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第9話『裏ボス、ボコりました』
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「そういえばこの森を探索中に
凄い封印がされっているっぽい
ダンジョンを見つけたんだが
ミミはなんかしっているか?」
「はてのう? 妾はもとは木
じゃったから実はそれほど
この辺りの地形に詳しくないのじゃ」
「そっかー。それなら仕方ないか。
割とクリアするのが
シンドいダンジョンだったから
有名なダンジョンかなあと
思ってたんだけどなぁ」
「むう。サトシが苦労するような
ダンジョンが存在するとは
想像ができないが。
詳しく話してみてくれんかの?」
「……話すと長いけど実は
今日こんなことがあってね」
・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
「うおおっ……!! なんか凄い歴史を
感じさせるダンジョンがこんなご近所
にあったんだけどなぁ。
テンションあがるぜ!」
サトシの目の前には、
六芒星の魔法陣が描かれた
かなり年季を感じさせる
ダンジョンの入り口があった。
六芒星の各角の頂点の部分には
クボみがあり、
異なる宝石か何かをはめ込むと
封印を解除できるような
そんな仕組みになっているようであった。
「ダンジョンの中がどう
なっているか気になるし、
ちょっと調査して見るか。
「広域《スケール》」「傀儡《ゴーレム》」「操作《コントロール》」」
地中が白銀色に光輝き地中から
3体のゴーレムがせり出してくる。
ゴーレム3体が強力な封印が
施された石の扉をガツンガツンと
殴り続け、ついには封印されていた
扉を破壊し、ダンジョンの中に
侵入していく。
――本来は"禁則破りのの宝玉"という
各国の宝物庫に秘蔵されている6つの宝玉
をはめなければ中に入ることが不可能な
超強固な封印が施された門だったのだが……。
単純に物理で殴って破壊し、侵入した。
「中は危ないかもしれないから、
俺はダンジョンの外で待機だな。
探索はゴーレムに任せよう。
それにゴーレムの視界を通して、
ダンジョン内の構造も把握できる
から必要に応じて臨機応変に
対応していこっと」
召還した3体のゴーレムがダンジョン
内をズンズンと進んで行く。
ダンジョンの中に登場する
モンスターは凶悪なドラゴンのような敵や、
ヤギのような角を生やした悪魔みたいな奴、
複数の魔獣が合成されたキメラのような
魔獣や、王冠を被ったスケルトンなど
めちゃめちゃ物騒な敵で溢れていた。
「随分とイカツイ顔の敵が多いな。
実際強いし。2体ゴーレムを
破壊されたから補充のために20体ほど
追《お》いゴーレムを錬成しておこう」
20体の追加ゴーレムがダンジョンの
中に侵入していく。
内部の敵がよほど強いのか何体も
何体も壊されるが、1体壊されるごとに
その10倍のゴーレムを錬成するので、
ダンジョン内はもはやモンスターの
数よりもゴーレムの数の方が多い
ほどのありさまだった。
「おし! これで第20階層まで
クリアだな。次は第21階層へ進出だ。
念のために更に100体
追いゴーレムしておこう」
サトシのゴーレムはまるで
しらみつぶしにするように
ダンジョン内のモンスターを蹂躙し
宝箱の中身を回収していく。
「おお。50階層からは
灼熱のダンジョンか。
人間だったらシンドいけど
ゴーレムには無効だ。
熱で表現がちょっと硬くなるが、
なぁに地面の土を取り込めば元通りだ」
灼熱のダンジョンに生息する
クリムゾン・ドラゴンや
ヘル・イフリートを
ゴーレムパンチでボコボコに
しながらドンドン突き進んでいく。
「むう。なかなか手ごわいなぁ?
既にMP9999は使っているぞ。
世界樹の葉でMP99999まで
能力向上させとかなければ
魔力が枯渇していたところだ。
追加で更に300体くらい
ゴーレムを追加錬成しておこう」
追加で錬成したゴーレム300体が
ノッシノッシとダンジョンに入っていく。
「おお。灼熱のダンジョンを抜けたら
なんか強そうな敵が出てきたぞ。
もう80階層目か。ぬるぬるとした
触手がキモいし全身にびっしり眼球が
いっぱいついていてめっちゃグロい。
ともかくゴーレムに殴らせよう」
得体の知れない異形が巨大な触手を
鞭のように振るい、次々とゴーレムを
なぎ倒し破壊していく。
全身を覆い尽くす眼球を集中敵に
ゴーレムパンチで破壊していたら
徐々に動きが緩慢になり死んだ。
「うーん。200体は壊されたなぁ。
なかなかシンドいな。念のために
更に500体ほどゴーレム追加しておこう。
更に念のために「強化《エンハンス》」の魔法もかけておこう」
「強化《エンハンス》」の赤いオーラを
まとった追いゴーレム500体が
ダンジョンの中に進んでいく。
「100階層か。おっと、いかにも
といった感じの禍々しい巨大な扉
があるぞ。中にゴーレムを進ませよう」
高さ100メートルを超える
超巨大な門が開かれるとそこには……。
「うおっ……この風格っ!!
まるでゲームの裏ボスのような姿だな。
異形っぽい体がちょっとグロいけど
どこかに品格を感じさせるというか、
強キャラ感が漂っているな。
2周目プレイとかできちんとフラグ
イベントをこなさないと倒せない、
あの、裏ボスのような姿のボスだっ!」
50メートルを超える巨大な
裏ボス風モンスターが
ニヤニヤと笑いながら
ゴーレムに向かって何かを
喋っているようだ。
……だが、サトシとゴーレムは
視覚情報しか共有していないので
サトシには裏ボスっぽい存在が
何を言っているのか
まったく理解ができなかった。
「……相手が何を言っているのか
よくわからないけど、
とにかく殴ろう」
強化されたゴーレムが尻尾の
薙ぎ払いで100体以上が大破。
だが、その後ろから続々と
ゴーレムの波が押し寄せ。
とにかく近づいては
殴るを繰り返していた。
「なかなかしぶといな。おっし
それじゃ景気よく1000体ならどうだ?
さすがにこれが今の俺の限界だっ!
更に「強化《エンハンス》」「硬化《デュラブル》」「自律《エゴ》」を付与!」
1000体のゴーレムがまるで
満員電車に乗り込むサラリーマンのように
ゾロゾロとダンジョンの中に潜り込んでいく。
ゴーレムが歩くだけでまるでちょっとした
地震がおきたように地面が揺れた。
超強化1000体のゴーレムたちが
裏ボス風のボスを覆い尽くし、
全身を殴りまくっていた。
その姿はガリヴァー旅行記の小人の国の
小人たちが主人公を縛り付けて
殺そうとする姿に似ていた。
最後の方は全身がゴーレムに
覆われて全身がミンチになるまで
裏ボス風の異形は一方的に殴られていた。
「ふう……。激闘だったな。
なんか100階層に強そうな
武器とか防具とか宝石とか
いっぱいあるからゴーレムに
持ち帰らさせよう」
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「………………」
「どうしたミミ?」
「旦那さまよ……。
今の話は冗談ではなく、
本当の話なのじゃな?」
「ああ。本当の話だ。
強くなったと思ったけど
俺もまだまだだと思い知らされた
まぁ。なんとか勝てたけどな!」
「ふぅむ……」
130cmの世界樹の少女ミミは
腕を組みながら難しそうな顔をしている。
「そうそうこれ、ダンジョンで
見つけたお宝だ。武器とか防具
とか強そうなのがゲットできたぞ!」
「いやいや……そこにある武器や防具は
全て伝説級を超える神話級の
武器や防具じゃぞ?」
「はわわ……それってマジか?」
「大真面目じゃ……。例えば旦那さまの
いま手に持って、棒きれのように
振り回している剣は聖剣エクスカリバー、
無造作に地面に置いている魔槍はゲイボルグ
そして、さっきフリスビー代わりにして
遊んでいたその丸い盾はアイギアスの盾。
すべて、ヘパイトスという神が鋳造したと
言われる伝説の武器や防具なのじゃな」
「なにそれ、すごい……」
「旦那さまはこの世界に
終焉をもたらす大災厄
"ウ・ラヴォース"を倒してしまったのじゃな」
「その"ウ・ラヴォース"か分からないけど、
ダンジョンの100階層に居た
50メートルくらいの大きさい
モンスターは倒したぞ。
随分と強いと思ったけど」
「強いも何も、勇者とか魔王とか
そういうのを超越する存在なのじゃ……。
ヤツは1000年に一度目を覚まして
人族も魔族も関係なく等しく殺し
10分の1まで減らした段階で
再び眠りにつく災厄だったのじゃ。
その圧倒的すぎる強さから、
天変地異などの災害にカテゴライズ
されていた存在だったのじゃな」
「そりゃあさすがにヤバいな。
早めに倒せて良かった」
「"ウ・ラヴォース"を倒した事が
知れたら、お主の望む
"すろおぁらいふ"とやらも
おしまいなのじゃ。魔王や国王
がお主を味方に付けようと
表立って争うようになるじゃろう」
「それは……面倒くさそうだな。
全然スローライフじゃない。
大事にならないように、
ダンジョンの入り口を
土で念入りに埋めておこう」
「その方が賢明なのじゃな。
それはそれとしてじゃ、
世界を破滅に導く真なる脅威
ウ・ラヴォースを倒してくれた
ことに感謝するのじゃ。
さすが妾の旦那さまなのじゃ!
ますます惚れなおしたのじゃ!」
「いやいや! 俺の方こそ、
世界樹の葉をくれたミミに感謝だ
どうもありがとう!」
ミミとサトシは固く手を握り合う。
サトシも、この世界の最大の脅威を
取り除けたのは心から嬉しいことであった。
「ところで、サトシが宝物庫から
ゲットしてきた神話級の武器や
防具はどうするつもりじゃ?
一つ売っただけで城、
下手したら国を買い取れる
くらいの代物なのじゃが?」
「うーん。面倒事になりそうだから
すべてドロドロに溶かして
農機具や調理器具に作り変えてもらおう。
というか神話級の武器を溶かす
なんてことは出来るのか?」
「普通は無理じゃな。じゃが、
旦那さまのゴーレムたちが
宝物庫から持ち帰ってきた
宝物の一つ"原初の種火"を
使えば大丈夫じゃろうな
ここの森のドワーフ達の腕は
この世界一なのじゃ」
「世界一の鍛冶師か! それは心強いな。
スローライフには過度な金貨は不要
持っていても危険しか無いからな。
"殺してでもうばいとる"なんていう
物騒なことを考えるやつに命を
狙われるのもたまったもんじゃないからな」
「あとじゃな。その赤色に光る
宝石は、ダンジョン・コアと
呼ばれるものじゃの」
「この100個くらいある宝石か?」
「そうじゃ。その宝石一個を土に
埋めるとダンジョンが出来上がる
という代物じゃ」
「うーん。ダンジョンの生成かぁ。
あんあまり使いみち無さそうだな」
「待つのじゃ。無尽蔵の魔力源
として使う方法もあるのじゃ。
そのダンジョン・コアを
ゴーレムの体内に埋め込めば、
お主の魔力供給を一切必要とせず
永遠に動き続けるゴーレムを
作り出すことができるのじゃ」
「そりゃ凄い。農業とか建築とかが
めっちゃ捗るな!」
「まぁ……。正直、かなりもったいない
使いかたなのじゃが、あまり派手に
使って悪目立ちしても
良いことはないからの」
「そうだな。まあ。
そういう話はともかく、
お腹が空いたからメシを作るぞー!
今日は鶏魔獣のむね肉のトマト煮
を作っちゃうぞー!」
「わーい! 旦那さまの新料理
とっても楽しみなのじゃ~!」
凄い封印がされっているっぽい
ダンジョンを見つけたんだが
ミミはなんかしっているか?」
「はてのう? 妾はもとは木
じゃったから実はそれほど
この辺りの地形に詳しくないのじゃ」
「そっかー。それなら仕方ないか。
割とクリアするのが
シンドいダンジョンだったから
有名なダンジョンかなあと
思ってたんだけどなぁ」
「むう。サトシが苦労するような
ダンジョンが存在するとは
想像ができないが。
詳しく話してみてくれんかの?」
「……話すと長いけど実は
今日こんなことがあってね」
・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
「うおおっ……!! なんか凄い歴史を
感じさせるダンジョンがこんなご近所
にあったんだけどなぁ。
テンションあがるぜ!」
サトシの目の前には、
六芒星の魔法陣が描かれた
かなり年季を感じさせる
ダンジョンの入り口があった。
六芒星の各角の頂点の部分には
クボみがあり、
異なる宝石か何かをはめ込むと
封印を解除できるような
そんな仕組みになっているようであった。
「ダンジョンの中がどう
なっているか気になるし、
ちょっと調査して見るか。
「広域《スケール》」「傀儡《ゴーレム》」「操作《コントロール》」」
地中が白銀色に光輝き地中から
3体のゴーレムがせり出してくる。
ゴーレム3体が強力な封印が
施された石の扉をガツンガツンと
殴り続け、ついには封印されていた
扉を破壊し、ダンジョンの中に
侵入していく。
――本来は"禁則破りのの宝玉"という
各国の宝物庫に秘蔵されている6つの宝玉
をはめなければ中に入ることが不可能な
超強固な封印が施された門だったのだが……。
単純に物理で殴って破壊し、侵入した。
「中は危ないかもしれないから、
俺はダンジョンの外で待機だな。
探索はゴーレムに任せよう。
それにゴーレムの視界を通して、
ダンジョン内の構造も把握できる
から必要に応じて臨機応変に
対応していこっと」
召還した3体のゴーレムがダンジョン
内をズンズンと進んで行く。
ダンジョンの中に登場する
モンスターは凶悪なドラゴンのような敵や、
ヤギのような角を生やした悪魔みたいな奴、
複数の魔獣が合成されたキメラのような
魔獣や、王冠を被ったスケルトンなど
めちゃめちゃ物騒な敵で溢れていた。
「随分とイカツイ顔の敵が多いな。
実際強いし。2体ゴーレムを
破壊されたから補充のために20体ほど
追《お》いゴーレムを錬成しておこう」
20体の追加ゴーレムがダンジョンの
中に侵入していく。
内部の敵がよほど強いのか何体も
何体も壊されるが、1体壊されるごとに
その10倍のゴーレムを錬成するので、
ダンジョン内はもはやモンスターの
数よりもゴーレムの数の方が多い
ほどのありさまだった。
「おし! これで第20階層まで
クリアだな。次は第21階層へ進出だ。
念のために更に100体
追いゴーレムしておこう」
サトシのゴーレムはまるで
しらみつぶしにするように
ダンジョン内のモンスターを蹂躙し
宝箱の中身を回収していく。
「おお。50階層からは
灼熱のダンジョンか。
人間だったらシンドいけど
ゴーレムには無効だ。
熱で表現がちょっと硬くなるが、
なぁに地面の土を取り込めば元通りだ」
灼熱のダンジョンに生息する
クリムゾン・ドラゴンや
ヘル・イフリートを
ゴーレムパンチでボコボコに
しながらドンドン突き進んでいく。
「むう。なかなか手ごわいなぁ?
既にMP9999は使っているぞ。
世界樹の葉でMP99999まで
能力向上させとかなければ
魔力が枯渇していたところだ。
追加で更に300体くらい
ゴーレムを追加錬成しておこう」
追加で錬成したゴーレム300体が
ノッシノッシとダンジョンに入っていく。
「おお。灼熱のダンジョンを抜けたら
なんか強そうな敵が出てきたぞ。
もう80階層目か。ぬるぬるとした
触手がキモいし全身にびっしり眼球が
いっぱいついていてめっちゃグロい。
ともかくゴーレムに殴らせよう」
得体の知れない異形が巨大な触手を
鞭のように振るい、次々とゴーレムを
なぎ倒し破壊していく。
全身を覆い尽くす眼球を集中敵に
ゴーレムパンチで破壊していたら
徐々に動きが緩慢になり死んだ。
「うーん。200体は壊されたなぁ。
なかなかシンドいな。念のために
更に500体ほどゴーレム追加しておこう。
更に念のために「強化《エンハンス》」の魔法もかけておこう」
「強化《エンハンス》」の赤いオーラを
まとった追いゴーレム500体が
ダンジョンの中に進んでいく。
「100階層か。おっと、いかにも
といった感じの禍々しい巨大な扉
があるぞ。中にゴーレムを進ませよう」
高さ100メートルを超える
超巨大な門が開かれるとそこには……。
「うおっ……この風格っ!!
まるでゲームの裏ボスのような姿だな。
異形っぽい体がちょっとグロいけど
どこかに品格を感じさせるというか、
強キャラ感が漂っているな。
2周目プレイとかできちんとフラグ
イベントをこなさないと倒せない、
あの、裏ボスのような姿のボスだっ!」
50メートルを超える巨大な
裏ボス風モンスターが
ニヤニヤと笑いながら
ゴーレムに向かって何かを
喋っているようだ。
……だが、サトシとゴーレムは
視覚情報しか共有していないので
サトシには裏ボスっぽい存在が
何を言っているのか
まったく理解ができなかった。
「……相手が何を言っているのか
よくわからないけど、
とにかく殴ろう」
強化されたゴーレムが尻尾の
薙ぎ払いで100体以上が大破。
だが、その後ろから続々と
ゴーレムの波が押し寄せ。
とにかく近づいては
殴るを繰り返していた。
「なかなかしぶといな。おっし
それじゃ景気よく1000体ならどうだ?
さすがにこれが今の俺の限界だっ!
更に「強化《エンハンス》」「硬化《デュラブル》」「自律《エゴ》」を付与!」
1000体のゴーレムがまるで
満員電車に乗り込むサラリーマンのように
ゾロゾロとダンジョンの中に潜り込んでいく。
ゴーレムが歩くだけでまるでちょっとした
地震がおきたように地面が揺れた。
超強化1000体のゴーレムたちが
裏ボス風のボスを覆い尽くし、
全身を殴りまくっていた。
その姿はガリヴァー旅行記の小人の国の
小人たちが主人公を縛り付けて
殺そうとする姿に似ていた。
最後の方は全身がゴーレムに
覆われて全身がミンチになるまで
裏ボス風の異形は一方的に殴られていた。
「ふう……。激闘だったな。
なんか100階層に強そうな
武器とか防具とか宝石とか
いっぱいあるからゴーレムに
持ち帰らさせよう」
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「………………」
「どうしたミミ?」
「旦那さまよ……。
今の話は冗談ではなく、
本当の話なのじゃな?」
「ああ。本当の話だ。
強くなったと思ったけど
俺もまだまだだと思い知らされた
まぁ。なんとか勝てたけどな!」
「ふぅむ……」
130cmの世界樹の少女ミミは
腕を組みながら難しそうな顔をしている。
「そうそうこれ、ダンジョンで
見つけたお宝だ。武器とか防具
とか強そうなのがゲットできたぞ!」
「いやいや……そこにある武器や防具は
全て伝説級を超える神話級の
武器や防具じゃぞ?」
「はわわ……それってマジか?」
「大真面目じゃ……。例えば旦那さまの
いま手に持って、棒きれのように
振り回している剣は聖剣エクスカリバー、
無造作に地面に置いている魔槍はゲイボルグ
そして、さっきフリスビー代わりにして
遊んでいたその丸い盾はアイギアスの盾。
すべて、ヘパイトスという神が鋳造したと
言われる伝説の武器や防具なのじゃな」
「なにそれ、すごい……」
「旦那さまはこの世界に
終焉をもたらす大災厄
"ウ・ラヴォース"を倒してしまったのじゃな」
「その"ウ・ラヴォース"か分からないけど、
ダンジョンの100階層に居た
50メートルくらいの大きさい
モンスターは倒したぞ。
随分と強いと思ったけど」
「強いも何も、勇者とか魔王とか
そういうのを超越する存在なのじゃ……。
ヤツは1000年に一度目を覚まして
人族も魔族も関係なく等しく殺し
10分の1まで減らした段階で
再び眠りにつく災厄だったのじゃ。
その圧倒的すぎる強さから、
天変地異などの災害にカテゴライズ
されていた存在だったのじゃな」
「そりゃあさすがにヤバいな。
早めに倒せて良かった」
「"ウ・ラヴォース"を倒した事が
知れたら、お主の望む
"すろおぁらいふ"とやらも
おしまいなのじゃ。魔王や国王
がお主を味方に付けようと
表立って争うようになるじゃろう」
「それは……面倒くさそうだな。
全然スローライフじゃない。
大事にならないように、
ダンジョンの入り口を
土で念入りに埋めておこう」
「その方が賢明なのじゃな。
それはそれとしてじゃ、
世界を破滅に導く真なる脅威
ウ・ラヴォースを倒してくれた
ことに感謝するのじゃ。
さすが妾の旦那さまなのじゃ!
ますます惚れなおしたのじゃ!」
「いやいや! 俺の方こそ、
世界樹の葉をくれたミミに感謝だ
どうもありがとう!」
ミミとサトシは固く手を握り合う。
サトシも、この世界の最大の脅威を
取り除けたのは心から嬉しいことであった。
「ところで、サトシが宝物庫から
ゲットしてきた神話級の武器や
防具はどうするつもりじゃ?
一つ売っただけで城、
下手したら国を買い取れる
くらいの代物なのじゃが?」
「うーん。面倒事になりそうだから
すべてドロドロに溶かして
農機具や調理器具に作り変えてもらおう。
というか神話級の武器を溶かす
なんてことは出来るのか?」
「普通は無理じゃな。じゃが、
旦那さまのゴーレムたちが
宝物庫から持ち帰ってきた
宝物の一つ"原初の種火"を
使えば大丈夫じゃろうな
ここの森のドワーフ達の腕は
この世界一なのじゃ」
「世界一の鍛冶師か! それは心強いな。
スローライフには過度な金貨は不要
持っていても危険しか無いからな。
"殺してでもうばいとる"なんていう
物騒なことを考えるやつに命を
狙われるのもたまったもんじゃないからな」
「あとじゃな。その赤色に光る
宝石は、ダンジョン・コアと
呼ばれるものじゃの」
「この100個くらいある宝石か?」
「そうじゃ。その宝石一個を土に
埋めるとダンジョンが出来上がる
という代物じゃ」
「うーん。ダンジョンの生成かぁ。
あんあまり使いみち無さそうだな」
「待つのじゃ。無尽蔵の魔力源
として使う方法もあるのじゃ。
そのダンジョン・コアを
ゴーレムの体内に埋め込めば、
お主の魔力供給を一切必要とせず
永遠に動き続けるゴーレムを
作り出すことができるのじゃ」
「そりゃ凄い。農業とか建築とかが
めっちゃ捗るな!」
「まぁ……。正直、かなりもったいない
使いかたなのじゃが、あまり派手に
使って悪目立ちしても
良いことはないからの」
「そうだな。まあ。
そういう話はともかく、
お腹が空いたからメシを作るぞー!
今日は鶏魔獣のむね肉のトマト煮
を作っちゃうぞー!」
「わーい! 旦那さまの新料理
とっても楽しみなのじゃ~!」
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