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高1
5月(1)
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「お、来た来た。すぐ戻ると思ってたんだ」
「腹減った。メシ行こーぜ」
教室へ戻ってきた和泉を迎えたのは戸塚とヒロ。彼らは制服が人気の高校へ入学したばかり。
落ち着いた雰囲気で物腰柔らかな戸塚、人懐っこく元気あふれるヒロ。2人とも整った容姿を持ち、多くの視線を集めている。
だが、ひときわ目立つのは「和泉」と呼ばれたこの男。
185センチ超えの長身。細身だがしなやかな体。長い手足。無造作に立たせた短髪は明るい栗色。そして、造り物のように整った涼しげな顔。
彼は有名だった。
──いつも違う女とヤっていることで。
「で? 今日の相手はどーだった? 三年だっけ?」
「別に」
「あの先輩、いつ見てもやたらエロいよな。興奮した?」
「しない。面倒なだけ」
和泉は携帯を見つつ、無表情で気怠そうな返事を寄越す。
その態度にヒロが不満をぶつけた。
「おい、ヤりたがってる奴がどんだけいると思ってんだ。そんな事言うなら代われよ俺と!」
「いーよ」
「簡単に言うんじゃねぇよ! 出来るならとっくに代わってるって!
あー、俺もヤりたい! ヤりまくりたい! なんならずっとツッコんだまま生活したい!」
すると、和泉が顔を上げた。
「あんなの、何がいいんだよ?」
「お前、それ……ヤりまくってる奴が言うセリフじゃねぇわ……」
ヒロはガクリと肩を落とした。
その横で、戸塚が苦笑しながら呟く。
「あの和泉が女にもセックスにも興味がない、なんて……誰も思わないだろうな」
「腹減った。メシ行こーぜ」
教室へ戻ってきた和泉を迎えたのは戸塚とヒロ。彼らは制服が人気の高校へ入学したばかり。
落ち着いた雰囲気で物腰柔らかな戸塚、人懐っこく元気あふれるヒロ。2人とも整った容姿を持ち、多くの視線を集めている。
だが、ひときわ目立つのは「和泉」と呼ばれたこの男。
185センチ超えの長身。細身だがしなやかな体。長い手足。無造作に立たせた短髪は明るい栗色。そして、造り物のように整った涼しげな顔。
彼は有名だった。
──いつも違う女とヤっていることで。
「で? 今日の相手はどーだった? 三年だっけ?」
「別に」
「あの先輩、いつ見てもやたらエロいよな。興奮した?」
「しない。面倒なだけ」
和泉は携帯を見つつ、無表情で気怠そうな返事を寄越す。
その態度にヒロが不満をぶつけた。
「おい、ヤりたがってる奴がどんだけいると思ってんだ。そんな事言うなら代われよ俺と!」
「いーよ」
「簡単に言うんじゃねぇよ! 出来るならとっくに代わってるって!
あー、俺もヤりたい! ヤりまくりたい! なんならずっとツッコんだまま生活したい!」
すると、和泉が顔を上げた。
「あんなの、何がいいんだよ?」
「お前、それ……ヤりまくってる奴が言うセリフじゃねぇわ……」
ヒロはガクリと肩を落とした。
その横で、戸塚が苦笑しながら呟く。
「あの和泉が女にもセックスにも興味がない、なんて……誰も思わないだろうな」
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