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第1章 異世界暮らし 山の家
第27話 北極星
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「「アイシャ、どうだった?」
「あのね、カリン。街道の岩を退かしたからって、報奨金をもらってきたの」
「へぇ~、すごいじゃん」
「それでね、カリンのお兄さんも手伝ったから、私達で相談して分けなさいって言ってたわ」
「えっ、兄さんが! そんな訳ないよ。兄さん力無いし岩なんて動かせないよ」
「お兄さん・ 小さい・ こんなの・ 動いた」
「あ~、街道を掃除したって事かな。で、いくらもらったの?」
俺はギルドでもらった銀貨の詰まった革の袋を開いて見せた。
「げっ、こんなにもらったの。確かに街道を塞ぐ程の大岩だって言ってたものね」
「全部で銀貨54枚だって」
「じゃあ、4枚だけもらっておくわ。兄さん達帰って来るの夕方になるだろうし、その頃にはアイシャもういないでしょ」
「えっ、それだけでいいの?」
「うん、うん。どうせ大した事してないよ」
朝からの予定は少し狂ってしまったが、アイシャにはこの町での買い物がまだ残っている。何でも毛皮を作るのに必要な油や材料などが足らなくなったので、その補充のため専門店に行くという。
俺も一緒に付いていくが、この辺りは昨日とは違い、写真で見たヨーロッパの古い街並みとどことなく似ている雰囲気だな。
知らない街を見て歩くというのは観光しているようで楽しい。水路が多くあって、小さな石の橋が所々にかかっている。
「このお店よ」
周りの景色をキョロキョロと眺めて歩いていたら、もう目的の店に到着したようだ。毛皮と瓶の絵が描かれた看板が吊るされている小さな店だ。
「これと、これをください」
毛皮用と言っていたが、何かの粉と油のような物を買っているな。カリンの店で買った食料品と今ので、毛皮を売ったお金はほぼ使い切ったみたいだ。
お金の蓄えはあるようで、そんなに困ってはいない様子だが余裕があるわけでもないだろう。
用事も済み、カリンの店で荷物をまとめ、昨日泊まった部屋を後にする。
「ありがとう、カリン。トマスおじさんにも、よろしく言っておいて」
「また、いつでも泊まりに来てよね。ユヅキは来ても今度は部屋無いと思うけど」
『いつでも泊まりにおいで、歓迎するから』とカリンが言っているようだ。分かった、また泊まりに来るよとニコッと白い歯を見せ親指を立てる。
「クルト君もまたな」
手を振ると、カリンの後ろに隠れながらも手を振ってくれた。恥ずかしがり屋さんだな。
カリンと別れ、俺は鞄とロープで縛った2つの袋を肩にかけ歩く。アイシャには小さな袋を持ってもらい、必ず片手を空けて武器を持てるようにし街道を歩いていく。
田園地帯を抜けて街道から山に向かう分岐点、道しるべを見て俺は違和感を覚えた。
「うん~。なんだか、おかしいぞ」
道しるべの影が俺の方向、山の方に伸びている。即ちその影の方向が北側になるから、山が北だ。
なのに今、日が沈んでいく方向は山に向かって右手、町の方角だ。そちらは東になるじゃないか!
ええ~、太陽は西から登って東に沈むの~!?
さすが異世界だ。まったく常識が通用しないぞ。アイシャにも確かめてみよう。
「アイシャ。星・夜の空・光る。北の・動かない・星ってどっち?」
「星、空の星? 動かないって北極星のこと? あっちだよ」
ニコッと笑って、山の方向を指差す。
「あ~そうですか。そうですよね~」
今さらながら、常識を捨てる事の大切さを思い知る。
小さい頃、母さんが俺に望遠鏡を買ってくれた。星に夢中になった俺に、母さんは色々と教えてくれる。夜空の星は遠くにある太陽で、その周りには地球のような惑星が回っていると。
「そこにもユヅクンのお友達になってくれる人達が居たらいいね」
そうさ、星は無数にあるんだ。自転が逆の星があっても当たり前さ!
ここは異世界、夜空には月すら無い。前の世界とは違うんだ、と思いつつもショックを受けながら家への帰り道を進んで行く。
無事家にたどり着き、荷物を食料庫などに運び込んでテーブルでお茶を飲む。なんだかホッとする。一日しか離れていないが、ここが帰ってくる家なんだと思えてくる。
「アイシャ、俺ここに住んでいる・食べる・お金必要」
アイシャの怪我が治った後も、俺はこの家に居候させてもらう事になっている。まだ言葉もろくに話せない俺を、哀れんでくれたのだろう。
それなら俺の分の生活費は払わないとな。今日もらった革袋を開いて見せる。
「うん。でもね狩りを手伝ってもらっているし。食べるお肉も怪我が治って、今の狩りを少し増やせば大丈夫なの」
「でも、塩いる・パンいる・服いる」
「そうね。そのために毛皮とか作っているんだし。じゃー、私が回復するまで、少しだけお金をもらうという事でどうかな?」
「それで・いい」
俺がこの異世界に放り出されて、まだひと月も過ぎていない。生きるための基盤をここで作っていかなきゃな。
前の世界とは全く違う厳しい環境。常識の通じない世界、不便な生活。
でもなぜだろう、便利で安全だった、あの頃より今の方が息がしやすい?
そうか、あくせく働いていたあの頃は息が詰まっていたんだ。今にも溺れそうな程に……。ここに来て生きていると実感できる。俺はここで人生をやり直せばいいんだ。
両肩に重く伸し掛かっていたものが取れて、急に肩が軽くなった気がした。
自分のやり方で、自分のリズムで生きていく。その先にのんびりと星でも眺めながら過ごせるスローライフを俺は目指していこう。
「あのね、カリン。街道の岩を退かしたからって、報奨金をもらってきたの」
「へぇ~、すごいじゃん」
「それでね、カリンのお兄さんも手伝ったから、私達で相談して分けなさいって言ってたわ」
「えっ、兄さんが! そんな訳ないよ。兄さん力無いし岩なんて動かせないよ」
「お兄さん・ 小さい・ こんなの・ 動いた」
「あ~、街道を掃除したって事かな。で、いくらもらったの?」
俺はギルドでもらった銀貨の詰まった革の袋を開いて見せた。
「げっ、こんなにもらったの。確かに街道を塞ぐ程の大岩だって言ってたものね」
「全部で銀貨54枚だって」
「じゃあ、4枚だけもらっておくわ。兄さん達帰って来るの夕方になるだろうし、その頃にはアイシャもういないでしょ」
「えっ、それだけでいいの?」
「うん、うん。どうせ大した事してないよ」
朝からの予定は少し狂ってしまったが、アイシャにはこの町での買い物がまだ残っている。何でも毛皮を作るのに必要な油や材料などが足らなくなったので、その補充のため専門店に行くという。
俺も一緒に付いていくが、この辺りは昨日とは違い、写真で見たヨーロッパの古い街並みとどことなく似ている雰囲気だな。
知らない街を見て歩くというのは観光しているようで楽しい。水路が多くあって、小さな石の橋が所々にかかっている。
「このお店よ」
周りの景色をキョロキョロと眺めて歩いていたら、もう目的の店に到着したようだ。毛皮と瓶の絵が描かれた看板が吊るされている小さな店だ。
「これと、これをください」
毛皮用と言っていたが、何かの粉と油のような物を買っているな。カリンの店で買った食料品と今ので、毛皮を売ったお金はほぼ使い切ったみたいだ。
お金の蓄えはあるようで、そんなに困ってはいない様子だが余裕があるわけでもないだろう。
用事も済み、カリンの店で荷物をまとめ、昨日泊まった部屋を後にする。
「ありがとう、カリン。トマスおじさんにも、よろしく言っておいて」
「また、いつでも泊まりに来てよね。ユヅキは来ても今度は部屋無いと思うけど」
『いつでも泊まりにおいで、歓迎するから』とカリンが言っているようだ。分かった、また泊まりに来るよとニコッと白い歯を見せ親指を立てる。
「クルト君もまたな」
手を振ると、カリンの後ろに隠れながらも手を振ってくれた。恥ずかしがり屋さんだな。
カリンと別れ、俺は鞄とロープで縛った2つの袋を肩にかけ歩く。アイシャには小さな袋を持ってもらい、必ず片手を空けて武器を持てるようにし街道を歩いていく。
田園地帯を抜けて街道から山に向かう分岐点、道しるべを見て俺は違和感を覚えた。
「うん~。なんだか、おかしいぞ」
道しるべの影が俺の方向、山の方に伸びている。即ちその影の方向が北側になるから、山が北だ。
なのに今、日が沈んでいく方向は山に向かって右手、町の方角だ。そちらは東になるじゃないか!
ええ~、太陽は西から登って東に沈むの~!?
さすが異世界だ。まったく常識が通用しないぞ。アイシャにも確かめてみよう。
「アイシャ。星・夜の空・光る。北の・動かない・星ってどっち?」
「星、空の星? 動かないって北極星のこと? あっちだよ」
ニコッと笑って、山の方向を指差す。
「あ~そうですか。そうですよね~」
今さらながら、常識を捨てる事の大切さを思い知る。
小さい頃、母さんが俺に望遠鏡を買ってくれた。星に夢中になった俺に、母さんは色々と教えてくれる。夜空の星は遠くにある太陽で、その周りには地球のような惑星が回っていると。
「そこにもユヅクンのお友達になってくれる人達が居たらいいね」
そうさ、星は無数にあるんだ。自転が逆の星があっても当たり前さ!
ここは異世界、夜空には月すら無い。前の世界とは違うんだ、と思いつつもショックを受けながら家への帰り道を進んで行く。
無事家にたどり着き、荷物を食料庫などに運び込んでテーブルでお茶を飲む。なんだかホッとする。一日しか離れていないが、ここが帰ってくる家なんだと思えてくる。
「アイシャ、俺ここに住んでいる・食べる・お金必要」
アイシャの怪我が治った後も、俺はこの家に居候させてもらう事になっている。まだ言葉もろくに話せない俺を、哀れんでくれたのだろう。
それなら俺の分の生活費は払わないとな。今日もらった革袋を開いて見せる。
「うん。でもね狩りを手伝ってもらっているし。食べるお肉も怪我が治って、今の狩りを少し増やせば大丈夫なの」
「でも、塩いる・パンいる・服いる」
「そうね。そのために毛皮とか作っているんだし。じゃー、私が回復するまで、少しだけお金をもらうという事でどうかな?」
「それで・いい」
俺がこの異世界に放り出されて、まだひと月も過ぎていない。生きるための基盤をここで作っていかなきゃな。
前の世界とは全く違う厳しい環境。常識の通じない世界、不便な生活。
でもなぜだろう、便利で安全だった、あの頃より今の方が息がしやすい?
そうか、あくせく働いていたあの頃は息が詰まっていたんだ。今にも溺れそうな程に……。ここに来て生きていると実感できる。俺はここで人生をやり直せばいいんだ。
両肩に重く伸し掛かっていたものが取れて、急に肩が軽くなった気がした。
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