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第八章 国家エスカルド
信憑性
しおりを挟むもし裏切ったらお前を殺す。と警告されレイは逃がされた。
(な、何だったんだよ! あいつ等は! あの強盗団のメンバーじゃねぇ、何処から湧いて出て来たんだ? そ、そんな事より俺の左手に付いたこいつだ……本当に剥がれねぇのか?)
物は試しとそれを剥がしてみようとするが剥がす所か触れる事すら出来ない
(な、なんてこった……奴の言っていた事は本当だ。こいつは剥がれない……てかどうなってんだ? 俺は触れないのにこいつは俺の血を止めている……しかも痛みも和らいでいる……止血と鎮静、両方の性質を併せ持つのか……? すげぇ応急処置に特化した魔法だな……こんな魔法聞いた事無いぜ)
「凄いだろ? 驚いたか?」
とレイの背の方から声がしたので急ぎ振り返る正体はジョン
「剥がそうとしても無駄だと言ったろ? クククッ」
「チッ何の用だよ」
「お前に一つ言う事があってな、その左手首の黒い奴は移動が出来る、お前の背中とか腹とかになだからその手首を治療する時は安心して味方に見せると良いそれは無くなっているからな」
「……ご親切にどうも」
「どういたしまして」
そう言ってジョンは樹海の奥へ消えて行った。
「……何なんだよ」
実を言うとジョンの目的は別にあったジョンが何故レイと接触したのかと言うとそれはお前を見て聞いているぞという事を強調したかったからである、あたかもジョンの知るハズの無いさっきまでのレイの行動を分かっていたかのように振る舞い、真実味を持たせようとした。
レイを弄ぶように振る舞ったのはその真実の目的に気が付かれない為のカモフラージュ、そしてそのジョンの目論見通りレイは完全に信じてしまった。
命の惜しいレイはもうこれで裏切れない
戦場で死ぬ覚悟はあれど此処では死ねぬのだ。
ジョンはメイヴィスの元に戻り、上手く行ったぞと報告をするがメイヴィスの表情は優れない
「何だ? 変な顔をして俺を笑わせたいのか? 笑えないぞ」
「カーナ達の元に戻るぞ」
「そういえばそうだよな、過保護なお前がよく奴等を置いて此処へ来たな、最初は驚いたぜ」
「問題ない、今カーナ達は我の仲間と共に居る、彼女が居れば安心だ」
「仲間だと? 聞いてないな、仲間? 何処に居たんだ?」
「この樹海に住んでいる、あまり手は借りたくなかったが……仕方あるまい」
「樹海に住んでる……? あまり会いたくねぇな、どうせ面倒くさい奴だろ? すぐそこに人里が有るのに態々樹海に住むなんて普通じゃない証拠だ」
「人間じゃないからな」
「ほら来た、これだよこれ、メイヴィスちゃん勘弁、これ以上面倒事を増やさないでくれ」
ジョンを睨み腕を組む
「ガーネットはお前の思うような子じゃない、安心しろ」
「はいはいガーネットちゃんね、名前からもおかしな奴だと分かるな」
「……我が名付けた名が何か?」
「……お前が名付けた……? どんな関係だと聞きたい所だが止めて置こう、俺は触らない、ノータッチだ。良いな? ノータッチだ」
「ふん、行くぞ」
ジョン達もカーナ達の元へ急ぐのだった。
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