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セカンドえっちはニップルファック込みスライム姦でした □

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【今回の内容】
スライム姦・ニップルファック

いつも出発のギリギリ、一番最後まで(俺が抵抗するので)寝かせてもらってるんだけど、今朝は珍しく比較的早い時間に起こされた。

昨日遅くまで起きてるから眠いんだけどなぁ。

重い腰を上げ二人を見ると、宿をまだ出るつもりはないのか荷物はそのままなのに、しっかりした装備をしてて珍しいなと思う。

「あれ、どっかいくの?」

「昨日説明しただろう」

「いつだっけ、夜?」

「あぁ、お前が白目剥いて涎垂らしながら傾いてた時間帯に」

「…なんでそんな状態の相手に、説明しかしないの?心配は?」

「何をしても返事をしてくれないから最初は楽しかったけど少し寂しかったんだよ」

なんでそんな状態の相手にナニかするの?

多分キュ太郎へチャームをかけられてた時間帯の話なんだろうけど、こいつら(多分)心身に害がないと判断した途端俺へ発生してるイベントへ無関心すぎない?

今後こいつらと上手くやっていけるか不安になりつつ、もう一度説明してもらう。

イリアは昨日ギルドでいくつかの仕事を受注して魔物を狩ったりした後、腕を見込まれて今日臨時である大掛かりな任務への助っ人を頼まれたらしい。

町で聖騎士団が公開演習や福祉の一環の交流会をやるとかで、総出で持ち場からそいつらが出払う分代わりに雇われ兵達で普段やってる町の見回りや手薄になる箇所の警護をするのが任務だとか。

そういうのって、信用あるやつしか呼んでもらえないんじゃないのか、警備する側がゴロツキで共謀して…とか洒落にならないし。

そう思ったけれどイリアの日頃の行いや言動と、前から計画されていたであろう「大掛かりな任務」の割に助っ人が要る程に人が足りない事が繋がって納得した。

「それを僕たちにも手伝って欲しい、って、昨日言ってたよ」

「そうだっけ、…あ、今更だけどレインって教会とかの近く寄っても大丈夫なの?
讃美歌で体調悪くなったりしない?」

「まさか。悪霊じゃないんだから」

「「えっ」」

冗談だとでも思われたのか、レインは笑って俺に擦り寄ってくる。
イリアとハモったので目を合わせて二人ですごく微妙な顔をした。

その話題についてはもう深堀りはせずにさっさと準備して冒険者ギルドに向かって、

「どうしてこうなった」

…今、俺一人だけ昨日訪れた、廃墟となった教会の近くで棒立ちしている。

今日の任務の説明とか人員の配置を責任者っぽいおっさんがして、レインとイリアはそれを真面目に聞いていた。

俺も30秒くらいは聞く姿勢を持ってたけど早々に飽きて、後で教えて貰えばいいやと席を外すとこんな任務でも俺みたいなのは幾人かいるらしくそいつらにナンパされたので空き部屋にしけ込んでちょっと遊んだ。

…ら、バレて、しかもそのうちの一人が責任者のおっさんの恋人かなんかだったらしく、俺だけしこたま怒られた。
(ぶん殴られるかな、と思ったけどそれはなかったのでやっぱり責任者って人格者でもあるんだなと思う)

もう任務から除名処理をする時間もなかったらしく厄介者の俺は「一番どうでもいい、人員を割く予定もなかった場所の警備」という名の放置プレイを食らって、それが昨日来たここだったわけだ。

元々スノウ一人だけで普段見てるような場所で、もうちょっと町に近づいた箇所や門の近くにはちゃんと他の奴らが配置されてる。

俺の働きはつゆ程も期待されていないどころか、完全に要らない子扱いだろう。

一連の悪行はちゃんとイリアとレインにバレないようにやったので、重要な場所への配置をされたらしい二人が俺も後ろからついてきてるだろうみたいな顔でそこに案内されてく背中を最後におっさんに引きずられながら見た。

「…うーん、寝るかぁ」

暇だし、眠い。

宿に戻って、なんか忘れ物でもした二人に偶然鉢合わせても嫌だ。
催眠魔法だけ教会中に充満させといたら獣が来ようが安全に寝れるだろ。

騎士団が総出してるとのことなので今日はスノウもいないだろうし、みんなの任務が終わるであろう夕方までじっくり人気のなさそうな教会で寝かせてもらう事にした。

鍵のかかっていない扉を開けて、中を見る。

「スノウ?」

光が差し込んで女神像の下、予想に反して祈るように座り込んでいるスノウがそこに居て驚いた。

「…なっ、……レオ…様?」

一瞬闖入者にすごい怒った顔で振り返ったけれど、それが俺だと分かると変な呼び方をしてくる。

「あ、会いに、…きてくれた…のか…?」

立って、向こうも相当驚いた顔で俺の顔から爪先から全部を何度も見てくる、違いますとは言いづらい。

「あー…ま、そんなとこ。
でも、今日はいないと思ってたのに」

「…あぁ、私は表には出れないよ。
それより…すごく、嬉しい」

言ってる意味がよくわからなくて、どういう事か聞こうと思ったけど先に駆け寄ってきて手をぎゅっと握られた。
犬とかだったらはちきれんほど尻尾を振ってそうなその落ち着きのない笑顔や様子に少し笑ってしまう。

「こんな、また会えて……夢、なんだろうか?」

「大袈裟だなぁ」

握った手のひらがやけに熱くて、少し汗をかいていたので昨日のアレで熱でも出したんじゃないかと少し心配になった、心なし顔も赤い。

「昨日のあれから大丈夫?気分とか悪くない?」

「…いや、べつに、少し怠いくらいだ。気にならない。
…けど、おかしいんだ」

潤んだ瞳で俺を見て、不安そうに続ける。

「昨日あれから起きて、…いまもずっと、恐ろしい。
身体の中が熱くて、じくじく疼いて、……まるで…貴殿がまだここにいるように、身体からも、頭、からも…何処からもあの熱が消えて…くれないんだ」

スノウは「ここが」と自分の下腹をなぞる、その光景がちょっと扇情的だった。

「目を閉じると、全部を鮮明に思い出して、怖い、辛いんだ。…どうしよう私は…、レオ様、…堕落、してしまったんだろうか」

昨日と同じく、誘われてるんだろうか。
俺の手を自分の頬に添え、体温を伝えながら「こんなに熱い」と、辛そうに潤んだ目でこっちを見てくる。

意図的になのか、哀れな声を絞り出しているスノウはどこか媚びているようにも感じて、頬に当たっている親指を少し動かすとそれだけで嬉しそうに目を細め、あぁ、と熱い息を吐いた。

「…大丈夫。何回かしたら慣れるよ、多分」

「…あっ、……そ、そう、なのか…」

手を離して、わざとそっけなくしてから頭を撫でてみた。
すごく悲しそうな顔で肩を落としてて、すまない、とか言いながら俺から一歩離れてその後俺の気を害していないか怯えて探るよう、取り繕うように、必死にまた矢継ぎに天気とか無難な話題で話しかけてくる。

…やっぱ誘ってたな、うん。

ずっと立ち話もなんなので、木製の整列しているベンチの一つに腰掛け隣に座るよう促した。

スノウはどれくらいの距離感で座ったらいいのか困ったらしく少しだけ考えた後、半身開けたちょっと近い、けどギリギリ常識を感じるなんともいじらしい距離へ座った。

「どこか」へ違和感でもあるのか、落ち着きなく座りにくそうにもぞもぞ腰を動かしてようやく大人しくなる。

「今日、…ふぁ、朝早かったからめちゃくちゃ眠くてさぁ」

それを見届けると身体を倒してスノウの腿に頭を乗せて勝手に膝枕をしてもらう。
薄くて硬い腿に体重を預けた瞬間、驚いたように体を跳ねさせてたけど別に嫌そうにはしていなくて、俺と目が合うとぎこちなく逸らして「そうなのか」と焦った早口で返事をしてきた。

「うん、9時45分には起きた」

「早……?」

ちょっと不思議そうに考え込んでいる。

…さてはあれだな。

お堅い職業に就いてる真面目なタイプだ、8時にはもう起きてるんだな。

「いや、5時には起きて鍛錬と一帯の掃除を始めるが…」

「すいませんでした」

それをからかったら、もっとすごい返事が来て人間としてのランクの違いを感じた。
修行僧なの?あ、聖騎士か。

「…あ、あぁ、その、けれど人には色々な生活があると思うから一概に早い方が良いとか、悪いとかはきっとないと思う」

「ありがと」

慌ててフォローされたけどもう眠いしこの話飽きてたし何でもいいや。
もう一度欠伸をするとスノウは明らかに残念そうに「寝るのか」と聞いてきたから、俺は尻ポケットで偶然「飼ってた」そいつを思い出して差し出した。

「これ使って良いよ、暇だったら」

「…これは…?」

手のひらの上には緑の半透明の触手の赤ちゃん。
名前はピギ吉。

プルプル揺れながらナメクジみたいに手を這いずってる。

「前に触手の伐採した時に懐かれてさ、なんかに使えたら良いなと思って隠れて飼ってるんだよね」

「飼っているのか…」

餌は本来動物のエロい方の体液だが、水と日光だけでもこのサイズのおかげなのか元気にしている。

困惑しつつスノウが手を伸ばす、その瞬間ピギ吉は久々のご馳走の気配を敏感に感じ取り、さっきまで想像できなかった俊敏さでスノウの服の袖に入り込んだ。

「レ、レオ様!?触手は、なにを…!?っ、あっ!?」

「大丈夫だいじょぶ、そいつ命に関わることはしないから、…確か」

「けれ、ど、ひっ…!?」

…うーん、今、服の中で何してるんだろう。

最初はもぞもぞ動いて、スノウも気持ち悪そうに不快な顔してたけどすぐにへたり込んで半泣きのまま大人しくなった。

そこ出て行って、とか喘いでるけど全然見えなくて何がどうなっているのかわからない。

「うっ、あ、あぁっ、あぁあ…!」

けど、コートが捲れたら下が早々に勃ってさらに股間が不自然にもぞもぞ動いてたから、大事なところへ悪戯されてるんだろうなとは想像がついた。

「いまピギ吉なにしてんの?」

「い、…っ、陰茎、に、はいって…、ひぃいっ」

「ふーん…、見せて?」

寝転がったままお願いする。
スノウは芯が引っかかって脱ぎにくそうにしながらも白い太ももや、刺激で赤く勃起したそこを見せてくれた。

「うわぁ」

さっきまで手のひらサイズだった触手が、成人の手くらいにまで大きくなって包むようにスノウのアレに覆い被さっている。

先端の、何かを入れる用途ではない穴へ入り込まれているらしく、汲み取るみたいに触手が何度も上下するたびに強制的に白い液体を搾取されていた。

「それ、どこまで入ってんの?」

思わず好奇心で聞く。

スノウはわからない、とぐずっていたがやがて玉の部分を掴んでここにも居ると泣いていた。

ピギ吉すごいな、久々のビュッフェに大盛り上がりしてるじゃないか。

スノウの体液で育ち触手は肥大化し、前を包み込んだまま身体の一部を分裂させて3つに別れた。

1つが顔、1つが後ろへ這っていく。

「もご…!?う、やめ…、ひ、あぁ…!」

顔へ行った方は口内や鼻にまで入って、ズルズル出入りするのでスノウはまともな言葉を話せなくなってしまった。
獣みたいにふがふが言ったり、泣きながらうめいたりしてる。

後ろは案の定、というか。

昨日拓かれたばかりの秘部へ無遠慮に入り込むと、そこへぴっちり栓をしてしまった。

多分中で膨らんで、スノウが一番良いところでも圧迫しているんだろう。

前が一層反って勃って、スノウは尻を高く上げて悶えてた。

「ピギ吉」

声をかけてみる。

「胸にはなんもしないの?」

俺が余計な事を聞くと、俺に忠実な親友のピギ吉はアドバイスへ応えようとまた分裂して、2つの少量の分体が胸にまとわりついた。

「もごっ、ふ!?ふっーー!!ふっーーーー!!!!」

「あ、ピギ吉の粘液、ちゃんと筋肉とか弛緩させるらしいから安心して」

俺が何も安心できない言葉を投げかけると、流石に怖がってスノウは触手を剥がそうと胸にくっついたやつを掴んだ。

「ぐ、う、お゛っ!?♡お゛ごぉおおおお…!」

けど、前と後ろのやつに妨害されてるんだろう。
すぐにまた倒れて、今度は前の方を剥がそうと必死でもがいてる。

…さぞかしたくさん吸われているのか、触手(今思うと形状的にはスライムの方が近いかもしれない)の半透明の体が白く濁って膨らんでいた。

「ゔっ、う、う…、う、」

「うわー…すご、初めて見た」

すこし経って、俺が大変なことになっている胸を指さすとスノウは恐る恐るそこを見る。

乳首の真ん中が見た事ないくらい開いてて、そこを触手がじゅぽじゅぽ出入りして犯してた。

血とかは出てないけどあれ、やっぱり痛いんだろうか。

性器じゃない場所を性器扱いして弄ぶ、想像以上の働きをしてくれたピギ吉がちょっと怖くなる。

スノウは驚いた顔で変形してしまっているそこを見つめて、

「うっ、ふぅ……っ♡ふぅう…!?♡」

自分が今「普通ありえない方法でありえない場所を犯されている」事実を思い知った瞬間、遠い目をして身体を震わせて、触手のせいで何も出せないけど深く絶頂した。

…うん、満足そうでなによりだ。

後は二人(?)で勝手に楽しんでくれるようなので俺は丸まって、当初の目的通りベンチの上で仮眠を取ることにする。


====

「…うーわ」

目が覚めたらピギ吉は人の頭よりも大きいサイズに育ってて、ちょっと反乱が怖いので(俺が寝てても何もしてこなかったし大丈夫だと思うけど)適度に剪定して元のサイズに戻す。

本体から切り離されたところはあっという間に萎びて蒸発して、生きてる部分だけさっさとポケットに戻って行った。

なんとなくだがピギ吉と意思の疎通ができるので、反乱どころか深い感謝を感じる。

「これは、やばいかなぁ」

目線の少し斜め上、大股かっぴらいて気絶してるスノウ。
いろんな穴が緩み切ってて、例えば前からは粗相なのか液体を防げないのでチロチロ垂れ流して床を汚してる。

触手の筋肉弛緩作用のせいだとして万が一戻らなかった時、謝ったら解決する内容かちょっと自信がない。

まだ日が沈むには結構時間がありそうなので顛末をしばらく観察して、ダメそうだったらその時考えよう。

しばらく待って、また眠くなってきた頃スノウは意識が戻ったらしくおもむろに起き上がって、キョロキョロあたりを見回していた。

「あ……、神、様…?」

俺を見つけると、一瞬幻覚でも見えてるのか怪しげなことを口走ってから近くに這ってきて、寝転んでいる腰に抱きつく。

「もう動けんの?」

「…はい…♡」

元気だな。

「…昨日、私は……一夜の甘い夢として…一生、あの夜の体験を抱き締め死んでいこうと、割り切ろうとしていた。
けれど今日また、レオ様に会えて…これは運命だと思った。
別に、私に会いに来たわけではない事くらい気づいています、けれど…偶然でも、頭がおかしくなりそうなくらい嬉しかった。
もう、あなたを知らなかった頃に戻ることが、次に、レオ様に会えるかわからない日々を過ごすことが恐ろしい」

「……」

あ、やばい、そう思ったけどまだなんか話したい様子だったので一応最後まで聞こうと思って背中と、サラサラの白い髪を見た。
それは怯えるように揺れる肩にかかって、光を反射してる。

「本当は昨日だって、…帰るあなたを縋りついてでも引き止めたかった。
けれど、それは烏滸がましくて……貴殿は、あの町に住んでいるんだろうか?
どうか、お願いします、…慈悲が、ほしいのです。
月に一度、…いや、レオ様が、私を思い出した日だけで良い、気まぐれに呼びつけてくれれば…それで幸せなんだ。
すぐにそばへ行き、なんでもレオ様の言う通りにする。
あなたが飽きたと言えば目障りになる前に消える。

けして迷惑はかけない、あなたが求む姿になる。だから…」

告白にしてはなんか変な流れ。

「私の、…ご、ご主人様になってくれないだろうか…?」

キラキラした目で、手を握られて絞り出すように言われた。

「あ、あー…?そっちかぁ~」

いや、【誠実な想いに応える】が俺の唯一の苦手な分野なのでありがたいっちゃありがたいけどね。

けど、まず重い。

雌犬みたいな息遣いで俺に迫ってくる勢いも強いし聖騎士の要素が残っていないキマった顔つきのスノウに引いて思わずお断りしていた。

「ごめん、俺旅してるから明日にはこの町出るし定職者とは付き合えないんだわ」

「恋仲になって欲しいなんてまったく言っていない、望んでもいない。
財布か荷物持ちにでもしてほしい、仕事も辞めるが心配しなくて良い」

「……辞めんの?」

「あぁ、どうせこの火傷のせいで厄介者扱いだ。
このまま飼い殺されるくらいならきっかけが有れば逃げ出そうと思っていた」

「そ、そう…?」

あとは手を舐めながら旅費を全部出す(俺は金に困っていない)とか、貯金はあるとか命をかけて守るとか性処理道具になりたいとかひたすら言われて、その辺で「都合のいい存在アピール」の裏に「そんな都合のいい自分」にスノウが興奮している事に気づいた。

うーん…真面目な奴ほど壊れるとこうなるんだろうか。

結局何を言っても斜め上の解決策を出されたし、二人に助けを求める、もとい相談しようと思って俺はスノウを連れて渋々宿に戻った。

「ただいま、レオン」

「レーヴェ、先に帰っていたのか?…どこにいたんだ、定時報告でも見かけなかった、が…」

二人は帰ってきて、正座で死んだ目をしている俺と同じく正座して横でキリッとした目をしているスノウを見つける。

それを見てまずはイリアが、

「これでも本当の犯罪は……多分、犯したことがない筈なんだ、……きっと…ギリギリで…極刑はどうか、待ってもらえないだろうか」

と青い顔で聖騎士から俺を庇った。

「証拠隠滅、でも、死体は残る……?魔素の感知なく骨を消失……」

レインは「ひと一人を完全にこの世から消し去る方法」みたいなのを組み立ててた。

完成されても困るので思考を停止させるために慌ててひっぱって腕の中で頭を撫でて大人しくなっていただく。

そこでレインを見て羨ましそうにしてたスノウはようやく、自分という存在がとんでもない勘違いを招いている事に気づいて違うんだ、と訂正をしてくれた。

「…彼、…レオ様から、貴殿らが旅をしていると聞いて、私も是非ついて行かせて欲しいと頼んでいたんだ。
これでも騎士として鍛錬してきたつもりだ、迷惑をかけないよう努めるが、……適わないだろうか」

一見真面目そうな言動。

イリアは、今度はしゅんとした態度の(ぱっと見は)常識人っぽいスノウが俺に騙されていないか心配になったらしい、目をじっと見てスノウに優しく聞く。

「…お前は、この旅の目的を知っているのか?」

「…あぁ、そういえば聞いていなかった。
なぜ、レオ様は旅を?」

「レアカード買い」「こいつを捨てにいく旅だ」

「ちがう」

「ハネムーンじゃないの?」

「ちがうって」

全員違う意図で旅をしないでほしい。
ちゃんと訂正して、今度は俺がイリアに聞く。

「…この旅の目的は?」

「お前がどう言おうと俺はお前を責任を持って廃棄しにいく。それは譲らない」

「そんな真っ直ぐな目で俺を捨てようとしないで」

「僕がお嫁さんで、イリアが旦那さん。レオンが旦那さんでお嫁さん」

「ちがう、あとイリアもお嫁さん」

「黙れ」

もう話が脱線するのでイリアも変なところに突っかからないで素直にお嫁さんになって欲しい。
レインの発言を聞いてスノウは何かを思いついたらしく。

「じゃあ私はペットで行きたい」

そう爽やかな笑顔で欲望を吐露した。

「やめてよぉ…」

俺が色々怖くて泣きそうなのを他所に、自分がお嫁さんなのは肯定されたからだろうか。
レインは割とスノウを気に入ったらしく早々によろしく、と握手を交わしていた。

「ペット……」

「ちがう、ちがうからな、俺にそういうシュミはない」

イリアがお前また変なことしてきたのか、みたいな目で俺を見てる。
変なことはしたけどいやだ、切り離さないでくれ。
俺もそっち側、まともな頭のイリアくんサイドがいい。

必死で否定していると、何を勘違いしたのかイリアまで

「もし困ったことがあったらすぐに教えてほしい」

としれっと握手をスノウと交わしている。

なんで比較的まともな俺が、こうも常識人ティアーで下部に配置されるんだろうか。

もう突っ込むのが面倒で黙っていると、自分だけは俺の味方だと言わんばかりにピギ吉が密かにポケットの中で振動していたので、
俺はこの中で一番ピギ吉が好きだなと思った。
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