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第三章 凍てつく大地
第25話 汚れた指輪
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「はっ!」
「おはよう、バニラちゃん」
「おはよう」
「あ、うん、おはよう」
「あはは、まさか気絶するなんて」
「そりゃ、そうだよ」
「まぁ、そうだよね」
その時、扉が開いた
「あ、しつ···え?」
執事は私の知っているお爺ちゃんではなく強面の男性だった
「あー、執事のおじいちゃん今休んでるんだよ」
「あ、え、そうなの?」
「食事の時間です皆さんこちらに」
「あ、はい」
「皆、そんな怖がらないで?この人、何か優しいから」
「そ、そうなの?」
「うん」
「こちらえ···」
「「は、はい」」
ハセタウン
ダン!
「っ!」
魚瀬が放った銃弾に俺は肩を掠めた
「龍星弾」
「緋色の拳!」
ダン!
俺は銃弾を拳で殴って弾いた
「本当にいてぇな」
「何で銃弾を拳で殴れるの?お前の反射神経はバカなの?」
「いや、今の拳って鉄と同等の固さなんだぞ?何で痛いの?妖力バカなの?」
「バカバカうるさい、あんたら」
「だってこいつの妖力」「だってこいつの反射神経」
「「バカだろ!」」
「···仲良しね、あんたら」
「湊先輩もこっち側に来いよ」
「そおっすよー」
「くっそ、てめぇら、こう言うときは先輩扱いしやがって」
「そういう、先輩だって面倒時は同期のような態度とるじゃないですか」
「良いじゃん」
「良くない!」
「···ふわぁー、眠い」
「そういや、君ら、寝てなかったね」
「俺、今日で2日寝てない」
「僕も」
「そういや、さ、宗古さん年始にって舞を踊るよね」
「そうだね、2日間寝ずに40分の休憩プラス神社仕事を2回挟んで」
「···へぇ···なら、アイツ、今頃向こうで倒れてるな、宗古は攻撃力、スピード、術の多さなら凄まじいが、耐久力、体力は俺の20分の1にも満たないからな」
案の定
どさっ!
「そうちゃん!?」
「どうしたの!?」
「ね、眠い···そして、死、死にそう」
「後さ、2日間も起きれたって事は多分、カフェイン大量に摂取してるだろ?」
「多分そうだね」
「吐くんじゃね?」
「うぶっ!」
「ど、どうしたの!?」
「ふ、くろ」
「はい!こちらに!」
「オゲェェェェ!!!」
「で、物凄く高い熱だしてそう」
「あちっ!そ、宗古ちゃん、貴女物凄く熱があるわよ!?」
「す、すみません、女王様と王様」
「で、全身、筋肉痛だろうな」
「まぁ、そうだよね」
「う、動ける!?」
「す、すみません、き、筋肉痛で」
「え?」
「あだっ!痛い痛い!」
「す、すみません」
「それで···」
「もう、やめて?」
「え?何で?」
「いや、そのさ、想像しただけでうん」
私はベッドで眠らされた
「····エナジードリンクとカフェラテ飲み過ぎた、これで虫歯出来てたら本当に最悪」
私は持っていた鏡で歯を見た
見た感じ虫歯は出来ていなかった
「ふぅ」
「何で鏡出してるの?」
「あ、女王様、虫歯出来てないかなって思って」
「あ、成る程、少し待ってて歯を磨いてあげるから」
「あ、ありがとうございます」
そしてしばらくして女王様は歯磨き粉を着けた歯ブラシと水を持ってきてくれて
「はーい、お口あーん、してね」
「はい、お水」
「ありがとうございます」
ぐちゅぐちゅ、ぺっ!
「はぁ、何かすっきりしました」
「そう、でも寝てなさいよ?」
「はい、分かってます」
その時、私は自分の指に違和感を感じた、指を見て私ははっとした
「な、ない!」
「何が?」
「月龍君から貰った指輪が!」
「え!?」
「ど、どうしよう、さ、探さないと」
私は起き上がろうとしたが眠たさと筋肉痛で起き上がれなかった
「そ、そんな、せっかく貰ったのに····大切にするって決めたのに···」
「待っててね、探して来てあげるわ」
女王様は扉を開けて行ってしまった
「あ、執事!」
「女王様いかがなさいましたか?」
「宗古ちゃんの指輪見なかった?」
「指輪?それって、何か羽衣みたいなのが着いた?」
「ええ、それよ!」
「····大変申し訳ないのですが···」
執事は指輪を私に差し出した
「···まぁ」
指輪は物凄く汚れていてさっきまでの輝きは消えていた
「指輪はどうやらさっき吐いた時に袋に落ちてしまったのでしょう」
「そ、そんな、これを知ったらあの子どんなに悲しむかしら···」
「どうしますか?新しいものを買ってあげますか?」
「で、でも、月龍君から貰った指輪でしょ?」
「一応、洗ってみますか?」
「え、ええ」
しばらくして
「···洗いました」
「やっぱりダメね」
「申し訳ございません、直ぐに見つけておくべきでした」
「いえ、見つけてくれただけ嬉しいわ」
「ですが···」
「···どうする?もしあの子が見たら」
「あんなに大切にしてた物がこんなになっていたら私だったらまぁ、物凄く落ち込みますね」
「それがメンタルがガラスのようにもろい宗古ちゃんだったら···」
「鬱になってそうですね···」
「ああ、どうしましょ」
「いつ、落としたのかな···」
私はそう呟いた、そして凄まじい眠気が私を襲った
「···ね、眠い」
私は眠った
「それにしてもこの指輪、金のように見せかけてプラチナなんですね」
「つまり、変色はしてないわよね?」
「恐らく」
その時
「お、王女様!大変です!」
「な、なに?」
「宗古様がまた嘔吐をして」
「え?」
「あがっ!げほっ!」
私は凄まじい腹痛に襲われていた
「大丈夫!?」
「じょ、女王様···」
「どうしたの?」
「お、恐らく、カフェインを取りすぎました····」
「な、何で、って、2日も舞を踊るために···」
「す、すみません、汚してしまって」
「大丈夫よ、床とかよりも貴女が大事だわ」
「で、でも」
「月龍君と結婚するんでしょ?」
「···」
「なのに貴女がもし死んでしまったらあの子はどんなに悲しむと思ってるの!?」
「ご、ごめんなさい」
「私には謝らないで(謝られる立場じゃないからね私は)」
「うぐっ、お腹痛い」
「トイレに行く?」
「は、はい」
「一人で大丈夫?」
「ま、まぁ」
私は起き上がろうとしたが目眩に襲われた
「うぐっ!目眩が」
「···本当に泣き面に蜂ね」
しばらくして、私は完全に眠りにつけた
「はぁ、はぁ、はぁ、大変だったわね」
「そうですね」
「まぁ、でもこんな可愛い子だもんね泣かせるわけにはいかないわ」
その時病室が開いて楼華ちゃんバニラがやって来た
「そうちゃん大丈夫ですか?」
「一応、ましにはなったわ」
「そうですか」
「そしてね、二人ともこれ、どうすれば良いと思う?」
私は二人に汚れた指輪を見せた
「え?これって」
「宗古ちゃんの指輪···」
「今日、吐いた時に吐いた袋に入っちゃって···それで···」
「そんなの知ったらそうちゃん、絶対に悲しむよね···」
「寧ろ、鬱病になるかも」
「でも、どうしてあげたら良いのか···」
私は寝ている宗古ちゃんの頭を撫でた
「ごめんね、こんなんで」
「ママ···」
「バニラ、貴女のお友達を悲しませてごめんね、楼華ちゃんも」
「大丈夫だよ、ママ」
「私も大丈夫です」
「ってか、月龍君もこの事知ったら···」
「いや、多分あの人なら、指輪よりもそうちゃんを心配すると思う」
「まぁ、そうよね」
「宗古ちゃん···」
ハセタウン
「なぁ、月龍?」
「なんすか?」
「もしさ、宗古さんが君のあげた指輪を失くしたり汚してたりしてたら怒る?」
「怒らないですよってか多分、宗古が物凄く悲しむと思います」
「まぁ、そうだよねー」
「おはよう、バニラちゃん」
「おはよう」
「あ、うん、おはよう」
「あはは、まさか気絶するなんて」
「そりゃ、そうだよ」
「まぁ、そうだよね」
その時、扉が開いた
「あ、しつ···え?」
執事は私の知っているお爺ちゃんではなく強面の男性だった
「あー、執事のおじいちゃん今休んでるんだよ」
「あ、え、そうなの?」
「食事の時間です皆さんこちらに」
「あ、はい」
「皆、そんな怖がらないで?この人、何か優しいから」
「そ、そうなの?」
「うん」
「こちらえ···」
「「は、はい」」
ハセタウン
ダン!
「っ!」
魚瀬が放った銃弾に俺は肩を掠めた
「龍星弾」
「緋色の拳!」
ダン!
俺は銃弾を拳で殴って弾いた
「本当にいてぇな」
「何で銃弾を拳で殴れるの?お前の反射神経はバカなの?」
「いや、今の拳って鉄と同等の固さなんだぞ?何で痛いの?妖力バカなの?」
「バカバカうるさい、あんたら」
「だってこいつの妖力」「だってこいつの反射神経」
「「バカだろ!」」
「···仲良しね、あんたら」
「湊先輩もこっち側に来いよ」
「そおっすよー」
「くっそ、てめぇら、こう言うときは先輩扱いしやがって」
「そういう、先輩だって面倒時は同期のような態度とるじゃないですか」
「良いじゃん」
「良くない!」
「···ふわぁー、眠い」
「そういや、君ら、寝てなかったね」
「俺、今日で2日寝てない」
「僕も」
「そういや、さ、宗古さん年始にって舞を踊るよね」
「そうだね、2日間寝ずに40分の休憩プラス神社仕事を2回挟んで」
「···へぇ···なら、アイツ、今頃向こうで倒れてるな、宗古は攻撃力、スピード、術の多さなら凄まじいが、耐久力、体力は俺の20分の1にも満たないからな」
案の定
どさっ!
「そうちゃん!?」
「どうしたの!?」
「ね、眠い···そして、死、死にそう」
「後さ、2日間も起きれたって事は多分、カフェイン大量に摂取してるだろ?」
「多分そうだね」
「吐くんじゃね?」
「うぶっ!」
「ど、どうしたの!?」
「ふ、くろ」
「はい!こちらに!」
「オゲェェェェ!!!」
「で、物凄く高い熱だしてそう」
「あちっ!そ、宗古ちゃん、貴女物凄く熱があるわよ!?」
「す、すみません、女王様と王様」
「で、全身、筋肉痛だろうな」
「まぁ、そうだよね」
「う、動ける!?」
「す、すみません、き、筋肉痛で」
「え?」
「あだっ!痛い痛い!」
「す、すみません」
「それで···」
「もう、やめて?」
「え?何で?」
「いや、そのさ、想像しただけでうん」
私はベッドで眠らされた
「····エナジードリンクとカフェラテ飲み過ぎた、これで虫歯出来てたら本当に最悪」
私は持っていた鏡で歯を見た
見た感じ虫歯は出来ていなかった
「ふぅ」
「何で鏡出してるの?」
「あ、女王様、虫歯出来てないかなって思って」
「あ、成る程、少し待ってて歯を磨いてあげるから」
「あ、ありがとうございます」
そしてしばらくして女王様は歯磨き粉を着けた歯ブラシと水を持ってきてくれて
「はーい、お口あーん、してね」
「はい、お水」
「ありがとうございます」
ぐちゅぐちゅ、ぺっ!
「はぁ、何かすっきりしました」
「そう、でも寝てなさいよ?」
「はい、分かってます」
その時、私は自分の指に違和感を感じた、指を見て私ははっとした
「な、ない!」
「何が?」
「月龍君から貰った指輪が!」
「え!?」
「ど、どうしよう、さ、探さないと」
私は起き上がろうとしたが眠たさと筋肉痛で起き上がれなかった
「そ、そんな、せっかく貰ったのに····大切にするって決めたのに···」
「待っててね、探して来てあげるわ」
女王様は扉を開けて行ってしまった
「あ、執事!」
「女王様いかがなさいましたか?」
「宗古ちゃんの指輪見なかった?」
「指輪?それって、何か羽衣みたいなのが着いた?」
「ええ、それよ!」
「····大変申し訳ないのですが···」
執事は指輪を私に差し出した
「···まぁ」
指輪は物凄く汚れていてさっきまでの輝きは消えていた
「指輪はどうやらさっき吐いた時に袋に落ちてしまったのでしょう」
「そ、そんな、これを知ったらあの子どんなに悲しむかしら···」
「どうしますか?新しいものを買ってあげますか?」
「で、でも、月龍君から貰った指輪でしょ?」
「一応、洗ってみますか?」
「え、ええ」
しばらくして
「···洗いました」
「やっぱりダメね」
「申し訳ございません、直ぐに見つけておくべきでした」
「いえ、見つけてくれただけ嬉しいわ」
「ですが···」
「···どうする?もしあの子が見たら」
「あんなに大切にしてた物がこんなになっていたら私だったらまぁ、物凄く落ち込みますね」
「それがメンタルがガラスのようにもろい宗古ちゃんだったら···」
「鬱になってそうですね···」
「ああ、どうしましょ」
「いつ、落としたのかな···」
私はそう呟いた、そして凄まじい眠気が私を襲った
「···ね、眠い」
私は眠った
「それにしてもこの指輪、金のように見せかけてプラチナなんですね」
「つまり、変色はしてないわよね?」
「恐らく」
その時
「お、王女様!大変です!」
「な、なに?」
「宗古様がまた嘔吐をして」
「え?」
「あがっ!げほっ!」
私は凄まじい腹痛に襲われていた
「大丈夫!?」
「じょ、女王様···」
「どうしたの?」
「お、恐らく、カフェインを取りすぎました····」
「な、何で、って、2日も舞を踊るために···」
「す、すみません、汚してしまって」
「大丈夫よ、床とかよりも貴女が大事だわ」
「で、でも」
「月龍君と結婚するんでしょ?」
「···」
「なのに貴女がもし死んでしまったらあの子はどんなに悲しむと思ってるの!?」
「ご、ごめんなさい」
「私には謝らないで(謝られる立場じゃないからね私は)」
「うぐっ、お腹痛い」
「トイレに行く?」
「は、はい」
「一人で大丈夫?」
「ま、まぁ」
私は起き上がろうとしたが目眩に襲われた
「うぐっ!目眩が」
「···本当に泣き面に蜂ね」
しばらくして、私は完全に眠りにつけた
「はぁ、はぁ、はぁ、大変だったわね」
「そうですね」
「まぁ、でもこんな可愛い子だもんね泣かせるわけにはいかないわ」
その時病室が開いて楼華ちゃんバニラがやって来た
「そうちゃん大丈夫ですか?」
「一応、ましにはなったわ」
「そうですか」
「そしてね、二人ともこれ、どうすれば良いと思う?」
私は二人に汚れた指輪を見せた
「え?これって」
「宗古ちゃんの指輪···」
「今日、吐いた時に吐いた袋に入っちゃって···それで···」
「そんなの知ったらそうちゃん、絶対に悲しむよね···」
「寧ろ、鬱病になるかも」
「でも、どうしてあげたら良いのか···」
私は寝ている宗古ちゃんの頭を撫でた
「ごめんね、こんなんで」
「ママ···」
「バニラ、貴女のお友達を悲しませてごめんね、楼華ちゃんも」
「大丈夫だよ、ママ」
「私も大丈夫です」
「ってか、月龍君もこの事知ったら···」
「いや、多分あの人なら、指輪よりもそうちゃんを心配すると思う」
「まぁ、そうよね」
「宗古ちゃん···」
ハセタウン
「なぁ、月龍?」
「なんすか?」
「もしさ、宗古さんが君のあげた指輪を失くしたり汚してたりしてたら怒る?」
「怒らないですよってか多分、宗古が物凄く悲しむと思います」
「まぁ、そうだよねー」
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