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第18話『元勇者パーティ』
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「旦那さまよ。勇者から
手紙が届いておるのじゃ」
ミミはトレードボックスから
手紙を取り出し
サトシに手渡しする。
「おっ。8ヶ月ぶりの手紙か。
ユータの奴、元気にしてるかな?」
窓の外は雪景色である。
ミミのお腹も目に見えて
大きくなり家で暖炉に
あたりながらのんびりと
するのが日課になっている。
秋頃までは引き籠もったまま
ニート生活を満喫していた
雪女たちがカマクラをつくったり
雪だるまを作ったりして遊んでいる。
四天王の一人、ユンとヤンが
魔王城から連れ出してきた
ユミルの乳母メイドのサーシャも
雪女たちに混ざって遊んでいる。
「手紙をよこすくらいの余裕が
あるのじゃから、比較的
落ち着いているのじゃろうな。
冬は人族にとっても魔族に
とっても危険な時期じゃから
一時休戦といった感じかも
しれんのじゃな」
「氷耐性がない奴にとって
冬の寒さは命取りだからな。
吹雪の日は視界も悪いし
奇襲するにしてもリスク
の方が高すぎるんだろうな」
「そうじゃな。食糧も手に入り
ずらいしこの時期に
遠征をするのは危険過ぎる
ということなのじゃな」
ミミは暖炉であたたまって
少し眠かったのか
小さくアクビをする。
「そういえば、
今回の手紙もちいっとばかし
重かったの。今回も金貨
を同封してくれたのかも
しれんのじゃな」
「ユータには気を使わせて
申し訳ないな」
もともと、魚人族のハンギョたちが
漁師町に野菜を売る時の収益だけで
村を十分に養えるだけの
財政状況だったのだが、
ユミルがきてからは更に
十二分過ぎるくらいに潤っている。
(ぶっちゃけ使いみちがないくらいに
財政に余裕があるんだよな。
衣食住の食と住は俺の土属性
で作ったゴーレムとミミの
作り出したタネがあれば
ほとんど労力なしに無尽蔵に
作れるし、巨大な氷室で食材の
長期保存が可能だしなぁ)
サトシはあくまでスローライフ
をするのが目的なので過度に
儲けすぎて市場を荒らして
悪目立ちをするようなことが
ないように配慮したうえで
動いてはいるが、
それでも野菜とワインの
売れ行きは好調であり、
十分すぎるだけの
利益を稼げているのであった。
(まぁ。俺肝入の特産品"ケチャップ"が
イマイチ売れてくれないのが
誤算だったがな。余剰在庫処理
のあおりで我が家のケチャップ
料理の登場頻度が多くなった。
やはり奇をてらわずに、マヨネーズ
で攻めるべきだったか……
こんなことになるならもっと
ケチャップを使った料理の
レパートリーを研究しておくべきだったな)
サトシはそんな事を考えながら
ホットミルクココアを作り
ミミにマグカップを手渡しする。
「体が冷えるとお腹の子によく
ないだろ。飲むと体が
あったまるぞ」
ココア。新たな村の特産品であり
現在、ユミルが新たにはやらせようと
画策している飲み物だ。
本来は温帯な気候でないと育たない
カカオの種であるが、サトシの
土属性パワーで超改良された
マナたっぷりの土壌に、世界樹の
ミミが作り出した超高品質の種
であれば、なんなら冬に栽培するのも
容易なのであった。
お湯に溶かして飲んでも
美味しいが沸騰させた
ミルクに溶かして作るのが
サトシ流の飲み方だ。
「ありがとう。サトシ。
"ここあ"は妾の好物じゃ」
サトシは暖炉で十分に
手を温めたあとミミのお腹を
優しくさする。
「お腹の子も
随分と大きくなったな」
「もう8ヶ月じゃからの」
サトシはスリスリとさする。
「……って、やめるのじゃ
くすぐったいのじゃ。
それに、あまりさすられると
おしっこに行きたくなるのじゃ」
「おっとすまない」
ミミのお腹から手を離して
机の上の手紙を手に取る。
「それじゃ手紙を読むぞ」
ミミは暖炉のそばの
ロッキングチェアに揺られ
うつらうつらしながら
サトシの手紙の朗読を
聞くのであった。
******************
拝啓 サトシ殿
立冬を過ぎ、朝ごとに冷気が加わる
この頃、身も心も引き締まります。
サトシ氏は元気にしておりますか?
っと、真面目な感じは
ここまで(´^ω^`)ブフォwww
拙者は元気にしているでござる٩(๑òωó๑)۶
サトシ殿が送ってくれたゴーレムが
めっちゃ強くてほぼ無双状態
ゴーレ無双でござる( ・`ω・´)
ちなみにいまのは、
ゴーレムと無双をかけ合わせた
面白いギャグなのですぞ(*^^*)
※っと自分で自分のギャグを
解説する俺氏wwww
閑話休題(笑)
前回の手紙から8ヶ月、
仲間たちにも大きな変化が
あったので簡単にお知らせ
するでござるよ(^^)/
まず一番のニュースは、
賢者のケンジ氏とギルド受付嬢
のコノハ氏との婚約でござるな。
ケンジ氏、最初はコノハ氏に
虫のごとくムシされたので
ござるが、女子の気持ちは
分からんもので
ござるなぁ(´・ω・`)
そうそう、ケンジ氏がサトシ氏を
敵視していたのはコノハ嬢と
サトシ氏が仲良く話していた
いたのをケンジ氏が恋愛関係と
勘違いして嫉妬したことからとの
ことだったでそうでござる凸(^_^;)
いやいやコノハ氏も罪作りな
女子でござる。まあ、実は
拙者もコノハ氏に笑顔で
話しかけられた時に
もしかして好かれていると
勘違いして玉砕したので
あまり人の事は言えないで
ござるが(;^ω^)
ケンジ氏はサトシ氏には
申し訳のない事をしたと
言っていたでござる。
サトシ氏にはケンジ氏を
許すことは難しいとは思うで
ござるが、伝えておきたかった
のでござるよ( ・`ω・´)
あと、超どうでもいいことで
ござるが、槌使いのツチヤ氏は
王都のボディービルダー大会で
優勝したとのことでしたな。
まあ無駄に筋肉つけるなら
戦闘で貢献して欲しいところで
ござるが(*´・ω・)(・ω・`*)ネー
そうそう、つい最近
チユウ氏はおねしょ癖
が治ったようでござるよ。
異世界に来て精神が不安定に
なっていたのかもしれないで
ござるな゚(´・ω・`)
そうそう、なんか拙者たちの
勇者活動とは別に各地で
同時多発的に革命みたいなことが
起こったのでござる。
これはグラッ○ラー刃牙でいう
ところのシンクロニシティという
やつでござるかな?( ・`ω・´)
王都の新聞を賑わせていた
大きな出来事の中で特に
めだった記事を紹介するでござる(^^)/
神竜の末裔しか持ち得ない
伝説の血に覚醒した村人の少女が
王都の暗部、漆黒の円卓
を単独で壊滅したそうでござる。
拙者、伝説の血とか伝承上の話し
かと思っていたでござる……。
サトシ氏も信じられないことかも
しれないでござるが事実でござる
信じるも信じないもあなた次第(ΦωΦ)
でござる(´^ω^`)ブフォwww
違法な奴隷紹介に誘拐されて
いたところ謎のゴーレム使いの
男に助けられたとかいう
話もあったでござるな(*´ω`*)
新聞によると、解放された奴隷少女が、
その謎の男の行動に感銘を受けて
違法な奴隷商会を襲撃して次から
次へと違法奴隷商会に連れ去られた
奴隷たちを解放して仲間に組み入れ
ていき、いまや元奴隷たちの軍団を結成し
違法奴隷商会や不当に扱われている
奴隷を救う救国の乙女といわれて
いるそうでござる(*^_^)v
過去に魔弾の射手に狙われていた
この世界で数十人しかいないという
超希少種の猫獣人が、通りすがりの
謎のおじさんから魔弾の射手
に助けてもらったことを気に
眠っていた原種の血
を覚醒させて絶滅寸前の希少種たち
を殺害し剥製を作っていた闇の組織
深淵の狩人を壊滅
させたそうでござる( ゚∀゚)・∵. !!
深淵の狩人とか
都市伝説上の存在かと思ってたでござる。
他にもあるでござる。
呪いでゴーレムに変えられた少女は
謎のおじさんに解呪してもらって
人間に戻ったあとにゴーレム
研究の第一人者になり、
奴隷に変わる新たな労働力
としてゴーレムを使えないかと
研究を行っているそうでござる。
拙者もサトシ氏からもらった
ゴーレムのおかげで助かって
いるから少女の活動は
応援したいところでござる(^O^)
ヴァンパイアの始祖の少女は、
見知らぬ人族に救われて
いたことから人間に対する憎しみ
を捨て人間とともに生きる
道がないかと模索中とのことでござる。
いずれも、良い方向に進んで
いるようで何よりでござる。
なんで、少女ばかりなのか
謎でござるが、きっと
シンクロニシティーと
いう現象なのでござろうな(*´ω`*)
ざっと王都で話題のニュース
をまとめてみたでござる。
追伸
大金貨10枚同封しました。
新生活に役立ててもらえると
幸いでござるよ~(^^)/
草々
******************
「何やら世界は凄いことになっておるの。
謎の少女たちが世界を救うのが
"むーぶめんと"になっておるのじゃの。
この"謎のおじさん"、"ゴーレム使い"
というのが誰だか気になるところじゃが、
人族の中には、サトシのようなお人よし
な人間もおるということなのじゃな」
(王都からここに来るまでの1ヶ月の
馬車旅の最中に出会あった少女
たちっぽいな……まぁ、この事は
濡れ手に粟的な感じもあるから
手柄自慢しないで黙っておくか)
「うむ。それにしても
少女のパワーって凄いな。
俺が勇者パーティーに居た時にも
達成できなかったことを次から
次へと達成していく。
若さ=パワーみたいな感じはあるな」
「うむ。妾も若いのじゃ。
サトシも思う存分と
妾を甘やかすがよいのじゃな」
ミミは、小ぶりな……
否、いまは
妊娠中のため少し大ぶりな
胸を張ってえへんと言う。
「はいはい。
了解しましたお嬢様」
サトシはおどけて騎士が姫様に
対してするような大袈裟な
お辞儀をミミにする。
「ふむ。苦しゅうないのじゃ
良きに計らうのじゃ~」
いつもの下らない
冗談でのやりとりである。
「ミミは少女たちのニュース
どう思う?」
「大いに結構なことじゃな。
勇者に救われるのを待つだけ
じゃなく、各々の意識で世界を
良くしようとしているのだから
とても良いことだと思うのじゃな
「そうだな」
サトシも自分の中での考えが
整理されたこともあり、
この話はここで切り上げた。
「そういや、ユータが同封してくれた
大金貨10枚のお返しだけど
どうしよっか?」
「貰ったものをすぐに返すのは、
他者からの好意を"迷惑"
という意志表示を言外に
示したとも取られかねないから
ひとまずはありがたくもらって
おいた方が良いと妾は思うのじゃ」
「なるほどね。魔王のユミルさんが
この村に移住してお金管理するようになって
からはお金には困らないようになった
けど、とはいっても、貰ったものを
すぐに返すというのはそれはそれで
不義理というか、失礼にあたるかも
しれないということだな」
「とはいえ、やはり何か
お返しはした方が良いのも
事実じゃの」
「そうだなー。何がいいかなぁ」
「ちょっと安直なのじゃが、
追加でもう一体ゴーレムを
送ってみたらどうじゃ?
勇者の冒険は命がけじゃ。
金目のものよりも即戦力の
ゴーレムの方が喜ばれると
思うのじゃの」
「それが良さそうだな。
ユータの奴"ゴーレ無双"
とか言って喜んでたもんな。
ダンジョン・コアを
埋め込んだ永久に稼働し続ける
ゴーレムに強化魔法を重ねがけ
してトレードボックスで送ろう」
「それがよいのじゃな」
「そういえば、ケンジの婚約
祝いには何がいいかな?」
「ふーむ。付与《エンチャント》の施された
バングルなどがよいの
ではないのかの?」
「バングルか。良いねー。
婚約の件もあるし
せっかくだからドワーフに
男性用と女性用の
ペアバングルを作って
もらってそれを送ろうか?」
「妾は賛成なのじゃ」
「それじゃ。ドワーフに
オリハルコン製の
"詠唱超短縮" "魔力超強化"
"浮気超禁止"の付与《エンチャント》を施した
バングルを作らせよう」
「なかなか良いチョイスだと
思うのじゃ。バングルの
デザインはフォーマルな
服にも冒険服にもあうような
流行り廃りなのないシンプル
なものが良いのじゃな」
「装飾類となると
女性のミミ頼りになるな。
俺はそのあたりのセンス感覚が
よくわからないから助かる」
「おしゃれに関しては
妾に任せるのじゃ~」
「はは。頼りにしてるぜ!」
「ふむ。そういえばケンジ
とやらは旦那さまを
パーティーから追放した
不届き者と聞いておったが
お主、恨みはないのかの?
「ケンジに対しては
恨みどころか感謝しかない。
追放されていなければ
ミミと出会うことも
できなかったわけだし、
今みたいに楽しくてい生活を
送ることはできなかった
んだからな」
「サトシはお人好しじゃの」
「うーん。ちと甘いかね?」
「いや。妾は褒めておるのじゃ。
まっ、厳しいご時世じゃ。
サトシのような人間が
一人くらいおってもバチが
あたらんのじゃ」
「そういってくれると助かる」
「それに今後は妾も一緒に
悩んで考えるのじゃ。
心配はいらないのじゃな
……ふあぁ。ねみゅいにょ」
そう言うとミミは、
ロッキングチェアの適度な揺れと
暖炉のあたたかさで眠くなったのか
そのまま眠りについた。
サトシはミミのお腹が冷えない
ようにすーすーと寝息をたてる
ミミの膝に、そっとブランケット
をかけるのであった。
=================
【辺境村の開拓状況】
◆住民
土属性:1名
世界樹:1名(+1)
ドワーフ:46名
魚人族《ディープワン》:36名
魔王:1名
雪女:32名
四天王:1(2名)
メイド:1名 ←New!
ゴーレム:たくさん
◇特産品
ケチャップ
あいすくりいむ
ワイン(ドワーフ族作)
ココア ←New!
★ペット
混沌の翼竜:1匹
古代の翼竜:1匹 ←New!
☆財政状況
大金貨:1500万枚 ←New!
手紙が届いておるのじゃ」
ミミはトレードボックスから
手紙を取り出し
サトシに手渡しする。
「おっ。8ヶ月ぶりの手紙か。
ユータの奴、元気にしてるかな?」
窓の外は雪景色である。
ミミのお腹も目に見えて
大きくなり家で暖炉に
あたりながらのんびりと
するのが日課になっている。
秋頃までは引き籠もったまま
ニート生活を満喫していた
雪女たちがカマクラをつくったり
雪だるまを作ったりして遊んでいる。
四天王の一人、ユンとヤンが
魔王城から連れ出してきた
ユミルの乳母メイドのサーシャも
雪女たちに混ざって遊んでいる。
「手紙をよこすくらいの余裕が
あるのじゃから、比較的
落ち着いているのじゃろうな。
冬は人族にとっても魔族に
とっても危険な時期じゃから
一時休戦といった感じかも
しれんのじゃな」
「氷耐性がない奴にとって
冬の寒さは命取りだからな。
吹雪の日は視界も悪いし
奇襲するにしてもリスク
の方が高すぎるんだろうな」
「そうじゃな。食糧も手に入り
ずらいしこの時期に
遠征をするのは危険過ぎる
ということなのじゃな」
ミミは暖炉であたたまって
少し眠かったのか
小さくアクビをする。
「そういえば、
今回の手紙もちいっとばかし
重かったの。今回も金貨
を同封してくれたのかも
しれんのじゃな」
「ユータには気を使わせて
申し訳ないな」
もともと、魚人族のハンギョたちが
漁師町に野菜を売る時の収益だけで
村を十分に養えるだけの
財政状況だったのだが、
ユミルがきてからは更に
十二分過ぎるくらいに潤っている。
(ぶっちゃけ使いみちがないくらいに
財政に余裕があるんだよな。
衣食住の食と住は俺の土属性
で作ったゴーレムとミミの
作り出したタネがあれば
ほとんど労力なしに無尽蔵に
作れるし、巨大な氷室で食材の
長期保存が可能だしなぁ)
サトシはあくまでスローライフ
をするのが目的なので過度に
儲けすぎて市場を荒らして
悪目立ちをするようなことが
ないように配慮したうえで
動いてはいるが、
それでも野菜とワインの
売れ行きは好調であり、
十分すぎるだけの
利益を稼げているのであった。
(まぁ。俺肝入の特産品"ケチャップ"が
イマイチ売れてくれないのが
誤算だったがな。余剰在庫処理
のあおりで我が家のケチャップ
料理の登場頻度が多くなった。
やはり奇をてらわずに、マヨネーズ
で攻めるべきだったか……
こんなことになるならもっと
ケチャップを使った料理の
レパートリーを研究しておくべきだったな)
サトシはそんな事を考えながら
ホットミルクココアを作り
ミミにマグカップを手渡しする。
「体が冷えるとお腹の子によく
ないだろ。飲むと体が
あったまるぞ」
ココア。新たな村の特産品であり
現在、ユミルが新たにはやらせようと
画策している飲み物だ。
本来は温帯な気候でないと育たない
カカオの種であるが、サトシの
土属性パワーで超改良された
マナたっぷりの土壌に、世界樹の
ミミが作り出した超高品質の種
であれば、なんなら冬に栽培するのも
容易なのであった。
お湯に溶かして飲んでも
美味しいが沸騰させた
ミルクに溶かして作るのが
サトシ流の飲み方だ。
「ありがとう。サトシ。
"ここあ"は妾の好物じゃ」
サトシは暖炉で十分に
手を温めたあとミミのお腹を
優しくさする。
「お腹の子も
随分と大きくなったな」
「もう8ヶ月じゃからの」
サトシはスリスリとさする。
「……って、やめるのじゃ
くすぐったいのじゃ。
それに、あまりさすられると
おしっこに行きたくなるのじゃ」
「おっとすまない」
ミミのお腹から手を離して
机の上の手紙を手に取る。
「それじゃ手紙を読むぞ」
ミミは暖炉のそばの
ロッキングチェアに揺られ
うつらうつらしながら
サトシの手紙の朗読を
聞くのであった。
******************
拝啓 サトシ殿
立冬を過ぎ、朝ごとに冷気が加わる
この頃、身も心も引き締まります。
サトシ氏は元気にしておりますか?
っと、真面目な感じは
ここまで(´^ω^`)ブフォwww
拙者は元気にしているでござる٩(๑òωó๑)۶
サトシ殿が送ってくれたゴーレムが
めっちゃ強くてほぼ無双状態
ゴーレ無双でござる( ・`ω・´)
ちなみにいまのは、
ゴーレムと無双をかけ合わせた
面白いギャグなのですぞ(*^^*)
※っと自分で自分のギャグを
解説する俺氏wwww
閑話休題(笑)
前回の手紙から8ヶ月、
仲間たちにも大きな変化が
あったので簡単にお知らせ
するでござるよ(^^)/
まず一番のニュースは、
賢者のケンジ氏とギルド受付嬢
のコノハ氏との婚約でござるな。
ケンジ氏、最初はコノハ氏に
虫のごとくムシされたので
ござるが、女子の気持ちは
分からんもので
ござるなぁ(´・ω・`)
そうそう、ケンジ氏がサトシ氏を
敵視していたのはコノハ嬢と
サトシ氏が仲良く話していた
いたのをケンジ氏が恋愛関係と
勘違いして嫉妬したことからとの
ことだったでそうでござる凸(^_^;)
いやいやコノハ氏も罪作りな
女子でござる。まあ、実は
拙者もコノハ氏に笑顔で
話しかけられた時に
もしかして好かれていると
勘違いして玉砕したので
あまり人の事は言えないで
ござるが(;^ω^)
ケンジ氏はサトシ氏には
申し訳のない事をしたと
言っていたでござる。
サトシ氏にはケンジ氏を
許すことは難しいとは思うで
ござるが、伝えておきたかった
のでござるよ( ・`ω・´)
あと、超どうでもいいことで
ござるが、槌使いのツチヤ氏は
王都のボディービルダー大会で
優勝したとのことでしたな。
まあ無駄に筋肉つけるなら
戦闘で貢献して欲しいところで
ござるが(*´・ω・)(・ω・`*)ネー
そうそう、つい最近
チユウ氏はおねしょ癖
が治ったようでござるよ。
異世界に来て精神が不安定に
なっていたのかもしれないで
ござるな゚(´・ω・`)
そうそう、なんか拙者たちの
勇者活動とは別に各地で
同時多発的に革命みたいなことが
起こったのでござる。
これはグラッ○ラー刃牙でいう
ところのシンクロニシティという
やつでござるかな?( ・`ω・´)
王都の新聞を賑わせていた
大きな出来事の中で特に
めだった記事を紹介するでござる(^^)/
神竜の末裔しか持ち得ない
伝説の血に覚醒した村人の少女が
王都の暗部、漆黒の円卓
を単独で壊滅したそうでござる。
拙者、伝説の血とか伝承上の話し
かと思っていたでござる……。
サトシ氏も信じられないことかも
しれないでござるが事実でござる
信じるも信じないもあなた次第(ΦωΦ)
でござる(´^ω^`)ブフォwww
違法な奴隷紹介に誘拐されて
いたところ謎のゴーレム使いの
男に助けられたとかいう
話もあったでござるな(*´ω`*)
新聞によると、解放された奴隷少女が、
その謎の男の行動に感銘を受けて
違法な奴隷商会を襲撃して次から
次へと違法奴隷商会に連れ去られた
奴隷たちを解放して仲間に組み入れ
ていき、いまや元奴隷たちの軍団を結成し
違法奴隷商会や不当に扱われている
奴隷を救う救国の乙女といわれて
いるそうでござる(*^_^)v
過去に魔弾の射手に狙われていた
この世界で数十人しかいないという
超希少種の猫獣人が、通りすがりの
謎のおじさんから魔弾の射手
に助けてもらったことを気に
眠っていた原種の血
を覚醒させて絶滅寸前の希少種たち
を殺害し剥製を作っていた闇の組織
深淵の狩人を壊滅
させたそうでござる( ゚∀゚)・∵. !!
深淵の狩人とか
都市伝説上の存在かと思ってたでござる。
他にもあるでござる。
呪いでゴーレムに変えられた少女は
謎のおじさんに解呪してもらって
人間に戻ったあとにゴーレム
研究の第一人者になり、
奴隷に変わる新たな労働力
としてゴーレムを使えないかと
研究を行っているそうでござる。
拙者もサトシ氏からもらった
ゴーレムのおかげで助かって
いるから少女の活動は
応援したいところでござる(^O^)
ヴァンパイアの始祖の少女は、
見知らぬ人族に救われて
いたことから人間に対する憎しみ
を捨て人間とともに生きる
道がないかと模索中とのことでござる。
いずれも、良い方向に進んで
いるようで何よりでござる。
なんで、少女ばかりなのか
謎でござるが、きっと
シンクロニシティーと
いう現象なのでござろうな(*´ω`*)
ざっと王都で話題のニュース
をまとめてみたでござる。
追伸
大金貨10枚同封しました。
新生活に役立ててもらえると
幸いでござるよ~(^^)/
草々
******************
「何やら世界は凄いことになっておるの。
謎の少女たちが世界を救うのが
"むーぶめんと"になっておるのじゃの。
この"謎のおじさん"、"ゴーレム使い"
というのが誰だか気になるところじゃが、
人族の中には、サトシのようなお人よし
な人間もおるということなのじゃな」
(王都からここに来るまでの1ヶ月の
馬車旅の最中に出会あった少女
たちっぽいな……まぁ、この事は
濡れ手に粟的な感じもあるから
手柄自慢しないで黙っておくか)
「うむ。それにしても
少女のパワーって凄いな。
俺が勇者パーティーに居た時にも
達成できなかったことを次から
次へと達成していく。
若さ=パワーみたいな感じはあるな」
「うむ。妾も若いのじゃ。
サトシも思う存分と
妾を甘やかすがよいのじゃな」
ミミは、小ぶりな……
否、いまは
妊娠中のため少し大ぶりな
胸を張ってえへんと言う。
「はいはい。
了解しましたお嬢様」
サトシはおどけて騎士が姫様に
対してするような大袈裟な
お辞儀をミミにする。
「ふむ。苦しゅうないのじゃ
良きに計らうのじゃ~」
いつもの下らない
冗談でのやりとりである。
「ミミは少女たちのニュース
どう思う?」
「大いに結構なことじゃな。
勇者に救われるのを待つだけ
じゃなく、各々の意識で世界を
良くしようとしているのだから
とても良いことだと思うのじゃな
「そうだな」
サトシも自分の中での考えが
整理されたこともあり、
この話はここで切り上げた。
「そういや、ユータが同封してくれた
大金貨10枚のお返しだけど
どうしよっか?」
「貰ったものをすぐに返すのは、
他者からの好意を"迷惑"
という意志表示を言外に
示したとも取られかねないから
ひとまずはありがたくもらって
おいた方が良いと妾は思うのじゃ」
「なるほどね。魔王のユミルさんが
この村に移住してお金管理するようになって
からはお金には困らないようになった
けど、とはいっても、貰ったものを
すぐに返すというのはそれはそれで
不義理というか、失礼にあたるかも
しれないということだな」
「とはいえ、やはり何か
お返しはした方が良いのも
事実じゃの」
「そうだなー。何がいいかなぁ」
「ちょっと安直なのじゃが、
追加でもう一体ゴーレムを
送ってみたらどうじゃ?
勇者の冒険は命がけじゃ。
金目のものよりも即戦力の
ゴーレムの方が喜ばれると
思うのじゃの」
「それが良さそうだな。
ユータの奴"ゴーレ無双"
とか言って喜んでたもんな。
ダンジョン・コアを
埋め込んだ永久に稼働し続ける
ゴーレムに強化魔法を重ねがけ
してトレードボックスで送ろう」
「それがよいのじゃな」
「そういえば、ケンジの婚約
祝いには何がいいかな?」
「ふーむ。付与《エンチャント》の施された
バングルなどがよいの
ではないのかの?」
「バングルか。良いねー。
婚約の件もあるし
せっかくだからドワーフに
男性用と女性用の
ペアバングルを作って
もらってそれを送ろうか?」
「妾は賛成なのじゃ」
「それじゃ。ドワーフに
オリハルコン製の
"詠唱超短縮" "魔力超強化"
"浮気超禁止"の付与《エンチャント》を施した
バングルを作らせよう」
「なかなか良いチョイスだと
思うのじゃ。バングルの
デザインはフォーマルな
服にも冒険服にもあうような
流行り廃りなのないシンプル
なものが良いのじゃな」
「装飾類となると
女性のミミ頼りになるな。
俺はそのあたりのセンス感覚が
よくわからないから助かる」
「おしゃれに関しては
妾に任せるのじゃ~」
「はは。頼りにしてるぜ!」
「ふむ。そういえばケンジ
とやらは旦那さまを
パーティーから追放した
不届き者と聞いておったが
お主、恨みはないのかの?
「ケンジに対しては
恨みどころか感謝しかない。
追放されていなければ
ミミと出会うことも
できなかったわけだし、
今みたいに楽しくてい生活を
送ることはできなかった
んだからな」
「サトシはお人好しじゃの」
「うーん。ちと甘いかね?」
「いや。妾は褒めておるのじゃ。
まっ、厳しいご時世じゃ。
サトシのような人間が
一人くらいおってもバチが
あたらんのじゃ」
「そういってくれると助かる」
「それに今後は妾も一緒に
悩んで考えるのじゃ。
心配はいらないのじゃな
……ふあぁ。ねみゅいにょ」
そう言うとミミは、
ロッキングチェアの適度な揺れと
暖炉のあたたかさで眠くなったのか
そのまま眠りについた。
サトシはミミのお腹が冷えない
ようにすーすーと寝息をたてる
ミミの膝に、そっとブランケット
をかけるのであった。
=================
【辺境村の開拓状況】
◆住民
土属性:1名
世界樹:1名(+1)
ドワーフ:46名
魚人族《ディープワン》:36名
魔王:1名
雪女:32名
四天王:1(2名)
メイド:1名 ←New!
ゴーレム:たくさん
◇特産品
ケチャップ
あいすくりいむ
ワイン(ドワーフ族作)
ココア ←New!
★ペット
混沌の翼竜:1匹
古代の翼竜:1匹 ←New!
☆財政状況
大金貨:1500万枚 ←New!
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その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
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