168 / 212
第10章 ヘブンズ教国
第108話 マリアンヌ2
しおりを挟む
入り口の向こうからやって来たのは、ネイトス首相とエルフィさん。それと知らない女性が二人。
「おや、マリアンヌじゃないか。すまんな、ここの掃除をしてくれているのか」
もう会う事もないと思っていたネイトスさんが、気楽に声をかけてくれる。
「あの……どうしてここに」
「昨日の事を正式に謝りに教皇庁へ行ってきた帰りだ。教皇は忙しいからと会えなかったんだがな」
そうよね。今日は大司教様と新しい壁画の解釈のため、会議をしていると聞いたもの。
「あ、あの。そちらの方は魔王様でしょうか」
「ああ、そうだ」
少女の顔つきだけど、豪華な黒い衣装を身に纏い威厳のある低い声で応える。やはりこの人が魔王様。
アタシは横に避けて、魔王様は天井の壁画がよく見える場所まで進んでいく。
「あれが本来の壁画ですか……。あそこに描かれているのはわたくし達鬼人族の女神、テウラニージ様ですね」
そう言ったのは、もう一人の女の人。東側の神様が鬼人族の人に刀を渡している壁画を見つめる。確かこの人は建国式典の記事に載っていた外務大臣……。
「あれとよく似た絵をキノノサト国で見たことがあります。女神様の顔は鬼人族の顔でしたけど、雰囲気はよく似ていますね」
遠い昔、ここの壁画を鬼人族も見たのだろうか……。
「あたしのお陰で、こんな素晴らしい壁画が見れるようになったのよ。あたしに感謝してもいいんじゃないかしら」
「いやいや。下手したら国際問題になってたんだぞ。エルフィよ、もう無茶はせんでくれよ」
「そうですよ。友好条約を破棄するなんて言われたら、どうするんですか」
「はい、どうもすみませんでした。あたしが悪かったです」
みんなから攻められたエルフィさんが、ペコペコと頭を下げていた。
一通り壁画を見終わった魔王様達が、入り口の方へと歩を進める。
もう帰るの! もうこの人達と会えなくなるの? そう思うと足が勝手に入り口の方へと向かった。
「アタシを……アタシをあなたの眷属にしてくれませんか!」
魔王様の前に出て、両膝を地面に突き手を組んで祈りの姿勢で訴える。すると隣にいたエルフィさんが驚きながら聞いてきた。
「マリアンヌ、一体どうしたの! 昨日までそんな事言ってなかったじゃない」
「あの壁画に描かれていた神様はみんな魔王様の眷属の方と同じ姿です。アタシも神様と同じ姿になりたいんです!」
突然の言葉に魔王様もすぐに答えを出せないようだわ。でも自分の感情に従って、なおも訴えかける。
「あなた方眷属が住む国は、神様の国に違いありません。アタシも連れていって下さい」
その必死の訴えにネイトスさんが応える。
「マリアンヌ、そんな事を言われても簡単にはいかんぞ」
魔国に連れて行くにはそれなりの手続きがいる。簡単に他国の国民を連れ出す訳にいかないと説明された。
「まあ、いいだろう。詳しい話は迎賓館で聞こうか」
魔王様がネイトスさんを抑えて、アタシの願いに耳を貸してくれる。
アタシは急いで、ここの作業責任者に魔王様と首都へ行くと告げて、魔王様の後ろを追う。大聖堂の前には黒塗りの見慣れない馬車。魔国の馬車のようだけど、アタシが乗るスペースはないそうで、エルフィさんが一緒に乗合馬車に乗って迎賓館まで付いて来てくれる。
「どんな事情があるか知らないけど、マリアンヌが魔国に行きたいなら、あたしは応援するわよ」
「ありがとうございます、エルフィさん」
エルフィさんは優しいわ。でも、アタシはこの人達に謝らないといけない事がある。
迎賓館に着いて案内された部屋には、魔王様はいなくて代わりに賢者様とアルディアさんを含む眷属の方々がいた。魔王様より賢者様の方が話しやすいだろうと配慮してくれたようだわ。正直に全部を話そう。
「実はアタシ、教皇様に言われてあなた方魔王様一行の事を調べていたんです……」
「それじゃ、エルフィを助けたのも偶然じゃないという事なのかな」
賢者様が的確に質問してくる。
「はい。迎賓館から出てくるお二人の跡をつけて……でも誘拐事件が起こるなんて……」
近づくための自作自演だと思われるかもしれないけど、誘拐の事は全く知らなかった。その事を賢者様は分かってくれたようだわ。
「誘拐の事は教皇も知らなかったようだし、エルフィを助けてくれたのは事実だ。お陰でアルディアを早く見つける事ができたしね」
「で、マリアンヌは何が知りたくて俺達に近づいたんだ」
「眷属の方達の人となりと、魔王様の悪魔の力について調べるように言われていました。でも、もうアタシの仕事は無いそうです」
「すると、交渉のための事前調査が目的のようだな。まあ、よくある事だが子供を使って来るとはな」
ネイトスさんはその程度の事、知られたところで関係ないと言ってくれた。アタシが謝る程の事じゃないと。
「そうですわね。教団との交渉も終わっていますし、今は新しい壁画の事で教皇もそれどころじゃないのでしょう」
「今まで信じていた神様と違うからと、壁画を覆い隠せば済むという問題じゃないからね」
目撃者が魔国の人間とミシュロム共和国のエルフィさんだから、壁画の解釈次第で他国へ飛び火する事も考えられると……。賢者様はここが獣人の神様だけの聖地でない可能性があると言われた。
「ねえ、ねえ。それよりもマリアンヌを魔国に一緒に連れて行けるの」
エルフィさんが、難しい顔で悩んでいるネイトスさん達に尋ねてくれた。
「まあ、手続きが済めば連れ出せるんだが、明後日の朝には俺達はここを離れちまうからな」
手続きせず出国させるとネイトスさん達が誘拐犯になってしまうそうだ。
「ねえ、マリアンヌ。君は魔国に行って眷属になりたいという意思に変わりはないかい」
「はい、眷属になって神様と同じ姿になりたいです」
そう、これはアタシの切なる願い。その願いが変わることはないと訴えた。
「おや、マリアンヌじゃないか。すまんな、ここの掃除をしてくれているのか」
もう会う事もないと思っていたネイトスさんが、気楽に声をかけてくれる。
「あの……どうしてここに」
「昨日の事を正式に謝りに教皇庁へ行ってきた帰りだ。教皇は忙しいからと会えなかったんだがな」
そうよね。今日は大司教様と新しい壁画の解釈のため、会議をしていると聞いたもの。
「あ、あの。そちらの方は魔王様でしょうか」
「ああ、そうだ」
少女の顔つきだけど、豪華な黒い衣装を身に纏い威厳のある低い声で応える。やはりこの人が魔王様。
アタシは横に避けて、魔王様は天井の壁画がよく見える場所まで進んでいく。
「あれが本来の壁画ですか……。あそこに描かれているのはわたくし達鬼人族の女神、テウラニージ様ですね」
そう言ったのは、もう一人の女の人。東側の神様が鬼人族の人に刀を渡している壁画を見つめる。確かこの人は建国式典の記事に載っていた外務大臣……。
「あれとよく似た絵をキノノサト国で見たことがあります。女神様の顔は鬼人族の顔でしたけど、雰囲気はよく似ていますね」
遠い昔、ここの壁画を鬼人族も見たのだろうか……。
「あたしのお陰で、こんな素晴らしい壁画が見れるようになったのよ。あたしに感謝してもいいんじゃないかしら」
「いやいや。下手したら国際問題になってたんだぞ。エルフィよ、もう無茶はせんでくれよ」
「そうですよ。友好条約を破棄するなんて言われたら、どうするんですか」
「はい、どうもすみませんでした。あたしが悪かったです」
みんなから攻められたエルフィさんが、ペコペコと頭を下げていた。
一通り壁画を見終わった魔王様達が、入り口の方へと歩を進める。
もう帰るの! もうこの人達と会えなくなるの? そう思うと足が勝手に入り口の方へと向かった。
「アタシを……アタシをあなたの眷属にしてくれませんか!」
魔王様の前に出て、両膝を地面に突き手を組んで祈りの姿勢で訴える。すると隣にいたエルフィさんが驚きながら聞いてきた。
「マリアンヌ、一体どうしたの! 昨日までそんな事言ってなかったじゃない」
「あの壁画に描かれていた神様はみんな魔王様の眷属の方と同じ姿です。アタシも神様と同じ姿になりたいんです!」
突然の言葉に魔王様もすぐに答えを出せないようだわ。でも自分の感情に従って、なおも訴えかける。
「あなた方眷属が住む国は、神様の国に違いありません。アタシも連れていって下さい」
その必死の訴えにネイトスさんが応える。
「マリアンヌ、そんな事を言われても簡単にはいかんぞ」
魔国に連れて行くにはそれなりの手続きがいる。簡単に他国の国民を連れ出す訳にいかないと説明された。
「まあ、いいだろう。詳しい話は迎賓館で聞こうか」
魔王様がネイトスさんを抑えて、アタシの願いに耳を貸してくれる。
アタシは急いで、ここの作業責任者に魔王様と首都へ行くと告げて、魔王様の後ろを追う。大聖堂の前には黒塗りの見慣れない馬車。魔国の馬車のようだけど、アタシが乗るスペースはないそうで、エルフィさんが一緒に乗合馬車に乗って迎賓館まで付いて来てくれる。
「どんな事情があるか知らないけど、マリアンヌが魔国に行きたいなら、あたしは応援するわよ」
「ありがとうございます、エルフィさん」
エルフィさんは優しいわ。でも、アタシはこの人達に謝らないといけない事がある。
迎賓館に着いて案内された部屋には、魔王様はいなくて代わりに賢者様とアルディアさんを含む眷属の方々がいた。魔王様より賢者様の方が話しやすいだろうと配慮してくれたようだわ。正直に全部を話そう。
「実はアタシ、教皇様に言われてあなた方魔王様一行の事を調べていたんです……」
「それじゃ、エルフィを助けたのも偶然じゃないという事なのかな」
賢者様が的確に質問してくる。
「はい。迎賓館から出てくるお二人の跡をつけて……でも誘拐事件が起こるなんて……」
近づくための自作自演だと思われるかもしれないけど、誘拐の事は全く知らなかった。その事を賢者様は分かってくれたようだわ。
「誘拐の事は教皇も知らなかったようだし、エルフィを助けてくれたのは事実だ。お陰でアルディアを早く見つける事ができたしね」
「で、マリアンヌは何が知りたくて俺達に近づいたんだ」
「眷属の方達の人となりと、魔王様の悪魔の力について調べるように言われていました。でも、もうアタシの仕事は無いそうです」
「すると、交渉のための事前調査が目的のようだな。まあ、よくある事だが子供を使って来るとはな」
ネイトスさんはその程度の事、知られたところで関係ないと言ってくれた。アタシが謝る程の事じゃないと。
「そうですわね。教団との交渉も終わっていますし、今は新しい壁画の事で教皇もそれどころじゃないのでしょう」
「今まで信じていた神様と違うからと、壁画を覆い隠せば済むという問題じゃないからね」
目撃者が魔国の人間とミシュロム共和国のエルフィさんだから、壁画の解釈次第で他国へ飛び火する事も考えられると……。賢者様はここが獣人の神様だけの聖地でない可能性があると言われた。
「ねえ、ねえ。それよりもマリアンヌを魔国に一緒に連れて行けるの」
エルフィさんが、難しい顔で悩んでいるネイトスさん達に尋ねてくれた。
「まあ、手続きが済めば連れ出せるんだが、明後日の朝には俺達はここを離れちまうからな」
手続きせず出国させるとネイトスさん達が誘拐犯になってしまうそうだ。
「ねえ、マリアンヌ。君は魔国に行って眷属になりたいという意思に変わりはないかい」
「はい、眷属になって神様と同じ姿になりたいです」
そう、これはアタシの切なる願い。その願いが変わることはないと訴えた。
2
お気に入りに追加
114
あなたにおすすめの小説
【第一章】狂気の王と永遠の愛(接吻)を
逢生ありす
ファンタジー
女性向け異世界ファンタジー(逆ハーレム)です。ヤンデレ、ツンデレ、溺愛、嫉妬etc……。乙女ゲームのような恋物語をテーマに偉大な"五大国の王"や"人型聖獣"、"謎の美青年"たちと織り成す極甘長編ストーリー。ラストに待ち受ける物語の真実と彼女が選ぶ道は――?
――すべての女性に捧げる乙女ゲームのような恋物語――
『狂気の王と永遠の愛(接吻)を』
五大国から成る異世界の王と
たった一人の少女の織り成す恋愛ファンタジー
――この世界は強大な五大国と、各国に君臨する絶対的な『王』が存在している。彼らにはそれぞれを象徴する<力>と<神具>が授けられており、その生命も人間を遥かに凌駕するほど長いものだった。
この物語は悠久の王・キュリオの前に現れた幼い少女が主人公である。
――世界が"何か"を望んだ時、必ずその力を持った人物が生み出され……すべてが大きく変わるだろう。そして……
その"世界"自体が一個人の"誰か"かもしれない――
出会うはずのない者たちが出揃うとき……その先に待ち受けるものは?
最後に待つのは幸せか、残酷な運命か――
そして次第に明らかになる彼女の正体とは……?
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。

神々に見捨てられし者、自力で最強へ
九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。
「天職なし。最高じゃないか」
しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。
天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
2回目の人生は異世界で
黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる