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第4章 アルヘナ動乱
第132話 未開の森の地図
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スタンピード後、俺達冒険者は倒した魔獣の魔石回収や、死骸の運搬など残務処理に追われていた。
そんなある日、俺に特命の依頼が来た。冒険者ギルドに呼ばれて、マスターのジルから話を聞く。
「領主から、ユヅキ達に指名の依頼が来ている」
「俺達4人にか?」
「というより、お前達の遠見の魔道具を使って、見てきてもらいたい物があるそうだ」
ということは、チセの目を頼っての依頼ということだな。
「例の地滑りがあった森付近の様子を見て、その地図を描いてほしいそうだ。近くその魔の森に調査団が入る。それは黄金ランク冒険者が当たるのだが、その前にできるだけ詳しい地図が欲しいと言ってきている」
なるほど、危険な未開の森の調査だからな、地図があれば助かるということか。
「魔獣が通った跡が山に続いているはずだ。ユヅキ達にはそれを描いてもらいたい」
「平地からでは森の奥まで見えんぞ」
「森の手前にある少し高い場所に物見やぐらを建てる。完成後、ユヅキ達に行ってもらい地図を作ってもらう段取りだ」
やぐらがあるなら、単眼鏡で山の麓まで見渡せそうだ。またチセには活躍してもらう事になるな。
「3日後にはやぐらができる。それまでに準備を整えてくれ」
「移動に荷馬車を貸してくれるか」
「幌付きの馬車を用意している。荷物の運搬と現地での宿泊に使ってくれればいい」
調査団が編成されるまでの間、現地で4、5日間調査して地図を仕上げればいいそうだ。往復で1週間ほど町を離れる事になるな。
俺達はその依頼を受けて準備をする。アイシャとカリンには食料調達や野営ができる道具などを用意してもらおう。
今回は正確な地図の作成という事なので、俺はチセの単眼鏡にスケールを付けることにした。
平面ガラスに目盛りを付けて単眼鏡内部に取り付ける。
ガラス職人のボルガトルさんに炉を貸してくれと言うと、気前良く貸してくれてチセと一緒に丸いガラス板を作ってくれた。
単眼鏡の外枠もエギルが改造してくれて、内部に目盛り付きのガラス板を取り付ける。
「チセ。遠くにピントを合わせて、目盛りがちゃんと見えるか?」
「はい、師匠。これで距離を測るんですね」
「そうだ、よく分かっているな。三本杖に遠見を取り付けて、横の目盛りが水平になるように杖の高さを調整する。チセ、できるか?」
「はい、やってみます」
手作りの三脚だが、機能は充分果たせているみたいだ。単眼鏡で距離を測る練習をした翌日、俺達は地滑りの現場に向かう。
「へぇ~、あんな所に高いやぐらができてるわよ」
御者をしてくれているカリンが、遠くに三角屋根の付いたやぐらを見つけた。西へ向かう大きな街道から分かれて南に向かって1時間程の場所、壊滅したメラク村の手前の位置だ。
「ほんとだ。前のよりも随分と高いやぐらですね」
「下の所に小屋もあるわね。中も使えるのかしら」
「ここは森を調査するための基地になるんだと。あの小屋も使っていいそうだ」
少し高台になった開けた場所で、周りに木が無くて草原になっている。魔の森に近いがこれだけ見晴らしがあれば、魔獣が接近して来ても発見するのも容易いな。
俺達はその場所に荷馬車を停めて、小屋に入る。中は大きなテーブルと椅子があったが、それ以外は何もなくガランとしている。
「食事を作るのは外ね。夜警は必要だけど、寝るなら小屋の中の方が荷馬車より良さそうだわ」
近くには小川もあり、寝泊まりするだけなら充分な環境だ。
アイシャとカリンには魔獣などの警戒を担当してもらい、俺とチセは早速やぐらに登って周りを見渡す。
「ここなら山の麓まで、よく見えますね」
「あの木が倒されている所が魔獣の通った跡のようだな。だけど範囲が広い。大変だと思うがチセ頑張ってくれ」
「はい、師匠」
その日から、チセとふたり森の地図を作っていく。昼間に目印になる川や岩場、魔獣がなぎ倒した道の位置を測り、夕方以降は俺が地図を描いていく。順調に3日目の調査が終わりかけた頃、チセが遠くに何かを発見した。
「師匠、遠くに飛んでいる何かがいます。あんな高い所を飛ぶのはドラゴンじゃないですか?」
「なに! ドラゴンだと!!」
俺も単眼鏡で見てみたが、山脈を越えてこちら側に来たのか、まだ遠くてよく分からない。
「アイシャ、やぐらに登ってきてくれないか」
アイシャに単眼鏡を見てもらい、確認してもらう。
「確かにドラゴンのようね。でもすごく小さいわ。聞いていたのは、下にある小屋の何倍もある大きさよ。でも危険であることに変わりないわ。馬車で逃げましょう」
俺達はやぐらを降りて、馬車で木が密集した近くの森の中に避難する。
「ドラゴンはこっちに向かっていたな。俺達を食べに来たのかな」
「分からないわね。襲ってきたらこの弓で落とすだけよ」
「そうよ、ドラゴンなんて私の魔法で焼いてやるわよ。それにしてもユヅキは相変わらず臆病ね」
そらそうだろ。相手はあのドラゴンだぞ。火を吐いて襲ってきて、勇者じゃないと退治できないんだからな。
しばらく様子を見ていると、翼を持った動物がやぐらの屋根の上に止まっている。止まり木に止まる鳥のようだが、姿かたちはドラゴンだ。すごく小さく、カラスか鷹ぐらいの大きさしかない。ドラゴンの子供か?
俺はよく見ようと少し前に出ると、パキンと音がした。足元の枝を踏んでしまったか! それを聞きつけたのか、やぐらの上にいたドラゴンがこちらを振り返った。
ドラゴンと目が合った。遠くだが赤い目がキラリと光ったのが見えた。
ドラゴンは翼を広げて、音もなくこちらに滑空してきた。やばい、見つかってしまった!
アイシャとカリンが左右に動きだす。アイシャが木の陰から前に飛び出して弓を構えドラゴンに矢を放つ。
矢は命中したが、ドラゴンの鱗に弾かれて矢が折れた。あれは威力を増した魔道弓の一撃だったはずだが、事もなげに防がれている。
「このお~。メテオストライク!」
左に走っていたカリンが高速の隕石魔法を放つ。魔法が命中して空中のドラゴンがよろけた。今度はお返しとばかりに、ドラゴンがカリンに向かって炎を吐く。
「キャー」
「カリン!!」
カリンが炎に包まれる。
俺が迂闊なばかりに、こんな事になってしまった。ここで俺達はドラゴンに殺やられてしまうのか。
後悔の念が渦まく。ドラゴンはもう目の前だ。あの高さを飛ぶドラゴン相手では俺の剣は通用しない。後ろでチセが立ちすくんでいる。
「チセ!!」
チセだけでも守らなくては! 俺はチセに覆いかぶさり蹲る。
ドラゴンがすぐ近くまで来たのか、風圧を感じる。ドラゴンの爪を躱そうとチセを抱えたまま地面を転がるが、肩に衝撃が走った。チセを守りじっとしているが、肩が重くて動かん。骨をやられたのか?
「ユヅキさん!」
アイシャの声が遠くに聞こえる。俺はもうダメだ……。
「し、師匠……」
胸に抱えたチセが、俺の腕から顔を出し慌てた様子も無く、いつものあどけない声で話し掛けてくる。
「ドラゴンが師匠の肩に乗っていますよ」
なに!
俺は恐る恐る首をもちあげて横を見ると、ドラゴンが俺に頬ずりしてきた。
その後、チョンチョンと頭を突いてくる。攻撃じゃない、くすぐったい感じだ。
ゆっくり立ち上がったが、ドラゴンは俺の肩から離れない。
「ユヅキさん、大丈夫なの?」
「い、いや。よく分からん」
「師匠、ドラゴンに懐かれたんじゃないですか?」
「人族とドラゴンって大昔から仲間だって聞いているし、お友達になりに来たのかしら」
そうなのか? ドラゴンが人族を助けたという伝説を聞いた事はあるが、俺にドラゴンの知り合いはいないんだがな。
カリンも無事なようでこちらに近づいてきた、その瞬間。
「キーエッ!」
ドラゴンが首を持ち上げ、甲高い声で叫んでカリンを威嚇する。
「な、なに! やるっていうの」
カリンが身構え、ドラゴンが睨む。さっきの魔法攻撃が気に障ったのか、どうもカリンだけは敵視しているようだ。
俺はそっとドラゴンの頭を撫でてあげる。目を細め嬉しそうにドラゴンが頬ずりしてくる。
「カリンは、大丈夫だったのか?」
「ええ、ユヅキのローブのお陰ね。それにしてもそのドラゴン、なんであんたの肩に止まっているのよ」
「よく分からんが、懐かれたみたいだ」
奇妙なドラゴンに出会ってしまった。
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今回は正確な地図の作成という事なので、俺はチセの単眼鏡にスケールを付けることにした。
平面ガラスに目盛りを付けて単眼鏡内部に取り付ける。
ガラス職人のボルガトルさんに炉を貸してくれと言うと、気前良く貸してくれてチセと一緒に丸いガラス板を作ってくれた。
単眼鏡の外枠もエギルが改造してくれて、内部に目盛り付きのガラス板を取り付ける。
「チセ。遠くにピントを合わせて、目盛りがちゃんと見えるか?」
「はい、師匠。これで距離を測るんですね」
「そうだ、よく分かっているな。三本杖に遠見を取り付けて、横の目盛りが水平になるように杖の高さを調整する。チセ、できるか?」
「はい、やってみます」
手作りの三脚だが、機能は充分果たせているみたいだ。単眼鏡で距離を測る練習をした翌日、俺達は地滑りの現場に向かう。
「へぇ~、あんな所に高いやぐらができてるわよ」
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「ほんとだ。前のよりも随分と高いやぐらですね」
「下の所に小屋もあるわね。中も使えるのかしら」
「ここは森を調査するための基地になるんだと。あの小屋も使っていいそうだ」
少し高台になった開けた場所で、周りに木が無くて草原になっている。魔の森に近いがこれだけ見晴らしがあれば、魔獣が接近して来ても発見するのも容易いな。
俺達はその場所に荷馬車を停めて、小屋に入る。中は大きなテーブルと椅子があったが、それ以外は何もなくガランとしている。
「食事を作るのは外ね。夜警は必要だけど、寝るなら小屋の中の方が荷馬車より良さそうだわ」
近くには小川もあり、寝泊まりするだけなら充分な環境だ。
アイシャとカリンには魔獣などの警戒を担当してもらい、俺とチセは早速やぐらに登って周りを見渡す。
「ここなら山の麓まで、よく見えますね」
「あの木が倒されている所が魔獣の通った跡のようだな。だけど範囲が広い。大変だと思うがチセ頑張ってくれ」
「はい、師匠」
その日から、チセとふたり森の地図を作っていく。昼間に目印になる川や岩場、魔獣がなぎ倒した道の位置を測り、夕方以降は俺が地図を描いていく。順調に3日目の調査が終わりかけた頃、チセが遠くに何かを発見した。
「師匠、遠くに飛んでいる何かがいます。あんな高い所を飛ぶのはドラゴンじゃないですか?」
「なに! ドラゴンだと!!」
俺も単眼鏡で見てみたが、山脈を越えてこちら側に来たのか、まだ遠くてよく分からない。
「アイシャ、やぐらに登ってきてくれないか」
アイシャに単眼鏡を見てもらい、確認してもらう。
「確かにドラゴンのようね。でもすごく小さいわ。聞いていたのは、下にある小屋の何倍もある大きさよ。でも危険であることに変わりないわ。馬車で逃げましょう」
俺達はやぐらを降りて、馬車で木が密集した近くの森の中に避難する。
「ドラゴンはこっちに向かっていたな。俺達を食べに来たのかな」
「分からないわね。襲ってきたらこの弓で落とすだけよ」
「そうよ、ドラゴンなんて私の魔法で焼いてやるわよ。それにしてもユヅキは相変わらず臆病ね」
そらそうだろ。相手はあのドラゴンだぞ。火を吐いて襲ってきて、勇者じゃないと退治できないんだからな。
しばらく様子を見ていると、翼を持った動物がやぐらの屋根の上に止まっている。止まり木に止まる鳥のようだが、姿かたちはドラゴンだ。すごく小さく、カラスか鷹ぐらいの大きさしかない。ドラゴンの子供か?
俺はよく見ようと少し前に出ると、パキンと音がした。足元の枝を踏んでしまったか! それを聞きつけたのか、やぐらの上にいたドラゴンがこちらを振り返った。
ドラゴンと目が合った。遠くだが赤い目がキラリと光ったのが見えた。
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矢は命中したが、ドラゴンの鱗に弾かれて矢が折れた。あれは威力を増した魔道弓の一撃だったはずだが、事もなげに防がれている。
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「キャー」
「カリン!!」
カリンが炎に包まれる。
俺が迂闊なばかりに、こんな事になってしまった。ここで俺達はドラゴンに殺やられてしまうのか。
後悔の念が渦まく。ドラゴンはもう目の前だ。あの高さを飛ぶドラゴン相手では俺の剣は通用しない。後ろでチセが立ちすくんでいる。
「チセ!!」
チセだけでも守らなくては! 俺はチセに覆いかぶさり蹲る。
ドラゴンがすぐ近くまで来たのか、風圧を感じる。ドラゴンの爪を躱そうとチセを抱えたまま地面を転がるが、肩に衝撃が走った。チセを守りじっとしているが、肩が重くて動かん。骨をやられたのか?
「ユヅキさん!」
アイシャの声が遠くに聞こえる。俺はもうダメだ……。
「し、師匠……」
胸に抱えたチセが、俺の腕から顔を出し慌てた様子も無く、いつものあどけない声で話し掛けてくる。
「ドラゴンが師匠の肩に乗っていますよ」
なに!
俺は恐る恐る首をもちあげて横を見ると、ドラゴンが俺に頬ずりしてきた。
その後、チョンチョンと頭を突いてくる。攻撃じゃない、くすぐったい感じだ。
ゆっくり立ち上がったが、ドラゴンは俺の肩から離れない。
「ユヅキさん、大丈夫なの?」
「い、いや。よく分からん」
「師匠、ドラゴンに懐かれたんじゃないですか?」
「人族とドラゴンって大昔から仲間だって聞いているし、お友達になりに来たのかしら」
そうなのか? ドラゴンが人族を助けたという伝説を聞いた事はあるが、俺にドラゴンの知り合いはいないんだがな。
カリンも無事なようでこちらに近づいてきた、その瞬間。
「キーエッ!」
ドラゴンが首を持ち上げ、甲高い声で叫んでカリンを威嚇する。
「な、なに! やるっていうの」
カリンが身構え、ドラゴンが睨む。さっきの魔法攻撃が気に障ったのか、どうもカリンだけは敵視しているようだ。
俺はそっとドラゴンの頭を撫でてあげる。目を細め嬉しそうにドラゴンが頬ずりしてくる。
「カリンは、大丈夫だったのか?」
「ええ、ユヅキのローブのお陰ね。それにしてもそのドラゴン、なんであんたの肩に止まっているのよ」
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奇妙なドラゴンに出会ってしまった。
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