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第7章
「少しずつ欠片は剥がれていく」
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カエデ『お帰りなさいませ!神木様!』
引き続き任務を遂行する為に再び、屋敷に戻ってきた俺に‥‥勢いよくドアを開けて笑顔で出迎えてくれた彼女‥‥俺は驚いてしまった。
信也『‥‥‥‥あ‥‥。』
カエデ『移動や報告、お疲れ様でした!長旅でさぞ、お疲れだと思いましたので‥‥お風呂の準備
、お食事の準備もさせていただきましたので‥‥宜しかったら‥‥』
信也『‥‥あ、ありがとうございま‥‥す。』
カエデ『‥‥。
!?あぁ!いきなり失礼致しました!!!お疲れなのに‥‥、っ!まずはお部屋の方でゆっくりしてくださいませ!
あ、あの!何かありましたら…いつでもお声をかけてください。』
信也『‥‥ありがとうございます。すみません、とりあえず部屋で休みます。』
カエデ『はい。‥‥では失礼いたします。』
間違ったことをしてしまったと思っているのか彼女は‥‥わかり易いぐらい落ち込んでいるようだった。
慌ててお辞儀をして、廊下奥に走るように去っていった。
『‥‥。』
驚いた‥‥。
彼女がまるで別人じゃないかというくらいの
この態度‥‥。
誰だ…?
もしかして‥‥心配してくれていたのか?
いや、やめよう。
考えるのを止めよう。
疲れているんだ、今俺は。
部屋に荷物を置きに戻った俺は‥‥入った瞬間、綺麗に掃除されていた部屋とかすかに香るカモミールの香りにまた驚いた。
俺自身の荷物はほとんどない筈なんだが、整えてあった。ほこりもない‥‥。
綺麗に掃除してくれていたのか‥‥。
それに‥‥部屋奥のテーブルに煎れたてのカモミールティ、
温かいとの冷たいの両方用意されていた。
この香りか…。
何時に帰ると連絡はしていなかったはずなのに。
用意してくれていたのか。
荷物を置き、ベットに座った。
ボフッと音と共に香ったのは‥‥
干したての布団の‥‥
そう、太陽の香り。
布団まで干しておいてくれたのか。
彼女が優しく微笑んで干す姿が目に浮かんだ。
信也『フッ』
‥‥‥‥なんだろうな。
そんな彼女の姿が頭に浮かぶと‥‥‥‥胸が‥‥。
‥‥
『っ?!』
‥‥座ったベッドの対角線にある姿鏡に自分の姿が写った‥
その顔は‥‥
見た事がない、自分の顔だった。
~なんか‥‥雰囲気が変わったというか~
っ!!!
これは‥‥なんだ?
息が…荒い…。
呼吸がしづらい。
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