彼岸花

女の子の正体

『気をしっかり持て！現世に帰るのだろう！』
猫法師は私に叱咤して気持ちを保させてくれた
『法師ありがとうございます』
猫法師は『お前さんに何かあったら恩返しにならないからな』と笑いながら言う。
私は猫法師に再び問う
『あの子と私は何か関係あるのですか？恩返しになるって一体？』
猫法師は『あの子は、お前さんの母さんだ…子供の姿だから気が付かなかったみたいだが
お前さんの事を息子だと分かっていたぞ
前にも話したが一番健康だった時期の身体でここへ来るからな』
私は唖然とした…『何故、教えてくれなかったんですか！』猫法師に強く問い掛けた。
『母君はもし現世に戻った所で、また
お前さんに負担が掛かるから成仏するつもりなのだろう…最も母君は限界なんだ…
お前さんの事だから母と分かれば無理にでも連れてくるだろう？けど母君は望んでいないのだ、もう楽にさせてあげよう』
私は何も言い返す事が出来ずにいた。
『ありがとう…母さん』
猫法師は『よし！そろそろ現世だ！』
道の先が光放っていた』