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第一部 ラクルス村編 第一章 ラクルス村のパドくんはチートが過ぎて大変です
5.勇者に憧れるお年頃
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ラクルス村は今日もいい天気だった。
半月ほど前に雨期が終わり、これからはいよいよ本格的な夏になる。
この村では7歳になると男の子は皆、水くみ作業に従事する。
村には井戸や水路がなく、晴れた日は水は300メートルくらい離れた場所にある川から毎日運んでこなければならない。
たかが水くみと侮るなかれ。
13歳でリーダーの最年長テル、11歳で力持ちのキド、村長の孫で10歳のジラ、8歳で泣き虫のサン、それに2ヶ月前に7歳になったばかりのパドこと僕。
この5人だけで村全体が1日に使う量の水をバケツに入れて運ぶのだ。
飲料水だけではない。むしろ畑で使う水の方がずっと多い。
僕らは毎日、村と川の間を10往復はしなくちゃいけない。
それも、帰りはバケツに水をいっぱい入れて。
特に夏は必要な水の量が多い。これからの時期は20往復くらいするから覚悟しておけと言われている。
ラクルス村は決して豊かではない。少年少女も7歳から重要な労働力と見なされるのだ。
女の子達だって毎日食器や衣服を洗いに川に行く。
何度も往復する必要はないが、彼女たちはむしろ冷たく凍える冬が大変だと思う。
――ともあれ。
「ふぅ、キモチイイ」
僕は川の冷たい水に足をつけて涼む。
すでに太陽は真上。
真夏ではないとはいえ、1番暑い時間帯だ。
すでに水くみ5往復。結構疲労している。
7歳の僕が持つバケツは小さいし、生まれながらのチート持ちの僕にとっては重いなんてことはない。
だが、バケツの持ち手を破壊しないように適度な力加減に調節したり、地面に力を入れすぎて穴を開けたりしないように慎重に歩くのは、かなり心労を伴う。
そんな僕の横にジラがやってきて遊びに誘う。
「パド、お前もたまには混じれよ。1人足りねーし」
キド、ジラ、サンの3人は『勇者キダンごっこ』の真っ最中。
勇者キダンとは、500年ほど前にこの大陸を冒険し、魔物を退治したとされる伝説の存在だ。
勇者キダン、女剣士ミリス、賢者ブランド、僧侶グリカード。
この4英雄によってこの大陸は救われ、統一された。
勇者キダンはやがて初代国王となり、女剣士ミリスと婚姻。
一方、賢者ブランドは僧侶グリカードとともにテオデルス信教の初代教祖となった。
現在、この大陸全ての国民は生まれながらにテオデルス信教の信徒とされる。
どこまで本当かは知らない。
王家や教会が自分たちに権威付けするためにでっち上げた伝説なんじゃないかなとも思う。
っていうか、勇者、戦士、賢者、僧侶の4人って、ドラ○エかよと。
だいたい、あのおねーさん女神様を目の当たりにした僕としては、今更宗教とか言われても冷めた感情の方が先に立つ。
それに、この村には教会なんてないし、数年に1度全国を巡礼する神父様がやってくる程度。僕だけじゃなくて、村人全員が、そこまで信仰深いわけでもない。
王家についても、王都があるのは大陸の北の端。もしもラクルス村から王都まで行こうと思ったら、半年から1年以上かかるという。
それどころか、この地方の領主様の住む街すら、ここから1週間はかかる場所にあるらしいし、村人その1でしかない僕には一生縁がない世界だろう。
とはいえ、やっぱり男の子というのは勇者とか冒険といったものに憧れるわけで。
ジラ達3人は勇者ごっこに熱中している。
ちなみに、13歳のテルだけは勇者ごっこよりも女の子に興味津々らしく、ちょっと離れたところで洗濯をしていた12歳の少女スーンに熱心に話しかけている。
スーンの方もまんざらではなさそうで、手を動かしながらもニコニコ返事をしている。
この村では14歳になれば1人前。大人と同じ仕事が任され、結婚も許される。むしろ、20歳になるまで独身だったら行き遅れと言われてもしかたがない。
13歳になれば勇者ごっこよりも恋人探しの方が大事なのだろう。
スーン以外にも3人ほど女の子達がいて、友達以上恋人未満みたいなテルとスーンを微笑ましくもうらやましそうに眺めている。
で、ジラが言う『1人足りない』というのは、勇者一行は4人なのに3人しかいないから僕にも参加しろっていう意味だ。
「な、お前にミリス役やらせてやるからさ」
押しつけがましい言い方ではあるが、ジラに悪意があるわけじゃない。
むしろ、幼児の頃から1人でポツンとしていることが多かった僕を誘ってくれているのだからありがたい話だ。
もしかすると、村長の孫としての自覚もあって、僕がみんなに溶け込めないでいるのを気にしているのかもしれない。
だが、僕はその申し出を受け入れるわけにはいかない。
「ごめんなさい」
「なんでだよ?」
「まだ疲れているし。だいたい、ミリスって女じゃないですか」
僕の返事に、ジラが不機嫌な顔になる。
せっかく誘ってやったのにその態度は何だという表情だ。
申し訳ないなと感じる。
前世でできなかったぶん、今回は友達と思う存分遊びたいとも思う。
だけど、僕は皆と一緒に勇者ごっこをするわけにはいかない。絶対に。
「もういいよっ」
ジラは言い捨ててキド達の方に走っていった。
---------------
ジラがサンと共にキドと対峙して叫ぶ。
「我こそは勇者キダン。賢者ブランドよいざ尋常に勝負っ!!」
キドもそれに応える。
「ふむ、この賢者ブランド、受けて立とう」
「よし、共に来い、僧侶グリカード!!」
どうやら、勇者キダン(ジラ)&僧侶グリカード(サン)VS賢者ブランド(キド)という対決らしい。
年齢や体格を考えれば、2対1はちょうど良いハンデだろうか。
……ぶっちゃけツッコミどころが多すぎる。
そもそも、勇者と賢者は敵ではなく仲間だ。
ついでにいえば、賢者や僧侶は殴り合いではなく魔法を得意としていたはずだ。それを言えば、勇者も闘拳よりも剣術が得意だったはずだが。
要するに3人がやっているのは子どもの格闘技ごっこでしかない。かつての勇者様御一行も、まさか500年後に自分たちの名前がこんな風に使われるとは想像もしなかっただろう。
そして、こういう格闘技ごっこにチート馬鹿力の僕が参加できるわけもない。
もっとも、対決の結果はすぐについた。
腕を振り回してツッコむジラを、キドがあっさり体ごと躱し、そのまま『おっとと』とジラは川の中にすっころんだ。
「ふふふっ。どうだ勇者キダン。まいったか」
キド、それは賢者じゃなくて魔王のセリフじゃね?
「くそっ、僧侶グリカード、今度はお前がやれっ!!」
毎回毎回キドに負けて悔しいのか、ジラがサンに叫ぶ。
「ええぇ、むりだよぉ、ジラ」
ジラの無茶ぶりに役柄も忘れて泣きそうな顔。
サンとキドじゃ体格が違いすぎるしね。
「ちぇっ。サンもパドも弱虫だっ!!」
これにて勝負あり。あっさりしすぎであるが、別にお互い怪我をさせるつもりもない。あくまでも遊びだ。
「次は負けないからなっ!!」
「おうおう、何度でもかかってこい、勇者様」
ジラは悔しげな顔を浮かべつつも、その場に座る。
――ま、要するにラクルス村は今日も平和だったということだ。
こんな平和な日々がずっと続くのだろうと、僕は信じていた。
このときまでは。
---------------
しばしして。
テルもスーンとの会話を切り上げ、立ち上がる。
「じゃあそろそろ村に戻るから水をくんで……」
テルが言いかけたその時だった。
「なあ、あれ誰だ?」
ジラが川の向こう岸を指し示す。
僕らがそちらを見ると、森の奥からボロボロの服を着た見知らぬ女の子が現れた。
年齢は12歳くらいか。ラクルス村では見かけない、日本人のような黒髪だ。
明らかに普通の様子じゃない。息も絶え絶えで、右足を引きずっているようにも見える。
「ねえ、あの娘なんか怪我してない?」
スーンが心配そうにいう。
そうこうしているうちに、川の向こうでは女の子が気絶するように倒れてしまった。
「ちょっと見てくる。キド、ここは頼む」
「あ、俺もいく」
テルとジラがそう言い残し、向こう岸に駆け出す。
「あの子、どこの子だろう?」
「さぁ、わかりません」
訝しがるサンに、僕もなんとも答えようがない。
この辺には他にもいくつか山村もあるが、子ども1人で行き来することはまずない。
子どもだけで出歩けるのは、村とその近辺だけだ。
あまり村から離れると危険な動物もいるし、山の奥深くには人族とは違う亜人種の里があるという噂もある。
必ずしも亜人種が人族の敵だというわけではないが、あまり交流はない。
テルが川を渡りきり、女の子を抱きかかえる。
「テル、どう?」
テルに続いて川を渡ったジラが尋ねる。
「怪我というよりは衰弱しているみたいだ。たぶん、水を求めてここまで来たんだろうけど。気を失っているから、とりあえず村に連れて行って……」
テルが言いかけたその時だった。
「ぐぉぉぉーん」
森の奥から、砲声のごとき鳴声と共に大きな獣が飛び出し、テルとジラ、それに謎の女の子に襲いかかった!!
半月ほど前に雨期が終わり、これからはいよいよ本格的な夏になる。
この村では7歳になると男の子は皆、水くみ作業に従事する。
村には井戸や水路がなく、晴れた日は水は300メートルくらい離れた場所にある川から毎日運んでこなければならない。
たかが水くみと侮るなかれ。
13歳でリーダーの最年長テル、11歳で力持ちのキド、村長の孫で10歳のジラ、8歳で泣き虫のサン、それに2ヶ月前に7歳になったばかりのパドこと僕。
この5人だけで村全体が1日に使う量の水をバケツに入れて運ぶのだ。
飲料水だけではない。むしろ畑で使う水の方がずっと多い。
僕らは毎日、村と川の間を10往復はしなくちゃいけない。
それも、帰りはバケツに水をいっぱい入れて。
特に夏は必要な水の量が多い。これからの時期は20往復くらいするから覚悟しておけと言われている。
ラクルス村は決して豊かではない。少年少女も7歳から重要な労働力と見なされるのだ。
女の子達だって毎日食器や衣服を洗いに川に行く。
何度も往復する必要はないが、彼女たちはむしろ冷たく凍える冬が大変だと思う。
――ともあれ。
「ふぅ、キモチイイ」
僕は川の冷たい水に足をつけて涼む。
すでに太陽は真上。
真夏ではないとはいえ、1番暑い時間帯だ。
すでに水くみ5往復。結構疲労している。
7歳の僕が持つバケツは小さいし、生まれながらのチート持ちの僕にとっては重いなんてことはない。
だが、バケツの持ち手を破壊しないように適度な力加減に調節したり、地面に力を入れすぎて穴を開けたりしないように慎重に歩くのは、かなり心労を伴う。
そんな僕の横にジラがやってきて遊びに誘う。
「パド、お前もたまには混じれよ。1人足りねーし」
キド、ジラ、サンの3人は『勇者キダンごっこ』の真っ最中。
勇者キダンとは、500年ほど前にこの大陸を冒険し、魔物を退治したとされる伝説の存在だ。
勇者キダン、女剣士ミリス、賢者ブランド、僧侶グリカード。
この4英雄によってこの大陸は救われ、統一された。
勇者キダンはやがて初代国王となり、女剣士ミリスと婚姻。
一方、賢者ブランドは僧侶グリカードとともにテオデルス信教の初代教祖となった。
現在、この大陸全ての国民は生まれながらにテオデルス信教の信徒とされる。
どこまで本当かは知らない。
王家や教会が自分たちに権威付けするためにでっち上げた伝説なんじゃないかなとも思う。
っていうか、勇者、戦士、賢者、僧侶の4人って、ドラ○エかよと。
だいたい、あのおねーさん女神様を目の当たりにした僕としては、今更宗教とか言われても冷めた感情の方が先に立つ。
それに、この村には教会なんてないし、数年に1度全国を巡礼する神父様がやってくる程度。僕だけじゃなくて、村人全員が、そこまで信仰深いわけでもない。
王家についても、王都があるのは大陸の北の端。もしもラクルス村から王都まで行こうと思ったら、半年から1年以上かかるという。
それどころか、この地方の領主様の住む街すら、ここから1週間はかかる場所にあるらしいし、村人その1でしかない僕には一生縁がない世界だろう。
とはいえ、やっぱり男の子というのは勇者とか冒険といったものに憧れるわけで。
ジラ達3人は勇者ごっこに熱中している。
ちなみに、13歳のテルだけは勇者ごっこよりも女の子に興味津々らしく、ちょっと離れたところで洗濯をしていた12歳の少女スーンに熱心に話しかけている。
スーンの方もまんざらではなさそうで、手を動かしながらもニコニコ返事をしている。
この村では14歳になれば1人前。大人と同じ仕事が任され、結婚も許される。むしろ、20歳になるまで独身だったら行き遅れと言われてもしかたがない。
13歳になれば勇者ごっこよりも恋人探しの方が大事なのだろう。
スーン以外にも3人ほど女の子達がいて、友達以上恋人未満みたいなテルとスーンを微笑ましくもうらやましそうに眺めている。
で、ジラが言う『1人足りない』というのは、勇者一行は4人なのに3人しかいないから僕にも参加しろっていう意味だ。
「な、お前にミリス役やらせてやるからさ」
押しつけがましい言い方ではあるが、ジラに悪意があるわけじゃない。
むしろ、幼児の頃から1人でポツンとしていることが多かった僕を誘ってくれているのだからありがたい話だ。
もしかすると、村長の孫としての自覚もあって、僕がみんなに溶け込めないでいるのを気にしているのかもしれない。
だが、僕はその申し出を受け入れるわけにはいかない。
「ごめんなさい」
「なんでだよ?」
「まだ疲れているし。だいたい、ミリスって女じゃないですか」
僕の返事に、ジラが不機嫌な顔になる。
せっかく誘ってやったのにその態度は何だという表情だ。
申し訳ないなと感じる。
前世でできなかったぶん、今回は友達と思う存分遊びたいとも思う。
だけど、僕は皆と一緒に勇者ごっこをするわけにはいかない。絶対に。
「もういいよっ」
ジラは言い捨ててキド達の方に走っていった。
---------------
ジラがサンと共にキドと対峙して叫ぶ。
「我こそは勇者キダン。賢者ブランドよいざ尋常に勝負っ!!」
キドもそれに応える。
「ふむ、この賢者ブランド、受けて立とう」
「よし、共に来い、僧侶グリカード!!」
どうやら、勇者キダン(ジラ)&僧侶グリカード(サン)VS賢者ブランド(キド)という対決らしい。
年齢や体格を考えれば、2対1はちょうど良いハンデだろうか。
……ぶっちゃけツッコミどころが多すぎる。
そもそも、勇者と賢者は敵ではなく仲間だ。
ついでにいえば、賢者や僧侶は殴り合いではなく魔法を得意としていたはずだ。それを言えば、勇者も闘拳よりも剣術が得意だったはずだが。
要するに3人がやっているのは子どもの格闘技ごっこでしかない。かつての勇者様御一行も、まさか500年後に自分たちの名前がこんな風に使われるとは想像もしなかっただろう。
そして、こういう格闘技ごっこにチート馬鹿力の僕が参加できるわけもない。
もっとも、対決の結果はすぐについた。
腕を振り回してツッコむジラを、キドがあっさり体ごと躱し、そのまま『おっとと』とジラは川の中にすっころんだ。
「ふふふっ。どうだ勇者キダン。まいったか」
キド、それは賢者じゃなくて魔王のセリフじゃね?
「くそっ、僧侶グリカード、今度はお前がやれっ!!」
毎回毎回キドに負けて悔しいのか、ジラがサンに叫ぶ。
「ええぇ、むりだよぉ、ジラ」
ジラの無茶ぶりに役柄も忘れて泣きそうな顔。
サンとキドじゃ体格が違いすぎるしね。
「ちぇっ。サンもパドも弱虫だっ!!」
これにて勝負あり。あっさりしすぎであるが、別にお互い怪我をさせるつもりもない。あくまでも遊びだ。
「次は負けないからなっ!!」
「おうおう、何度でもかかってこい、勇者様」
ジラは悔しげな顔を浮かべつつも、その場に座る。
――ま、要するにラクルス村は今日も平和だったということだ。
こんな平和な日々がずっと続くのだろうと、僕は信じていた。
このときまでは。
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しばしして。
テルもスーンとの会話を切り上げ、立ち上がる。
「じゃあそろそろ村に戻るから水をくんで……」
テルが言いかけたその時だった。
「なあ、あれ誰だ?」
ジラが川の向こう岸を指し示す。
僕らがそちらを見ると、森の奥からボロボロの服を着た見知らぬ女の子が現れた。
年齢は12歳くらいか。ラクルス村では見かけない、日本人のような黒髪だ。
明らかに普通の様子じゃない。息も絶え絶えで、右足を引きずっているようにも見える。
「ねえ、あの娘なんか怪我してない?」
スーンが心配そうにいう。
そうこうしているうちに、川の向こうでは女の子が気絶するように倒れてしまった。
「ちょっと見てくる。キド、ここは頼む」
「あ、俺もいく」
テルとジラがそう言い残し、向こう岸に駆け出す。
「あの子、どこの子だろう?」
「さぁ、わかりません」
訝しがるサンに、僕もなんとも答えようがない。
この辺には他にもいくつか山村もあるが、子ども1人で行き来することはまずない。
子どもだけで出歩けるのは、村とその近辺だけだ。
あまり村から離れると危険な動物もいるし、山の奥深くには人族とは違う亜人種の里があるという噂もある。
必ずしも亜人種が人族の敵だというわけではないが、あまり交流はない。
テルが川を渡りきり、女の子を抱きかかえる。
「テル、どう?」
テルに続いて川を渡ったジラが尋ねる。
「怪我というよりは衰弱しているみたいだ。たぶん、水を求めてここまで来たんだろうけど。気を失っているから、とりあえず村に連れて行って……」
テルが言いかけたその時だった。
「ぐぉぉぉーん」
森の奥から、砲声のごとき鳴声と共に大きな獣が飛び出し、テルとジラ、それに謎の女の子に襲いかかった!!
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