龍の少女

睦月夜風

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第一章 龍の少女

第9話 龍族対決 空VS黒魔

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葬式場
「着いたぞー」
せいくうは車を降りた
「此処でお通夜するの?」
「ああ、中に入っとこうぜ」
「う、うん」

「あ、来た、やっほー」
「やっほー、ゆき
「こんばんわ、ゆきちゃん」
「うん!こんばんわせいくうちゃん」
「···ゆきちゃんは何着ても似合うよね」
「そう?」
「うん」
「えへへ、そう言われると照れるよー」
「あはは」
「あれ?ゆきの母さんは?」
「彼処だよ」
「こんばんわ、二人とも」
「こんばんわ」
「こ、こんばんわ」
「災難だったわねせい君にくうちゃん」
「い、いや、私は昨日から住み始めていて、それでお母さんとは一回も会ってません」
「あら、そうだったのね」
「は、はい」
「それじゃ、そろそろ座ろっか」
「そうだね」

そうして色々終わって焼香の順番になった
せいの父の焼香が終わり二人は礼を済ませ焼香台の前に行った
「「····」」
焼香の儀式を済ませて二人は座った
「···」
くうせいが涙を堪えているのに気付いた
「···せい····大丈夫?」
「···うん」

そして通夜は終わった
「よし、明日に葬式やるからな」
「「はーい」」
帰り道
「それじゃ、俺はまだ仕事やんねぇとダメだから戻るわ」
「父さん、体、気を付けてくれよ?」
「分かってるさ、くうせいを頼んだぞ」
「分かった、お父さん」
「おう、じゃあな、二人とも」
そういって行ってしまった
「それじゃ、帰るか」
「そうだね」
「あー、二人ともー!途中まで一緒に帰ろー?」
「あ、ゆき、良いぞ」
「あれ?お母さんは?」
「先に帰るって」
「ほーん」
「···で、大丈夫?せい、涙、出てるけど」
「····」
「そりゃ、泣きたくなるよね、自分のお母さんが死んだんだもん」
「·····」
「·····せい···」
くうがそう言った時だった
ビュン!
「!二人とも危ない!」
「「え?」」
くうは二人を突き飛ばし斬撃を弾き返した
「うっ···」
くう!?」
「大丈夫!?」
「う、うん、これくらい平気」
「い、今のは?」
「これはこれは、まさか龍神の姫が居るとは」
「あ、貴方は···」
「どうも、黒魔こくまと申す、邪龍です」
「邪龍···私達に戦争を仕掛けてきた龍族··」
「ええ、それで、王を騙して貴女を王国から追放した者です」
「···え?」
「貴女は自分の能力が弱いから追い出されたと思っていたのかもしれませんが、本当はそちらにスパイを送り書き換えて嘘の事を書いたのを見て追い出されてたのです」
「···そう、で、何の用」
「貴女を私達の仲間にしてあげようと思いましてね、人類を滅ぼす邪龍に」
「ふざけないで!」
「おっと?」
「私は、助けてもらった恩人や友達がたくさんできた、その友達を皆殺すと言うの?ふざけないで!そんな事、命を代えてでもしないわ!」
「ならば、力ずくで仲間になってもらいましょうかね」
カン!
「ぐっ···」

「え?え?な、何?何が起こってるの?」
「····えーっとな、くうは人間じゃないんだ」
「え!?」
「アイツは龍族のお姫様なんだ」
「へぇ、あ、だから、あんな綺麗な格好を」
「そうそう」
「ってか、まずくない?、くうちゃん、あの男に勝てるの?」
「分からん、まぁ、でも応援は呼んどく」
「え?」

くう黒魔こくまの斬撃を避け腹部を殴った
「その程度ですか?龍神の姫は?」
「··手加減してあげてるだけよ」
「ほーう、そうですか!そうですか!なら死んでもらいましょうか!闇影剣ダークシャドウソード!」
黒魔こくまは黒色の剣をくうにぶつけた
バゴーーーーーーン!!!!!


「!ね、ねぇ、大丈夫なの!?」
「わ、分からん」


「手加減なんかするからですよ···ほら早く本気になってくださいよー」
その時
ザン!
「ぐっ!?」
ピンク色の斬撃が飛んできて黒魔こくまの片腕を斬った
「···大した事無いね君」
くうは姫の姿になっていた
「ぐっ···舐めるな!」
「その程度で私に勝てると思ったの?」
「ふん、だったら町を壊しても殺すだけです」
「···町···!」
「ふはは!!私を殺してもきっとここら一帯は焼け野原になるでしょうね···では、龍化!」
「っ!二人とも!逃げて!」
「え?で、でも、お前は」
「私は良いから早く!」
「お、おう」
ギャオオオオオオオ!!!!!!!
男はドラゴンに変わった
くうは刀を抜いて目を瞑り
「···我 龍神姫 この刃 大地を裂き 天候を狂わす 龍を塵も残らない 龍術奥義 天地破壊斬てんちはかいぎり!」
ズダーーーーーーーーン!!!!!!
くうは物凄い速さで斬撃を放った
その斬撃はドラゴンの両翼、胸を切り裂いた
ギャオオオオ!!!!????
「塵となりなさい」
そう言った時ドラゴンは塵となって消えた
「····うっ!」
くうは倒れた
くう!」「くうちゃん!」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
二人はくうの近くに行った
「大丈夫か!?」
「う、うん、何とかね」
そしてくうは立ち上がった
「良かった···」
「ね、ねぇ、二人とも怖くなかった?、嫌いになったりしてないよね?」
「当たり前だろ」
「怖いどころか綺麗でかっこ良かったよ」 「そっか···良かったー」
「それじゃ、帰ろっか」
「うん」
「そうだね」

「···さ、流石、龍族のお姫様、物凄いわね····この事、司令に言っとこ」

自宅
夜11:30
「よーし、寝るかー」
せいはベッドに入った、その時
ガチャ
「ん?あ、くう、どうかした?」
「い、一緒に寝て····」
「え?」
「お、お願い」
「わ、分かった、ほら入りなよ」
くうせいの隣に入った
そして、くうせいの方向に体を向けた
「ど、どうしたんだよ」
「···何か、物凄く寂しくなって」
「?」
ギュッ 
くうせいに抱き着いた
「(どうしたんだろ、こいつ)」 
「····」

















    
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