彼岸花

みみ

文字の大きさ
上 下
3 / 17

猫法師

しおりを挟む
私は襖を開けたが出口ではなかった
どうやら茶室のようだ…
部屋の真ん中で住職らしき人が茶を飲んでいるが、よく見ると顔が猫だったのだ
私は絶句してしまい言葉が詰まったが女の子は『こんにちわ、猫さん』と話し掛けた
すると『なんだ君達は?』と流暢に喋る
『ここはどこなんですか?そして私達はどうなるんですか?教えてください』と尋ねた
『へぇ~ちゃんと自我があるなんて珍しい客人だねぇ』その猫は興味深そうに話す
私は何を言ってるのかが理解できずにいた
そういえば部屋にいた人達は何も喋らず虚ろな感じだったのだ…
『じゃあ教えてあげるよ』猫は得意気に話し始めた。
①ここは現世とあの世の狭間らしい
②あの世にはすぐに行けず、ここで一晩待つ(順番を待つ所らしい)
③そして私は猫法師とでも呼んでくれ
との事
私は死んだのか?なんで?猫法師に尋ねた
『う~ん、お前さんは正確に言うと死んではいない…死にかけているんだ…
他の者は意思がないのは見ただろう…
死ぬと意思がなくなるんだ…
お前さんは意思があってここにいる…
まぁ仕方ないかもね諦めて成仏しな』
と応える
『私が何故、死にかけているんだ!教えてください!』
猫法師は頭をかきながら『特別だよと』茶碗を私に差し出した
『中の茶を見てごらん』
私は茶碗の中を覗くと私が病院のベッドで眠っている…
『お前は過労で倒れた時に頭を打ったんだね~打ち所が悪くて昏睡状態だ』
私は鮮明に思い出した
そうだ私は病室で眠ってしまった後、目眩で階段から落ちたのだ。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

心霊捜査官の事件簿 依頼者と怪異たちの狂騒曲

幽刻ネオン
ホラー
心理心霊課、通称【サイキック・ファンタズマ】。 様々な心霊絡みの事件や出来事を解決してくれる特殊公務員。 主人公、黄昏リリカは、今日も依頼者の【怪談・怪異譚】を代償に捜査に明け暮れていた。 サポートしてくれる、ヴァンパイアロードの男、リベリオン・ファントム。 彼女のライバルでビジネス仲間である【影の心霊捜査官】と呼ばれる青年、白夜亨(ビャクヤ・リョウ)。 現在は、三人で仕事を引き受けている。 果たして依頼者たちの問題を無事に解決することができるのか? 「聞かせてほしいの、あなたの【怪談】を」

きらさぎ町

KZ
ホラー
ふと気がつくと知らないところにいて、近くにあった駅の名前は「きさらぎ駅」。 この駅のある「きさらぎ町」という不思議な場所では、繰り返すたびに何か大事なものが失くなっていく。自分が自分であるために必要なものが失われていく。 これは、そんな場所に迷い込んだ彼の物語だ……。

月影の約束

藤原遊
ホラー
――出会ったのは、呪いに囚われた美しい青年。救いたいと願った先に待つのは、愛か、別離か―― 呪われた廃屋。そこは20年前、不気味な儀式が行われた末に、人々が姿を消したという場所。大学生の澪は、廃屋に隠された真実を探るため足を踏み入れる。そこで彼女が出会ったのは、儚げな美貌を持つ青年・陸。彼は、「ここから出て行け」と警告するが、澪はその悲しげな瞳に心を動かされる。 鏡の中に広がる異世界、繰り返される呪い、陸が抱える過去の傷……。澪は陸を救うため、呪いの核に立ち向かうことを決意する。しかし、呪いを解くためには大きな「代償」が必要だった。それは、澪自身の大切な記憶。 愛する人を救うために、自分との思い出を捨てる覚悟ができますか?

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

幸せの島

土偶の友
ホラー
夏休み、母に連れられて訪れたのは母の故郷であるとある島。 初めて会ったといってもいい祖父母や現代とは思えないような遊びをする子供たち。 そんな中に今年10歳になる大地は入っていく。 彼はそこでどんな結末を迎えるのか。 完結しましたが、不明な点があれば感想などで聞いてください。 エブリスタ様、カクヨム様、小説家になろう様、ノベルアップ+様でも投稿しています。

手が招く

五味
ホラー
川辻海斗は、所謂探偵社、人に頼まれその調査を代行することを生業としていた。 仕事はそれなりにうまくいっており、手伝いを一人雇っても問題がないほどであった。 そんな彼の元に突如一つの依頼が舞い込んでくる。 突然いなくなった友人を探してほしい。 女子学生が、突然持ってきたその仕事を海斗は引き受ける。 依頼料は、彼女がこれまで貯めていたのだと、提示された金額は、不足は感じるものであったが、手が空いていたこともあり、何か気になるものを感じたこともあり、依頼を引き受けることとした。 しかし、その友人とやらを調べても、そんな人間などいないと、それしかわからない。 相応の額を支払って、こんな悪戯をするのだろうか。 依頼主はそのようなことをする手合いには見えず、海斗は混乱する。 そして、気が付けば彼の事務所を手伝っていた、その女性が、失踪した。 それに気が付けたのは偶然出会ったが、海斗は調査に改めて乗り出す。 その女性も、気が付けば存在していた痕跡が薄れていっている。 何が起こっているのか、それを調べるために。

底なしの穴

沖方菊野
ホラー
私の名は、山葉凛子にございます。最近、私のお部屋に面したお庭に 妙な穴ができましたの……。あれは一体何かしら?

野花を憑かせて〜Reverse〜

野花マリオ
ホラー
怪談ミュージカル劇場の始まり。 主人公音野歌郎は愛する彼女に振り向かせるために野花を憑かせる……。 ※以前消した奴のリメイク作品です。

処理中です...