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Episode 15 / 悲劇の結末
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生存者5人 / 脱落者10人
J「チャオ~!Jだよ☆いよいよ最後……いや、最期……かな。」
甲高いJの声がホール中に響き渡る。
J「君たち2人には……殺し合いをしてもらいます。」
考「なっ、なんだよ殺し合いって!!ここにきてそんなシンプルなのありかよ!!」
J「うるっせーよ運営の目盗んで氷河照に匿ってもらってた井内考がよぉ!」
考「ヒッスミマセン」
J「……でね~♡最初にお部屋に武器、あったでしょ??あれ、このゲームの為のだったんだ~!本当はもうちょっと人が残る予定だったんだけど、寂しい殺し合いになっちゃうねぇ、、……生き残った方は、ここから出られるよ。」
正直ここから出ることにさほど執着はしていなかった。何故ならば、帰る場所こそあれど無いに等しいからだ。つまらない、退屈な日常に戻るだけで、ここに来てからの方がずっと、感情が揺れ動いている気がする。
J「……それとね、生き残ったらJさんに会うことだってできるのよ」
Jに……会える?
自分の耳を疑った。
それはつまり。皆の敵を討てるということで。つまり私はこれに勝たないと行けないわけで。目の前の男を殺さないといけないわけで。私の武器…なんだっけ。そうだ、弓だ。弓………幼い頃はよく母親に教わってたっけ。向こうは短剣だって言ってたな……………………距離を離せば……………!
J「じゃあ早速、いっくよー!LAST GAMEまで~!3!2!1!Go!♡」
私は急いで武器を手に取り、スクリーンの前まで全力で走った。
考「こ、殺し合いなんてやめないか?お、俺は人殺しになんかなりたくねぇし、お前もだろ?な?考え直せよ」
未来「はぁ?笑わせないでよ。私はもうとっくに………」
考「お、おいどうした?落ち着けって」
未来「………とにかく、もうそんな綺麗事言ってられないの。」
私の中で何かが吹っ切れたような気がした。
深呼吸して、ゆっくりと、井内考に矢の標準を合わせた。
考「や、やめてくれ……」
全ての動きがスローモーションに見える。
………“殺れる”……そう確信した私は思いっきり弓を放った。その弓は井内考の腹部に命中し、井内は倒れた。そして、井内考の短剣を奪い、トドメをさした。
あの、音楽が鳴り響く
J「えくせれ~~~んとっ!おつかれサマ!おめでとう~♡」
未来「………あかくない」
J「…?」
未来「………紅くない!!」
私は狂ったように何度も井内を刺していた。何度も、何度も。それでも足りなかったからまた何度も、何度も刺した。
未来「あぁ…紅い………綺麗………これが良いの………」
J「………すっかり狂っちゃったわね」
未来「………………」
J「……で、どうするの?」
未来「……私、……そうだ、Jに、会いたい。」
J「ふふふ、すぐに行くわ。」
音声が途切れて、スクリーンが真っ暗になり、私1人だけになった。
紅い海の中、1人で溺れているような錯覚を起こし、自分の呼吸を鎮めるのに精一杯だった。
そして暫しの静寂の後、ホールの扉が開いた。
J 「始めまして、未来ちゃん♡」
未来「おしえて……聖汰を殺したのはJ?皆?このゲーム?…それとも私?」
J「ふふっ、もうわかってるんじゃないの」
未来「………そうね」
J「でももう、罪悪感なんてないんでしょう?」
未来「……そう、かもね」
J「ねぇ未来ちゃん……うちに来ない?ここで、私と最高のGAMEを作らない?」
未来「…………」
少し考えた後、私は静かに頷いた。
Jは仮面越しにでも伝わるほど、嬉しそうだった。
J「良かった。……でも少しだけ、眠っててね」
……
頭痛が広がって、身体中にリンクする。
この感覚を私は知っている。前と違って、すっかり心地よく感じてしまっていた。
私はすっかりこの地獄に、紅い色に染まってしまったなぁ…と。もしかした、最初から選択肢なんてなかったのかもしれない。このGAMEが始まった時から、いや、産まれた時から、決まっていたことなのかもしれない。
上手く回らない頭でそんなことを考えながら、私は深い、深い眠りに堕ちた。
J「チャオ~!Jだよ☆いよいよ最後……いや、最期……かな。」
甲高いJの声がホール中に響き渡る。
J「君たち2人には……殺し合いをしてもらいます。」
考「なっ、なんだよ殺し合いって!!ここにきてそんなシンプルなのありかよ!!」
J「うるっせーよ運営の目盗んで氷河照に匿ってもらってた井内考がよぉ!」
考「ヒッスミマセン」
J「……でね~♡最初にお部屋に武器、あったでしょ??あれ、このゲームの為のだったんだ~!本当はもうちょっと人が残る予定だったんだけど、寂しい殺し合いになっちゃうねぇ、、……生き残った方は、ここから出られるよ。」
正直ここから出ることにさほど執着はしていなかった。何故ならば、帰る場所こそあれど無いに等しいからだ。つまらない、退屈な日常に戻るだけで、ここに来てからの方がずっと、感情が揺れ動いている気がする。
J「……それとね、生き残ったらJさんに会うことだってできるのよ」
Jに……会える?
自分の耳を疑った。
それはつまり。皆の敵を討てるということで。つまり私はこれに勝たないと行けないわけで。目の前の男を殺さないといけないわけで。私の武器…なんだっけ。そうだ、弓だ。弓………幼い頃はよく母親に教わってたっけ。向こうは短剣だって言ってたな……………………距離を離せば……………!
J「じゃあ早速、いっくよー!LAST GAMEまで~!3!2!1!Go!♡」
私は急いで武器を手に取り、スクリーンの前まで全力で走った。
考「こ、殺し合いなんてやめないか?お、俺は人殺しになんかなりたくねぇし、お前もだろ?な?考え直せよ」
未来「はぁ?笑わせないでよ。私はもうとっくに………」
考「お、おいどうした?落ち着けって」
未来「………とにかく、もうそんな綺麗事言ってられないの。」
私の中で何かが吹っ切れたような気がした。
深呼吸して、ゆっくりと、井内考に矢の標準を合わせた。
考「や、やめてくれ……」
全ての動きがスローモーションに見える。
………“殺れる”……そう確信した私は思いっきり弓を放った。その弓は井内考の腹部に命中し、井内は倒れた。そして、井内考の短剣を奪い、トドメをさした。
あの、音楽が鳴り響く
J「えくせれ~~~んとっ!おつかれサマ!おめでとう~♡」
未来「………あかくない」
J「…?」
未来「………紅くない!!」
私は狂ったように何度も井内を刺していた。何度も、何度も。それでも足りなかったからまた何度も、何度も刺した。
未来「あぁ…紅い………綺麗………これが良いの………」
J「………すっかり狂っちゃったわね」
未来「………………」
J「……で、どうするの?」
未来「……私、……そうだ、Jに、会いたい。」
J「ふふふ、すぐに行くわ。」
音声が途切れて、スクリーンが真っ暗になり、私1人だけになった。
紅い海の中、1人で溺れているような錯覚を起こし、自分の呼吸を鎮めるのに精一杯だった。
そして暫しの静寂の後、ホールの扉が開いた。
J 「始めまして、未来ちゃん♡」
未来「おしえて……聖汰を殺したのはJ?皆?このゲーム?…それとも私?」
J「ふふっ、もうわかってるんじゃないの」
未来「………そうね」
J「でももう、罪悪感なんてないんでしょう?」
未来「……そう、かもね」
J「ねぇ未来ちゃん……うちに来ない?ここで、私と最高のGAMEを作らない?」
未来「…………」
少し考えた後、私は静かに頷いた。
Jは仮面越しにでも伝わるほど、嬉しそうだった。
J「良かった。……でも少しだけ、眠っててね」
……
頭痛が広がって、身体中にリンクする。
この感覚を私は知っている。前と違って、すっかり心地よく感じてしまっていた。
私はすっかりこの地獄に、紅い色に染まってしまったなぁ…と。もしかした、最初から選択肢なんてなかったのかもしれない。このGAMEが始まった時から、いや、産まれた時から、決まっていたことなのかもしれない。
上手く回らない頭でそんなことを考えながら、私は深い、深い眠りに堕ちた。
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