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【番外編】王子と王女と王妃
【番外編30】第二妃テミアール・テオデウス・レオノル
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◇◆◇◆◇◆◇◆◇
(第二妃テミアール・テオデウス・レオノル視点/三人称)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
テミアール・テオデウス・レオノル。現国王テノール・テオデウス・レオノルの第二妃にして、教皇スラルス・ミルキアスの実子でもある。
元々、聖テオデウス王国では、国王第一妃を親王家派の貴族から、国王第二妃を教会関係者から選ぶのが通例になっている。
これは二代目国王の時代から続いており、十八代国王のテノールもそれにならった形だ。
テミアールは生まれながらに国王に嫁入りすることが決まっていたようなものなのだ。
それ自体は問題ない。第2の妻という立場は平民ならばあるいは嫌うかもしれないが、相手が王家であればそれはむしろ名誉なことである。
問題は、テノールが3人目の妻を娶ったことだ。諸侯連立盟主の娘、キルース・ミルキアス・レオノルである。
そこには力を付けてきた諸侯連立の要望を断り切れなくなっていた政治的配慮などがあるのだが、いずれにせよ、この国王3人目の妻は野望深き女であった。
自らの息子、テキルース・ミルキアス・レオノルを国王にすべく様々な画策をおこなった。
キルース自身は15年前に病死したが、彼女の野望を色濃く受け継いだ、テキルース、そしてフロールは、11年前、ついに決定的な事件を起こした。
第一妃とその子ども達、そしてテミアールの一人息子をも暗殺したのだ。
公式には病死と発表されたが、テミアールは信じていない。おそらく、病死と発表した国王自身も信じてはいないだろう。
夫である国王も、父である教皇も、政治を優先しテミアールの息子が殺された事実を隠蔽したのだ。
テミアール王妃は今、王宮の西の塔に在住している。実際のところ軟禁である。扉の向こうにはテキルース王子の命令を受けた兵士が1日中護衛に立っている。護衛であると同時に、彼女がここから脱走しないように見張る兵士が。
息子を暗殺され、夫と父に見捨てられ、それでも彼女が正気を保っていられるのは、彼女が常に首から提げているネックレスと無関係ではない。
そのネックレスに飾られた赤い石は、実のところ魔石である。
枢機卿レオノルが渡してくれたこの魔石を使うことで、彼女は2人の人物と念話を交わすことができる。
1人は枢機卿レオノル自身である。
そして、もう1人は枢機卿レオノルも知らないこと。
アル王女の元で働くレイク・ブルテもまた念話の魔石を持ち、彼女と連絡を取り続けていた。
---------------
今から60日ほど前、彼女は枢機卿ラミサルよりある神託の話を聞いた。
彼が彼女に神託について漏らしたのは、おそらくはウッカリといったところだろう。
あるいは、悩む教皇を見かねて、娘である彼女になんらかのアプローチをしてほしかったのかもしれない。
いずれにせよ、彼女はその情報をレイク・ブルテへと流した。
このまま、教会にパドという神託の少年を暗殺させたくなかったからだ。
別に、パドという会ったこともない少年に同情したわけではない。彼女の復讐のために、神託の少年には生き残って欲しかった。
そして、50日ほど前。
彼女はラミサルと念話を交わした。
(つまり、神託の子どもはアル殿下とともに旅だったのですね?)
(はい、そうなります)
その結果に、テミアールはほくそ笑む。
自分の復讐に一歩近づいた。
やがて、ラミサルは言いにくそうに続けた。
(テミアール様、アル殿下に神託のことを漏らしたのは、あなたですか?)
(いいえ。私はここから出られません。一体どうやって情報を流したというのですか?)
(……そうですか)
おそらく、ラミサルは納得していないだろう。
だが構わない。
いずれにせよ、神託の少年が生き残ったことこそが大切なのだ。
そして、アルならば彼を生かし続けることだろう。
それが、テミアールの復讐の第一歩だ。
ラミサルとの念話を終え、テミアールは1人呟く。
「世界を滅ぼす少年。そう、彼こそが私の希望。私の息子を奪ったこの世界を根こそぎ消し去る存在」
テミアールの復讐の対象は、テキルースでもフロールでも、あるいは国王や教皇でもない。
この世界そのものだ。
この世界を滅ぼすこと。
それが彼女の復讐。
今まではその手段がなかった。
だが、今は。
世界を滅ぼすと神が預言した少年。
彼に世界を滅ぼしてもらうことこそが、テミアールの最終目的である。
---------------
と。
テミアールの部屋の扉が叩かれた。
「どなた?」
問うが、相手は名乗りもせずに部屋に侵入してきた。
「これはテキルース殿下、それにフロール殿下も。ようこそおいでくださいました」
冷めた目線で2人を見つつ、テミアールは言った。
そんなテミアールを見下すような目でにらみ返し、フロールが言う。
「挨拶はいいわ。1つお聞かせ願えないかしら」
「これは藪から棒に。一体なんでしょう?」
「教会とアルを繋いだのは、あなた?」
その問いに、テミアールは笑いたくなる。
確かに神託の少年の件で教皇より先にアルがたどり着くようにテミアールは画策した。結果として教皇とアルが出会ったことは事実だ。
だが、自分は別に2人を結びつけるつもりなどなかった。そんなことに興味は無い。
「何のことだか分かりません。私はここから一歩も出ていません」
テミアールがそう言うと、フロールは彼女に近づいてきた。
そして、魔石の着いたネックレスを握りしめる。
「多少の自由は許してきたつもりだけど、少しおいたがすぎましたわね」
そう言って、無理矢理ネックレスから魔石を千切って奪う。
叫ぶテミアール。
「お返しなさいっ!! それは父からいただいた大切なものです」
まさか、魔石の正体をフロールが知っているのかと疑問に思う。
「その慌てよう、やはり、この宝石だったのですね」
テキルースがフロールに尋ねる。
「どういうことだ、フロール?」
「ある種の魔石には、遠く離れた者同士で通話することができると聞いたことがあります。これまでは見逃してきましたが、これ以上は許せませんわ」
フロールはそう言って、魔石を自らの懐にしまう。
(バレていたのですか)
内心、舌打ちするテミアール。
「まさか、それでは」
「ええ、そのまさかです。この女は教皇やアルと常に連絡を取り合っていた。教会とアルとを繋いだのはこの女以外にありえませんわ」
半分正解で、半分間違った推論を述べるフロール。
テミアールの口元から自然と笑みがこぼれた。
「ふふふっ」
「何がおかしいですの?」
「いいえ、ただテキルース殿下が憐れに思えただけですわ」
憐れという言葉で侮蔑され、テキルースが顔をしかめる。
「憐れだと!? 私のどこが憐れだというのだ!?」
「フロール殿下の意のままに操られる人形。忠告しておきますけれど、テキルース殿下もフロール殿下には十分お気を付けあそばせ。その娘は、自らの兄弟姉妹をも平気で殺すのですから」
テミアールの言葉に、テキルースは何かを言い返そうとし、しかし言葉にならない様子だった。
変わってフロールが叫ぶ。
「よくもそんな言葉をっ!! あまり調子に乗らないでくださいまし。あなたを生かしているのは、ただ、教会勢力に対する人質のためですのよ。もし、教会が完全にアルの味方をするというならば、あなたの命の保証はできません」
「私も殺そうと? お好きになさってください。息子のところに行けるなら本望ですわ」
言い放ったテミアールを、フロールは憎々しげに睨み、しかしそれ以上は何もしなかった。
「いいでしょう。この魔石を奪ったからには、こんどこそあなたには何もできません。兄上、行きますわよ」
叫んだフロールについて行くテキルースが、テミアールにはまるで金魚の糞のように見えたのだった。
(第二妃テミアール・テオデウス・レオノル視点/三人称)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
テミアール・テオデウス・レオノル。現国王テノール・テオデウス・レオノルの第二妃にして、教皇スラルス・ミルキアスの実子でもある。
元々、聖テオデウス王国では、国王第一妃を親王家派の貴族から、国王第二妃を教会関係者から選ぶのが通例になっている。
これは二代目国王の時代から続いており、十八代国王のテノールもそれにならった形だ。
テミアールは生まれながらに国王に嫁入りすることが決まっていたようなものなのだ。
それ自体は問題ない。第2の妻という立場は平民ならばあるいは嫌うかもしれないが、相手が王家であればそれはむしろ名誉なことである。
問題は、テノールが3人目の妻を娶ったことだ。諸侯連立盟主の娘、キルース・ミルキアス・レオノルである。
そこには力を付けてきた諸侯連立の要望を断り切れなくなっていた政治的配慮などがあるのだが、いずれにせよ、この国王3人目の妻は野望深き女であった。
自らの息子、テキルース・ミルキアス・レオノルを国王にすべく様々な画策をおこなった。
キルース自身は15年前に病死したが、彼女の野望を色濃く受け継いだ、テキルース、そしてフロールは、11年前、ついに決定的な事件を起こした。
第一妃とその子ども達、そしてテミアールの一人息子をも暗殺したのだ。
公式には病死と発表されたが、テミアールは信じていない。おそらく、病死と発表した国王自身も信じてはいないだろう。
夫である国王も、父である教皇も、政治を優先しテミアールの息子が殺された事実を隠蔽したのだ。
テミアール王妃は今、王宮の西の塔に在住している。実際のところ軟禁である。扉の向こうにはテキルース王子の命令を受けた兵士が1日中護衛に立っている。護衛であると同時に、彼女がここから脱走しないように見張る兵士が。
息子を暗殺され、夫と父に見捨てられ、それでも彼女が正気を保っていられるのは、彼女が常に首から提げているネックレスと無関係ではない。
そのネックレスに飾られた赤い石は、実のところ魔石である。
枢機卿レオノルが渡してくれたこの魔石を使うことで、彼女は2人の人物と念話を交わすことができる。
1人は枢機卿レオノル自身である。
そして、もう1人は枢機卿レオノルも知らないこと。
アル王女の元で働くレイク・ブルテもまた念話の魔石を持ち、彼女と連絡を取り続けていた。
---------------
今から60日ほど前、彼女は枢機卿ラミサルよりある神託の話を聞いた。
彼が彼女に神託について漏らしたのは、おそらくはウッカリといったところだろう。
あるいは、悩む教皇を見かねて、娘である彼女になんらかのアプローチをしてほしかったのかもしれない。
いずれにせよ、彼女はその情報をレイク・ブルテへと流した。
このまま、教会にパドという神託の少年を暗殺させたくなかったからだ。
別に、パドという会ったこともない少年に同情したわけではない。彼女の復讐のために、神託の少年には生き残って欲しかった。
そして、50日ほど前。
彼女はラミサルと念話を交わした。
(つまり、神託の子どもはアル殿下とともに旅だったのですね?)
(はい、そうなります)
その結果に、テミアールはほくそ笑む。
自分の復讐に一歩近づいた。
やがて、ラミサルは言いにくそうに続けた。
(テミアール様、アル殿下に神託のことを漏らしたのは、あなたですか?)
(いいえ。私はここから出られません。一体どうやって情報を流したというのですか?)
(……そうですか)
おそらく、ラミサルは納得していないだろう。
だが構わない。
いずれにせよ、神託の少年が生き残ったことこそが大切なのだ。
そして、アルならば彼を生かし続けることだろう。
それが、テミアールの復讐の第一歩だ。
ラミサルとの念話を終え、テミアールは1人呟く。
「世界を滅ぼす少年。そう、彼こそが私の希望。私の息子を奪ったこの世界を根こそぎ消し去る存在」
テミアールの復讐の対象は、テキルースでもフロールでも、あるいは国王や教皇でもない。
この世界そのものだ。
この世界を滅ぼすこと。
それが彼女の復讐。
今まではその手段がなかった。
だが、今は。
世界を滅ぼすと神が預言した少年。
彼に世界を滅ぼしてもらうことこそが、テミアールの最終目的である。
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と。
テミアールの部屋の扉が叩かれた。
「どなた?」
問うが、相手は名乗りもせずに部屋に侵入してきた。
「これはテキルース殿下、それにフロール殿下も。ようこそおいでくださいました」
冷めた目線で2人を見つつ、テミアールは言った。
そんなテミアールを見下すような目でにらみ返し、フロールが言う。
「挨拶はいいわ。1つお聞かせ願えないかしら」
「これは藪から棒に。一体なんでしょう?」
「教会とアルを繋いだのは、あなた?」
その問いに、テミアールは笑いたくなる。
確かに神託の少年の件で教皇より先にアルがたどり着くようにテミアールは画策した。結果として教皇とアルが出会ったことは事実だ。
だが、自分は別に2人を結びつけるつもりなどなかった。そんなことに興味は無い。
「何のことだか分かりません。私はここから一歩も出ていません」
テミアールがそう言うと、フロールは彼女に近づいてきた。
そして、魔石の着いたネックレスを握りしめる。
「多少の自由は許してきたつもりだけど、少しおいたがすぎましたわね」
そう言って、無理矢理ネックレスから魔石を千切って奪う。
叫ぶテミアール。
「お返しなさいっ!! それは父からいただいた大切なものです」
まさか、魔石の正体をフロールが知っているのかと疑問に思う。
「その慌てよう、やはり、この宝石だったのですね」
テキルースがフロールに尋ねる。
「どういうことだ、フロール?」
「ある種の魔石には、遠く離れた者同士で通話することができると聞いたことがあります。これまでは見逃してきましたが、これ以上は許せませんわ」
フロールはそう言って、魔石を自らの懐にしまう。
(バレていたのですか)
内心、舌打ちするテミアール。
「まさか、それでは」
「ええ、そのまさかです。この女は教皇やアルと常に連絡を取り合っていた。教会とアルとを繋いだのはこの女以外にありえませんわ」
半分正解で、半分間違った推論を述べるフロール。
テミアールの口元から自然と笑みがこぼれた。
「ふふふっ」
「何がおかしいですの?」
「いいえ、ただテキルース殿下が憐れに思えただけですわ」
憐れという言葉で侮蔑され、テキルースが顔をしかめる。
「憐れだと!? 私のどこが憐れだというのだ!?」
「フロール殿下の意のままに操られる人形。忠告しておきますけれど、テキルース殿下もフロール殿下には十分お気を付けあそばせ。その娘は、自らの兄弟姉妹をも平気で殺すのですから」
テミアールの言葉に、テキルースは何かを言い返そうとし、しかし言葉にならない様子だった。
変わってフロールが叫ぶ。
「よくもそんな言葉をっ!! あまり調子に乗らないでくださいまし。あなたを生かしているのは、ただ、教会勢力に対する人質のためですのよ。もし、教会が完全にアルの味方をするというならば、あなたの命の保証はできません」
「私も殺そうと? お好きになさってください。息子のところに行けるなら本望ですわ」
言い放ったテミアールを、フロールは憎々しげに睨み、しかしそれ以上は何もしなかった。
「いいでしょう。この魔石を奪ったからには、こんどこそあなたには何もできません。兄上、行きますわよ」
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