彼岸花

みみ

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彼岸花

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女の子は『大丈夫だ…』と猫法師に答える
猫法師は私同様に女の子の事もお見通しらしく女の子の事情も知っているみたいだ。
猫法師は口調が厳しくなり説明をする
『死神の道にはいくつかルールが在る』
1つ目は死神の道に入ったら後は振り向かない事
2つ目は彷徨う霊が沢山、漂い話し掛けてくるが決して返事はしない事
3つ目は死神の道は暗闇だ足元が悪く、もし落ちたら地獄行きになる
勿論、1つ目と2つ目も守れなかった場合も地獄行きだ。
『最後に聞くぞ、このまま成仏すれば
お前さんは天国それでも良いんだな?』
『はい!』私の気持ちは変わらなかった。
猫法師は茶室の掛け軸に向かい念じ始めると掛け軸の中に手を伸ばし描かれた彼岸花を一輪を私に渡す
『この彼岸花は暗闇の道を照らしてくれて
その照らす光は彷徨う霊が嫌う
気を付けなされ彷徨う霊は、お前さんを地獄に落とす為に誑かせてくる』
『心の準備が出来たのなら襖を開けろ死神の道が開ける』
『ここで、お別れだな向こうに行ったら、ちゃんと飯食べて休めよ…ありがとな』と女の子は言った。
私は『そうだね、君もね…』と言うと
襖を開け猫法師と現世に向かうのだ。

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