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第1章 共和国の旅
第28話 マンドレイクの観察日記
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マンドレイクの調査から数日、スティリアさんは近くの裏山に薬草を採取しに行くと出かけて行った。
裏山に詳しい村のヒオンさんと、護衛としてアイシャとカリンがついて行くことになった。
「俺も護衛に行くと言ったんだがな~」
「師匠は行かない方がいいですよ。前もヒオンさんを見る目が尋常じゃなかったですから」
「そうなのか。俺はモフモフしたいだけなんだがな」
「師匠の言っている事はよく分かりませんが、今日はあたしとマンドレイクの観察をしましょう」
チセはこの村に来てすぐに、マンドレイクを育てる実験をしている。育てているのは4種類。毒の土と、普通の土。水耕栽培の毒の水と普通の水だ。
俺もその実験に協力している。水耕栽培は俺の発案でチセと一緒に育てている。
「ちゃんと育てばいいがな」
「ええ。でも既に枯れかけている物もありますね」
「実験で育てているんだから、枯れる事もあるさ。こっちのと比較しながら見てみよう」
チセが実験している植木鉢の土には、どちらも地上に出ている草の部分と、マンドレイクの実を植えていたはずだ。
「実の方はどうだ」
「どちらもまだ芽は出ていませんね」
紫色の実も土の中に植えて実験をしている。だが植えたものが実だったらの話だ。葉の根元にあった紫色の丸い物を実と言っているだけで、正体は分からない。
「やはり毒が無いと育たないんでしょうか」
毒のない土に差していた葉を抜いて確かめたが、根も出ず完全に枯れているな。チセも「全然ですね」と気落ちしている。
水耕栽培のマンドレイクも見てみよう。土とは違い、葉や実の様子がよく見える。
「毒の水で育てたものは全部ダメだな。普通の水の方も腐っているようだ」
「師匠。こっちの毒がない水の方は、実から根のようなものが出てますよ」
僅かではあるが、実が割れて白い細い根のようなものが見える。
「ほんとだな。これは育つかもしれんな」
今のところ、毒の土に差した葉とこの水に浸けている実だけが残った。
「じゃあ、次の実験としてマンドレイク本体を埋めてみるか」
ウネウネと動いていた根の部分、これが本体だが貴重な品だ。丁寧に切り裂き、その一部を土に埋める。
「上の部分と真ん中、下の方をそれぞれの植木鉢に分けて土に埋めますね」
根の先はウネウネと動いていた部分で、生命力が強そうだ。どちらかで育ってくれればいいのだが。
勿論チセはマンドレイクに興味があるから、この実験をしているのだが、俺とふたりして取り組んでいるのが楽しいようだ。俺もあれこれ考えながら、育てていくのは楽しい。チセとのこんな時間は大切にせんとな。
「じゃあ、師匠。次はスティリアさんに教えてもらった、毒抜きをやってみますね」
魔術師協会で買ってきた薬品で煮出せば、マンドレイクの毒抜きができるそうだ。
寄合所近くの空き地で、岩を積んでかまどを作り鍋に水を入れて火にかける。
最初に捕まえたマンドレイクは縦半分に切っている。薬品を入れた鍋にそれを浸して、ゆっくりと煮込む。あまり高温にしない方がいいそうだ。
チセと一緒に鍋を混ぜながら、マンドレイクの様子を見ていく。
「本体の色が少し変わってきましたよ。そろそろでしょうか」
茶色が混じってくすんだ色だったマンドレイクを引き上げると、白っぽいクリーム色になっている。
「色が綺麗になっているな」
「真ん中あたりにあった紫色の筋もなくなってますね。こんなに変わるものなんでしょうか」
「俺も詳しくは分からんが、これがマンドレイク本来の色なんじゃないかな」
「不思議な生き物ですね~」
今後も色々な実験を続けていけば、その特性なども分かってくるはずだ。
「頑張ろうな、チセ」
「はい、師匠」
チセのはじけるような笑顔が見れて俺も幸せだ。
スティリアさんの調査は今日で無事終わったそうだ。明日港町に送り届ければ俺達の受けた依頼は完了となる。
今晩はスティリアさんと最後の夕食になるので、少し豪華なものにしてもらった。港町で買って来たお酒も開けよう。
「スティリアさんって帝国出身なんですか? リザードマンというと帝国というイメージなんですけど」
「自分のおじい様が帝国出身で貴族だったんですけど、この共和国に移り住んで来たんです」
所々で軍人っぽい言葉遣いになるのは、元帝国貴族の家柄だからか。だがスティリアさん自身からは貴族っぽい雰囲気はしないな。
「帝国に居たのは随分と前の事なんですよ。お父さんは赤ん坊の頃で帝国の事は覚えてないそうです。自分も帝国の事は全く知らないですし」
「なんで薬師になろうと思ったんですか。すごく難しいって聞きましたよ」
「自分の家系が薬師で、家に沢山の本やら薬品があって、小さい頃から慣れ親しんでいたの。だから自然とね」
「そういえば村長の家で何か聞いていたよな」
「村の言い伝えを色々と教えてもらったんです。でも口伝えだから曖昧なことが多くて、帰ってからもう一度見返してみないと分からない事が多いですね」
聞いた話が何かの役に立てばいいとスティリアさんは言う。マンドレイクの伝承は役に立ったし、俺も一度村長に話を聞いてみたいものだな。
「それよりあなた達、凄腕の冒険者なんですね。あんな巨大な魔獣を倒しちゃうなんて」
「あれぐらい、私の魔法にかかればイチコロよ。王国でも同じような魔獣を倒していたしね」
「すごいのね。余程修業されたのね」
「いや、いや。カリンはこの間まで生活魔法も使えなかったんだぞ」
「えっ、それじゃ魔術師学園にも通っていなかったの」
スティリアさんは魔術師学園に通い、その後魔法大学に進学して薬学を学んできている。学校にも通わず魔術師になるのは、想像もしていなかったようだな。
「そんなの関係ないわ。私のやりたいようにやって、そのうち誰もが認める大魔術師になってやるのよ」
「自分の力だけで、あんな魔術を覚えたの」
「まあ、ユヅキに教えてもらったのもあるけど、教会とかで教えてもらったのは全然ダメね」
カリンは感覚だけで、自分の魔術を創り出している。まあ天才肌だから、常識からはかけ離れているだろうな。
「ところで、あなた達は王国から旅してきたって聞いたけど。この村に住むのですか?」
「ええ、そのつもりよ。ここならユヅキさんと一緒に、自由に私達の力だけで暮らしていけると思うの」
「あたし達が住みやすいように変えたり、新しく作ったりするんですよ。あたし作るの得意ですし、この村なら色々できるから楽しみです」
「そうよね。町に比べたら不便だけど煩わしい事もないしね」
この村には足りない事も多いだろうが、工夫してやっていけば何とかなるものだ。まあ、そのために共和国まで来たんだしな。
「すごいのね、あなた達。全て自分達の手でなんて……自分は人に頼ってばかりだった気がするわ」
「人に頼るのは悪い事じゃないさ。足らないところは助けてもらえばいいし、自分にできることで他の人を助ければいいさ」
「そうね、あなた達を見ていると自分が悩んでた事なんて小さな事に思えるわ。自分から動き出さないとダメですよね」
何かに悩んでいたようだが、解決できそうなら自分で解決していくのが一番だ。
翌日。俺とアイシャでスティリアさんを港町まで護衛する。送り届けた後は、ギルドで依頼完了報告をして報酬を受け取った。折角港町まで来たんだからと、魚料理の美味い店で夕食を摂り宿に泊まる。翌日の朝に村へと引き返した。
これからは、シャウラ村で俺達の生活を築いていかないとならない。苦しいことがあっても俺達なら大丈夫だと思えてくる。
村に帰るのが楽しみだ。アイシャとふたり軽快に馬車を走らせた。
---------------------
【あとがき】
お読みいただき、ありがとうございます。
今回で第1章は終了となります。
次回からは 第2章 シャウラ村編 です。お楽しみに。
お気に入りや応援、感想など頂けるとありがたいです。
今後ともよろしくお願いいたします。
第17回ファンタジー小説大賞にエントリー中です。(9月30日まで)
投票してもらえると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
裏山に詳しい村のヒオンさんと、護衛としてアイシャとカリンがついて行くことになった。
「俺も護衛に行くと言ったんだがな~」
「師匠は行かない方がいいですよ。前もヒオンさんを見る目が尋常じゃなかったですから」
「そうなのか。俺はモフモフしたいだけなんだがな」
「師匠の言っている事はよく分かりませんが、今日はあたしとマンドレイクの観察をしましょう」
チセはこの村に来てすぐに、マンドレイクを育てる実験をしている。育てているのは4種類。毒の土と、普通の土。水耕栽培の毒の水と普通の水だ。
俺もその実験に協力している。水耕栽培は俺の発案でチセと一緒に育てている。
「ちゃんと育てばいいがな」
「ええ。でも既に枯れかけている物もありますね」
「実験で育てているんだから、枯れる事もあるさ。こっちのと比較しながら見てみよう」
チセが実験している植木鉢の土には、どちらも地上に出ている草の部分と、マンドレイクの実を植えていたはずだ。
「実の方はどうだ」
「どちらもまだ芽は出ていませんね」
紫色の実も土の中に植えて実験をしている。だが植えたものが実だったらの話だ。葉の根元にあった紫色の丸い物を実と言っているだけで、正体は分からない。
「やはり毒が無いと育たないんでしょうか」
毒のない土に差していた葉を抜いて確かめたが、根も出ず完全に枯れているな。チセも「全然ですね」と気落ちしている。
水耕栽培のマンドレイクも見てみよう。土とは違い、葉や実の様子がよく見える。
「毒の水で育てたものは全部ダメだな。普通の水の方も腐っているようだ」
「師匠。こっちの毒がない水の方は、実から根のようなものが出てますよ」
僅かではあるが、実が割れて白い細い根のようなものが見える。
「ほんとだな。これは育つかもしれんな」
今のところ、毒の土に差した葉とこの水に浸けている実だけが残った。
「じゃあ、次の実験としてマンドレイク本体を埋めてみるか」
ウネウネと動いていた根の部分、これが本体だが貴重な品だ。丁寧に切り裂き、その一部を土に埋める。
「上の部分と真ん中、下の方をそれぞれの植木鉢に分けて土に埋めますね」
根の先はウネウネと動いていた部分で、生命力が強そうだ。どちらかで育ってくれればいいのだが。
勿論チセはマンドレイクに興味があるから、この実験をしているのだが、俺とふたりして取り組んでいるのが楽しいようだ。俺もあれこれ考えながら、育てていくのは楽しい。チセとのこんな時間は大切にせんとな。
「じゃあ、師匠。次はスティリアさんに教えてもらった、毒抜きをやってみますね」
魔術師協会で買ってきた薬品で煮出せば、マンドレイクの毒抜きができるそうだ。
寄合所近くの空き地で、岩を積んでかまどを作り鍋に水を入れて火にかける。
最初に捕まえたマンドレイクは縦半分に切っている。薬品を入れた鍋にそれを浸して、ゆっくりと煮込む。あまり高温にしない方がいいそうだ。
チセと一緒に鍋を混ぜながら、マンドレイクの様子を見ていく。
「本体の色が少し変わってきましたよ。そろそろでしょうか」
茶色が混じってくすんだ色だったマンドレイクを引き上げると、白っぽいクリーム色になっている。
「色が綺麗になっているな」
「真ん中あたりにあった紫色の筋もなくなってますね。こんなに変わるものなんでしょうか」
「俺も詳しくは分からんが、これがマンドレイク本来の色なんじゃないかな」
「不思議な生き物ですね~」
今後も色々な実験を続けていけば、その特性なども分かってくるはずだ。
「頑張ろうな、チセ」
「はい、師匠」
チセのはじけるような笑顔が見れて俺も幸せだ。
スティリアさんの調査は今日で無事終わったそうだ。明日港町に送り届ければ俺達の受けた依頼は完了となる。
今晩はスティリアさんと最後の夕食になるので、少し豪華なものにしてもらった。港町で買って来たお酒も開けよう。
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カリンは感覚だけで、自分の魔術を創り出している。まあ天才肌だから、常識からはかけ離れているだろうな。
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「ええ、そのつもりよ。ここならユヅキさんと一緒に、自由に私達の力だけで暮らしていけると思うの」
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この村には足りない事も多いだろうが、工夫してやっていけば何とかなるものだ。まあ、そのために共和国まで来たんだしな。
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「人に頼るのは悪い事じゃないさ。足らないところは助けてもらえばいいし、自分にできることで他の人を助ければいいさ」
「そうね、あなた達を見ていると自分が悩んでた事なんて小さな事に思えるわ。自分から動き出さないとダメですよね」
何かに悩んでいたようだが、解決できそうなら自分で解決していくのが一番だ。
翌日。俺とアイシャでスティリアさんを港町まで護衛する。送り届けた後は、ギルドで依頼完了報告をして報酬を受け取った。折角港町まで来たんだからと、魚料理の美味い店で夕食を摂り宿に泊まる。翌日の朝に村へと引き返した。
これからは、シャウラ村で俺達の生活を築いていかないとならない。苦しいことがあっても俺達なら大丈夫だと思えてくる。
村に帰るのが楽しみだ。アイシャとふたり軽快に馬車を走らせた。
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