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第1話『土属性のセカンドライフ』
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「サトシ。お前は土属性だから追放《パージ》だ」
サトシに唐突にパーティー追放を宣告
したのは勇者パーティーの一人、
賢者、ケンジ。
生前は非常に意識高い系の学生であった。
ケンジは"自分探し"と"即戦力"を高める
ため事前調査無し、完全に手ぶらで
インドに渡航、
現地でヒッチハイクで移動中に
車のなかで身ぐるみを剥がされ、
ガンジス川に流されこの世界に転生した
Gランク大学の20代前半の男だ。
「サトシが居ては、シナジーが発揮できない
この関係はウィン・ウィンじゃない。
ちなみにブレインストーミングの結果、
僕の意見にはみんな、アグリーだ。
君程度の人材は、僕ならアウトソーシング出来る。
プライオリティーを考えた時に、君をこの
パーティーにおくのはコストパフォーマンス的に
ノンセンスだというアジェンダだ!」
ケンジはロクロを回すような謎の仕草
をしながら何回もオサレ伊達眼鏡を
クイックイッしながら語る。
(なるほど。ファルスのパルスのルシ
がコクーンでパージ、だな)
「すまぬ……。拙者、サトシ氏を
パーティーに留めるように
頑張ったのでございるが、
拙者の力およばず。ごぽぉ……」
このちょっとオタクっぽい言葉を使う
青年は"勇者"、"聖魔剣士の
2つの肩書を持つ男、ユータ。
勇者パーティーのリーダーだ。
裏表のない優しい人間なのだが、
気と胃腸が弱いのが玉に傷だ。
転生理由は王道のトラック転生。
さすがは勇者といったところだろう。
(ユータ……。ありがとうな!
勇気を出して頑張ったな!)
「あたい、前から思っていたんだけどぉ。
土属性とかって、茶色っぽいイメージで
オッサンくさいのよねぇ。
実際、サトシは43歳とか
あたいのパパよりもオジサンだしぃ
そ~言うのってマジヤバいしキモい」
魔法少女風の服を着ている少女は
治癒術士、チユウ。
ねずみの鳴き声のような名前の少女だ。
ギャルっぽい口調だがまだ10代前半だ。
元小学生の転生者。死因は病院での病死。
境遇も考えるとサトシもついつい評価が甘くなる。
(まぁ。この子は10代前半で病気で
転生した女の子だから、背伸びをして
ちょっと悪ぶりたい年頃なのだろな。
まぁチユウちゃんからしたら
生前のパパより俺はおっさんなんだから
そう思われても仕方ないか。よしよし)
「おいっ! おっさん!
だいたい、"土《つち》"と"槌"が
似ていて紛らわしんんだよ!
微妙にキャラ被りしてるんだよ! おら!
槌使いはパーティーに二人といらねぇんだよ!」
この歴戦の戦士のようなガタイの良い男は、
槌使い、ツチヤ。
元ボディービルダーの青年で血の気が多い。
この世界にはステロイドの
打ちすぎで転生したのであった。
(どんな言いがかりだよ脳筋。お前とは
キャラなんて一ミリも被ってないだろーが!
大体まだ20代なのに俺よりも顔が
老けてんじゃねーか!)
ケンジは、賢者アピール用の
オサレ伊達眼鏡をクイッと
させながら語る。
「ドゥ・ユゥ・エンデステン、サトシ。
これが勇者パーティーのメンバーのカンセンサス!
このパーティーにはソイルボーイは、
いらないって事だ。
さぁ、荷物をまとめてさっさとこの
勇者パーティーを出ていけ。
このファッキンソイル!」
(何がカンセンサスだ。
今日の茶番が、全てこのケンジ主導だって
ことは知ってるんだぜ?
ここ数ヶ月、コソコソとパーティー
メンバーにあることないこと
俺の悪口をチマチマと吹き込んで
いたのを知っていたんだ。
まぁ、ユータがこっそり教えて
くれたお陰なんだけどな。
女々しいヤツだ。遊び人時代は
戦闘中にお手玉遊びをすること
しかできなかった小僧が)
心の中でサトシは毒づく。とはいっても、
完全に根回しをされている以上
これ以上は、醜い言い争いになると
思い黙って聞いていた。
(そもそもここ半年くらいで、
ケンジ、ツチヤ、チユウちゃんが
戦えるようになってきたけど、
それまでの2年半はケンジはお手玉で
遊んでるだけで戦闘に参加しないし
チユウちゃんは『ふえぇ……』って
泣きながらおもらしするわ、
ツチヤにいたってはマッスルポーズ
キメてるだけだっただろうに)
3年前にこの世界に5人が召喚されてから
2年半は、サトシの土属性魔法で
モンスターの下半身を埋め、
下半身の埋まったモンスターの
首を勇者ユータが剣で両断する。
これが2年半のあいだの
戦闘スタイルであり、
実際無敵だった。
いかなる強敵も下半身を土に埋め
自由を奪った上で一方的に殴る。
このサトシとユータのコンボの前には
まったく手がでずほぼ無双状態だったのだ。
"土属性"のサトシの分が悪くなったのは
この半年は、海の冒険、空の冒険が続いて
スキルが使えず本領発揮ができなかった
からにほかならない。
「ああ、そうだな。確かに
最近は海や空が舞台で、土属性しか
使えない俺は役にたって無かったからな」
「土っぽいコト言わないで、オジサン
そ~いうのチョベリバでヤバい」
(チョベリバとか、30年くらい
前の言葉だけどなチユウちゃん
のパパの影響かな?)
ため息を尽きながら、サトシは答える。
「ケンジ。お前の主張は理解した。
追放するならギルドに冒険者カードを
返納しないといけないから、正式に
解雇通知書を書いてくれ」
「ふっ。既に解雇通知書は準備済みだ
エルダーソイル」
ピッと"解雇通知書"を投げつけ、
はらりと地面に落ちそうになった
通知書をサトシは拾い上げる。
(随分と準備がよろしい事で
さすがは意識高い系だけのことはあるな)
「一方的に解雇するって言うなら、
退職金はもらえるんだよな?」
「そんなものあるわけないだろ、土」
あまりのケンジの冷たい言葉に、
勇者ユータは、ケンジの腕を掴み
必死に説得をこころみる。
「そっそそんなぁ……。ケンジ氏ぃ
それは、いままでお世話になった
サトシ氏にあまりに酷いでござるっ!
考え直してくれぬでござるかぁ?」
「勇者と言えど
ネゴシエーションは許さないよ」
「でゅふっ! ごぽぉッ……」
「ユータ。ありがとな。俺が退職金が
もらえないのは分かったよ。
さっさと荷物まとめて出て行くさ」
「サトシ氏ぃ……。
本当にすまぬでござるぅ……」
サトシは勇者パーティーに背を
向け、拠点を後にする。
しばらくすると、ドタバタと
足音が聞こえてくる。この特徴的
な足音は勇者、ユータだ。
「サ……サトシ氏ぃ!!」
「おう。どうしたユータ」
「今回の一件、リーダーとして力及ばず
本当に申し訳なかったでござる。
これは、気持ちばかりの物だけど
受け取って欲しいでござる」
ユータはサトシに大金貨
100枚入った金貨袋を渡す。
ユータの貯金の半分の金貨だ。
「おい……。良いのか?
こんなに貰ってこれ?
ユータが頑張って
貯金していた金貨だろ?」
「いいのでござるよ。金貨はまた
拙者がクエストでまた
稼げば良いだけでござる!」
「ありがとな、いつかこの借りは
返せるように頑張るよ。
いままでありがとうな。ユータ」
「それは、拙者のセリフでござる。
これから一人で大変だとは
思うでござるが、第二の人生、
思う存分に楽しんで欲しいでござる!」
「ああ、ユータも魔王討伐頑張ってくれ!
お前の両手に世界の命運がかかっているぞ!」
「でゅふッ! 責任重大でござる……
緊張でおなかが痛くなってきたでござるぅ」
「ははっ! 冗談だ! まぁ。無理せず、
気負わず、マイペースでな。
ユータ。お前なら絶対にやれるさ!」
サトシとの別れに涙するユータの背中を
さすり、励ますためにポンッと背中を叩く。
(ははっ……。励まされるつもりが俺が
励まされてるな。ありがとな、ユータ)
こうして、"土属性"のサトシは
勇者パーティーを追放され、
転生後、第二の人生が始まるのであった。
サトシに唐突にパーティー追放を宣告
したのは勇者パーティーの一人、
賢者、ケンジ。
生前は非常に意識高い系の学生であった。
ケンジは"自分探し"と"即戦力"を高める
ため事前調査無し、完全に手ぶらで
インドに渡航、
現地でヒッチハイクで移動中に
車のなかで身ぐるみを剥がされ、
ガンジス川に流されこの世界に転生した
Gランク大学の20代前半の男だ。
「サトシが居ては、シナジーが発揮できない
この関係はウィン・ウィンじゃない。
ちなみにブレインストーミングの結果、
僕の意見にはみんな、アグリーだ。
君程度の人材は、僕ならアウトソーシング出来る。
プライオリティーを考えた時に、君をこの
パーティーにおくのはコストパフォーマンス的に
ノンセンスだというアジェンダだ!」
ケンジはロクロを回すような謎の仕草
をしながら何回もオサレ伊達眼鏡を
クイックイッしながら語る。
(なるほど。ファルスのパルスのルシ
がコクーンでパージ、だな)
「すまぬ……。拙者、サトシ氏を
パーティーに留めるように
頑張ったのでございるが、
拙者の力およばず。ごぽぉ……」
このちょっとオタクっぽい言葉を使う
青年は"勇者"、"聖魔剣士の
2つの肩書を持つ男、ユータ。
勇者パーティーのリーダーだ。
裏表のない優しい人間なのだが、
気と胃腸が弱いのが玉に傷だ。
転生理由は王道のトラック転生。
さすがは勇者といったところだろう。
(ユータ……。ありがとうな!
勇気を出して頑張ったな!)
「あたい、前から思っていたんだけどぉ。
土属性とかって、茶色っぽいイメージで
オッサンくさいのよねぇ。
実際、サトシは43歳とか
あたいのパパよりもオジサンだしぃ
そ~言うのってマジヤバいしキモい」
魔法少女風の服を着ている少女は
治癒術士、チユウ。
ねずみの鳴き声のような名前の少女だ。
ギャルっぽい口調だがまだ10代前半だ。
元小学生の転生者。死因は病院での病死。
境遇も考えるとサトシもついつい評価が甘くなる。
(まぁ。この子は10代前半で病気で
転生した女の子だから、背伸びをして
ちょっと悪ぶりたい年頃なのだろな。
まぁチユウちゃんからしたら
生前のパパより俺はおっさんなんだから
そう思われても仕方ないか。よしよし)
「おいっ! おっさん!
だいたい、"土《つち》"と"槌"が
似ていて紛らわしんんだよ!
微妙にキャラ被りしてるんだよ! おら!
槌使いはパーティーに二人といらねぇんだよ!」
この歴戦の戦士のようなガタイの良い男は、
槌使い、ツチヤ。
元ボディービルダーの青年で血の気が多い。
この世界にはステロイドの
打ちすぎで転生したのであった。
(どんな言いがかりだよ脳筋。お前とは
キャラなんて一ミリも被ってないだろーが!
大体まだ20代なのに俺よりも顔が
老けてんじゃねーか!)
ケンジは、賢者アピール用の
オサレ伊達眼鏡をクイッと
させながら語る。
「ドゥ・ユゥ・エンデステン、サトシ。
これが勇者パーティーのメンバーのカンセンサス!
このパーティーにはソイルボーイは、
いらないって事だ。
さぁ、荷物をまとめてさっさとこの
勇者パーティーを出ていけ。
このファッキンソイル!」
(何がカンセンサスだ。
今日の茶番が、全てこのケンジ主導だって
ことは知ってるんだぜ?
ここ数ヶ月、コソコソとパーティー
メンバーにあることないこと
俺の悪口をチマチマと吹き込んで
いたのを知っていたんだ。
まぁ、ユータがこっそり教えて
くれたお陰なんだけどな。
女々しいヤツだ。遊び人時代は
戦闘中にお手玉遊びをすること
しかできなかった小僧が)
心の中でサトシは毒づく。とはいっても、
完全に根回しをされている以上
これ以上は、醜い言い争いになると
思い黙って聞いていた。
(そもそもここ半年くらいで、
ケンジ、ツチヤ、チユウちゃんが
戦えるようになってきたけど、
それまでの2年半はケンジはお手玉で
遊んでるだけで戦闘に参加しないし
チユウちゃんは『ふえぇ……』って
泣きながらおもらしするわ、
ツチヤにいたってはマッスルポーズ
キメてるだけだっただろうに)
3年前にこの世界に5人が召喚されてから
2年半は、サトシの土属性魔法で
モンスターの下半身を埋め、
下半身の埋まったモンスターの
首を勇者ユータが剣で両断する。
これが2年半のあいだの
戦闘スタイルであり、
実際無敵だった。
いかなる強敵も下半身を土に埋め
自由を奪った上で一方的に殴る。
このサトシとユータのコンボの前には
まったく手がでずほぼ無双状態だったのだ。
"土属性"のサトシの分が悪くなったのは
この半年は、海の冒険、空の冒険が続いて
スキルが使えず本領発揮ができなかった
からにほかならない。
「ああ、そうだな。確かに
最近は海や空が舞台で、土属性しか
使えない俺は役にたって無かったからな」
「土っぽいコト言わないで、オジサン
そ~いうのチョベリバでヤバい」
(チョベリバとか、30年くらい
前の言葉だけどなチユウちゃん
のパパの影響かな?)
ため息を尽きながら、サトシは答える。
「ケンジ。お前の主張は理解した。
追放するならギルドに冒険者カードを
返納しないといけないから、正式に
解雇通知書を書いてくれ」
「ふっ。既に解雇通知書は準備済みだ
エルダーソイル」
ピッと"解雇通知書"を投げつけ、
はらりと地面に落ちそうになった
通知書をサトシは拾い上げる。
(随分と準備がよろしい事で
さすがは意識高い系だけのことはあるな)
「一方的に解雇するって言うなら、
退職金はもらえるんだよな?」
「そんなものあるわけないだろ、土」
あまりのケンジの冷たい言葉に、
勇者ユータは、ケンジの腕を掴み
必死に説得をこころみる。
「そっそそんなぁ……。ケンジ氏ぃ
それは、いままでお世話になった
サトシ氏にあまりに酷いでござるっ!
考え直してくれぬでござるかぁ?」
「勇者と言えど
ネゴシエーションは許さないよ」
「でゅふっ! ごぽぉッ……」
「ユータ。ありがとな。俺が退職金が
もらえないのは分かったよ。
さっさと荷物まとめて出て行くさ」
「サトシ氏ぃ……。
本当にすまぬでござるぅ……」
サトシは勇者パーティーに背を
向け、拠点を後にする。
しばらくすると、ドタバタと
足音が聞こえてくる。この特徴的
な足音は勇者、ユータだ。
「サ……サトシ氏ぃ!!」
「おう。どうしたユータ」
「今回の一件、リーダーとして力及ばず
本当に申し訳なかったでござる。
これは、気持ちばかりの物だけど
受け取って欲しいでござる」
ユータはサトシに大金貨
100枚入った金貨袋を渡す。
ユータの貯金の半分の金貨だ。
「おい……。良いのか?
こんなに貰ってこれ?
ユータが頑張って
貯金していた金貨だろ?」
「いいのでござるよ。金貨はまた
拙者がクエストでまた
稼げば良いだけでござる!」
「ありがとな、いつかこの借りは
返せるように頑張るよ。
いままでありがとうな。ユータ」
「それは、拙者のセリフでござる。
これから一人で大変だとは
思うでござるが、第二の人生、
思う存分に楽しんで欲しいでござる!」
「ああ、ユータも魔王討伐頑張ってくれ!
お前の両手に世界の命運がかかっているぞ!」
「でゅふッ! 責任重大でござる……
緊張でおなかが痛くなってきたでござるぅ」
「ははっ! 冗談だ! まぁ。無理せず、
気負わず、マイペースでな。
ユータ。お前なら絶対にやれるさ!」
サトシとの別れに涙するユータの背中を
さすり、励ますためにポンッと背中を叩く。
(ははっ……。励まされるつもりが俺が
励まされてるな。ありがとな、ユータ)
こうして、"土属性"のサトシは
勇者パーティーを追放され、
転生後、第二の人生が始まるのであった。
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