97 / 201
第三部 エルフと龍族の里へ 第三章 龍と獅子と少年少女達
3.人族
しおりを挟む
人族が嫌い、か。
なかなかに手厳しい。
それでは最初から交渉の余地などないのかもしれない。
そう考えて、しかしすぐに違うと気づく。
僕は反射的に口を挟んだ。
「何故あなた達は人族を嫌うのですか? それに、あなた達は人族を滅ぼそうとはしていないじゃないですか」
龍族の力はさっき見せてもらった。
あれほどの力があるならば、人族を滅ぼすことも可能に思える。
本当に人族が嫌いだというならば、何故こんな場所に引きこもっているのか。
問いかけた僕に、龍族の長は冷たい瞳を向けた。
「異界より来たという人族の子よ。1つ目の疑問の答えは、そなたの2つ目の疑問にこそある」
意味が分からずきょとんとする僕。
「分からぬか? 確かに我らがその気になれば人族を滅ぼすことも可能だ。だが、相手が嫌いで滅ぼす力を持っているからといって、滅ぼして良いというものではない」
――あ。
言われてみれば当たり前のことだ。
「我れらが人族を嫌うのは、人族がそういう残酷な発想を容易に行うからだよ。まさに今、なんじが口にしたようにな」
――しまった。完全に失言だった。
「……ごめんなさい」
小さくなる僕。
「そして、人族の本質がそうである以上、先ほどアルが口にしたことも世迷い言にすぎんよ」
まずい。
僕が反射的に口にしてしまったことで、アル様の、あるいはリラの願いがついえかねない。
――だけど、どうしたらいい?
――どうしたらこの失点を取り返せる?
僕がどぎまぎしているのを横目に、アル様が語る。
「ふっ、龍族の長ともあろうものが子どもの言葉1つでずいぶん飛躍した発想だな。確かにパドの今の言葉は私も感心はしないが、それはそれ。その馬鹿力のガキの言葉だけで人族をひとくくりにすることもあるまい」
だが、龍族の長はすっと黙念してから言う。
「やはり、そなたらは知らぬのだな。500年前この大陸で起きた本当のことを」
「500年前?」
――500年前。
勇者キダンの時代の話か。
「なんじら人族は歴史を作り替えた。我は500年前ほんの子龍であったが覚えているぞ。血塗られた人族の歴史を、な」
「血塗られた歴史?」
「そなたらが勇者と呼ぶ男の、真実の話だよ」
---------------
勇者キダン。
女剣士ミリス、僧侶グリカード、賢者ブランドの3人と共にこの大陸を救った存在。
魔物から人々を救い、聖テオデウス王国の初代王となった。
ラクルス村でジラ達が勇者ごっこで遊ぶくらいには大陸中の人々に知られた存在だ。
少なくとも、現国王よりは有名だろう。
そもそも、歴代国王が王たる資格を持つのはキダンとミリスの子孫だからだ。
……というのが、一般に知られている勇者キダンの伝説だ。実際のところ、何本もの絵巻になったり、何章からもなる詩吟になったりしているらしいが。
---------------
アル様が首をひねって言う。
「あのうさんくさい勇者伝説のことか?」
――うさんくさいって。
「アル様、なんということを……」
レイクさんが何やら言っているが、アル様は冷たい視線を向けて言う。
「勇者と剣士と僧侶と賢者が世界を救った? どこのおとぎ話だ。
そもそも、魔物とはなんだ? この地にそんなものいないではないか」
――魔物とは何か。
僕はスライムとかも魔物の一種かと思っていたけど。
いや、違うか。スライムやアベックニクスは単なる動物――害獣でしかない。
スライムが畑を荒らしていたのはあくまでも食べ物を欲する本能だし、アベックニクスが僕らを襲ったのはルシフが何かしたかららしい。
勇者伝説の魔物はもっと明確に人間に対して悪意を持っている。
それこそ、人間を滅ぼさんとする強力な意識を。
魔物を打ち倒すと言うが、そもそもこの世界に魔物なんていない。
500年前にルシフが『闇』を送り込んでいたということでもないだろう。もし戦った相手が『闇』だというなら、魔法が使えなかったという剣士ミリスが『闇』に太刀打ちできたとは思えないし。
レイクさんがアル様に反論する。
「それは勇者キダンが魔物を全て退治したから……」
だが、アル様は鼻で笑った。
「この広い大陸全てからか? たった4人で? 仮に勇者とやらがパド並の、あるいはその数倍以上の力と魔力を持っていたとしても不可能だな」
そりゃあそうだ。
確かに勇者キダンの物語はできすぎだ。
ぶっちゃけ、どこのRPGだとツッコミたくなる話である。
そんなアル様達の様子を見て、龍族の長が笑い出した。
「クククッ。面白い。なかなかに面白いぞ、アルよ」
龍族の長はおかしくてたまらないらしい。
「何がそんなにおかしい?」
「いや、すまぬな。よもや、人族の王の子がそのような思考をする時代が来ると思いもしなかったのでな」
「ふん、この程度のことが考えられない方がどうかしている」
「ならば語ろう。500年前の真実をな」
「拝聴しようか」
そして、龍族の長は語り始めた。
僕らの知らない、この大陸の真の歴史を。
「そもそも、この大陸には4つの種族が住んでいた。すなわち、龍族、エルフ、ドワーフ、そして獣人だ」
「ふむ。ならば人族はどこから現れた?」
「我らにも正確なところは分からぬ。だが、人族はある日突然現れたというのが正しい。大陸の北の果て――今王都と呼ばれている場所だ」
人族は500年前に突然に現れた?
どういうことだ?
この大陸には元々人族はいなかったのだとしたら……
「海の向こうの別大陸からやってきた、とか?」
頭に浮かんだそんな可能性を口にする僕。
「違う。この世界に大陸は1つしか存在しない」
それは初耳……いや、ルシフもそんなことを言っていたか。
「じゃあ、一体どこから……まさか、星の彼方とか」
人族は宇宙人――いや、異星人だった……?
ちなみに、星の彼方というやたら詩的な言い方を僕がしたのは、単純にこの世界における『宇宙』を意味する単語を知らなかったからである。
だが、龍族の長はそれも否定する。
「それも違うな。人族は、おそらく別の世界からやってきた。転生――いや、この場合は転移と呼ぶべきか――そうやってやってきた集団だ」
――異世界転移!?
――まさか、そんな。
いや、確かに僕は異世界転生をしたけれども。
「でも、ルシフは人が世界を渡るなんて不可能だって……」
言いかけた僕に、アル様がツッコミをいれる。
「パド、お前は未だにあのクソガキの言葉にとらわれているのか?」
――う、確かに。
「我も彼らの正体については詳しくは分からぬ。伝え聞くところによれば、彼らは世界が球体であることを証明し、あらたな航海路を開拓するために船旅に出たらしい。その多くが失敗に終わり、彼らもまた嵐に飲まれたと」
――ちょっと待って、それって。
僕の中で、ある考えが思い浮かぶ。
いや、まさかそんなことは。
「彼らが本来目指していたのは……なんと言ったかな、インヂア……いや、インディアだったか」
僕は背中に脂汗が浮かぶのを意識していた。
僕は前世の世界史にそんなに詳しいわけじゃない。
だけど、15世紀か、それより少し前の時代に、ヨーロッパの人々が西回りでインドへと向かおうとしたということくらいは知っている。
たしか、コロンブスとか、そういう時代の話だ。
500年前という時代も、いわゆる地球の大航海時代にある程度一致するんじゃないか?
冷静に考えてみれば。
この世界の人族はあまりにも前世の人間と姿形がそっくりだ。
偶然とはとても思えないほどに。
エルフや獣人もそうだから、深くは考えなかったけど。
でも、獣人は思春期を超えたら獣の姿が色濃く出てくるし、エルフの生活ぶりは前世の人間とはずいぶん違う。
だけど、人族は?
あまりにも前世の人間と同じだ。
魔法という概念を除けば、まさに中世ヨーロッパの文化そのままじゃないか?
いや、中世ヨーロッパの実際の姿なんて知らないし、実態はずいぶん違うかもしれないけど。でも、それでも。
まさか、そんなことが。
僕は自分の身体が震えるのを抑えられなくなっていた。
だが、龍族の長が語る歴史の本題は、まだこれからだった。
なかなかに手厳しい。
それでは最初から交渉の余地などないのかもしれない。
そう考えて、しかしすぐに違うと気づく。
僕は反射的に口を挟んだ。
「何故あなた達は人族を嫌うのですか? それに、あなた達は人族を滅ぼそうとはしていないじゃないですか」
龍族の力はさっき見せてもらった。
あれほどの力があるならば、人族を滅ぼすことも可能に思える。
本当に人族が嫌いだというならば、何故こんな場所に引きこもっているのか。
問いかけた僕に、龍族の長は冷たい瞳を向けた。
「異界より来たという人族の子よ。1つ目の疑問の答えは、そなたの2つ目の疑問にこそある」
意味が分からずきょとんとする僕。
「分からぬか? 確かに我らがその気になれば人族を滅ぼすことも可能だ。だが、相手が嫌いで滅ぼす力を持っているからといって、滅ぼして良いというものではない」
――あ。
言われてみれば当たり前のことだ。
「我れらが人族を嫌うのは、人族がそういう残酷な発想を容易に行うからだよ。まさに今、なんじが口にしたようにな」
――しまった。完全に失言だった。
「……ごめんなさい」
小さくなる僕。
「そして、人族の本質がそうである以上、先ほどアルが口にしたことも世迷い言にすぎんよ」
まずい。
僕が反射的に口にしてしまったことで、アル様の、あるいはリラの願いがついえかねない。
――だけど、どうしたらいい?
――どうしたらこの失点を取り返せる?
僕がどぎまぎしているのを横目に、アル様が語る。
「ふっ、龍族の長ともあろうものが子どもの言葉1つでずいぶん飛躍した発想だな。確かにパドの今の言葉は私も感心はしないが、それはそれ。その馬鹿力のガキの言葉だけで人族をひとくくりにすることもあるまい」
だが、龍族の長はすっと黙念してから言う。
「やはり、そなたらは知らぬのだな。500年前この大陸で起きた本当のことを」
「500年前?」
――500年前。
勇者キダンの時代の話か。
「なんじら人族は歴史を作り替えた。我は500年前ほんの子龍であったが覚えているぞ。血塗られた人族の歴史を、な」
「血塗られた歴史?」
「そなたらが勇者と呼ぶ男の、真実の話だよ」
---------------
勇者キダン。
女剣士ミリス、僧侶グリカード、賢者ブランドの3人と共にこの大陸を救った存在。
魔物から人々を救い、聖テオデウス王国の初代王となった。
ラクルス村でジラ達が勇者ごっこで遊ぶくらいには大陸中の人々に知られた存在だ。
少なくとも、現国王よりは有名だろう。
そもそも、歴代国王が王たる資格を持つのはキダンとミリスの子孫だからだ。
……というのが、一般に知られている勇者キダンの伝説だ。実際のところ、何本もの絵巻になったり、何章からもなる詩吟になったりしているらしいが。
---------------
アル様が首をひねって言う。
「あのうさんくさい勇者伝説のことか?」
――うさんくさいって。
「アル様、なんということを……」
レイクさんが何やら言っているが、アル様は冷たい視線を向けて言う。
「勇者と剣士と僧侶と賢者が世界を救った? どこのおとぎ話だ。
そもそも、魔物とはなんだ? この地にそんなものいないではないか」
――魔物とは何か。
僕はスライムとかも魔物の一種かと思っていたけど。
いや、違うか。スライムやアベックニクスは単なる動物――害獣でしかない。
スライムが畑を荒らしていたのはあくまでも食べ物を欲する本能だし、アベックニクスが僕らを襲ったのはルシフが何かしたかららしい。
勇者伝説の魔物はもっと明確に人間に対して悪意を持っている。
それこそ、人間を滅ぼさんとする強力な意識を。
魔物を打ち倒すと言うが、そもそもこの世界に魔物なんていない。
500年前にルシフが『闇』を送り込んでいたということでもないだろう。もし戦った相手が『闇』だというなら、魔法が使えなかったという剣士ミリスが『闇』に太刀打ちできたとは思えないし。
レイクさんがアル様に反論する。
「それは勇者キダンが魔物を全て退治したから……」
だが、アル様は鼻で笑った。
「この広い大陸全てからか? たった4人で? 仮に勇者とやらがパド並の、あるいはその数倍以上の力と魔力を持っていたとしても不可能だな」
そりゃあそうだ。
確かに勇者キダンの物語はできすぎだ。
ぶっちゃけ、どこのRPGだとツッコミたくなる話である。
そんなアル様達の様子を見て、龍族の長が笑い出した。
「クククッ。面白い。なかなかに面白いぞ、アルよ」
龍族の長はおかしくてたまらないらしい。
「何がそんなにおかしい?」
「いや、すまぬな。よもや、人族の王の子がそのような思考をする時代が来ると思いもしなかったのでな」
「ふん、この程度のことが考えられない方がどうかしている」
「ならば語ろう。500年前の真実をな」
「拝聴しようか」
そして、龍族の長は語り始めた。
僕らの知らない、この大陸の真の歴史を。
「そもそも、この大陸には4つの種族が住んでいた。すなわち、龍族、エルフ、ドワーフ、そして獣人だ」
「ふむ。ならば人族はどこから現れた?」
「我らにも正確なところは分からぬ。だが、人族はある日突然現れたというのが正しい。大陸の北の果て――今王都と呼ばれている場所だ」
人族は500年前に突然に現れた?
どういうことだ?
この大陸には元々人族はいなかったのだとしたら……
「海の向こうの別大陸からやってきた、とか?」
頭に浮かんだそんな可能性を口にする僕。
「違う。この世界に大陸は1つしか存在しない」
それは初耳……いや、ルシフもそんなことを言っていたか。
「じゃあ、一体どこから……まさか、星の彼方とか」
人族は宇宙人――いや、異星人だった……?
ちなみに、星の彼方というやたら詩的な言い方を僕がしたのは、単純にこの世界における『宇宙』を意味する単語を知らなかったからである。
だが、龍族の長はそれも否定する。
「それも違うな。人族は、おそらく別の世界からやってきた。転生――いや、この場合は転移と呼ぶべきか――そうやってやってきた集団だ」
――異世界転移!?
――まさか、そんな。
いや、確かに僕は異世界転生をしたけれども。
「でも、ルシフは人が世界を渡るなんて不可能だって……」
言いかけた僕に、アル様がツッコミをいれる。
「パド、お前は未だにあのクソガキの言葉にとらわれているのか?」
――う、確かに。
「我も彼らの正体については詳しくは分からぬ。伝え聞くところによれば、彼らは世界が球体であることを証明し、あらたな航海路を開拓するために船旅に出たらしい。その多くが失敗に終わり、彼らもまた嵐に飲まれたと」
――ちょっと待って、それって。
僕の中で、ある考えが思い浮かぶ。
いや、まさかそんなことは。
「彼らが本来目指していたのは……なんと言ったかな、インヂア……いや、インディアだったか」
僕は背中に脂汗が浮かぶのを意識していた。
僕は前世の世界史にそんなに詳しいわけじゃない。
だけど、15世紀か、それより少し前の時代に、ヨーロッパの人々が西回りでインドへと向かおうとしたということくらいは知っている。
たしか、コロンブスとか、そういう時代の話だ。
500年前という時代も、いわゆる地球の大航海時代にある程度一致するんじゃないか?
冷静に考えてみれば。
この世界の人族はあまりにも前世の人間と姿形がそっくりだ。
偶然とはとても思えないほどに。
エルフや獣人もそうだから、深くは考えなかったけど。
でも、獣人は思春期を超えたら獣の姿が色濃く出てくるし、エルフの生活ぶりは前世の人間とはずいぶん違う。
だけど、人族は?
あまりにも前世の人間と同じだ。
魔法という概念を除けば、まさに中世ヨーロッパの文化そのままじゃないか?
いや、中世ヨーロッパの実際の姿なんて知らないし、実態はずいぶん違うかもしれないけど。でも、それでも。
まさか、そんなことが。
僕は自分の身体が震えるのを抑えられなくなっていた。
だが、龍族の長が語る歴史の本題は、まだこれからだった。
0
お気に入りに追加
764
あなたにおすすめの小説
転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~
ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。
コイツは何かがおかしい。
本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。
目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
本当の仲間ではないと勇者パーティから追放されたので、銀髪ケモミミ美少女と異世界でスローライフします。
なつめ猫
ファンタジー
田中一馬は、40歳のIT会社の社員として働いていた。
しかし、異世界ガルドランドに魔王を倒す勇者として召喚されてしまい容姿が17歳まで若返ってしまう。
探しにきた兵士に連れられ王城で、同郷の人間とパーティを組むことになる。
だが【勇者】の称号を持っていなかった一馬は、お荷物扱いにされてしまう。
――ただアイテムボックスのスキルを持っていた事もあり勇者パーティの荷物持ちでパーティに参加することになるが……。
Sランク冒険者となった事で、田中一馬は仲間に殺されかける。
Sランク冒険者に与えられるアイテムボックスの袋。
それを手に入れるまで田中一馬は利用されていたのだった。
失意の内に意識を失った一馬の脳裏に
――チュートリアルが完了しました。
と、いうシステムメッセージが流れる。
それは、田中一馬が40歳まで独身のまま人生の半分を注ぎこんで鍛え上げたアルドガルド・オンラインの最強セーブデータを手に入れた瞬間であった!

異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる