112 / 364
高2
事件(4)
しおりを挟む「うわっ、このカレー、メチャクチャ辛い!」と高校生の河井が舌を出し、ハァハァしながら言った。
俺も一口食べて目を白黒させてしまった。
中年スタッフは、「これは鬼落カレーで、ここら辺の名物なんです。あまりの辛さで鬼をも落とすと言われてます」
すると二階堂が「ははは、ほらこれだ!」と言って僕らにスマホでユーチューブを見せた。
それはトリケラ田嶋が「今日は鬼落島の名物、激辛カレーに挑戦!」と高い声で言って、(やはり高い声で)悲鳴をあげ、もがきながらも完食する動画だった。俺も見たことがあったが忘れていた!
「行くところの鬼落島はどんなところなのですか?」と神藤が聞くと「鬼神様を祭られている無人島で、鬼落山の中腹にロッジがひとつと、船着き場の近くに大きな露天の温泉がある島です。島ごと予約して貸しきりで過ごすことができるのです」
と教えてくれた。
「バーベキューや釣りの大会が開かれたり、サバイバルゲームの舞台として使われることもあります」と説明した。
「あと、その島は、島外から来た人は、まずその露天の温泉に入って体を清めるのがきまりなんです」そういって全員に「鬼落島」とかかれた日本手拭いを配った。「着いたらまず、この手拭いで温泉に入り体を清めてください」と説明を受けると「ここまで来るのに暑くて汗かいてるからちょうどいいや!」「そうだな、カレー食って更に汗出たし!」と宇佐美と河井が話をしていた。
一人だけ、田中は青い顔をしていた。
島につくと「2日後の16時にお迎えにあがります」と言って船は帰ってしまった。「2日後まで帰れないんだね」と俺はボソッと言った。
申込の注意事項に「参加されると3日間帰ることができません。連絡も取れません」となっていた。
「あれ、なんだここ電波届くじゃん。最悪ここの船着き場まで来ればスマホ通じるんですね」と宇佐美がスマホを見ながら言ったので、俺も確認した。「本当だ、ちょっと安心した」と言ったが、ちょっとガッカリした面もあった。友達にも「この期間LINE見られないから」と宣言してきたし、スマホのない生活に少し憧れていた。
まぁ、ロッジがあるのだから電波が届かなくても何かしらの通信手段はあるとは思ってはいたが。
船を降りたところに「Men's Islandにご参加のみなさん、ここまでの長旅お疲れ様です。まずはしきたりに従って温泉に入ってからロッジにお越しください」と貼り紙がされている。「じゃあ行きましょう」と二階堂が促してゾロゾロと男性用の脱衣場に行った。
なかなか新しくて立派な脱衣場だ!俺は手早く脱ぐと手拭いを持って、ちょっと神藤を待って一緒に温泉に向かった。
田中は脱ぐ事をためらっていて「やっぱり俺は止めとくよ」と言って入り口から出ようとしている。それを「しきたりだから温泉に入らなきゃダメですよ、もう船も帰っちゃったし」と二階堂が説得している。
田中は涙目でパンツを脱いだ。
俺は温泉へ向かう時に二人が気になりチラッと振り向いたのだが、パンツの中から出した巨大な黒くて長い物体に目を奪われた!
俺は思わず神藤の肩を叩いて教えた。神藤も「うゎっ!」と小さく声をだし二度見していた。
俺は田中がダボダボのパンツを履いていた事に納得をした。
しかし、あまりジロジロと見ているわけにもいかず「スゲーな」と、こそこそと言いながら二人で湯船に向かった。
俺たちの後ろから田中が歩いてきたらしく、高校生の二人が「すげー」と呟きながら俺たちの後方に焦点を合わせて固まっていた。
俺も一口食べて目を白黒させてしまった。
中年スタッフは、「これは鬼落カレーで、ここら辺の名物なんです。あまりの辛さで鬼をも落とすと言われてます」
すると二階堂が「ははは、ほらこれだ!」と言って僕らにスマホでユーチューブを見せた。
それはトリケラ田嶋が「今日は鬼落島の名物、激辛カレーに挑戦!」と高い声で言って、(やはり高い声で)悲鳴をあげ、もがきながらも完食する動画だった。俺も見たことがあったが忘れていた!
「行くところの鬼落島はどんなところなのですか?」と神藤が聞くと「鬼神様を祭られている無人島で、鬼落山の中腹にロッジがひとつと、船着き場の近くに大きな露天の温泉がある島です。島ごと予約して貸しきりで過ごすことができるのです」
と教えてくれた。
「バーベキューや釣りの大会が開かれたり、サバイバルゲームの舞台として使われることもあります」と説明した。
「あと、その島は、島外から来た人は、まずその露天の温泉に入って体を清めるのがきまりなんです」そういって全員に「鬼落島」とかかれた日本手拭いを配った。「着いたらまず、この手拭いで温泉に入り体を清めてください」と説明を受けると「ここまで来るのに暑くて汗かいてるからちょうどいいや!」「そうだな、カレー食って更に汗出たし!」と宇佐美と河井が話をしていた。
一人だけ、田中は青い顔をしていた。
島につくと「2日後の16時にお迎えにあがります」と言って船は帰ってしまった。「2日後まで帰れないんだね」と俺はボソッと言った。
申込の注意事項に「参加されると3日間帰ることができません。連絡も取れません」となっていた。
「あれ、なんだここ電波届くじゃん。最悪ここの船着き場まで来ればスマホ通じるんですね」と宇佐美がスマホを見ながら言ったので、俺も確認した。「本当だ、ちょっと安心した」と言ったが、ちょっとガッカリした面もあった。友達にも「この期間LINE見られないから」と宣言してきたし、スマホのない生活に少し憧れていた。
まぁ、ロッジがあるのだから電波が届かなくても何かしらの通信手段はあるとは思ってはいたが。
船を降りたところに「Men's Islandにご参加のみなさん、ここまでの長旅お疲れ様です。まずはしきたりに従って温泉に入ってからロッジにお越しください」と貼り紙がされている。「じゃあ行きましょう」と二階堂が促してゾロゾロと男性用の脱衣場に行った。
なかなか新しくて立派な脱衣場だ!俺は手早く脱ぐと手拭いを持って、ちょっと神藤を待って一緒に温泉に向かった。
田中は脱ぐ事をためらっていて「やっぱり俺は止めとくよ」と言って入り口から出ようとしている。それを「しきたりだから温泉に入らなきゃダメですよ、もう船も帰っちゃったし」と二階堂が説得している。
田中は涙目でパンツを脱いだ。
俺は温泉へ向かう時に二人が気になりチラッと振り向いたのだが、パンツの中から出した巨大な黒くて長い物体に目を奪われた!
俺は思わず神藤の肩を叩いて教えた。神藤も「うゎっ!」と小さく声をだし二度見していた。
俺は田中がダボダボのパンツを履いていた事に納得をした。
しかし、あまりジロジロと見ているわけにもいかず「スゲーな」と、こそこそと言いながら二人で湯船に向かった。
俺たちの後ろから田中が歩いてきたらしく、高校生の二人が「すげー」と呟きながら俺たちの後方に焦点を合わせて固まっていた。
11
お気に入りに追加
43
あなたにおすすめの小説
独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立
水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~
第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。
◇◇◇◇
飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。
仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。
退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。
他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。
おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。
青春残酷物語~鬼コーチと秘密の「****」~
厄色亭・至宙
青春
バレーボールに打ち込む女子高生の森真由美。
しかし怪我で状況は一変して退学の危機に。
そこで手を差し伸べたのが鬼コーチの斎藤俊だった。
しかし彼にはある秘めた魂胆があった…
真由美の清純な身体に斎藤の魔の手が?…


彼氏と親友が思っていた以上に深い仲になっていたようなので縁を切ったら、彼らは別の縁を見つけたようです
珠宮さくら
青春
親の転勤で、引っ越しばかりをしていた佐久間凛。でも、高校の間は転校することはないと約束してくれていたこともあり、凛は友達を作って親友も作り、更には彼氏を作って青春を謳歌していた。
それが、再び転勤することになったと父に言われて現状を見つめるいいきっかけになるとは、凛自身も思ってもいなかった。

好きな男子と付き合えるなら罰ゲームの嘘告白だって嬉しいです。なのにネタばらしどころか、遠恋なんて嫌だ、結婚してくれと泣かれて困惑しています。
石河 翠
恋愛
ずっと好きだったクラスメイトに告白された、高校2年生の山本めぐみ。罰ゲームによる嘘告白だったが、それを承知の上で、彼女は告白にOKを出した。好きなひとと付き合えるなら、嘘告白でも幸せだと考えたからだ。
すぐにフラれて笑いものにされると思っていたが、失恋するどころか大切にされる毎日。ところがある日、めぐみが海外に引っ越すと勘違いした相手が、別れたくない、どうか結婚してくれと突然泣きついてきて……。
なんだかんだ今の関係を最大限楽しんでいる、意外と図太いヒロインと、くそ真面目なせいで盛大に空振りしてしまっている残念イケメンなヒーローの恋物語。ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりhimawariinさまの作品をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる