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第2章 最果ての森
第16話 子熊のバァルー
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その後も光魔法による治療と食事を与えて三日後には、動き回れるぐらいにまで回復した。
「バァルー。君にはこの部屋は狭いだろう。洞窟に寝床を作ったんだ、そっちに移動してくれるかい」
部屋の扉を開けて「バァルー」と呼ぶと、テトテトとリビティナの後を追って付いてくる。洞窟内に干し草を敷いて作った寝床にバァルーを案内する。
雪の中、枯れ草を集めて乾かして用意した寝床。見慣れない寝床にクンクンと鼻を鳴らしていたようだけど、どうやら気に入ってくれたみたいだね。準備したリビティナの臭いが付着していて安心したのかもしれない。横に座りバァルーの背中を撫でる。
「今日からここが君の居場所だ。あの部屋には食器や包丁などもあるからね。走り回って怪我されちゃ困るんだよ。ここならいくら遊んでも大丈夫だよ。ボクも一緒に遊んであげるからね」
それから一週間。扉の前で倒れていた子熊のバァルーは順調に回復して、今では洞窟内でリビティナとはしゃぎ回っている。
「こら、こら。そんなに舐めないでくれよ、くすぐったいじゃないか。よしそれなら、全身をモフモフしちゃうぞ~」
お返しとばかり、バァルーの脇やお腹を撫でまわす。このモフモフ感は癖になっちゃうね。小さな子供が熊のぬいぐるみを欲しがるのも分かる気がするよ。
『……マ……マ』
バァルーとじゃれ合った後、隣に座って顔をスリスリしていると誰かに呼ばれた気がした。
『……ママ・お腹・空いた』
バァルーがリビティナの顔を見ながら話をしている!! いや、明確な言葉じゃなくて、意思が頭に直接届く感じだ。これは魔力による意思伝達?
その声に応じて、奥の倉庫から乾し肉を取って来てバァルーに渡すと、嬉しそうに手で挟んで夢中で食べている。
『ママ・ありがとう』
また、バァルーからの声が聞こえた。文章じゃなくて短い単語を途切れ途切れにつなぐ感じで、自分の意思を伝えてくる。その会話はバァルーのすぐ近くじゃないと聞こえなくて、少しでも離れると聞き取れなくなる。
「凄いね。魔法でこんな事もできるんだ」
話をするモフモフの子熊なんて、クリスマスのサンタさんでも用意する事はできないだろうね。思いがけないプレゼントをもらった子供のように嬉しくてたまらない。
リビティナも「バァルー、バァルー」と呼んでみたけど、餌に夢中になっているバァルーは何の反応も見せなかった。魔力に言葉が乗っていないのかもしれない。でも、なんとしてでもバァルーと話をしてみたい。
書庫の文献を調べてみたけど、魔獣が言葉をしゃべるなどと言う記述は見つからなかった。そうだろうね、生きた魔獣とこんなに接近する事は普通ないからね。
「これは新発見かも知れない。よ~し、この冬の間にバァルーとお話しできるようになるぞ~」
まだまだ時間はある。どのみち雪の中、外に出る事もできないんだし、ここでお話しできるように練習をしよう。
――三ヶ月が過ぎた。
洞窟入り口の雪が春の日差しで溶けだした頃、リビティナは魔法による会話ができるようになっていた。
『バァルー。外に出てみようか』
『ママ。まだ寒いよ』
『君は、こんなモフモフの毛皮に包まれてるんだから、寒くはないだろう』
『ママ。言ってること、よく分かんない』
まだ長い文章や難しい言葉は分からないようだけど、ちゃんと会話はできる。魔法による会話にも慣れて、すぐ近くじゃなくても通じ合えるようになってきた。
バァルーは普通の声での会話もある程度は理解できるようになっている。中々頭のいい子のようだ。
少し嫌がってクゥ~ンと鳴いているバァルーを外に連れ出して、近場を歩いてみる。まだ道の端に雪が残る坂道を降りて、森へと入る。
冬の間一緒に過ごしたとはいえ、ペットとして飼うつもりはない。バァルーも大きくなれば、いずれは自然の中に返さないといけない。そのためにも獲物を狩る練習をしておかないとね。
「バァルー、よく見てるんだよ。こうやって風魔法を使うんだ」
熊の魔獣は風属性の魔法が使える。それを刃の形にして飛ばす魔術を教える。バァルーは草地にちょこんと座って手から風魔法を使うけど刃の形にならないようだ。
「少し難しすぎたかな。これならどうかな」
風をグルグルと渦巻きにして、周りの雪を舞い上がらせる。最初は上手くいかなかったバァルーも、手をクルッと回すようにと教えてあげるとできるようになった。
『上手いよ。バァルー』
『ママ、見て。両手でもできるよ』
『すごい、すごい』
バァルーの喜ぶ顔に、リビティナもつられて笑みがこぼれる。
今日は実際に獲物を狩るところも見せておこう。少し奥の方に小型の猪がいる。斑点と縞模様のある、うり坊のような猪で魔法攻撃はしてこない。体が小さいとはいえ、子熊のバァルーよりも少し大きいぐらいだ。
『いいかい。ゆっくり近づいて左右から魔法攻撃するからね』
気付かれないように、足音を忍ばせて近づいて行く。その後ろをバァルーがテトテトと付いてくる。うん、うん、カワイイね。
魔法の射程内に入って立ち止まり、バァルーが後ろから見ているのを確認してから風魔法を放つ。風の刃が二つ、左右からカーブを描きながら猪に向かっていき、見事体を切り裂いた。
『どうだい。こうやって仕留めるんだよ』
熊の魔獣がよく使う風の魔法攻撃。今回の相手は魔法攻撃をしてこないけど、身体を強化している。左右から上手く攻撃しないとすぐ逃げられてしまう。
バァルーにはまだ無理だろうけど、こうやって見せる事で狩りを覚えていってもらいたい。
倒した獲物の胴体をリビティナが担ぎ、バァルーが頭を引きずりながら洞窟へと帰ってきた。猪をさばいて、バァルーには生肉を与えて、後は焼いたり乾し肉に加工する。
明日は川に行って魚でも獲ってみようかな。こっちの世界の熊も手で魚を岸に叩き出すのかな? できるだけ自然での行動を教えてあげたいけど、リビティナに同じ事ができるんだろうか。
そう考えながら、今日もバァルーの背中を撫でて寝かしつける。まるで母親になったような気分だけど、こういうのもいいもんだね。
相変わらず眷属になりたいと言う人は現れないけど、バァルーと過ごす日常がすごく楽しい。
「バァルー。君にはこの部屋は狭いだろう。洞窟に寝床を作ったんだ、そっちに移動してくれるかい」
部屋の扉を開けて「バァルー」と呼ぶと、テトテトとリビティナの後を追って付いてくる。洞窟内に干し草を敷いて作った寝床にバァルーを案内する。
雪の中、枯れ草を集めて乾かして用意した寝床。見慣れない寝床にクンクンと鼻を鳴らしていたようだけど、どうやら気に入ってくれたみたいだね。準備したリビティナの臭いが付着していて安心したのかもしれない。横に座りバァルーの背中を撫でる。
「今日からここが君の居場所だ。あの部屋には食器や包丁などもあるからね。走り回って怪我されちゃ困るんだよ。ここならいくら遊んでも大丈夫だよ。ボクも一緒に遊んであげるからね」
それから一週間。扉の前で倒れていた子熊のバァルーは順調に回復して、今では洞窟内でリビティナとはしゃぎ回っている。
「こら、こら。そんなに舐めないでくれよ、くすぐったいじゃないか。よしそれなら、全身をモフモフしちゃうぞ~」
お返しとばかり、バァルーの脇やお腹を撫でまわす。このモフモフ感は癖になっちゃうね。小さな子供が熊のぬいぐるみを欲しがるのも分かる気がするよ。
『……マ……マ』
バァルーとじゃれ合った後、隣に座って顔をスリスリしていると誰かに呼ばれた気がした。
『……ママ・お腹・空いた』
バァルーがリビティナの顔を見ながら話をしている!! いや、明確な言葉じゃなくて、意思が頭に直接届く感じだ。これは魔力による意思伝達?
その声に応じて、奥の倉庫から乾し肉を取って来てバァルーに渡すと、嬉しそうに手で挟んで夢中で食べている。
『ママ・ありがとう』
また、バァルーからの声が聞こえた。文章じゃなくて短い単語を途切れ途切れにつなぐ感じで、自分の意思を伝えてくる。その会話はバァルーのすぐ近くじゃないと聞こえなくて、少しでも離れると聞き取れなくなる。
「凄いね。魔法でこんな事もできるんだ」
話をするモフモフの子熊なんて、クリスマスのサンタさんでも用意する事はできないだろうね。思いがけないプレゼントをもらった子供のように嬉しくてたまらない。
リビティナも「バァルー、バァルー」と呼んでみたけど、餌に夢中になっているバァルーは何の反応も見せなかった。魔力に言葉が乗っていないのかもしれない。でも、なんとしてでもバァルーと話をしてみたい。
書庫の文献を調べてみたけど、魔獣が言葉をしゃべるなどと言う記述は見つからなかった。そうだろうね、生きた魔獣とこんなに接近する事は普通ないからね。
「これは新発見かも知れない。よ~し、この冬の間にバァルーとお話しできるようになるぞ~」
まだまだ時間はある。どのみち雪の中、外に出る事もできないんだし、ここでお話しできるように練習をしよう。
――三ヶ月が過ぎた。
洞窟入り口の雪が春の日差しで溶けだした頃、リビティナは魔法による会話ができるようになっていた。
『バァルー。外に出てみようか』
『ママ。まだ寒いよ』
『君は、こんなモフモフの毛皮に包まれてるんだから、寒くはないだろう』
『ママ。言ってること、よく分かんない』
まだ長い文章や難しい言葉は分からないようだけど、ちゃんと会話はできる。魔法による会話にも慣れて、すぐ近くじゃなくても通じ合えるようになってきた。
バァルーは普通の声での会話もある程度は理解できるようになっている。中々頭のいい子のようだ。
少し嫌がってクゥ~ンと鳴いているバァルーを外に連れ出して、近場を歩いてみる。まだ道の端に雪が残る坂道を降りて、森へと入る。
冬の間一緒に過ごしたとはいえ、ペットとして飼うつもりはない。バァルーも大きくなれば、いずれは自然の中に返さないといけない。そのためにも獲物を狩る練習をしておかないとね。
「バァルー、よく見てるんだよ。こうやって風魔法を使うんだ」
熊の魔獣は風属性の魔法が使える。それを刃の形にして飛ばす魔術を教える。バァルーは草地にちょこんと座って手から風魔法を使うけど刃の形にならないようだ。
「少し難しすぎたかな。これならどうかな」
風をグルグルと渦巻きにして、周りの雪を舞い上がらせる。最初は上手くいかなかったバァルーも、手をクルッと回すようにと教えてあげるとできるようになった。
『上手いよ。バァルー』
『ママ、見て。両手でもできるよ』
『すごい、すごい』
バァルーの喜ぶ顔に、リビティナもつられて笑みがこぼれる。
今日は実際に獲物を狩るところも見せておこう。少し奥の方に小型の猪がいる。斑点と縞模様のある、うり坊のような猪で魔法攻撃はしてこない。体が小さいとはいえ、子熊のバァルーよりも少し大きいぐらいだ。
『いいかい。ゆっくり近づいて左右から魔法攻撃するからね』
気付かれないように、足音を忍ばせて近づいて行く。その後ろをバァルーがテトテトと付いてくる。うん、うん、カワイイね。
魔法の射程内に入って立ち止まり、バァルーが後ろから見ているのを確認してから風魔法を放つ。風の刃が二つ、左右からカーブを描きながら猪に向かっていき、見事体を切り裂いた。
『どうだい。こうやって仕留めるんだよ』
熊の魔獣がよく使う風の魔法攻撃。今回の相手は魔法攻撃をしてこないけど、身体を強化している。左右から上手く攻撃しないとすぐ逃げられてしまう。
バァルーにはまだ無理だろうけど、こうやって見せる事で狩りを覚えていってもらいたい。
倒した獲物の胴体をリビティナが担ぎ、バァルーが頭を引きずりながら洞窟へと帰ってきた。猪をさばいて、バァルーには生肉を与えて、後は焼いたり乾し肉に加工する。
明日は川に行って魚でも獲ってみようかな。こっちの世界の熊も手で魚を岸に叩き出すのかな? できるだけ自然での行動を教えてあげたいけど、リビティナに同じ事ができるんだろうか。
そう考えながら、今日もバァルーの背中を撫でて寝かしつける。まるで母親になったような気分だけど、こういうのもいいもんだね。
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