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第3章 ドワーフ編
第99話 ドワーフの町、反抗準備
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翌日、俺はアイシャ達とは別行動だ。
アイシャとカリンはチセとすっかり仲良くなって、今日はチセの仕事の手伝いをするそうだ。
俺は宿屋の部屋でひとり魔道弓の図面を描く。
この町で魔道弓が作れるなら作ってもらい、戦力増強を図りたい。そのための話し合いに高台の坑道へと向かう。
坑道の中にはリーダーのザハラと10人程のメンバーがそろっていた。
女性が多いな。男達はこの時間、表の顔のメイケル商会や自分の工房で働いていて、その奥さん連中が連絡役として来ているみたいだ。
「ザハラ、武器は届いているか」
「ああ、この弓だろう」
「今日はその弓の扱いを教える。それをこの町で作れないか検討してもらいたい」
持ってきている魔道弓は、俺とカリンの弓とその予備を含めて5台だ。まっすぐな坑道の端に的の板を置き、メンバーに魔道弓を撃ってもらう。
「これなら、私でも使えそうね」
ドワーフの奥さん連中にも使ってもらったが、力が強いのか弓の弦も簡単に引き撃つことができている。
「この町で、魔道部品は手に入らないか?」
「町に入る品は全て領主が管理している。手に入れるのは無理だな」
「この弓は、魔道部品が使われているから威力が増しているが、無くても実戦で使える威力はある。この町の職人達で作れないか?」
図面を見ながらザハラと話し合う。
魔道部品がなければ、普通のクロスボウと同じだが、無いよりはましだろう。
「これは、ユヅキが作ったのか?」
「俺だけじゃないが、アルヘナの町の職人達と作って、今では販売もしている」
「メンバーに弓専門の職人はいないが、協力してくれる職人はいる。アルヘナの町の職人で作れるなら、オレ達が作れないわけはないだろ」
ドワーフ族の誇りとでも言うのか、魔道具以外であれば他の町で作れる物は何であっても作れると豪語する。
「協力してくれる職人は信用できるのか」
「今はこの町で作った物を、よその町で自由に売ることもできない。領主の顔色を窺いながらの生活だ。領主に反発している町の住人は大勢いる」
領主は経済統制もしているようだな。領主に協力する一部の住民以外は、苦しい生活を強いられているようだ。
「オレ達のメンバーは、昔の動乱で捕まったり、盗賊団に家族を殺された連中が多く、訳ありの奴らばかりだ。領主に目を付けられると生活しづらくなるから、表立っては言わんがオレ達にも協力者はいる。」
領主に怯えながら生活しているから、活気のない町になってしまったようだな。
そんな中でも反旗を翻し、自らの意志を貫いて立ち上がろうとする連中が何人もいるんだから、この町もまだまだ捨てたものじゃない。
俺も少しは力になろう。宿屋で書いていた別の図面を見せる。
「ザハラには、これを作ってもらいたい。あのガラス細工が作れるなら、これも作れるだろう」
「なんだこの三角のガラスは?」
「プリズムと言う。俺にくれたガラスと同じ材料で、この部分を磨いて作ってくれ」
「まっすぐな面を磨くだけなら時間はかからん」
「これを二つ作ってくれるか」
「分かった、出来上がったらチセに持って行かせよう」
このプリズムとレンズがあれば単眼鏡ができる。領主の動向を探ったりするのに役立つ。情報を収集し武器も調達する。戦う準備が徐々にできてきた。
翌日からは、アイシャの弓の調整と言いつつ、クロスボウを作ってくれる弓職人に会って打ち合わせをする。鍛冶師の工房で単眼鏡の外枠も作ってもらうように依頼した。
しばらくしてチセが宿屋にやって来た。
「ユヅキさん、お義父さんからガラス細工を2つ預かってきました」
「おおっ、出来上がったか。どれどれ」
チセが持ってきたプリズムを確かめる。透明な三角形のガラスが綺麗に磨かれている。
「完璧じゃないか。寸法もピッタリだ。早速組み込んでみるか」
鍛冶屋に作ってもらった外枠は前後2つに分かれていて、既にレンズを組み込んでいる。中央にプリズムを取り付けて、2つを合わせれば単眼鏡は出来上がる。
「チセ。まだ仮組だが、そっと持ってこれで外を覗いてみな」
「うわっ、なんですかこれ! 遠くの物が近くに見えますよ。魔道具ですか?」
「魔道具じゃなくて、これがレンズの使い方のひとつさ」
「私にも見せて。わっ本当だ、遠くが近くに見えるわ」
カリン、乱暴に扱うなよ。壊れたらどうするんだよ。
「アイシャも見てみるか」
8倍程の倍率でレンズの大きさが50mm程度。まあまあの性能だが、色収差などの補正をしていない単レンズだ。周辺部はゆがみ、色が付いてぼやけている。
俺が務めていた光学系企業では収差を無くすため、色々なレンズの組み合わせを研究していた。俺は研究部門には入れなかったが仕組みは分かっている。
今作ったのは高性能ではないが、上下左右が逆さまにならない単眼鏡だ。いずれこの世界でちゃんとした双眼鏡や望遠鏡を作ってみたいが、今はこれで我慢してもらおう。
「チセ。町や領主の様子を探る時は、これを使ってくれ。役に立つんじゃないか」
「これ、あたしが使ってもいいんですか?」
「もちろん、そのために作ったんだ。ちゃんと組み上げたらチセの所に持っていくよ」
その後もザハラと連絡を取り合い、2週間後。反抗組織メイケル商会の集会に参加する。
当初、ここの領主を倒すことも計画に入っていたが、俺が諦めさせた。
この人数で盗賊団を壊滅させ、その上領主の屋敷を襲うなど無謀である。
ここの領主を倒しても、王都から同じような別の領主が派遣されてくるだけだと説得したのだ。
それに領主を襲った場合、成功しても失敗してもその首謀者は罪に問われる。
下手をすれば死罪だ、チセの育ての親であるザハラやその仲間が、そんな目に合うのは不条理じゃないか。
今は盗賊団の壊滅に全力を注ぐべきという方針のもと準備を進めて、戦う準備はほぼ整った。
「武器は揃ったか?」
「ユヅキの新型弓は量産できたし、剣も全員分用意して訓練も充分に積んでいる。女性も参加すると言ってくれて、戦力は大幅に向上している」
「俺達が囮になり、スハイルの町に戻ると言えば、盗賊団は必ず出てくるだろう」
「以前にもこんな時は、町の目の前にある王都とスハイルの分かれ道で盗賊団が待ち伏せして襲っている。町の住人に恐怖を覚えさせるため、近い場所で徹底的に潰しにかかってくるんだ」
「領主はいつ町を出る」
ここの領主は頻繁に王都に出向いている。黒幕の貴族が王都にいて、領主が報告に行っていると俺は睨んでいる。でなければ、これだけの規模の盗賊団を王都が放っておくわけがない。
この町の衛兵は皆、領主の私兵である獣人達だ。作戦を決行するなら、護衛を引き連れ領主が王都に出向いている時が一番いい。
「チセの監視によると、来週初めに王都に向かって町を出て、その後10日間は戻らない予定だ。ユヅキ、遠見の魔道具はかなり役に立っているらしいぞ」
魔道具ではなく単眼鏡なんだがな。
「それなら来週、領主が町を出て2日後に決行しよう。俺やアイシャ達の動きは監視されているから、俺達がスハイルの町に戻るとなれば、その日に襲ってくるだろう」
「よそ者のあんた達に囮になってもらうのは心苦しいが、よろしく頼む」
「乗りかかった船だ。最後まで手伝わせてもらうよ」
アイシャとカリンはチセとすっかり仲良くなって、今日はチセの仕事の手伝いをするそうだ。
俺は宿屋の部屋でひとり魔道弓の図面を描く。
この町で魔道弓が作れるなら作ってもらい、戦力増強を図りたい。そのための話し合いに高台の坑道へと向かう。
坑道の中にはリーダーのザハラと10人程のメンバーがそろっていた。
女性が多いな。男達はこの時間、表の顔のメイケル商会や自分の工房で働いていて、その奥さん連中が連絡役として来ているみたいだ。
「ザハラ、武器は届いているか」
「ああ、この弓だろう」
「今日はその弓の扱いを教える。それをこの町で作れないか検討してもらいたい」
持ってきている魔道弓は、俺とカリンの弓とその予備を含めて5台だ。まっすぐな坑道の端に的の板を置き、メンバーに魔道弓を撃ってもらう。
「これなら、私でも使えそうね」
ドワーフの奥さん連中にも使ってもらったが、力が強いのか弓の弦も簡単に引き撃つことができている。
「この町で、魔道部品は手に入らないか?」
「町に入る品は全て領主が管理している。手に入れるのは無理だな」
「この弓は、魔道部品が使われているから威力が増しているが、無くても実戦で使える威力はある。この町の職人達で作れないか?」
図面を見ながらザハラと話し合う。
魔道部品がなければ、普通のクロスボウと同じだが、無いよりはましだろう。
「これは、ユヅキが作ったのか?」
「俺だけじゃないが、アルヘナの町の職人達と作って、今では販売もしている」
「メンバーに弓専門の職人はいないが、協力してくれる職人はいる。アルヘナの町の職人で作れるなら、オレ達が作れないわけはないだろ」
ドワーフ族の誇りとでも言うのか、魔道具以外であれば他の町で作れる物は何であっても作れると豪語する。
「協力してくれる職人は信用できるのか」
「今はこの町で作った物を、よその町で自由に売ることもできない。領主の顔色を窺いながらの生活だ。領主に反発している町の住人は大勢いる」
領主は経済統制もしているようだな。領主に協力する一部の住民以外は、苦しい生活を強いられているようだ。
「オレ達のメンバーは、昔の動乱で捕まったり、盗賊団に家族を殺された連中が多く、訳ありの奴らばかりだ。領主に目を付けられると生活しづらくなるから、表立っては言わんがオレ達にも協力者はいる。」
領主に怯えながら生活しているから、活気のない町になってしまったようだな。
そんな中でも反旗を翻し、自らの意志を貫いて立ち上がろうとする連中が何人もいるんだから、この町もまだまだ捨てたものじゃない。
俺も少しは力になろう。宿屋で書いていた別の図面を見せる。
「ザハラには、これを作ってもらいたい。あのガラス細工が作れるなら、これも作れるだろう」
「なんだこの三角のガラスは?」
「プリズムと言う。俺にくれたガラスと同じ材料で、この部分を磨いて作ってくれ」
「まっすぐな面を磨くだけなら時間はかからん」
「これを二つ作ってくれるか」
「分かった、出来上がったらチセに持って行かせよう」
このプリズムとレンズがあれば単眼鏡ができる。領主の動向を探ったりするのに役立つ。情報を収集し武器も調達する。戦う準備が徐々にできてきた。
翌日からは、アイシャの弓の調整と言いつつ、クロスボウを作ってくれる弓職人に会って打ち合わせをする。鍛冶師の工房で単眼鏡の外枠も作ってもらうように依頼した。
しばらくしてチセが宿屋にやって来た。
「ユヅキさん、お義父さんからガラス細工を2つ預かってきました」
「おおっ、出来上がったか。どれどれ」
チセが持ってきたプリズムを確かめる。透明な三角形のガラスが綺麗に磨かれている。
「完璧じゃないか。寸法もピッタリだ。早速組み込んでみるか」
鍛冶屋に作ってもらった外枠は前後2つに分かれていて、既にレンズを組み込んでいる。中央にプリズムを取り付けて、2つを合わせれば単眼鏡は出来上がる。
「チセ。まだ仮組だが、そっと持ってこれで外を覗いてみな」
「うわっ、なんですかこれ! 遠くの物が近くに見えますよ。魔道具ですか?」
「魔道具じゃなくて、これがレンズの使い方のひとつさ」
「私にも見せて。わっ本当だ、遠くが近くに見えるわ」
カリン、乱暴に扱うなよ。壊れたらどうするんだよ。
「アイシャも見てみるか」
8倍程の倍率でレンズの大きさが50mm程度。まあまあの性能だが、色収差などの補正をしていない単レンズだ。周辺部はゆがみ、色が付いてぼやけている。
俺が務めていた光学系企業では収差を無くすため、色々なレンズの組み合わせを研究していた。俺は研究部門には入れなかったが仕組みは分かっている。
今作ったのは高性能ではないが、上下左右が逆さまにならない単眼鏡だ。いずれこの世界でちゃんとした双眼鏡や望遠鏡を作ってみたいが、今はこれで我慢してもらおう。
「チセ。町や領主の様子を探る時は、これを使ってくれ。役に立つんじゃないか」
「これ、あたしが使ってもいいんですか?」
「もちろん、そのために作ったんだ。ちゃんと組み上げたらチセの所に持っていくよ」
その後もザハラと連絡を取り合い、2週間後。反抗組織メイケル商会の集会に参加する。
当初、ここの領主を倒すことも計画に入っていたが、俺が諦めさせた。
この人数で盗賊団を壊滅させ、その上領主の屋敷を襲うなど無謀である。
ここの領主を倒しても、王都から同じような別の領主が派遣されてくるだけだと説得したのだ。
それに領主を襲った場合、成功しても失敗してもその首謀者は罪に問われる。
下手をすれば死罪だ、チセの育ての親であるザハラやその仲間が、そんな目に合うのは不条理じゃないか。
今は盗賊団の壊滅に全力を注ぐべきという方針のもと準備を進めて、戦う準備はほぼ整った。
「武器は揃ったか?」
「ユヅキの新型弓は量産できたし、剣も全員分用意して訓練も充分に積んでいる。女性も参加すると言ってくれて、戦力は大幅に向上している」
「俺達が囮になり、スハイルの町に戻ると言えば、盗賊団は必ず出てくるだろう」
「以前にもこんな時は、町の目の前にある王都とスハイルの分かれ道で盗賊団が待ち伏せして襲っている。町の住人に恐怖を覚えさせるため、近い場所で徹底的に潰しにかかってくるんだ」
「領主はいつ町を出る」
ここの領主は頻繁に王都に出向いている。黒幕の貴族が王都にいて、領主が報告に行っていると俺は睨んでいる。でなければ、これだけの規模の盗賊団を王都が放っておくわけがない。
この町の衛兵は皆、領主の私兵である獣人達だ。作戦を決行するなら、護衛を引き連れ領主が王都に出向いている時が一番いい。
「チセの監視によると、来週初めに王都に向かって町を出て、その後10日間は戻らない予定だ。ユヅキ、遠見の魔道具はかなり役に立っているらしいぞ」
魔道具ではなく単眼鏡なんだがな。
「それなら来週、領主が町を出て2日後に決行しよう。俺やアイシャ達の動きは監視されているから、俺達がスハイルの町に戻るとなれば、その日に襲ってくるだろう」
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