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100話も旅して変わったこと ○△□

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ある程度の期間旅をしてきた彼らについて、良くも悪くも変化したりしなかった箇所をレオンくんの1日を通じてご案内しよう。

「眠い」

昼前、もう日は高く登っていたが当然のようにレオンはこの時間に目を覚ます。

こんなことを繰り返しているので生活バランスが乱れ切り野営初日は睡眠時間が少なすぎて内臓が荒れ「お腹痛い」しか言わなくなるのだが本人に全く改善する気はなかった。
(ちなみにスノウやレインどころかイリアすら、なんだかんだ優しいのでレオンが100%悪いのに深夜の見張り番を体調が悪ければ代わろうか毎回聞いてくる、
流石に申し訳なくて断っている自分にレオンくんは自主性を感じ偉いと思っている)

「……あ」

正面で洗面台の前で傾き立ったまま寝ているのはスノウだった。

スノウは健全な生活を送っているので昨日も早くに寝ていた筈なのだが、格好を見る限り起きた直後のようで最近寝坊をついしてしまう、と悩んでいる事をレオンは思い出す。

これこそがスノウの変化しつつある一面だった。

規律や戒律に則り日々を真面目に規則正しく、教団員や市民の模範となるよう生活し続けていたスノウだったが最近姦淫に怠惰、その他諸々見事に堕落しつつある。

「あと5分」と「次から気をつけよう」という禁断の単語を覚えてしまっていた。

「スノウ、おはよー」

「……?」

声をかけられ、壁に押さえつけたまま正面を向かされてちゅ♡ちゅ♡と啄むようにキスをされる。

覚醒していない脳では何が起きているのか理解できなかったが、気持ち良いのでもっとしてもらおうと口を開いて正面の「なにか」に抱きついて腿をすりすり♡と擦り付けた。

「んっ♡ふ…っ♡ちゅ♡んむ?♡ふっ、あ♡」

ちゅくちゅくちゅくちゅく♡と寝ぼけた口内を貪られ、酸欠と興奮で徐々に目が覚める。

ようやく重い瞼を開けるとレオンが「おはよう」と笑って、無意識に擦り付けていた腿を撫でてくれたので顔が一気に熱くなった。

「あ、レオ様…?え、あ…っ、えっ」

自分が先程までしていた事を理解し慌てふためくが、レオンにまた口内を舌でくちくち♡と這いずられ、今度は尻を強めに揉まれる。

「ん゛ぅっ…♡」

寝巻きの薄い布ではダイレクトにレオンの指の感触を感じてしまい、キスと同時に尻を揉まれる快感にスノウはじわじわと追い詰められそのままゆっくりメスイキした。

「はぁー…♡……その、こ、ここではみんなが来て邪魔になるかもしれない、寝室へいこう…♡」

スノウはまだ正気というか、メス奴隷のスイッチが入っていた訳ではなかったが、レオンにくっつくと尻を揉まれ定期的に身震いしながら寝室へ戻っていった。

「あ゛っ♡レオ様っ♡深っ♡しゅの♡……ん゛ぉっ♡♡やめて♡お゛っ♡♡スノウのメスイキスイッチ玩具にしないでくださいっ♡♡♡…え?『突く度潮吹くから笑う』?……っ♡ん゛ぅ♡」

散々遊び半分で敏感な身体を弄られ続けおもちゃにされた事、お掃除フェラをさせてもらえる事にニコニコとお礼を言いながらスノウは気絶する直前までレオンの身体のどこかしらを触って喜んでいた。

前途の「堕落」に関わる話だがスノウは若干の幼児退行レベルでレオンへ崇拝じみた依存や甘え、好意を最近見せている。

この心境の変化はスノウの生い立ちや過去の経験なども絡む複雑かつヘビーな話だったりするのだが、本人は無自覚に自分が受け入れられる居場所を享受しているし、レオンも「可愛いけどイく度やっぱり脳細胞死んでるのかなぁ」程度にしか考えていないので特に誰も困っていない。

今日もレオンに揉まれる幸せを感じながらまだ午前中だがスノウは今日の活動を諦めたのだった。

====

スノウと遊んでいる間にイリアは出かけてしまったらしく、シャワー後にソファへ転がって暇なので本を読んでいるとレインがやってきて躊躇なく上にのしかかってきた。

「ぐえ」

相当痩せ型ではあるがレインは身長が高いあくまで“成人男性”の体型をしている。
勢いよく落ちてこられると衝撃もそれなりにあるのだが、それでレオンが怯んだのを良いことにレインは後ろから耳をかぷかぷ噛みながら服の隙間に手を入れ冷えた手で脇腹を撫でていた。

「レオン、ご飯食べる?何か作るけど」

「あー…まだお腹空いてないかな」

「そう」

恐ろしい事にレインは別にこれを誘ってやっている訳では無かった。

もちろんこれで興奮したレオンに襲われてもそれはそれで楽しめるが、レインとしては大好きなレオンへスキンシップとして密着しているだけなのでこれを“挑発した”と言われるととても困る。

なので当然のように食事の話ができるが、レオンは「人の乳首転がしながらなんで昼食に誘ってくるんだろう」と日々疑問でしか無かった。

「あとレオン、おはようのキスがまだだよ?」

「えっ?…あぁ、ごめんごめん」

レオンは回転し至近距離にあった綺麗な顔の唇を吸う。

数秒お互いに唇を食みあって離れるとレインは満足そうににこりと一瞬笑ってそれからまた真顔に戻った。

現在2人の間には、おはようのキスとおやすみのキスがお互いがなんとなくキスをしたくなった時と別枠で(レインが一方的に決め)設定されている。
キスを義務にしてしまって良いのか、と言う話についてはここでレインが重視しているのは「2人だけのルール」であり実は内容はなんでもよく、折角なのでキスを設定しただけなので問題ない。

出会った当初のレインであれば一方的に課したルールであろうが、それを反故や先延ばしにされれば多少なりとも不機嫌になり一日レオンへ強めに取り憑いたりしていただろう。
だが最近のレインはとても偉いので成長し「レオンの都合」に配慮できるようになった、偉い。

「ずっと人の乳首いじってるけどさ、同じことされたらいっつもイきまくるからやめて♡って泣くよな?
他人に、自分がして欲しくないことはしたらダメだと思う」

「あっ♡ふぅ…っ♡こんな、いやらしく、してないっ♡」

起き上がったレオンに身体を抱き寄せられると自分がしていたように服へ手を入れられくにくにと乳首を押さえられる。
レオンに触れられている喜びも加わりあっという間に下半身へ熱が降りてしまった。

「同じような事しかしてないと思うけど?レインがちょっと乳首摘まれたらサカる淫乱なだけで」

「……っ、ふ♡違う…っ♡」

抗議しようにも服の下で乳首をカリカリ♡と弾かれキスしながら陰茎まで触られてしまって、レオンにここまでされて耐える理由も特にない。

足を開いてレオンの動きやすいよう体勢を変えつつ、レインもレオンの股間へ手を伸ばしズボンの上から陰茎を撫でた。

「レオン……♡」

乳首を握られると頭にビリビリと痺れと快感が走るが当然ながら“嫌な思い”はなく、気持ちよさと嬉しさで頭がいっぱいになる。
かけらも「自分がして欲しくない事」ではないのでレインは今後ともスキンシップを続けていこうと心に誓った。

「あ゛っ♡や゛ぁあっ♡乳首吸わないで…♡♡♡ん゛っ♡イっ♡イくから…っ♡」

「はは、そんな腰上げてかわいー。
こんなヘコヘコした動きしか出来ないと種付できないよ?乳首噛まれて可愛い顔してるし、レインはメスなの?」

髪を指で梳かれて気持ちいい。

「…ん゛っ♡メスじゃ、ない…♡レオンのお嫁さっ、~~~っ♡ひっ♡ん゛ぁあ…っ♡」

結局潮を吹いてしまい、ズボンごと足元がぐちゃぐちゃになったので浴室へ連れて行かれたレインは「ここでなら出しても問題ないから」と何度潮を吹けるか試された。
挿入されたまま亀頭を何度も連続で刺激され泣き喚き、この日から数日潮の吹き癖がついてしまったとレインは後にレオンに文句を言うことになる。
(ちなみに文句と言いつつ責任とって♡プレイをしたかっただけなのでレオンには適当にまた泣くまで陰茎を延々と弄られた)

「あっ♡もう……♡外では、ダメです♡レオン、人前では本気のやつ、してくれないんだから、ん゛っ♡」

謎の緑の触手を吹いた潮の回収用にレオンが貸してくれたおかげで些細なキスで達してしまう身体でもなんとか町を歩けたが後にレインは「こっちの方がレオンが面白がって触ってくれて嬉しい」と語る。

結論を申し上げればレインくんはちょっと偉くなったがほぼ変わったところはない、日に日にレオンへの想いが募り暴走が悪化している。

====

「ヤバいな」

レインも疲れて寝てしまったので昼食に全員分の軽食(スノウの分は5人前を買ったので重たかった)を買い机に置いた後寛いでいたら何もしていないのに夕方になった。

いつもこんな感じではあるが改めて怠惰な1日を送りすぎて虚無感を感じる。

「ただいま」

「あ、おかえり」

「…なんで裸なんだ」

イリアは帰宅するとすぐに視界に入る、下着だけの格好でベッドの上で寛ぎダラダラとレインに妨害される直前に読んでいた本を読み返しているレオンに思わず呆れた声を出した。

「なんか暑くて、イリアこそ昼間動いてたなら暑くない?お風呂入れてこよっか?」

「その格好で徘徊するな」

服を拾われ上だけ強引に被せられ、湯が沸くまでの間イリアをつつき5回に一回全力で手を叩かれながらお互い今日は何をしていたか世間話をする。

「久しぶりに水棲の魔物を見たな、熱砂地帯の魔物用の武器で行ったから攻撃が当たらなくて焦った」

「へぇ?なんで当たらないの?」

「お前みたいにヌルヌル動く奴を上から押さえつけても逃げるだろ」

「……?なるほど?」

なぜ急に自分で例えられたのか分からなかったがとりあえず相槌を打つ。
風呂が沸いてから一緒に入ろうとヘラヘラ持ちかけると疲れているせいか「暴れるなよ」とだけ言われて今日は追い出されなかった。

「はー…熱」

身体を互いに洗い流し、浴槽でキスをしたり密着しながら過ごしていたが濡れたイリアの身体を見るとレオンは無性に発情する。
つい丸く出た胸を揉み舌で転がし、イリアも自分の胸に上目遣いで吸い付いてくるレオンに不思議と欲情していた。

「ムカつく」

「なにが」

自分だけ触れられ昂るのが気に食わずイリアはレオンを腿の上に乗せ、陰茎をやわやわと扱く、不満そうにしながらも徐々に湯の温度と快感でレオンの頬が染まるのを見てイリアは無意識に可愛いな、と感じてしまい、もう少し追い詰められた表情が見たいと敏感な裏筋を擦っていた。

イリアにとってレオンは、隙あらば風紀を乱し都合が悪いことからは簡単に逃走する上煩く淫行しか頭にない、異常に運が悪く放置するとすぐに死にかけるバカだ。

その認識は今でも一切変わっていないが、

「…イリア」

「……」

もっと可愛らしいのや扱いやすい奴らを幾らでも寄ってくるような華やかな容姿にも関わらず、何故かわざわざ自分のような口下手な男をベタベタ触ってはまとわりついてくるレオンをたまに不思議と“可愛い”と感じてしまう。

「…く、うっ……」

「お湯、あったかいな。なんか不思議な感じ」

至近距離にある顔を睨むと緩く笑われたので鼻に噛みついてみた。
レオンにお返しに、と首筋を噛まれながらゆっくり動かれ、湯が跳ねる音がする。

「ふ、あ゛っ♡……く、ぅう…」

「あ、今の声エロ。どこ?この辺だっけ」

「…っ、やめ、ろ♡レーヴェ…!」

旅の当初、同じ部屋で過ごそうとすると部屋に境界線を書いて接触を拒否していたイリアからは考えられない絆され方だろう。
胸やアナルで充分に快感を得れるようになった身体と“レオンに甘くなった”事がイリアの大きな変化だった。

「……っ♡ぐっ♡」

「大丈夫?お疲れ様」

体内に射精しながらレオンはイリアの大きな身体を抱きしめて優しく背中を叩く。
日中身体を動かしたのにこんな事をしたためイリアはすっかりのぼせてしまい、ふらふらと後処理の後ベッドに自分が先程レオンへ注意したよう下着一丁の姿で倒れ込んでしまった。

====

「あ、『尿管媚薬ヒル焼き』だって、長っ。
スノウ食べる?」

「…あ、あれは食べ物…なのか…?」

少しして、一睡後元気になったスノウと夕飯の買い出しに出かける。

(最近元気だなぁ、俺)

うどんのような細長いナニかを咀嚼しながらレオンは一日中淫行していた今日を振り返っていた。

日に3回も出来る程度に持久力他が上がって以前にもまして無駄に下半身が元気になった、それがレオンくんの変化点だった。

尚、他は特に成長もしていない。

はしゃぐスノウを撫でながらすれ違ったお兄さんが素敵な尻をしているのを見てナンパしようか悩む程度に、彼の倫理観は今日も終わっていた。
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