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Ⅰ 命の色
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「──っ!」
私は飛び起きた。
本当かどうかわからない。
でも確かに存在する記憶に頭が混乱する。
それが本当に起きた出来事で。
自身に降り掛かった災いだった。
そう理解するのは一瞬で。
そして束の間、自分が誰なのか分からなくなるものの、割れた鏡に映る自分の姿を見て口角をへにゃりと下げた。
(神を呪ったからか、それとも禁術かなにかか……)
フッと鼻から息だけが漏れた。
手を見下ろすと傷だらけの小さな手。
夢で見た自身はこんな手をしていない。
もっと大きくて剣の修業でごつごつとしていた。
鏡を見れば、薄汚れた土色の髪。
ただ、瞳の色は夢の私──前世の私と同じ赤色をしている。
(思い出したのはそれだけじゃない)
ドサッと冷たい床に横たわる。
ひんやりとした床が私の体温を下げてくれるおかげで、熱に浮かされてぼんやりとする頭は冷えていく。
(前世と、その前の人生)
先程見た夢のもう一つ前の人生の記憶。
言うなれば1度目の人生と呼ぶべきか。
この世界とは違って『魔法』ではなく『科学』が進歩した世界の私。
嘘みたいな話のようだけど、やけに生々しい記憶が夢ではないと訴えている。
それはどこにでもいる普通の社会人だった。
両親を早くに喪い、なんのために生きているかもわからない。
ただただ、息をして。毎日を消化していく。
そうして老いていくのだと思っていた。
(だけど、死んでしまった)
呆気なかった。
人間、咄嗟の時には体が動いてしまうもの。
久々に会った幼馴染と飲み交わした帰りに刃物を振り回した男から幼馴染を庇って刺されて。
泣きながら私の名前を呼ぶ幼馴染に、泣かないでと言いたかったのに言えずに死んでしまった。
最期に家族も好きな人もいる幼馴染が死ななくて良かったと思いながら。
(そして、カリアとしての人生)
2度目の人生。
当たり前だけど1度目の人生の記憶なんてなしに生まれたカリアには感情の欠落があった。
魔法と剣のファンタジーな世界にあるこの国、スプラウト王家には特別な瞳を持つものがいる。
そういう者たちは力が強い者ほど代償と言わんばかりに感情を失っていたという。
カリアも例に漏れず人としての感情がなかった。
人して当然の『感情』と知識として識るところから人生は始まった。
(王族ならもう少し良いスタートでも良かったと思うのだけど)
カリアの人生はハード極まりない始まりを告げた。
私の身分は側室ですらない。下女の産んだ子供。
母親は王妃によって殺されて。
女だったために使い道があるとして殺されずに済んだ程度の存在。
虐待されながら、魔力が高いことを示す赤眼があったからこそ最低限の教育を受けた。
そして成人前に死ねとばかりに前線に送られた。
けれど、そこでできた友人達と共に生き延びて。
戦争に勝ち続けて。
ボロボロの体で、英雄と讃えられた。
(けれど、処刑された)
名声が高まりすぎた英雄は危険視されることを理解していなかったことが敗因。
魔女として断罪され、断頭台で首を落とされた。
呪詛を吐いて死んだからなのか。
はたまた、神がやり直せとチャンスをくれたのか。
できれば感謝はしたいと思えない。
(で、今の3度目の人生ってことね)
ラティア・スプラウト。
それが今の名前。
皮肉なことに同じ王族の子孫に生まれ変わってしまった。
(なるほど)
思い出したばかりの記憶をぼうっと反芻する。
実は今、私は酷い熱を出していた。
寝ている場所は物置部屋で寝台すらなく、ボロ布が申し訳程度にかけられた床の上で横になっている。
息は荒く、お世辞にも綺麗とは言えない服から覗く手足は痩せ細っていて所々青痰が見え隠れしていた。
(既視感あるなぁ)
人を呪えばなんとやら。
なりたくないと思うものほどなってしまうこの現象はもはや嫌がらせと言える。
1度目、2度目の人生の記憶を反芻すればするほど、今の状態も理解できてくるというもので。
記憶がなかった前日までの私ならば、なにも不思議に思うことはなかった。
けれど、カリアの人生ですでに似たようなことを経験している身としてはため息しか出てこない。
怒りを知らない、悲しみを知らない。喜びも、慈悲の心も。
1度目の私が怒れと叫んでいる。
カリアとしての私が無駄なことだと嘲笑う。
狭い物置にある割れた鏡を再度見れば、赤い光は紛れもなく私の瞳。
スプラウト王家。
強大な魔力と特殊な瞳を継承するほどに人としての感情が欠落する血脈。
前世と同じように。いえ。それ以上に鮮やかな赤をもつ私は先程まで感情の欠落が存在していた。
それはカリアにとっても、今生の私にとっても慣れ親しんだもので。
(あ、私。今、笑ってる)
自然と上がった口角に手を添える。
喜怒哀楽を感情として理解している1度目の私のふわふわとした感覚。
こんな惨めな生活を強いられていることに激怒する感情。
悲しいと訴え、怒れとまるで1度目の私に説教されているような。
感じたことがない『感情』に面白くてつい笑みがこぼれたようだ。
感情とは私にとって本を読むようなもの。
カリアとしての人生でほんの少しわかった気がしていたが、もっと感情は複雑なのだと1度目の私の激情がそれを否定する。
(面白い)
本来ならばカリアのときのように倫理を教える教師が物心つく前から指導する『知識』だ。
この国の王族として血が濃い者ほど『知識』としては把握することはできても、理解できるようなものはいない。
まるで国を統治するのには不要と言いたげな『感情』。
もっとも、今生ではその教師すらつけてもらえなかった。
だが、それすらなしに直接心の揺れを頭の中に入れられたような感覚は不快ではない。
それに関しては1度目の私に感謝するべきだろう。
(でも、感情に出しすぎるというのは己を見失うこと)
王族として生きたカリアが私を諫めた。
自身を諌めて、感情を奥底へと沈めていく。
今生の私は虐げられていても特になにも感じることがなかった。
魔法で傷を負わされても、熱湯をかけられても、暴言や暴力にあっても。
怒りも悲しみも知らないから。
それは祝福か、呪いか。
英雄と呼ばれた国一番の魔法使いであり、魔女と呼ばれたカリアでも克服できなかった感情の欠落を、魔法を扱うことすら出来ない小さな幼子が今、克服したとも言える。
(ならば魔力循環は……?)
ふわりと体の中で蠢く気配を感じた。
それはカリアにとって慣れ親しんだもの。
肉体の補助を行い、時として奇跡を起こせる願いの源。
人々はそれを魔力と呼ぶ。
今生では今まで一度も意識的に使ったことはない魔力。
けれど、無意識に使っていたものでもある。
魔力というものは本来形のないもの。
本来ならば皮膚呼吸とともに外へ流れ出てしまうだけのものだ。
血の流れに沿ってただ流れているだけのそれを意識して掌握する。
(幼い体だから難しいけど、扱うことはできる)
この世界の魔法使いというのは体の中に流れる魔力をまず整えることから始まる。
体内の魔力を循環させ、制御し、世界に干渉して現象を起こす。
それが魔法。
それほどに強力な力であるゆえに、体外へ排出せずに体内の魔力を循環させることである程度の身体の回復を行うことができる。特に、こういった熱を出したときになんかは自然治癒力を高めてくれるのだ。
(これが3度目の正直)
自分の力ではどうにもできないことはある。
今までの死因は全部そうだ。
そして死の淵で諦めて死んで。
(今度は、間違えない)
鏡の中の赤がきらりと揺らめく。
それは、きっと命の色。
私は飛び起きた。
本当かどうかわからない。
でも確かに存在する記憶に頭が混乱する。
それが本当に起きた出来事で。
自身に降り掛かった災いだった。
そう理解するのは一瞬で。
そして束の間、自分が誰なのか分からなくなるものの、割れた鏡に映る自分の姿を見て口角をへにゃりと下げた。
(神を呪ったからか、それとも禁術かなにかか……)
フッと鼻から息だけが漏れた。
手を見下ろすと傷だらけの小さな手。
夢で見た自身はこんな手をしていない。
もっと大きくて剣の修業でごつごつとしていた。
鏡を見れば、薄汚れた土色の髪。
ただ、瞳の色は夢の私──前世の私と同じ赤色をしている。
(思い出したのはそれだけじゃない)
ドサッと冷たい床に横たわる。
ひんやりとした床が私の体温を下げてくれるおかげで、熱に浮かされてぼんやりとする頭は冷えていく。
(前世と、その前の人生)
先程見た夢のもう一つ前の人生の記憶。
言うなれば1度目の人生と呼ぶべきか。
この世界とは違って『魔法』ではなく『科学』が進歩した世界の私。
嘘みたいな話のようだけど、やけに生々しい記憶が夢ではないと訴えている。
それはどこにでもいる普通の社会人だった。
両親を早くに喪い、なんのために生きているかもわからない。
ただただ、息をして。毎日を消化していく。
そうして老いていくのだと思っていた。
(だけど、死んでしまった)
呆気なかった。
人間、咄嗟の時には体が動いてしまうもの。
久々に会った幼馴染と飲み交わした帰りに刃物を振り回した男から幼馴染を庇って刺されて。
泣きながら私の名前を呼ぶ幼馴染に、泣かないでと言いたかったのに言えずに死んでしまった。
最期に家族も好きな人もいる幼馴染が死ななくて良かったと思いながら。
(そして、カリアとしての人生)
2度目の人生。
当たり前だけど1度目の人生の記憶なんてなしに生まれたカリアには感情の欠落があった。
魔法と剣のファンタジーな世界にあるこの国、スプラウト王家には特別な瞳を持つものがいる。
そういう者たちは力が強い者ほど代償と言わんばかりに感情を失っていたという。
カリアも例に漏れず人としての感情がなかった。
人して当然の『感情』と知識として識るところから人生は始まった。
(王族ならもう少し良いスタートでも良かったと思うのだけど)
カリアの人生はハード極まりない始まりを告げた。
私の身分は側室ですらない。下女の産んだ子供。
母親は王妃によって殺されて。
女だったために使い道があるとして殺されずに済んだ程度の存在。
虐待されながら、魔力が高いことを示す赤眼があったからこそ最低限の教育を受けた。
そして成人前に死ねとばかりに前線に送られた。
けれど、そこでできた友人達と共に生き延びて。
戦争に勝ち続けて。
ボロボロの体で、英雄と讃えられた。
(けれど、処刑された)
名声が高まりすぎた英雄は危険視されることを理解していなかったことが敗因。
魔女として断罪され、断頭台で首を落とされた。
呪詛を吐いて死んだからなのか。
はたまた、神がやり直せとチャンスをくれたのか。
できれば感謝はしたいと思えない。
(で、今の3度目の人生ってことね)
ラティア・スプラウト。
それが今の名前。
皮肉なことに同じ王族の子孫に生まれ変わってしまった。
(なるほど)
思い出したばかりの記憶をぼうっと反芻する。
実は今、私は酷い熱を出していた。
寝ている場所は物置部屋で寝台すらなく、ボロ布が申し訳程度にかけられた床の上で横になっている。
息は荒く、お世辞にも綺麗とは言えない服から覗く手足は痩せ細っていて所々青痰が見え隠れしていた。
(既視感あるなぁ)
人を呪えばなんとやら。
なりたくないと思うものほどなってしまうこの現象はもはや嫌がらせと言える。
1度目、2度目の人生の記憶を反芻すればするほど、今の状態も理解できてくるというもので。
記憶がなかった前日までの私ならば、なにも不思議に思うことはなかった。
けれど、カリアの人生ですでに似たようなことを経験している身としてはため息しか出てこない。
怒りを知らない、悲しみを知らない。喜びも、慈悲の心も。
1度目の私が怒れと叫んでいる。
カリアとしての私が無駄なことだと嘲笑う。
狭い物置にある割れた鏡を再度見れば、赤い光は紛れもなく私の瞳。
スプラウト王家。
強大な魔力と特殊な瞳を継承するほどに人としての感情が欠落する血脈。
前世と同じように。いえ。それ以上に鮮やかな赤をもつ私は先程まで感情の欠落が存在していた。
それはカリアにとっても、今生の私にとっても慣れ親しんだもので。
(あ、私。今、笑ってる)
自然と上がった口角に手を添える。
喜怒哀楽を感情として理解している1度目の私のふわふわとした感覚。
こんな惨めな生活を強いられていることに激怒する感情。
悲しいと訴え、怒れとまるで1度目の私に説教されているような。
感じたことがない『感情』に面白くてつい笑みがこぼれたようだ。
感情とは私にとって本を読むようなもの。
カリアとしての人生でほんの少しわかった気がしていたが、もっと感情は複雑なのだと1度目の私の激情がそれを否定する。
(面白い)
本来ならばカリアのときのように倫理を教える教師が物心つく前から指導する『知識』だ。
この国の王族として血が濃い者ほど『知識』としては把握することはできても、理解できるようなものはいない。
まるで国を統治するのには不要と言いたげな『感情』。
もっとも、今生ではその教師すらつけてもらえなかった。
だが、それすらなしに直接心の揺れを頭の中に入れられたような感覚は不快ではない。
それに関しては1度目の私に感謝するべきだろう。
(でも、感情に出しすぎるというのは己を見失うこと)
王族として生きたカリアが私を諫めた。
自身を諌めて、感情を奥底へと沈めていく。
今生の私は虐げられていても特になにも感じることがなかった。
魔法で傷を負わされても、熱湯をかけられても、暴言や暴力にあっても。
怒りも悲しみも知らないから。
それは祝福か、呪いか。
英雄と呼ばれた国一番の魔法使いであり、魔女と呼ばれたカリアでも克服できなかった感情の欠落を、魔法を扱うことすら出来ない小さな幼子が今、克服したとも言える。
(ならば魔力循環は……?)
ふわりと体の中で蠢く気配を感じた。
それはカリアにとって慣れ親しんだもの。
肉体の補助を行い、時として奇跡を起こせる願いの源。
人々はそれを魔力と呼ぶ。
今生では今まで一度も意識的に使ったことはない魔力。
けれど、無意識に使っていたものでもある。
魔力というものは本来形のないもの。
本来ならば皮膚呼吸とともに外へ流れ出てしまうだけのものだ。
血の流れに沿ってただ流れているだけのそれを意識して掌握する。
(幼い体だから難しいけど、扱うことはできる)
この世界の魔法使いというのは体の中に流れる魔力をまず整えることから始まる。
体内の魔力を循環させ、制御し、世界に干渉して現象を起こす。
それが魔法。
それほどに強力な力であるゆえに、体外へ排出せずに体内の魔力を循環させることである程度の身体の回復を行うことができる。特に、こういった熱を出したときになんかは自然治癒力を高めてくれるのだ。
(これが3度目の正直)
自分の力ではどうにもできないことはある。
今までの死因は全部そうだ。
そして死の淵で諦めて死んで。
(今度は、間違えない)
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それは、きっと命の色。
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