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第五章 孤独を照らす藤の花
第9話 人身売買の側近
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「よし、それでは下がって良い」
「「はっ!」」
そうして私達は部屋を出た
「ふー、無事に良かったねー終わって」
「だぁね」
「·······(町にでも行かないか?)」
「あ、良いねそれ」
「あー、それじゃ、二人で行ってらっしゃい」
「うん、行ってきます」
「····(行ってくる)」
町
「··結構賑やかだね」
「だな」
「あ、喋るの?」
「まぁな」
「何か買う?」
「っても、何を買うんだよ」
「えー····ん?ね、ねぇ、あれ」
「ん?は?」
私達は『人売り家』と言う店を見つけた
「ま、まさか、さ、人身売買してるんじゃ」
「···取り敢えず行くか」
「そ、そうだね」
「へい、いらっしゃい、譲ちゃんに坊っちゃん」
「親父さん、此処は何を売ってるのですか?」
「親に捨てられたり、行き場を無くしている子達や売られた人らだよ」
「···成る程、人身売買か」
「おいおい、坊っちゃん、誤解するな俺は子供達を保護してやってるんだ」
「ほー?」
「おーい、皆、出てきなさい」
『ん?あー!お客さんだ!』
『え?あ、本当だ!』
子供達が集まってきた
「わ、わぁ、い、いっぱい居ますね」
「そうだろう?」
『お姉ちゃん!お兄ちゃん!僕を買って!』
『わ、私を買って!』
「···確かに健康状態に異常は無いな、すまない、誤解していた」
「良いんだよ、で、誰か買ってくれるかい?」
「····ん?親父さんそこの銀髪のおかっぱの子は?」
「ああ?この子か?この子は慧菜、低い身分の貴族の子で両親に売られたんだ」
「···お姉ちゃん、私なんか買ってもお金の無駄だよ?」
「····」
「宗古、その子を貰うのか?」
「···うん、そうしようかな」
「え!?な、何で?」
「貴方のその目、物凄く悲しそうな目してたからね···私と一緒に来てくれない?」
「は、はい!あ、ありがとうございます!」
「譲ちゃん、その子は···50万だぞ」
「うっ··や、やっぱり高いんだね」
「たはは!まぁ、安くしてやるよ、五万で手を打とう」
「え!?良いのですか!?」
「ああ」
私は五万を払って慧菜ちゃんを貰った
「よろしくね、私は峯川宗古」
「うん!」
「んで?坊っちゃんは?」
「····俺は」
その時
「うわっ!?」
ピンク色のツインテールの女の子が転んでお茶をこぼし月龍の袴についた
「あ···ああ、ご、ごめんなさい!ごめんなさい!」
「大丈夫だよ、ミスは誰にでもある」
「坊っちゃん、大丈夫かい?」
「ええ、あ、親父さん、俺、この子にします」
「お、そうかい」
「え!?な、何でですか?わ、私、お兄ちゃんの袴汚しちゃったのに」
「そんな事気にしてないし第一、俺と宗古は何も言ってないのにお茶持ってくれたしな、お礼だよ」
「あ、ありがとうございます!」
「坊っちゃん、その子は緋巳って言う子でなその子は親二人が死んじまったんだ」
「··そうなのか、あ、俺は月龍冷刃、よろしく」
「はい!よろしくお願いします!」
「因みに値段は?」
「十万だな、因みにこれ値引きしてるからな?」
「ほほー、残り一万しかなくなった」
「あんたら金持ちだな」
「あ、あはは」
「もう、良いかい?」
「うん、他の皆にはすまないけど、金が無い」
「そうかい···」
その時
『緋巳ちゃん!慧菜ちゃん!元気でねぇー!』
「···み、皆、うん!元気でねぇー!」
「元気でねぇー!皆」
「取り敢えず、二人とも着替えるか」
「そうだね、ちょっと服装がぼろいし」
「親父さんが流石に服は良いの買えなかったって」
「···え?もしかして親父さん、あの子供達のご飯や服とかもしかして自分で?」
「うん、私達の為にね」
「あの人も頑張ってるなー」
「はーい、いらっしゃい···って!あら、久しぶりね!月龍!」
「ん?おー!月龍じゃねえか、久しぶりだな」
「え?な、何で?メリスに星が此処に!?」
「あー、それはね、月龍、私が雲清から聞いてね、色々な所に行ってみたいって思ってね」
「私はただ単に暇だったから着いてきたんだぜ」
「へ、へぇ」
「あれ?月龍君、知り合い?」
「ああ、俺の友達の星とメリスだよ」
「あー、貴女ね、峯川宗古ちゃんは」
「は、はい···」
「で?今日はどうしたの?」
「この子らに何か着物でも着せてあげようっと思ってな」
「へぇ、あ、この子は人売り家の子達か?」
「ああ、怪しいなと思って入ったんだけど、物凄く店長優しい人でビビった」
「まぁ、あの人、子供大好きだからね」
「あ、そうなのか」
「ええ、あ、それで貴方達の着物ね、どんなのが良いかな?」
「え、えーっと、あ、わ、私、峯川お姉ちゃんみたいな藤の模様が入ったのが良いです」
「な、なら、私は月龍お兄ちゃんみたいな彼岸花の模様が入った着物···」
「分かったわ、私に任せなさい」
そういってメリスは奥に行った
「でー、それでさ、お前ら確か神龍郷で結婚したんだろ?」
「ああ、うん」
「名前、変えなかったのか?」
「····あー、そういや、変えてなかった」
「名字をどちらかに揃えないのか?」
「···うーん」
「あ、あの」
「ん?どうかしたの?慧菜ちゃん」
「二人の下の名前を入れ換えたらどうですか?」
「···あー、成る程?月龍宗古···は変だな、あ、そうだ」
「ん?」
「月龍宗刃、峯川冷子、なんてどうだ?」
「あー、良いねそれ」
「ああ、ならそうしようか」
「でさ、お前らがお互いに呼ぶときはもう名字で呼びなよ」
「そういや、俺、ずっと宗古って言ってたな、じゃあ、峯川これからもよろしく」
「うん!月龍君」
「···いつまで経っても君付けは止めないのな」
「ふふっ」
しばらくして
「はーい、お二人さん、こっちに来てくれる?」
「「はーい」」
「···でさ、あの二人っと名字無かったよな?」
「あー、そういや、ねぇな」
「だねー」
「どうする?」
「慧菜はさ、私の名字を付けて、緋巳ちゃんは月龍君の名字を付けるってのは?」
「あー、それじゃ、峯川慧菜に月龍緋巳ね」
「何かお前らの子供みたいだな」
数分後
「はーい、お待たせー」
「ど、どうですか?」
「わぁ、凄い似合ってるよ!」
「本当ですか!?」
「うん!」
「ふふ、気に入ってくれた?」
「「はい!」」
「それじゃ、帰ろっか、私達の家に」
「「はっ!」」
そうして私達は部屋を出た
「ふー、無事に良かったねー終わって」
「だぁね」
「·······(町にでも行かないか?)」
「あ、良いねそれ」
「あー、それじゃ、二人で行ってらっしゃい」
「うん、行ってきます」
「····(行ってくる)」
町
「··結構賑やかだね」
「だな」
「あ、喋るの?」
「まぁな」
「何か買う?」
「っても、何を買うんだよ」
「えー····ん?ね、ねぇ、あれ」
「ん?は?」
私達は『人売り家』と言う店を見つけた
「ま、まさか、さ、人身売買してるんじゃ」
「···取り敢えず行くか」
「そ、そうだね」
「へい、いらっしゃい、譲ちゃんに坊っちゃん」
「親父さん、此処は何を売ってるのですか?」
「親に捨てられたり、行き場を無くしている子達や売られた人らだよ」
「···成る程、人身売買か」
「おいおい、坊っちゃん、誤解するな俺は子供達を保護してやってるんだ」
「ほー?」
「おーい、皆、出てきなさい」
『ん?あー!お客さんだ!』
『え?あ、本当だ!』
子供達が集まってきた
「わ、わぁ、い、いっぱい居ますね」
「そうだろう?」
『お姉ちゃん!お兄ちゃん!僕を買って!』
『わ、私を買って!』
「···確かに健康状態に異常は無いな、すまない、誤解していた」
「良いんだよ、で、誰か買ってくれるかい?」
「····ん?親父さんそこの銀髪のおかっぱの子は?」
「ああ?この子か?この子は慧菜、低い身分の貴族の子で両親に売られたんだ」
「···お姉ちゃん、私なんか買ってもお金の無駄だよ?」
「····」
「宗古、その子を貰うのか?」
「···うん、そうしようかな」
「え!?な、何で?」
「貴方のその目、物凄く悲しそうな目してたからね···私と一緒に来てくれない?」
「は、はい!あ、ありがとうございます!」
「譲ちゃん、その子は···50万だぞ」
「うっ··や、やっぱり高いんだね」
「たはは!まぁ、安くしてやるよ、五万で手を打とう」
「え!?良いのですか!?」
「ああ」
私は五万を払って慧菜ちゃんを貰った
「よろしくね、私は峯川宗古」
「うん!」
「んで?坊っちゃんは?」
「····俺は」
その時
「うわっ!?」
ピンク色のツインテールの女の子が転んでお茶をこぼし月龍の袴についた
「あ···ああ、ご、ごめんなさい!ごめんなさい!」
「大丈夫だよ、ミスは誰にでもある」
「坊っちゃん、大丈夫かい?」
「ええ、あ、親父さん、俺、この子にします」
「お、そうかい」
「え!?な、何でですか?わ、私、お兄ちゃんの袴汚しちゃったのに」
「そんな事気にしてないし第一、俺と宗古は何も言ってないのにお茶持ってくれたしな、お礼だよ」
「あ、ありがとうございます!」
「坊っちゃん、その子は緋巳って言う子でなその子は親二人が死んじまったんだ」
「··そうなのか、あ、俺は月龍冷刃、よろしく」
「はい!よろしくお願いします!」
「因みに値段は?」
「十万だな、因みにこれ値引きしてるからな?」
「ほほー、残り一万しかなくなった」
「あんたら金持ちだな」
「あ、あはは」
「もう、良いかい?」
「うん、他の皆にはすまないけど、金が無い」
「そうかい···」
その時
『緋巳ちゃん!慧菜ちゃん!元気でねぇー!』
「···み、皆、うん!元気でねぇー!」
「元気でねぇー!皆」
「取り敢えず、二人とも着替えるか」
「そうだね、ちょっと服装がぼろいし」
「親父さんが流石に服は良いの買えなかったって」
「···え?もしかして親父さん、あの子供達のご飯や服とかもしかして自分で?」
「うん、私達の為にね」
「あの人も頑張ってるなー」
「はーい、いらっしゃい···って!あら、久しぶりね!月龍!」
「ん?おー!月龍じゃねえか、久しぶりだな」
「え?な、何で?メリスに星が此処に!?」
「あー、それはね、月龍、私が雲清から聞いてね、色々な所に行ってみたいって思ってね」
「私はただ単に暇だったから着いてきたんだぜ」
「へ、へぇ」
「あれ?月龍君、知り合い?」
「ああ、俺の友達の星とメリスだよ」
「あー、貴女ね、峯川宗古ちゃんは」
「は、はい···」
「で?今日はどうしたの?」
「この子らに何か着物でも着せてあげようっと思ってな」
「へぇ、あ、この子は人売り家の子達か?」
「ああ、怪しいなと思って入ったんだけど、物凄く店長優しい人でビビった」
「まぁ、あの人、子供大好きだからね」
「あ、そうなのか」
「ええ、あ、それで貴方達の着物ね、どんなのが良いかな?」
「え、えーっと、あ、わ、私、峯川お姉ちゃんみたいな藤の模様が入ったのが良いです」
「な、なら、私は月龍お兄ちゃんみたいな彼岸花の模様が入った着物···」
「分かったわ、私に任せなさい」
そういってメリスは奥に行った
「でー、それでさ、お前ら確か神龍郷で結婚したんだろ?」
「ああ、うん」
「名前、変えなかったのか?」
「····あー、そういや、変えてなかった」
「名字をどちらかに揃えないのか?」
「···うーん」
「あ、あの」
「ん?どうかしたの?慧菜ちゃん」
「二人の下の名前を入れ換えたらどうですか?」
「···あー、成る程?月龍宗古···は変だな、あ、そうだ」
「ん?」
「月龍宗刃、峯川冷子、なんてどうだ?」
「あー、良いねそれ」
「ああ、ならそうしようか」
「でさ、お前らがお互いに呼ぶときはもう名字で呼びなよ」
「そういや、俺、ずっと宗古って言ってたな、じゃあ、峯川これからもよろしく」
「うん!月龍君」
「···いつまで経っても君付けは止めないのな」
「ふふっ」
しばらくして
「はーい、お二人さん、こっちに来てくれる?」
「「はーい」」
「···でさ、あの二人っと名字無かったよな?」
「あー、そういや、ねぇな」
「だねー」
「どうする?」
「慧菜はさ、私の名字を付けて、緋巳ちゃんは月龍君の名字を付けるってのは?」
「あー、それじゃ、峯川慧菜に月龍緋巳ね」
「何かお前らの子供みたいだな」
数分後
「はーい、お待たせー」
「ど、どうですか?」
「わぁ、凄い似合ってるよ!」
「本当ですか!?」
「うん!」
「ふふ、気に入ってくれた?」
「「はい!」」
「それじゃ、帰ろっか、私達の家に」
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