれていた涙

今では素直にありがとうと言える

涙を流すことは弱さの象徴じゃない
決して屈せず、心を保ち
反撃の機会を狙う強かさの証だ

だから泣け
泣き叫べ
己に巣食おうとしている悪魔たちを払いのけろ
ポジティブな涙
心に隙はない
感情を溢れさせておけ
抑えるよりも収まるまで放っておけ
泣けるだけ泣け
涙が止まった時はスタートの合図
万全の状態で走り出せ

泣いて笑え!



「満たされたままで」

自分にとって気持ちいいことだけしていたい
楽しくなくていいから
自分にとって心地よいことだけしていたい

嫌なことは全部排して
心地いいものだけを
手元に残しておきたい

気持ちいいものに囲まれて
生きていきたい
心が満たされたまま
死んで生きたい
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

「繊細さんの日々のこと」

黒子猫
エッセイ・ノンフィクション
「繊細さん」の私が、日常で感じたことなどを綴ります。 ちなみに私は内向型HSPです✨

ピッケルの呟き

たかつき
エッセイ・ノンフィクション
顔にツルハシ型の模様がある猫 ピッケル の日常での一言を切り抜いた呟き日記。  フィクション×ノンフィクション  他の作品の公開が無い日に投稿しようと思っていますので、暇つぶしに見て貰えたなら幸いでございます!

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

【ショートショート】おやすみ

樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
◆こちらは声劇用台本になりますが普通に読んで頂いても癒される作品になっています。 声劇用だと1分半ほど、黙読だと1分ほどで読みきれる作品です。 ⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠ ・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します) ・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。 その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。

リアル男子高校生の日常

しゅんきち
エッセイ・ノンフィクション
2024年高校に入学するしゅんの毎日の高校生活をのぞいてみるやつ。 ほぼ日記です!短いのもあればたまに長いのもだしてます。 2024年7月現在、軽いうつ状態です。 2024年4月8日からスタートします! 2027年3月31日完結予定です! たまに、話の最後に写真を載せます。 挿入写真が400枚までですので、400枚を過ぎると、古い投稿の挿入写真から削除します。[話自体は消えません]

日々雑記

いとくめ
エッセイ・ノンフィクション
気を抜くとあっというまに散らかり放題になるわたしの頭の中の記録みたいなものですが、ひょっとして誰かの暇つぶしになればうれしいです。 ※以前投稿したものもたまに含まれます

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...