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[第二章] 新しい来客
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ーーあれから、
どの位の月日が経ったのだろうか?
猫法師はいつもと変わらずの多忙な仕事をこなしていた。
「ふぅ少し休むかの」
猫法師は茶室で休んでいると廊下のほうから人の声が聞こえる
「もう~ここはどこなの?ボクは仕事していたはずなのに~」
男性らしいが少しナヨナヨした感じがする。
どうやら茶室の前にいるようだが猫法師は聞こえないフリをして茶を啜っていると
「あの~どなたかいます?」と
廊下から聞こえた
猫法師は大きく溜め息をつき
「入ってきな」
と言ったが、その男性は
「入って大丈夫なんですか?
怪しい感じがするんですけどぉ」
と言った
猫法師は「なら元の部屋に早々と帰れ」と面倒くさそうに返事をした。
人間は色々な種類がいる
以前のように義理深い人間もいるが、そうではない人間もいるのだ
今、話している男性が後者であることは猫法師は分かっていた。
ーーしばらく沈黙が続き男性は部屋へ入ってきた
「どうも~あなた誰?」
猫法師は不機嫌そうに「自分から名乗るのが礼儀であろう子供でないのだから」と言う
すると男性は悪びれる事もなく
「子供っぽく見えます?
そうなんですよね~ボクって若く見られちゃうんですよ~」
なんだコイツは?と猫法師は呆れたが
この屋敷に来た者の素性は猫法師には全てお見通しだ
敢えて聞いただけだった。
どの位の月日が経ったのだろうか?
猫法師はいつもと変わらずの多忙な仕事をこなしていた。
「ふぅ少し休むかの」
猫法師は茶室で休んでいると廊下のほうから人の声が聞こえる
「もう~ここはどこなの?ボクは仕事していたはずなのに~」
男性らしいが少しナヨナヨした感じがする。
どうやら茶室の前にいるようだが猫法師は聞こえないフリをして茶を啜っていると
「あの~どなたかいます?」と
廊下から聞こえた
猫法師は大きく溜め息をつき
「入ってきな」
と言ったが、その男性は
「入って大丈夫なんですか?
怪しい感じがするんですけどぉ」
と言った
猫法師は「なら元の部屋に早々と帰れ」と面倒くさそうに返事をした。
人間は色々な種類がいる
以前のように義理深い人間もいるが、そうではない人間もいるのだ
今、話している男性が後者であることは猫法師は分かっていた。
ーーしばらく沈黙が続き男性は部屋へ入ってきた
「どうも~あなた誰?」
猫法師は不機嫌そうに「自分から名乗るのが礼儀であろう子供でないのだから」と言う
すると男性は悪びれる事もなく
「子供っぽく見えます?
そうなんですよね~ボクって若く見られちゃうんですよ~」
なんだコイツは?と猫法師は呆れたが
この屋敷に来た者の素性は猫法師には全てお見通しだ
敢えて聞いただけだった。
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