175 / 304
第1章 共和国の旅
第2話 国境近くの小さな町
しおりを挟む
「ユヅキさん、あそこに町が見えるわ。今日はあそこで泊まりましょうよ」
「そうだな、最近ずっと馬車での移動だったからな」
王国内では捕まる危険もあり、あまり町に立ち寄らず馬車で寝泊まりする事が多かった。そのお陰で早く国境まで来れたのだが、ここはハマル共和国。その最初の町だし、立ち寄ってもいいか。
それほど大きな町でもなさそうだが、城壁で守られていて門には門番もいる。
「王国も共和国もさほど変わらんな」
国境を越えたからと言って、魔獣がいなくなるわけでもない。自分の身は自分で守るのは変わらないな。
門に近付くと、俺達を見た門番さんが駆け寄って来た。なんだ?
「あんたらは冒険者だな、よく来てくれた。馬車はそこの広場に停めてくれ」
馬車の中を調べられることもなく通行料も取られず、門番さんに案内された場所まで馬車を進める。
「どういうことだ?」
「もうすぐ町長が来る。すまんがそこで待っていてくれるか」
門番さんは俺達にそう言って、急いで民家の並ぶ通りへと向かって行った。
「どうも様子が変ね」
「アイシャもそう思うか」
アイシャはオオカミ族の獣人。黒髪のショートヘアが凛々しく、凄腕の弓の使い手だ。モフモフのシッポが素晴らしい。
「いいじゃん。お金も取られなかったし」
そう応えたカリンはトラ族の獣人。金髪のツインテールの魔術師。気は強いが、良く動くモフモフの耳が愛らしい。
「カリンはお気楽ですね」
チセはドワーフ族の娘で、俺が預かっている。いつも元気いっぱいの女の子で力持ちだ。
「チセは、考え過ぎなのよ。キイエもそう思うでしょ」
「キーエ」
キイエはなぜか俺に懐いているドラゴンの子供で、馬車の幌の上がお気に入りだ。
俺達が馬車を降りる準備をしていたら、そこに年配で恰幅のいい羊獣人の男がやってきた。さっき門番が言っていた町長か?
「やっと来てくれたか、ありがたい。君達の宿は我々が用意する。こちらに来てくれるか」
「すまない。何か勘違いされているようだが、俺達は旅の冒険者で、たまたまこの町に立ち寄っただけなんだが」
「そうなのか! ドウーベの町から派遣されてきたんじゃないのか」
話を聞くとここはカフという町で、近隣の牧草地帯の家が魔獣に襲われ被害が続出しているそうだ。そこで隣町の冒険者ギルドに討伐を依頼していたらしい。
「既に2回冒険者達が来てくれたんだが、どちらも上手くいかなくてな。怪我をして帰ってしまったんだよ。我々は次に来てくれる冒険者を待っていたところだったんだ」
確かにこの小さな町の街道の両脇は森に囲まれていた。魔獣も多いのだろう。こんな小さな町には冒険者ギルドが無いらしく、近くの隣町から派遣してもらっているそうだ。
国境を越えた依頼などもあるから、冒険者ギルドは国が違っても同じシステムで動いている。俺達の冒険者プレートを見て隣町の冒険者と勘違いしても仕方ないな。
派遣された冒険者でないと聞き、気落ちしている町長が問い掛けてきた。
「あんたらは見たところ、白銀ランクのパーティーのようだ。代わりと言っては何だが、この依頼を受けてはくれんか」
どうしようかと悩んで後ろを振り返ると、アイシャ達が仕方ないわね、という顔をしている。
「では依頼の内容を聞かせてくれるか。受けるかどうかは、その後決めよう」
「そうか、そうか。それじゃ宿に案内しよう」
「それとすまんが、俺達には魔獣登録しているドラゴンの子供も一緒だ。町を連れ歩くが構わんか」
「ドラゴンまでいるのか! ますます心強いな。結構だ、町の中を自由にしてくれて構わんよ」
既に、依頼を受けてもらったような口ぶりの町長に付いて宿屋に向かう。
案内されたのは、小さな町にしては立派な2階建ての宿だ。1階の食堂でテーブルを囲み、町長が現在の状況を説明する。
「最近フレイムドッグの群れが現れてな、牧草地帯の家畜を襲っておる」
「フレイムドッグは、それほど強くはないぞ」
去年の同じ時期にフレイムドッグの討伐をした事がある。確かにその時は単独の個体だったが、まだ青銅ランクの時に倒すことができた魔獣だ。
群れたからと言って、それほど苦労するとは思えんが。
「そうなんだが……毎年この辺りにもはぐれフレイムドッグが来て、冒険者に討伐してもらっておる。しかし今年は10匹を超える群れで、ここら一帯を縄張りにして棲みついたようなんだ」
なるほど、森を出て牧草地帯を含む一帯をテリトリーとしているのか。群れ全体の討伐なら白銀ランク冒険者に依頼する内容かもしれんな。
「分かった、依頼を受けよう。俺達は今日着いたばかりだ、討伐は明日からになる」
「ああ、それでいい。奴らは昼間しか行動しない。今日はまだ被害報告がないから、明日からでいいのでお願いする。頼んだよ」
何度も襲われどうも切羽詰まっている雰囲気だが、俺達も万全の状態で臨みたい。今日はここでゆっくりさせてもらおう。
「ねえ、ユヅキ。フレイムドッグってどんな奴」
「カリンとチセは初めてだったな。火を吐く赤茶けた色の野犬の魔獣でな、とにかくすばしっこかったな」
「そうよね、正面からの攻撃だと躱されちゃったわね」
「アイシャの矢でもダメなの」
「ええ。だからユヅキさんとふたり離れて、どちらかひとりが死角から攻撃したのよ」
「じゃあ、今回もそれでいけばいいじゃん」
まあ、そうなんだが、俺達の前に冒険者が2組失敗しているのが少し気になる。
「今日はゆっくり休んで、明日からの討伐に備えよう」
部屋はひとり1つずつ与えられていて、綺麗で清潔な部屋だ。ベッドもフカフカだしゆっくり休めそうだ。
ここの支払いも町長がしてくれると言っている。それも報酬のうちに入っているのだろうが、好待遇だな。
余程、困っているんだな。早く解決してやりたいものだ。旅の疲れもあり、その日はぐっすりと眠ることができた。
---------------------
【あとがき】
お読みいただき、ありがとうございます。
【設定集】目指せ遥かなるスローライフ! を更新しています。
(大陸地図の一部)
小説の参考にしていただけたら幸いです。
「そうだな、最近ずっと馬車での移動だったからな」
王国内では捕まる危険もあり、あまり町に立ち寄らず馬車で寝泊まりする事が多かった。そのお陰で早く国境まで来れたのだが、ここはハマル共和国。その最初の町だし、立ち寄ってもいいか。
それほど大きな町でもなさそうだが、城壁で守られていて門には門番もいる。
「王国も共和国もさほど変わらんな」
国境を越えたからと言って、魔獣がいなくなるわけでもない。自分の身は自分で守るのは変わらないな。
門に近付くと、俺達を見た門番さんが駆け寄って来た。なんだ?
「あんたらは冒険者だな、よく来てくれた。馬車はそこの広場に停めてくれ」
馬車の中を調べられることもなく通行料も取られず、門番さんに案内された場所まで馬車を進める。
「どういうことだ?」
「もうすぐ町長が来る。すまんがそこで待っていてくれるか」
門番さんは俺達にそう言って、急いで民家の並ぶ通りへと向かって行った。
「どうも様子が変ね」
「アイシャもそう思うか」
アイシャはオオカミ族の獣人。黒髪のショートヘアが凛々しく、凄腕の弓の使い手だ。モフモフのシッポが素晴らしい。
「いいじゃん。お金も取られなかったし」
そう応えたカリンはトラ族の獣人。金髪のツインテールの魔術師。気は強いが、良く動くモフモフの耳が愛らしい。
「カリンはお気楽ですね」
チセはドワーフ族の娘で、俺が預かっている。いつも元気いっぱいの女の子で力持ちだ。
「チセは、考え過ぎなのよ。キイエもそう思うでしょ」
「キーエ」
キイエはなぜか俺に懐いているドラゴンの子供で、馬車の幌の上がお気に入りだ。
俺達が馬車を降りる準備をしていたら、そこに年配で恰幅のいい羊獣人の男がやってきた。さっき門番が言っていた町長か?
「やっと来てくれたか、ありがたい。君達の宿は我々が用意する。こちらに来てくれるか」
「すまない。何か勘違いされているようだが、俺達は旅の冒険者で、たまたまこの町に立ち寄っただけなんだが」
「そうなのか! ドウーベの町から派遣されてきたんじゃないのか」
話を聞くとここはカフという町で、近隣の牧草地帯の家が魔獣に襲われ被害が続出しているそうだ。そこで隣町の冒険者ギルドに討伐を依頼していたらしい。
「既に2回冒険者達が来てくれたんだが、どちらも上手くいかなくてな。怪我をして帰ってしまったんだよ。我々は次に来てくれる冒険者を待っていたところだったんだ」
確かにこの小さな町の街道の両脇は森に囲まれていた。魔獣も多いのだろう。こんな小さな町には冒険者ギルドが無いらしく、近くの隣町から派遣してもらっているそうだ。
国境を越えた依頼などもあるから、冒険者ギルドは国が違っても同じシステムで動いている。俺達の冒険者プレートを見て隣町の冒険者と勘違いしても仕方ないな。
派遣された冒険者でないと聞き、気落ちしている町長が問い掛けてきた。
「あんたらは見たところ、白銀ランクのパーティーのようだ。代わりと言っては何だが、この依頼を受けてはくれんか」
どうしようかと悩んで後ろを振り返ると、アイシャ達が仕方ないわね、という顔をしている。
「では依頼の内容を聞かせてくれるか。受けるかどうかは、その後決めよう」
「そうか、そうか。それじゃ宿に案内しよう」
「それとすまんが、俺達には魔獣登録しているドラゴンの子供も一緒だ。町を連れ歩くが構わんか」
「ドラゴンまでいるのか! ますます心強いな。結構だ、町の中を自由にしてくれて構わんよ」
既に、依頼を受けてもらったような口ぶりの町長に付いて宿屋に向かう。
案内されたのは、小さな町にしては立派な2階建ての宿だ。1階の食堂でテーブルを囲み、町長が現在の状況を説明する。
「最近フレイムドッグの群れが現れてな、牧草地帯の家畜を襲っておる」
「フレイムドッグは、それほど強くはないぞ」
去年の同じ時期にフレイムドッグの討伐をした事がある。確かにその時は単独の個体だったが、まだ青銅ランクの時に倒すことができた魔獣だ。
群れたからと言って、それほど苦労するとは思えんが。
「そうなんだが……毎年この辺りにもはぐれフレイムドッグが来て、冒険者に討伐してもらっておる。しかし今年は10匹を超える群れで、ここら一帯を縄張りにして棲みついたようなんだ」
なるほど、森を出て牧草地帯を含む一帯をテリトリーとしているのか。群れ全体の討伐なら白銀ランク冒険者に依頼する内容かもしれんな。
「分かった、依頼を受けよう。俺達は今日着いたばかりだ、討伐は明日からになる」
「ああ、それでいい。奴らは昼間しか行動しない。今日はまだ被害報告がないから、明日からでいいのでお願いする。頼んだよ」
何度も襲われどうも切羽詰まっている雰囲気だが、俺達も万全の状態で臨みたい。今日はここでゆっくりさせてもらおう。
「ねえ、ユヅキ。フレイムドッグってどんな奴」
「カリンとチセは初めてだったな。火を吐く赤茶けた色の野犬の魔獣でな、とにかくすばしっこかったな」
「そうよね、正面からの攻撃だと躱されちゃったわね」
「アイシャの矢でもダメなの」
「ええ。だからユヅキさんとふたり離れて、どちらかひとりが死角から攻撃したのよ」
「じゃあ、今回もそれでいけばいいじゃん」
まあ、そうなんだが、俺達の前に冒険者が2組失敗しているのが少し気になる。
「今日はゆっくり休んで、明日からの討伐に備えよう」
部屋はひとり1つずつ与えられていて、綺麗で清潔な部屋だ。ベッドもフカフカだしゆっくり休めそうだ。
ここの支払いも町長がしてくれると言っている。それも報酬のうちに入っているのだろうが、好待遇だな。
余程、困っているんだな。早く解決してやりたいものだ。旅の疲れもあり、その日はぐっすりと眠ることができた。
---------------------
【あとがき】
お読みいただき、ありがとうございます。
【設定集】目指せ遥かなるスローライフ! を更新しています。
(大陸地図の一部)
小説の参考にしていただけたら幸いです。
142
お気に入りに追加
968
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。
大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった!
でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、
他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう!
主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!?
はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!?
いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。
色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。
*** 作品について ***
この作品は、真面目なチート物ではありません。
コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております
重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
この作品をスルーして下さい。
*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
おっさんの神器はハズレではない
兎屋亀吉
ファンタジー
今日も元気に満員電車で通勤途中のおっさんは、突然異世界から召喚されてしまう。一緒に召喚された大勢の人々と共に、女神様から一人3つの神器をいただけることになったおっさん。はたしておっさんは何を選ぶのか。おっさんの選んだ神器の能力とは。
「守ることしかできない魔法は不要だ」と追放された結界師は幼なじみと共に最強になる~今更俺の結界が必要だと土下座したところでもう遅い~
平山和人
ファンタジー
主人公のカイトは、王太子率いる勇者パーティーの一員として参加していた。しかし、王太子は彼の力を過小評価し、「結界魔法しか使えない欠陥品」と罵って、宮廷魔導師の資格を剥奪し、国外追放を命じる。
途方に暮れるリクを救ったのは、同じ孤児院出身の幼馴染のフィーナだった。フィーナは「あなたが国を出るなら、私もついていきます」と決意し、カイトとともに故郷を後にする。
ところが、カイトが以前に張り巡らせていた強力な結界が解けたことで、国は大混乱に陥る。国民たちは、失われた最強の結界師であるカイトの力を必死に求めてやってくるようになる。
そんな中、弱体化した王太子がついにカイトの元に土下座して謝罪してくるが、カイトは申し出を断り、フレアと共に新天地で新しい人生を切り開くことを決意する。
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません
青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。
だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。
女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。
途方に暮れる主人公たち。
だが、たった一つの救いがあった。
三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。
右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。
圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。
双方の利害が一致した。
※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております
異世界で神様になってたらしい私のズボラライフ
トール
恋愛
会社帰り、駅までの道程を歩いていたはずの北野 雅(36)は、いつの間にか森の中に佇んでいた。困惑して家に帰りたいと願った雅の前に現れたのはなんと実家を模した家で!?
自身が願った事が現実になる能力を手に入れた雅が望んだのは冒険ではなく、“森に引きこもって生きる! ”だった。
果たして雅は独りで生きていけるのか!?
実は神様になっていたズボラ女と、それに巻き込まれる人々(神々)とのドタバタラブ? コメディ。
※この作品は「小説家になろう」でも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる