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第八章 国家エスカルド
×盗難=真犯人
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夜中の十一時五十分、ジョンはキルルの屋敷のすぐ傍の公園の茂みに身を隠していた。勿論屋敷に忍び込む為である
ここの屋敷の警備兵の練度は低く前のシフトが交代して完全に次のシフトの配備が終わるのに十分近い間が有るが
(十分じゃ遅すぎる……本来なら三分程でお目当てのモノを頂いて退散したい所だが今回はそのお目当てのモノがキルルのとある証拠……キルルの部屋の位置は分かるが証拠の場所は分からない、この作戦はかなりアバウトで不安定な作戦何がどうなるかはハッキリと分からない、一応目標タイムを決めて置こうか、目標タイムは五分と言った所だな、それ以上は危険、十分という数値だってあくまでも平均値、上下は有る)
ジョンは覆面を被る、服は事前に着替えてあった。時刻は十二時丁度、作戦開始、門の所の警備兵も屋敷を巡回していた兵も一旦屋敷に戻る、この屋敷では珍しい事に交代の時に全兵士が一旦屯所に戻り、その後元々屯所に居た兵士達と交代する、つまりこの屋敷は一時的に全警備兵が屯所に集まり屋敷の護りを限りなく零にしてしまう時があるのだ。
こんな厳重に見える屋敷を襲う賊なんて居る訳が無いという傲慢から生まれてしまった隙
そこを突かれる、一見厳重な都市に有る屋敷をそれも一人で侵入しようとする馬鹿で狂っている賊が居るなんて誰も予期していなかったのだ。
ジョンは屋敷を囲う壁をよじ登り事前にダーゴクから入手した鍵で玄関を開け警備の兵の居ない一階廊下を走り抜け階段に到着、階段を駆け上がる、兵士が居ないと言っても使用人や此処の住民が居ないとも限らない慎重に迅速に進む、そして三階、その後はキルルの部屋に一直線、扉に耳を置き中の様子を探る中は暗い音も無し寝ているとジョンは判断し部屋の中に侵入、ジョンの読み通りキルルは小さな寝息を立てている、扉をゆっくりと閉め、部屋中を物色、何やらを探し始める
ジョンは粗方目ぼしい物を取り部屋を立ち去る、この間二分、目標タイムまで三分、この三分で他の部屋も荒らし物を盗む、これはカモフラージュ何を盗るつもりだったか”本命”を分からなくさせる為の攪乱作戦、ジョンはその後元来た場所から戻り無事館を脱出する
ジョンはその後何て事がなかったかの様に覆面を取り服を着替え、今日は暗闇の中、ジッとしている事にする
次の日
今日はマリア達が此処へ到着する日、ジョンはマリアが到着する前にキルルの部屋から物色して来た物に目を通す。物色した物と言うのはキルルの日記帳やメモ帳
日記帳には簡単な鍵が掛けてあるがそんな物すぐに解除し中身を見る、中にはこう書いてあった。
〇月×日
今日は命令無し
幹部の一人が風邪をひき休み、私がその穴を埋めた。その成果の所為かシルフィア様に褒められた。嬉しい
×月〇日
今日も命令無し、最近はマリアの様な問題児が居ないので平和だ。
シルフィア様も最近ようやく機嫌を治し始めた。
ジョンは数行見て自分の予感が的中している事を確信する、日記をマリアが虐め始められた日付まで遡る
〇月×日
今日シルフィア様に泥を塗った者が現れた。名をエミリー
これにシルフィア様は憤怒、私に彼女に制裁の命令を授けて下さった。
私は部下にエミリーへの制裁を命令をした。
その後も数行続いていたがジョンの知りたい事は全てそこに書いてあった。そうエミリーへの虐めを命じたのはファンクラブリーダーのキルルでは無くシルフィア本人、彼女は水を掛けられた時笑顔でエミリーを許す”演技”をしたが本心は怒りに満ちていた。
しかしそれは表に出せない周りには多くの人が居るのだファンも居る怒りを爆発させることは出来ない、自分より身分も年齢も低い馬鹿な小娘が自分の服に水を掛けた。
なのでエミリーは制裁されそれを護ろうとしたマリアやサシャも制裁されたのだ。そしてこのドス黒い中身を知っているのはキルルのみ、キルルがそのドス黒い望みを聞きそれを自分の判断かの様に部下に伝えていたのだ。
これで彼女の淑女のイメージが保たれる上もしファンクラブのやって来た事が全てバレてしまっても全てキルルにその責を投げつける事も出来るのだ。マリアの話を聞いた時からジョンは感じていた。シルフィアの悪意を……
シルフィア・ナナニック彼女は自分に人並み以上の良心が有ると偽り周りを騙して来た偽善の大罪人
”制裁”が必要、そうジョンは判断し日記を閉じた。
ここの屋敷の警備兵の練度は低く前のシフトが交代して完全に次のシフトの配備が終わるのに十分近い間が有るが
(十分じゃ遅すぎる……本来なら三分程でお目当てのモノを頂いて退散したい所だが今回はそのお目当てのモノがキルルのとある証拠……キルルの部屋の位置は分かるが証拠の場所は分からない、この作戦はかなりアバウトで不安定な作戦何がどうなるかはハッキリと分からない、一応目標タイムを決めて置こうか、目標タイムは五分と言った所だな、それ以上は危険、十分という数値だってあくまでも平均値、上下は有る)
ジョンは覆面を被る、服は事前に着替えてあった。時刻は十二時丁度、作戦開始、門の所の警備兵も屋敷を巡回していた兵も一旦屋敷に戻る、この屋敷では珍しい事に交代の時に全兵士が一旦屯所に戻り、その後元々屯所に居た兵士達と交代する、つまりこの屋敷は一時的に全警備兵が屯所に集まり屋敷の護りを限りなく零にしてしまう時があるのだ。
こんな厳重に見える屋敷を襲う賊なんて居る訳が無いという傲慢から生まれてしまった隙
そこを突かれる、一見厳重な都市に有る屋敷をそれも一人で侵入しようとする馬鹿で狂っている賊が居るなんて誰も予期していなかったのだ。
ジョンは屋敷を囲う壁をよじ登り事前にダーゴクから入手した鍵で玄関を開け警備の兵の居ない一階廊下を走り抜け階段に到着、階段を駆け上がる、兵士が居ないと言っても使用人や此処の住民が居ないとも限らない慎重に迅速に進む、そして三階、その後はキルルの部屋に一直線、扉に耳を置き中の様子を探る中は暗い音も無し寝ているとジョンは判断し部屋の中に侵入、ジョンの読み通りキルルは小さな寝息を立てている、扉をゆっくりと閉め、部屋中を物色、何やらを探し始める
ジョンは粗方目ぼしい物を取り部屋を立ち去る、この間二分、目標タイムまで三分、この三分で他の部屋も荒らし物を盗む、これはカモフラージュ何を盗るつもりだったか”本命”を分からなくさせる為の攪乱作戦、ジョンはその後元来た場所から戻り無事館を脱出する
ジョンはその後何て事がなかったかの様に覆面を取り服を着替え、今日は暗闇の中、ジッとしている事にする
次の日
今日はマリア達が此処へ到着する日、ジョンはマリアが到着する前にキルルの部屋から物色して来た物に目を通す。物色した物と言うのはキルルの日記帳やメモ帳
日記帳には簡単な鍵が掛けてあるがそんな物すぐに解除し中身を見る、中にはこう書いてあった。
〇月×日
今日は命令無し
幹部の一人が風邪をひき休み、私がその穴を埋めた。その成果の所為かシルフィア様に褒められた。嬉しい
×月〇日
今日も命令無し、最近はマリアの様な問題児が居ないので平和だ。
シルフィア様も最近ようやく機嫌を治し始めた。
ジョンは数行見て自分の予感が的中している事を確信する、日記をマリアが虐め始められた日付まで遡る
〇月×日
今日シルフィア様に泥を塗った者が現れた。名をエミリー
これにシルフィア様は憤怒、私に彼女に制裁の命令を授けて下さった。
私は部下にエミリーへの制裁を命令をした。
その後も数行続いていたがジョンの知りたい事は全てそこに書いてあった。そうエミリーへの虐めを命じたのはファンクラブリーダーのキルルでは無くシルフィア本人、彼女は水を掛けられた時笑顔でエミリーを許す”演技”をしたが本心は怒りに満ちていた。
しかしそれは表に出せない周りには多くの人が居るのだファンも居る怒りを爆発させることは出来ない、自分より身分も年齢も低い馬鹿な小娘が自分の服に水を掛けた。
なのでエミリーは制裁されそれを護ろうとしたマリアやサシャも制裁されたのだ。そしてこのドス黒い中身を知っているのはキルルのみ、キルルがそのドス黒い望みを聞きそれを自分の判断かの様に部下に伝えていたのだ。
これで彼女の淑女のイメージが保たれる上もしファンクラブのやって来た事が全てバレてしまっても全てキルルにその責を投げつける事も出来るのだ。マリアの話を聞いた時からジョンは感じていた。シルフィアの悪意を……
シルフィア・ナナニック彼女は自分に人並み以上の良心が有ると偽り周りを騙して来た偽善の大罪人
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