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第4章 とある世界編
第108話 ハルミナの靴2
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翌日もハルミナは高速移動の練習をしたいと、朝から俺の所にやって来た。
「今日はこれを使って練習するわ」
中指の指先に、付け爪のような物を付けている。
「何なのよ、それ」
カリンが興味深げに見ていると、自慢げにハルミナが答える。
「あなた達は知らないでしょうけど、これがわたし達の魔法の杖よ」
こんな小さいのに魔力の流れを整えたり、飛ばす方向を制御できたりするのか。全属性を使う時は左右8本の指にこの付け爪を付けると言うから、エルフではなく魔女の指みたいになっちゃうぞ。
「これには魔石もついているのか?」
「さすがに魔石付きはもっと大きいわ。これは木の杖の代わりね」
よく見てみると、付け爪の根元は指輪のようになっていて、これを第一関節のところにはめて固定している。触ると樹脂のように硬質でつるつるした物だった。
「ほら、風が綺麗に渦巻いて出ているでしょう」
埃を風で飛ばして俺達に風の流れを見せてくれた。カリンも感心しながら見ている。カリンは魔術の事については研究熱心だからな。どの程度の性能なのか興味があるようだ。
今回はその付け爪を使い高速移動の練習をするそうだ。まあ、指先から風が綺麗に流れるからと言って、フィギュアスケーターのように可憐に滑れるはずもないのだが。
転びそうになりながらも、バランスを取りハルミナは練習していく。
「少し広いところで練習したいわ」
廊下である程度滑れるようになり、曲がる練習をしたいようだ。だがそんな場所はないぞ。
「俺達は外に出ると怒られちまうからな」
「じゃあ、こっちの部屋に来てよ」
ハルミナは別棟にある広い部屋へと俺達を案内した。ここは体育館なのか講堂なのか、フローリングのように木の板が敷き詰めてある広い場所だ。
これだけ広ければ曲がる練習もできそうだ。それにしても木の上に色々な種類の家があって、地上に降りなくても生活していけるんだな。
今日はカリンも機嫌がいいようだ。曲がるコツをハルミナに教えている。
「こういう風に腰をクイッ、クイッとねじって曲がるのよ」
まあ、教え方は感覚的なもので、どこまで伝わっているか分からないが……。それでも滑りながら自分の思う方向へ曲がれるようになってきた。
「少し休憩しようか」
3人椅子に座り、持ってきた水筒の冷たい水を飲む。
「どうだハルミナ。その靴、面白いだろう」
「ええ、他のエルフ達にも自慢できるわ。靴を作ってくれてありがとう、ユヅキさん」
「ユヅキ、よく魔道部品を持っていたわね」
風の靴に付けている魔道部品の事を言っているんだな。
「魔道部品を使わずに、ハルミナが直接靴底に魔法付与してるんだよ」
「わたし達エルフ族にかかれば、これぐらいの魔法、簡単な事なのよ」
ハルミナがカリンに自分の靴底を自慢げに見せる。魔法技術では他の種族に負けないとの自負があるんだろう。
そんなハルミナにカリンが小さな杖を持って、ドライヤー魔法の温風を顔に当てる。
「ええっ! なにこれ、どうなっているの! 暖かい風が……、エッ、なに!」
この技術はエルフ族にも無いらしいな。
アイシャは髪が早く乾く便利さに驚いていたが、魔法に精通している者ほどドライヤー魔法は驚くものな。
「そういえば、ハルミナ。裏属性が使えるとか言ってなかったか? 裏属性ってなんだ」
まだドライヤー魔法に驚いて、カリンの杖を見つめていたハルミナが話してくれる。
「そ、そうね。この魔法はいくら何でも使えないでしょう。エルフ族の秘伝なんだからね」
ハルミナは人差し指を立てて、小さな炎を指先に灯らせた。その指を曲げると同時に素早く手首を返して再度指を弾いた。すると人差し指から風魔法が発動した。
「うわっ! なんで人差し指から風が出てるんだ」
「驚いたでしょ。これが裏属性魔法よ。この靴を作ってもらったお礼よ。特別に見せてあげるわ」
人差し指からは火魔法、中指からは風魔法しか発動しないはずだ。反発する魔法を1本の指から発動するとは……これがエルフ族の魔法技術か。
「はんっ、何よ! 別に人差し指から風を出さなくても、中指から出せるんだからそんな技使わなくてもいいわよ」
そうなんだが、これは画期的な技だ。
「カリン、そんなことはないぞ。例えばタティナは火魔法しか扱えないが、裏属性が使えれば風属性も使えるようになる。そうだろうハルミナ」
「さすがユヅキさんね。だからエルフ族はほとんどの人が4属性以上を使いこなせるのよ」
だが全属性が使えるカリンはまだ納得していないようだ。負けず嫌いのカリンは、この技術がすごい事だと認めたくないのかもしれないな。そんなの使えたって何の意味もないと言っている。いや、それは違うな……。
「ハルミナ。光魔法の裏属性は重力じゃないのか?」
「えっ! どうして、それを知っているの!」
全属性を発動させると光魔法が発動する。これは4つの魔法が組み合わさるのではなく、別次元の光魔法に転移して発動するのだ。
根源となるのが光属性で、それが分化して4属性になったと俺は思っている。その根源である光魔法の裏属性と言うなら、同じ根源である重力じゃないだろうか。宇宙が誕生したビッグバンの頃からあった、光と重力。これが魔法属性の根源じゃないのか。
「重力? 重たいチカラ? 私達が最初この里に来た時に受けた攻撃のことね!」
「それはエルフ族の秘術よ。あなた達に使える訳ないでしょう。わたしだってまだ使えないんだから」
「カリン、俺達も裏属性を練習してみようか」
「そうね、私にならできるわ」
新しい属性が使えるかもしれないと、カリンが裏属性に興味を持ったようだ。さっきまでとはえらい違いだ。こいつは気まぐれだからな、興味を持ったのなら一緒に裏属性に挑戦してみよう。
「今日はこれを使って練習するわ」
中指の指先に、付け爪のような物を付けている。
「何なのよ、それ」
カリンが興味深げに見ていると、自慢げにハルミナが答える。
「あなた達は知らないでしょうけど、これがわたし達の魔法の杖よ」
こんな小さいのに魔力の流れを整えたり、飛ばす方向を制御できたりするのか。全属性を使う時は左右8本の指にこの付け爪を付けると言うから、エルフではなく魔女の指みたいになっちゃうぞ。
「これには魔石もついているのか?」
「さすがに魔石付きはもっと大きいわ。これは木の杖の代わりね」
よく見てみると、付け爪の根元は指輪のようになっていて、これを第一関節のところにはめて固定している。触ると樹脂のように硬質でつるつるした物だった。
「ほら、風が綺麗に渦巻いて出ているでしょう」
埃を風で飛ばして俺達に風の流れを見せてくれた。カリンも感心しながら見ている。カリンは魔術の事については研究熱心だからな。どの程度の性能なのか興味があるようだ。
今回はその付け爪を使い高速移動の練習をするそうだ。まあ、指先から風が綺麗に流れるからと言って、フィギュアスケーターのように可憐に滑れるはずもないのだが。
転びそうになりながらも、バランスを取りハルミナは練習していく。
「少し広いところで練習したいわ」
廊下である程度滑れるようになり、曲がる練習をしたいようだ。だがそんな場所はないぞ。
「俺達は外に出ると怒られちまうからな」
「じゃあ、こっちの部屋に来てよ」
ハルミナは別棟にある広い部屋へと俺達を案内した。ここは体育館なのか講堂なのか、フローリングのように木の板が敷き詰めてある広い場所だ。
これだけ広ければ曲がる練習もできそうだ。それにしても木の上に色々な種類の家があって、地上に降りなくても生活していけるんだな。
今日はカリンも機嫌がいいようだ。曲がるコツをハルミナに教えている。
「こういう風に腰をクイッ、クイッとねじって曲がるのよ」
まあ、教え方は感覚的なもので、どこまで伝わっているか分からないが……。それでも滑りながら自分の思う方向へ曲がれるようになってきた。
「少し休憩しようか」
3人椅子に座り、持ってきた水筒の冷たい水を飲む。
「どうだハルミナ。その靴、面白いだろう」
「ええ、他のエルフ達にも自慢できるわ。靴を作ってくれてありがとう、ユヅキさん」
「ユヅキ、よく魔道部品を持っていたわね」
風の靴に付けている魔道部品の事を言っているんだな。
「魔道部品を使わずに、ハルミナが直接靴底に魔法付与してるんだよ」
「わたし達エルフ族にかかれば、これぐらいの魔法、簡単な事なのよ」
ハルミナがカリンに自分の靴底を自慢げに見せる。魔法技術では他の種族に負けないとの自負があるんだろう。
そんなハルミナにカリンが小さな杖を持って、ドライヤー魔法の温風を顔に当てる。
「ええっ! なにこれ、どうなっているの! 暖かい風が……、エッ、なに!」
この技術はエルフ族にも無いらしいな。
アイシャは髪が早く乾く便利さに驚いていたが、魔法に精通している者ほどドライヤー魔法は驚くものな。
「そういえば、ハルミナ。裏属性が使えるとか言ってなかったか? 裏属性ってなんだ」
まだドライヤー魔法に驚いて、カリンの杖を見つめていたハルミナが話してくれる。
「そ、そうね。この魔法はいくら何でも使えないでしょう。エルフ族の秘伝なんだからね」
ハルミナは人差し指を立てて、小さな炎を指先に灯らせた。その指を曲げると同時に素早く手首を返して再度指を弾いた。すると人差し指から風魔法が発動した。
「うわっ! なんで人差し指から風が出てるんだ」
「驚いたでしょ。これが裏属性魔法よ。この靴を作ってもらったお礼よ。特別に見せてあげるわ」
人差し指からは火魔法、中指からは風魔法しか発動しないはずだ。反発する魔法を1本の指から発動するとは……これがエルフ族の魔法技術か。
「はんっ、何よ! 別に人差し指から風を出さなくても、中指から出せるんだからそんな技使わなくてもいいわよ」
そうなんだが、これは画期的な技だ。
「カリン、そんなことはないぞ。例えばタティナは火魔法しか扱えないが、裏属性が使えれば風属性も使えるようになる。そうだろうハルミナ」
「さすがユヅキさんね。だからエルフ族はほとんどの人が4属性以上を使いこなせるのよ」
だが全属性が使えるカリンはまだ納得していないようだ。負けず嫌いのカリンは、この技術がすごい事だと認めたくないのかもしれないな。そんなの使えたって何の意味もないと言っている。いや、それは違うな……。
「ハルミナ。光魔法の裏属性は重力じゃないのか?」
「えっ! どうして、それを知っているの!」
全属性を発動させると光魔法が発動する。これは4つの魔法が組み合わさるのではなく、別次元の光魔法に転移して発動するのだ。
根源となるのが光属性で、それが分化して4属性になったと俺は思っている。その根源である光魔法の裏属性と言うなら、同じ根源である重力じゃないだろうか。宇宙が誕生したビッグバンの頃からあった、光と重力。これが魔法属性の根源じゃないのか。
「重力? 重たいチカラ? 私達が最初この里に来た時に受けた攻撃のことね!」
「それはエルフ族の秘術よ。あなた達に使える訳ないでしょう。わたしだってまだ使えないんだから」
「カリン、俺達も裏属性を練習してみようか」
「そうね、私にならできるわ」
新しい属性が使えるかもしれないと、カリンが裏属性に興味を持ったようだ。さっきまでとはえらい違いだ。こいつは気まぐれだからな、興味を持ったのなら一緒に裏属性に挑戦してみよう。
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