26 / 352
第1章 異世界暮らし 山の家
第25話 良く切れる剣
しおりを挟む
カリンの店と俺は言っているが、正式には父親の『トマス商店』というらしい。卸売業で、主に業務用の食料や毛皮などを兵舎の大口や、靴や服に加工する小売店に売っているそうだ。
家族経営していて、カリンはその内のひとりということになる。
「トマスおじさん、いますか?」
「あら、アイシャじゃない。いま父さんは仕入れに出てて私が店番なの」
カリンが店の奥から出て来た。
「げっ! なんであんたがいるのよ」
げっ! じゃね~よ。いちゃ悪いかよ。相変わらずだな、こいつは。
「足はもう大丈夫なの?」
「うん、歩けるぐらいには回復したわ」
「今日はこれの買取をしてもらって、小麦粉や塩など食材を買いに来たの」
「いいわよ。じゃあ、見せて」
持ってきたウサギの毛皮8枚と、大イノシシの牙をカウンターに並べていく。
カリンは並べた品物の前にお金を置いていく。牙に銀貨8枚、前と同じだな。
毛皮1枚に銀貨2枚と銅貨5枚を置く。次の毛皮にも銀貨2枚と銅貨5枚を置いていく。前もこんな風に物々交換のようにお金を置いて取引してたな。まどろっこしくないか?
「全部で銀貨、28枚だろう」
計算しろよ、商人の娘だろ。
「何言ってんのよ! こうやって並べないと分からなくなるでしょう!」
並べた銅貨10枚と銀貨を交換して、こちらに見せる。
「あれ、銀貨28枚ね。合ってるわ」
アイシャも驚いてこちらを見てる。えっ。計算したらダメなのか? 昨日教えてもらったお金の数え方なら、簡単に計算できると思うんだが。
「あのね、あのね、カリン。小麦1袋と豆2袋。塩を1袋とそこの野菜1カゴを頂戴」
あっけに取られているカリンにアイシャが注文をする。俺は革袋からお金を取り出してカウンターに置く。
「全部で銀貨22枚と銅貨3枚だ」
「ちょっと待ちなさいよ。銀貨を銅貨10枚にして……合ってるわね。なんで分かるのよ。こんなの貴族学院出てないとできないでしょう!」
カリンが何か訳の分からんことを言って怒っているが、放っておいて商品を鞄の中に詰め込んでいく。ここでの買い出しも終わったし、店を出ようとしたときカリンに声を掛けられた。
「ねえ、アイシャ。今日は泊まっていかないの? 父さんたち仕入れで居ないから、部屋空いてるわよ」
「そうね。じゃあお言葉に甘えて、泊まっていきましょうか。ユヅキさん、今日・ ここで・ 寝る」
今日は泊まるようだな。足のためにもその方がいいか。俺が鞄と荷物を降ろしていると、店の裏の方でガタゴトと音がした。
「あれ、父さんたち帰って来たんだ。まだ昼前なのに、おかしいな」
カリンが店の裏手の方に走っていく。
「アイシャ、ごめんね。今日は泊まれないみたいなの」
アイシャに話を聞くと、隣町までの街道に大きな岩が崖から落ちてきて通れなくなっているそうだ。
兵隊さん達が岩をどけるまでに、2、3日かかるそうで困っていると言っている。今日泊まれないと聞いて、アイシャも少しがっかりしているな。
岩か~。この剣で何とかならないか? ナイフで岩が削れることは分かっている。この剣の超音波振動で岩を破砕する事は可能かもしれない。
前の世界でコンクリートや道路のアスファルトを壊すのに、振動させた機械を使っていた。道路工事のドドドドドというやつだ。名前は知らんが見かけることはよくあった。
「できるか分からんが、一度見に行ってみるか」
街道は一本道だし、それほど遠くもないようなので、行ってみるとアイシャに伝える。心配するアイシャも一緒に行きたそうにしていたが、足が悪いのに歩かせるわけにはいかない。ひとりで行くと言うと、
「兄さんが、荷馬車で送ってくれるって」
カリンが話をつけてくれたようで、店の裏手で待っていたカリンのお兄さんの所まで連れて行ってくれた。
「あなたが手伝ってくれるなら、岩を何とかできるかもしれないね。さあ、乗ってくれるかい」
挨拶して荷馬車に乗せてもらい、町の反対側の門を出て街道を走っていく。
「この前はカリンの怪我の治療をしてもらって、ありがとう。カリンも、口では色々言ってるけど、あなたには感謝しているみたいですよ」
お兄さんは笑いながら話してくれている。難しい単語が多くよく分からないが、お礼を言っているようだ。
しばらくして街道を塞ぐ岩のところまでやって来た。道の片側は山に続く急こう配で、もう一方は湖に続く崖だ。
狭い街道に人の背丈を超える岩が道を塞いでいる。
確かにこれを退けるには2、3人では無理だな。破砕できれば人が手で運び出すこともできるからな。
危ないのでカリンのお兄さんには離れた場所にいてもらう。
上から叩いてみるかと、ショートソードを剣道で言うところの上段に構えて柄をギュッと握る。
――ブゥ~ン
剣道の面を打つように、岩に剣を叩きつける。
なに! 岩が斬れた??
真っ二つに斬った岩の半分が滑り落ち、湖に落ちていく。
「なんてこった!」
我が目を疑うが、残った岩の切断面はツルツルになっている。この剣で斬ったことは間違いないようだ。もう一度、柄をギュッと握って剣を横にして斬りつける。
ゆっくりと岩がずれていき、バランスを崩した上下二つの岩が湖へと転がり落ちていった。
後ろにいたカリンのお兄さんも、何が起こったのか訳が分からないといった様子でこちらに近づいてきた。街道の反対側で立ち往生して困っていた人達もこちらに歩いてくる。
「あんた冒険者かい、すごいな。通れなくて困ってたんだ。助かったよ」
まだ街道に残っていた小さな岩を、その人達と協力して崖の下へと落とす。道にあった岩を全て退けて、馬車が通れるようにしてから町に戻った。
「ユヅキさん、どうでしたか?」
「いや~、すごかったよ。この人が岩を斬って崖下に落としたんだ」
「岩を斬る? 兄さん、何バカ言ってるのよ」
「それがね……。あっ、父さん街道通れるようになったから、今から仕入れに行こうか」
「おっ、そりゃいい。今からならまだ約束の時間に間に合うな、カリン後は頼んだぞ」
カリンの親子は仕入れのため、急いで馬車に乗り出かけて行った。
「まあいいわ。アイシャ、2階のいつもの部屋を使って」
「ユヅキの部屋はちょっと用意するから待ってて」
俺とアイシャは今日ここで泊まれるらしい。カリンとおしゃべりができるとアイシャも嬉しそうだ。
何はともあれ良かった、良かった。
家族経営していて、カリンはその内のひとりということになる。
「トマスおじさん、いますか?」
「あら、アイシャじゃない。いま父さんは仕入れに出てて私が店番なの」
カリンが店の奥から出て来た。
「げっ! なんであんたがいるのよ」
げっ! じゃね~よ。いちゃ悪いかよ。相変わらずだな、こいつは。
「足はもう大丈夫なの?」
「うん、歩けるぐらいには回復したわ」
「今日はこれの買取をしてもらって、小麦粉や塩など食材を買いに来たの」
「いいわよ。じゃあ、見せて」
持ってきたウサギの毛皮8枚と、大イノシシの牙をカウンターに並べていく。
カリンは並べた品物の前にお金を置いていく。牙に銀貨8枚、前と同じだな。
毛皮1枚に銀貨2枚と銅貨5枚を置く。次の毛皮にも銀貨2枚と銅貨5枚を置いていく。前もこんな風に物々交換のようにお金を置いて取引してたな。まどろっこしくないか?
「全部で銀貨、28枚だろう」
計算しろよ、商人の娘だろ。
「何言ってんのよ! こうやって並べないと分からなくなるでしょう!」
並べた銅貨10枚と銀貨を交換して、こちらに見せる。
「あれ、銀貨28枚ね。合ってるわ」
アイシャも驚いてこちらを見てる。えっ。計算したらダメなのか? 昨日教えてもらったお金の数え方なら、簡単に計算できると思うんだが。
「あのね、あのね、カリン。小麦1袋と豆2袋。塩を1袋とそこの野菜1カゴを頂戴」
あっけに取られているカリンにアイシャが注文をする。俺は革袋からお金を取り出してカウンターに置く。
「全部で銀貨22枚と銅貨3枚だ」
「ちょっと待ちなさいよ。銀貨を銅貨10枚にして……合ってるわね。なんで分かるのよ。こんなの貴族学院出てないとできないでしょう!」
カリンが何か訳の分からんことを言って怒っているが、放っておいて商品を鞄の中に詰め込んでいく。ここでの買い出しも終わったし、店を出ようとしたときカリンに声を掛けられた。
「ねえ、アイシャ。今日は泊まっていかないの? 父さんたち仕入れで居ないから、部屋空いてるわよ」
「そうね。じゃあお言葉に甘えて、泊まっていきましょうか。ユヅキさん、今日・ ここで・ 寝る」
今日は泊まるようだな。足のためにもその方がいいか。俺が鞄と荷物を降ろしていると、店の裏の方でガタゴトと音がした。
「あれ、父さんたち帰って来たんだ。まだ昼前なのに、おかしいな」
カリンが店の裏手の方に走っていく。
「アイシャ、ごめんね。今日は泊まれないみたいなの」
アイシャに話を聞くと、隣町までの街道に大きな岩が崖から落ちてきて通れなくなっているそうだ。
兵隊さん達が岩をどけるまでに、2、3日かかるそうで困っていると言っている。今日泊まれないと聞いて、アイシャも少しがっかりしているな。
岩か~。この剣で何とかならないか? ナイフで岩が削れることは分かっている。この剣の超音波振動で岩を破砕する事は可能かもしれない。
前の世界でコンクリートや道路のアスファルトを壊すのに、振動させた機械を使っていた。道路工事のドドドドドというやつだ。名前は知らんが見かけることはよくあった。
「できるか分からんが、一度見に行ってみるか」
街道は一本道だし、それほど遠くもないようなので、行ってみるとアイシャに伝える。心配するアイシャも一緒に行きたそうにしていたが、足が悪いのに歩かせるわけにはいかない。ひとりで行くと言うと、
「兄さんが、荷馬車で送ってくれるって」
カリンが話をつけてくれたようで、店の裏手で待っていたカリンのお兄さんの所まで連れて行ってくれた。
「あなたが手伝ってくれるなら、岩を何とかできるかもしれないね。さあ、乗ってくれるかい」
挨拶して荷馬車に乗せてもらい、町の反対側の門を出て街道を走っていく。
「この前はカリンの怪我の治療をしてもらって、ありがとう。カリンも、口では色々言ってるけど、あなたには感謝しているみたいですよ」
お兄さんは笑いながら話してくれている。難しい単語が多くよく分からないが、お礼を言っているようだ。
しばらくして街道を塞ぐ岩のところまでやって来た。道の片側は山に続く急こう配で、もう一方は湖に続く崖だ。
狭い街道に人の背丈を超える岩が道を塞いでいる。
確かにこれを退けるには2、3人では無理だな。破砕できれば人が手で運び出すこともできるからな。
危ないのでカリンのお兄さんには離れた場所にいてもらう。
上から叩いてみるかと、ショートソードを剣道で言うところの上段に構えて柄をギュッと握る。
――ブゥ~ン
剣道の面を打つように、岩に剣を叩きつける。
なに! 岩が斬れた??
真っ二つに斬った岩の半分が滑り落ち、湖に落ちていく。
「なんてこった!」
我が目を疑うが、残った岩の切断面はツルツルになっている。この剣で斬ったことは間違いないようだ。もう一度、柄をギュッと握って剣を横にして斬りつける。
ゆっくりと岩がずれていき、バランスを崩した上下二つの岩が湖へと転がり落ちていった。
後ろにいたカリンのお兄さんも、何が起こったのか訳が分からないといった様子でこちらに近づいてきた。街道の反対側で立ち往生して困っていた人達もこちらに歩いてくる。
「あんた冒険者かい、すごいな。通れなくて困ってたんだ。助かったよ」
まだ街道に残っていた小さな岩を、その人達と協力して崖の下へと落とす。道にあった岩を全て退けて、馬車が通れるようにしてから町に戻った。
「ユヅキさん、どうでしたか?」
「いや~、すごかったよ。この人が岩を斬って崖下に落としたんだ」
「岩を斬る? 兄さん、何バカ言ってるのよ」
「それがね……。あっ、父さん街道通れるようになったから、今から仕入れに行こうか」
「おっ、そりゃいい。今からならまだ約束の時間に間に合うな、カリン後は頼んだぞ」
カリンの親子は仕入れのため、急いで馬車に乗り出かけて行った。
「まあいいわ。アイシャ、2階のいつもの部屋を使って」
「ユヅキの部屋はちょっと用意するから待ってて」
俺とアイシャは今日ここで泊まれるらしい。カリンとおしゃべりができるとアイシャも嬉しそうだ。
何はともあれ良かった、良かった。
42
お気に入りに追加
961
あなたにおすすめの小説
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
王太子様に婚約破棄されましたので、辺境の地でモフモフな動物達と幸せなスローライフをいたします。
なつめ猫
ファンタジー
公爵令嬢のエリーゼは、婚約者であるレオン王太子に婚約破棄を言い渡されてしまう。
二人は、一年後に、国を挙げての結婚を控えていたが、それが全て無駄に終わってしまう。
失意の内にエリーゼは、公爵家が管理している辺境の地へ引き篭もるようにして王都を去ってしまうのであった。
――そう、引き篭もるようにして……。
表向きは失意の内に辺境の地へ篭ったエリーゼは、多くの貴族から同情されていたが……。
じつは公爵令嬢のエリーゼは、本当は、貴族には向かない性格だった。
ギスギスしている貴族の社交の場が苦手だったエリーゼは、辺境の地で、モフモフな動物とスローライフを楽しむことにしたのだった。
ただ一つ、エリーゼには稀有な才能があり、それは王国で随一の回復魔法の使い手であり、唯一精霊に愛される存在であった。


さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!

侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる