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魔女さまって呼ばないで
2魔女さまへ依頼
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リリムはそのままギルドに赴いた。
ギルドというのは簡単に言えば仕事斡旋所のこと。探し物や掃除から魔物の討伐依頼まで幅広く取り扱っており、ギルドに加入出来るのは14歳から。
ギルドに加入すると、自動的にランク付けがされる。ランクによって受けられる依頼の報酬が違ってくる為、多くの者達がランクを上げることに全力を注いでいるのだ。
始まりは最下位のFランクから。FからEまでが掃除や薬草調達などの簡単な仕事が出来る。そこから次のランクに上がっても問題ないとギルドに判断され、昇格試験を合格すると次のランクへと上がれるのだ。ランク最高峰にSSSがあるものの、このランクを持つ者は数える程度しかいないという。SSSになると、1人で1万の力を持つと言われているところから、伝説級であることに変わりない。
ギルドの中は相変わらず依頼を受ける受けないに関わらず賑やかであった。
「おい見ろよ、あれ」
「あ、魔女さまだ」
「この間アグーロを一撃で倒したらしい」
「えっ。アグーロって豚の頭を持ったBランク指定の魔物だろ」
「今はCランクだが、実力はAランクだってこの前誰か行ってたぜ」
「女1人で?」
人を見ながらこそこそと話す者達を横目で見たものの、否定した処で話題となっているアグーロを倒したことは事実だ。たまたま通行の邪魔だと倒したのに、それを誰かに見られていたらしい。
今度からは気をつけようと心にとめて、リリムはまず掲示板へと向かった。
「ふむ……」
リリムは腕を組んで掲示板を眺める。
自分のランクにあったものを探すが、他のランクも中々多彩で見ているだけでも面白い。
家猫探しから夫の不倫調査、子守など。今Cランクの掲示板を覗いているはずだ。それにしては程度が低すぎやしないのか。そう思ったもの、よくよく見てみると、Dランクでは太刀打ちできない内容であることがわかる。
「あぁ、魔力持ちの猫だったり子供だったりするわけか。げ。この調査って警備隊のベッケンじゃないの。ここに貼りだされて大丈夫なの?」
DランクとCランクの間には大きな壁が存在する。それはPTもしくは個人で魔法持ちがいるかどうか。もしくは魔法に対抗する術が適切であるか等が試験内容に含まれる。稀に個人のランクではDだが、PTのランクはCなので依頼を受けるという場合があるものの、魔法に対する適切な対応が求められるので対抗処置すらもたない場合のDランクは悲惨な結果を生む。
故に、程度の低いものと一見しただけでは思っても、そうではない場合も多い。
「おう。お前がこんなところ見ているなんて珍しいな」
ぶつぶつ独り言を言うリリムに声をかけてきたのは、彼女がギルドに加入してから世話になっている傭兵だった。右も左も解らないリリムに受付まで連れて行ってくれたのも彼であり、何度かパーティーも組んでいる。それなりに信頼する人物だ。
年頃は30代半ばといったところだろう。リリムよりも一回り歳上なのは確かだ。日に焼けた焦げ茶色の髪は癖毛で、いくら櫛でといても直せないのだと彼の奥方がころころ笑っていた。この国の人ならよくある蒼瞳は、からかいがいのある猫を見つけたように細められている。
彼の名はナルベ。Aランクのそこそこ名のしれた傭兵だ。
「最近、素材が充実してきたからね。簡単な調薬の依頼でも受けようかと思って」
リリムがそう言えば、彼はなるほど。と、一緒に掲示板を眺める。
ギルドの掲示板に張り出されているのは、簡単なものから専門的なものまで幅広い。故に各ランクごとに掲示板が張り出されているが、それなりに掲示板が大きい。調薬の依頼は最低でもDランクからなので、Cランクの調薬依頼はDランクよりも少し難しめな依頼だ。
「お、ベッケンの浮気調査とか。これは面白そうだな」
「受けるの?」
「野暮なことはしねぇよ。男の友情に傷がつくだろ」
「その割に、本人へ言う気満々ね」
呆れた、と肩をすくめるリリムとは対象的で、彼はにたあと笑う。
きっと近々、依頼が受けられる前にベッケンに言いに行くつもりなのだろう。趣味がわるいことだ。
「魔女さま、丁度いいところに」
そこへ、掲示板の依頼を張り替えるために来た受付嬢がリリムを呼び止める。
「……」
「失礼しました。リリムさんへ個人依頼があるのですが」
ジト目で睨んだリリムへ取り繕ったように受付嬢は微笑みながら、一枚の用紙を渡す。
個人依頼というのは、掲示板に貼る依頼とは別に、その名の通り個人に対する依頼のことである。ギルドを通してギルドに加盟している個人に対して依頼を行うことはよくあることだ。それを受けるかどうかは人によるだろうが。
例えば、安定して調薬できるものには一定の品質で一定の品物を依頼したい。これは冬に風邪が流行る前の予防策で、領主と薬屋の連名で依頼がくる。他にも、定期便の護衛依頼は信頼している人に頼みたいだろうし、いつもどこにいるかわからない人物にはギルドに依頼を出しておけば、街中の情報があつまるギルドで確実に知らせることも可能だ。
依頼用紙へ視線を落としたリリムはすぅっと目を細める。
「ロザード、医師……?」
依頼人の名前を見た瞬間。グッと用紙を持つ手に力がこもる。
「ロザード様と言えば、王宮筆頭医師でいらっしゃる方ですよね。同名の方とも思いましたが、確認したところご本人様でいらっしゃいましたし」
「正確には元だって聞いたぞ。結構な年だから引退したって」
「どちらにせよ、そのような方からの依頼なんて光栄ですよね」
好き勝手に話しだした二人だが、リリムはくしゃっと依頼用紙を握りつぶす。
「受けないよ。これ」
紙くずになったそれをぽいっと受付嬢に投げると、彼女は危なげなく受け取る。
皺だらけになった依頼用紙を整えながら、困ったように受付嬢は眉尻を下げた。
「わかりました。参考までに拒否の理由を伺えますか」
依頼を受けるかどうかは受ける側に委ねられる。拒否があった場合、依頼人にその理由を伝えるために一応聞くことになっていることは知っていた。
しかし、リリムは依頼を受ける受けない以前の問題だと指摘する。
「ギルドマスターはちゃんと確認した? 魔力強制制御薬はCランクの依頼に該当しない。人命が左右される強力なものだし、加えてその材料を揃えるための実力がAランク相当だったはず。Cランクの私には無理な話だよ」
「も、申し訳ありません。只今確認致しますっ」
依頼を受け付けるのは受付嬢だが、その後に様々な部門で確認をとってから最終的に、Cランク以上の依頼はギルドマスターの受領印が押されて受理される。実力の伴わないランクの依頼は直接命にかかわる。Aランク相当の依頼をCランクにもってくるのはギルドとしてあってはならないことだ。
慌てて確認しにいく受付嬢を横目に、リリムはAランクになってなくてよかったと心から安堵する。
「まあ、最初に気づけてよかったな」
「うん」
がしがしとフードの上から頭を撫でられながら、リリムは頷く。
「それはそうと、今日の夜にでもうちに来ねえか。うちの天使たちも喜ぶ」
依頼用紙のことで若干元気を無くしていたリリムはフードを被っていてもわかるくらいぱっと顔を明るくさせた。以前も彼の家に招かれた時、とても楽しく過ごせたことを思い出した。
粗野に見えても2歳の子、それから美人な元傭兵の妻を持つナルベ。意外に甲斐性があって長いこと家を空けるような仕事を受け付けない彼は、家族をそれはもう大切にしている。
「……でも、急に行ってクラルが困らない?」
「なあに。お前が来るのは喜んでも、迷惑に思うことはねーよ」
肩を竦めて心の底からそういうナルベに、リリムは彼の妻であるクラルを思い出す。
出会いは唐突だったが、この街に来て2年。彼女に助けられた面は多い。最近は会ってなかったので、久々に会えるのは少しばかり嬉しい。それに、リリムは自身の容姿を怖がらない一家をとても好んでいた。
「じゃあ、少しお邪魔させてもらおう……かな」
「おうよ。それならそうと、俺はさくっと依頼片付けてくるわ。先に家にあがっておいてくれ」
どうやら先に受けた依頼があるようで、ナルベはリリムと別れてギルドを出ていく。
そこへタイミングよく受付嬢が戻ってきた。
「リリムさん。ギルドマスターがお呼びです。このままお越し頂けますか」
リリムの方は一筋縄ではいかないようだが。
厄介事の予感に、リリムは肩を竦めた。
ギルドというのは簡単に言えば仕事斡旋所のこと。探し物や掃除から魔物の討伐依頼まで幅広く取り扱っており、ギルドに加入出来るのは14歳から。
ギルドに加入すると、自動的にランク付けがされる。ランクによって受けられる依頼の報酬が違ってくる為、多くの者達がランクを上げることに全力を注いでいるのだ。
始まりは最下位のFランクから。FからEまでが掃除や薬草調達などの簡単な仕事が出来る。そこから次のランクに上がっても問題ないとギルドに判断され、昇格試験を合格すると次のランクへと上がれるのだ。ランク最高峰にSSSがあるものの、このランクを持つ者は数える程度しかいないという。SSSになると、1人で1万の力を持つと言われているところから、伝説級であることに変わりない。
ギルドの中は相変わらず依頼を受ける受けないに関わらず賑やかであった。
「おい見ろよ、あれ」
「あ、魔女さまだ」
「この間アグーロを一撃で倒したらしい」
「えっ。アグーロって豚の頭を持ったBランク指定の魔物だろ」
「今はCランクだが、実力はAランクだってこの前誰か行ってたぜ」
「女1人で?」
人を見ながらこそこそと話す者達を横目で見たものの、否定した処で話題となっているアグーロを倒したことは事実だ。たまたま通行の邪魔だと倒したのに、それを誰かに見られていたらしい。
今度からは気をつけようと心にとめて、リリムはまず掲示板へと向かった。
「ふむ……」
リリムは腕を組んで掲示板を眺める。
自分のランクにあったものを探すが、他のランクも中々多彩で見ているだけでも面白い。
家猫探しから夫の不倫調査、子守など。今Cランクの掲示板を覗いているはずだ。それにしては程度が低すぎやしないのか。そう思ったもの、よくよく見てみると、Dランクでは太刀打ちできない内容であることがわかる。
「あぁ、魔力持ちの猫だったり子供だったりするわけか。げ。この調査って警備隊のベッケンじゃないの。ここに貼りだされて大丈夫なの?」
DランクとCランクの間には大きな壁が存在する。それはPTもしくは個人で魔法持ちがいるかどうか。もしくは魔法に対抗する術が適切であるか等が試験内容に含まれる。稀に個人のランクではDだが、PTのランクはCなので依頼を受けるという場合があるものの、魔法に対する適切な対応が求められるので対抗処置すらもたない場合のDランクは悲惨な結果を生む。
故に、程度の低いものと一見しただけでは思っても、そうではない場合も多い。
「おう。お前がこんなところ見ているなんて珍しいな」
ぶつぶつ独り言を言うリリムに声をかけてきたのは、彼女がギルドに加入してから世話になっている傭兵だった。右も左も解らないリリムに受付まで連れて行ってくれたのも彼であり、何度かパーティーも組んでいる。それなりに信頼する人物だ。
年頃は30代半ばといったところだろう。リリムよりも一回り歳上なのは確かだ。日に焼けた焦げ茶色の髪は癖毛で、いくら櫛でといても直せないのだと彼の奥方がころころ笑っていた。この国の人ならよくある蒼瞳は、からかいがいのある猫を見つけたように細められている。
彼の名はナルベ。Aランクのそこそこ名のしれた傭兵だ。
「最近、素材が充実してきたからね。簡単な調薬の依頼でも受けようかと思って」
リリムがそう言えば、彼はなるほど。と、一緒に掲示板を眺める。
ギルドの掲示板に張り出されているのは、簡単なものから専門的なものまで幅広い。故に各ランクごとに掲示板が張り出されているが、それなりに掲示板が大きい。調薬の依頼は最低でもDランクからなので、Cランクの調薬依頼はDランクよりも少し難しめな依頼だ。
「お、ベッケンの浮気調査とか。これは面白そうだな」
「受けるの?」
「野暮なことはしねぇよ。男の友情に傷がつくだろ」
「その割に、本人へ言う気満々ね」
呆れた、と肩をすくめるリリムとは対象的で、彼はにたあと笑う。
きっと近々、依頼が受けられる前にベッケンに言いに行くつもりなのだろう。趣味がわるいことだ。
「魔女さま、丁度いいところに」
そこへ、掲示板の依頼を張り替えるために来た受付嬢がリリムを呼び止める。
「……」
「失礼しました。リリムさんへ個人依頼があるのですが」
ジト目で睨んだリリムへ取り繕ったように受付嬢は微笑みながら、一枚の用紙を渡す。
個人依頼というのは、掲示板に貼る依頼とは別に、その名の通り個人に対する依頼のことである。ギルドを通してギルドに加盟している個人に対して依頼を行うことはよくあることだ。それを受けるかどうかは人によるだろうが。
例えば、安定して調薬できるものには一定の品質で一定の品物を依頼したい。これは冬に風邪が流行る前の予防策で、領主と薬屋の連名で依頼がくる。他にも、定期便の護衛依頼は信頼している人に頼みたいだろうし、いつもどこにいるかわからない人物にはギルドに依頼を出しておけば、街中の情報があつまるギルドで確実に知らせることも可能だ。
依頼用紙へ視線を落としたリリムはすぅっと目を細める。
「ロザード、医師……?」
依頼人の名前を見た瞬間。グッと用紙を持つ手に力がこもる。
「ロザード様と言えば、王宮筆頭医師でいらっしゃる方ですよね。同名の方とも思いましたが、確認したところご本人様でいらっしゃいましたし」
「正確には元だって聞いたぞ。結構な年だから引退したって」
「どちらにせよ、そのような方からの依頼なんて光栄ですよね」
好き勝手に話しだした二人だが、リリムはくしゃっと依頼用紙を握りつぶす。
「受けないよ。これ」
紙くずになったそれをぽいっと受付嬢に投げると、彼女は危なげなく受け取る。
皺だらけになった依頼用紙を整えながら、困ったように受付嬢は眉尻を下げた。
「わかりました。参考までに拒否の理由を伺えますか」
依頼を受けるかどうかは受ける側に委ねられる。拒否があった場合、依頼人にその理由を伝えるために一応聞くことになっていることは知っていた。
しかし、リリムは依頼を受ける受けない以前の問題だと指摘する。
「ギルドマスターはちゃんと確認した? 魔力強制制御薬はCランクの依頼に該当しない。人命が左右される強力なものだし、加えてその材料を揃えるための実力がAランク相当だったはず。Cランクの私には無理な話だよ」
「も、申し訳ありません。只今確認致しますっ」
依頼を受け付けるのは受付嬢だが、その後に様々な部門で確認をとってから最終的に、Cランク以上の依頼はギルドマスターの受領印が押されて受理される。実力の伴わないランクの依頼は直接命にかかわる。Aランク相当の依頼をCランクにもってくるのはギルドとしてあってはならないことだ。
慌てて確認しにいく受付嬢を横目に、リリムはAランクになってなくてよかったと心から安堵する。
「まあ、最初に気づけてよかったな」
「うん」
がしがしとフードの上から頭を撫でられながら、リリムは頷く。
「それはそうと、今日の夜にでもうちに来ねえか。うちの天使たちも喜ぶ」
依頼用紙のことで若干元気を無くしていたリリムはフードを被っていてもわかるくらいぱっと顔を明るくさせた。以前も彼の家に招かれた時、とても楽しく過ごせたことを思い出した。
粗野に見えても2歳の子、それから美人な元傭兵の妻を持つナルベ。意外に甲斐性があって長いこと家を空けるような仕事を受け付けない彼は、家族をそれはもう大切にしている。
「……でも、急に行ってクラルが困らない?」
「なあに。お前が来るのは喜んでも、迷惑に思うことはねーよ」
肩を竦めて心の底からそういうナルベに、リリムは彼の妻であるクラルを思い出す。
出会いは唐突だったが、この街に来て2年。彼女に助けられた面は多い。最近は会ってなかったので、久々に会えるのは少しばかり嬉しい。それに、リリムは自身の容姿を怖がらない一家をとても好んでいた。
「じゃあ、少しお邪魔させてもらおう……かな」
「おうよ。それならそうと、俺はさくっと依頼片付けてくるわ。先に家にあがっておいてくれ」
どうやら先に受けた依頼があるようで、ナルベはリリムと別れてギルドを出ていく。
そこへタイミングよく受付嬢が戻ってきた。
「リリムさん。ギルドマスターがお呼びです。このままお越し頂けますか」
リリムの方は一筋縄ではいかないようだが。
厄介事の予感に、リリムは肩を竦めた。
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