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四章
9話 似た者同士
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「女将さん、ただいま戻りました!」
「おかえり、用事は終わったのかい……おや?」
テーブルを拭いていた女将は、帰ってきたアマリエと後ろに立っていたヴォルグを見て目を丸くした。
「こんにちは」
ヴォルグは女将に向かって爽やかに微笑んだ。
「こ、こんにちは」
面食らった女将はぎこちなく挨拶を交わし、すぐさまアマリエの手を掴んだ。
「え、ちょっと女将さん?」
女将に引きづられるまま厨房前に連れて来られる。
「ちょっと!あんた!」
女将はアマリエに小声で耳打ちした。
「な、なんですか?」
女将の剣幕に、アマリエはたじたじになった。
「あの“カッコイイ兄さん”は誰なんだい!?」
「え、ああ…先日お話した研究者の方ですが…」
「それは聞いていたさ。で、なんで店に?」
「食事を取ろうと言うことになって、まぁ、成り行きでここに……」
「どう見ても、一般市民じゃないだろう!!オーラが違うよ、オーラが!!」
くわっ!目を見開き、詰め寄ってくる女将にアマリエは思わずのけぞった。
「ま、まぁ、そうですよね…き、貴族の方らしいので」
王子と口が裂けても言えずに、アマリエは近く遠からず言葉で濁した。
しかしその言葉に女将は一瞬で固まった。
「…あの」
その二人の様子に、今まで黙って見ていたヴォルグは控えめに声をかけてきた。
「あ、すみませんね!この子が誰か連れてくると聞いてなかったもんでね。もうびっくりしちまって」
慌てて女将はとびきりの愛想よい笑顔をヴォルグに向けた。
「いいえ、突然押しかけてしまって…予約が必要でしたら後日伺いますが」
「いやいや、うちの店に予約なんて必要ないよ!!ささ、適当に好きな所に座って座って」
「はい、ありがとう御座います」
女将に促されて、ヴォルグは店を見渡し、窓際の席に座る。
「ほら、あんたも!!」
せっつかれて、アマリエはヴォルグの正面の席に座った。
ヴォルグは店内をとても興味深そうに見渡している。
おそらくこういった一般市民が行くような店に入ったことが一度もないのだろう
しかしお世辞にも綺麗とは言えない内装だ。
壁紙は黄ばんでいるし、何度か新しい壁紙を変えているので継ぎ目がはっきりと分かるほど“ちぐはぐな”色合いになっている。
木製のテーブルはテーブルクロスなんて洒落たものは敷いていない。置かれた椅子もと統一性がなく形もサイズもまちまちだ。
しかしヴォルグは嫌な表情は一切なく、その目は無邪気な少年のようで輝いて見えた。
そしてタルーデのイベントや補修工事の情報を貼り付けた“看板”がとくに気になるのか、ヴォルグは飽きずにじっと眺めていた。
「二階は宿泊部屋になっていて、一階は食場になってるんですよ」
アマリエが簡単に説明をすると、ヴォルグはやっと正面を向いた。
「なるほど。ちなみにその宿泊部屋はどのようになっているのですか?」
「え?えーと」
そんなことを尋ねられるとは思ってなかったアマリエは戸惑った。
ーこのままだとヴォルグは『各部屋すべて見てみたい』と言いかねない。
「シングルベットと小さなテーブルと組みの椅子が一つ置いてあるぐらいで…これといって特徴のある…目新しいものはないですよ」
「何の変哲もない、普通の部屋です!」とアマリエはなんとかヴォルグの興味を削ぐように伝えた。
しかし王族のヴォルグにとっては、市民の生活すべてが興味の対象であることを、アマリエはまるで分かってなかった。
「ほう。では寝具はどんな布の種類を使っているのでしょうか」
「え、布…の種類?」
ヴォルグのその質問にはアマリエも面食らった。
「あ、えっと……普通に綿だと思いますけど…」
「なるほど。ちなみに綿の原料は何産なのでしょうか?」
ヴォルグの期待に満ちた視線に、アマリエは額に変な汗をかき始めた。
(……そんなの知らないわ)
アマリエが答えに窮していると、丁度女将が水を持ってきてくれた。
「さーてと、お二人さん何を食べるんだい?」
“助け舟”を出してきた女将がまさに救いの女神に見えた。
アマリエはすぐにその話に乗った。
「えっと、今日のおすすめランチなんですか?」
「今日は…ガレットだね!」
「わぁ!私それにします!いつもの量で!!」
「はいよ!」
「ヴォルグ様はどうします?」
「あ、僕も同じものでお願いします」
ヴォルグは軽く頭を下げた。
「はい、2つね。ちょっと待っておくれ」
注文を取ると女将はさっさと厨房に入っていった。
急に話題が途切れて、それからヴォルグからの質問がぴたりと止んだ。
彼の興味は窓の外の通行人に注がれ始めた。
(また通る人たちを“分析”でもしているのね)
興味の対象がコロコロと変わるヴォルグは、まるで子供だ。
アマリエは心底ホッとしたと同時にそんなヴォルグに対して微笑ましい気持ちになった。
店内はヴォルグとアマリエしか客の姿はない。
(まだ昼前だから、良かったわ)
明らかに南地区より治安が悪い。
ヴォルグに何かあったは国の一大事になる。
「ところで」
まさかの不意打ちにアマリエはドキッとした。今度は何を言われるのかと軽く身構える。
「はい?な、なんでしょう」
「先ほど頼んだ料理はどういったものですか?」
この質問なら答えられるとアマリエは緊張を解いた。
「えっとですね…バソ粉を練って平たく伸ばした生地の上に、干し肉とかキノコや野菜などの具材を載せて包んで、焼き上げた料理ですね。ここら辺では結構ポピュラーな料理なんですよ」
「なるほど」
ヴォルグはアマリエの説明に納得したように、頷いた。
そしてとても楽しみにしている様子で、何度も厨房に目を向けていた。
少しして、店内に香ばしいにおいが漂い始めた。
「おまたせ!」
ヴォルグの前に料理の乗った皿が置かれた。
そして女将の後ろを、両手で大皿を持った男がやって来た。
ーゆうに10個程のガレットが重なるように乗っている。
それはドン!と重い音を立てて、アマリエに前に置かれた。
ヴォルグは途端に目を丸くした。
「美味しそう!!頂きます」
アマリエはとびきりの笑顔で手を合わせた。
「…頂きます」
戸惑いながらヴォルグも見よう見まねで手を合わせる。
一口食べて、アマリエはうっとりと片頬を抑えた。
「うーーーん!!薄い生地がパリパリって軽い音を立てて、このこんがりとした焼き具合は最高ですね!!半熟のとろとろした卵の甘みとトマトソースの酸味がうまく調和していて、これも最高だわ!干し肉は何か調味料を刷り込ませているのかしら?少しパンチがある味だわ…。でも、上に散らした爽やかなハーブの風味がいいアクセントになって、絶妙な味のハーモニーを奏でてる!!」
『大食いのグルメ評論家』が降臨したアマリエはとても饒舌に、一口目の感想を言った。
その変貌ぶりにヴォルグは素直に驚いている。
しかし料理に夢中になったアマリエはまったく眼中ない。相変わらず美しい所作で食べ勧めていく。
(んーーーー!幸せ)
ホクホク顔のアマリエの皿からガレットがみるみるうちに減っていく。
ふっと視線を感じて、アマリエはやっと我に返った。
(!!…食べるの夢中でヴォルグ様が居るのすっかり忘れてたわ!!)
恐る恐る視線を向けると、ヴォルグは静かに微笑んだ。
「ほんと幸せそうに食べますね」
「あ、はい…なんかすみません…夢中で食べてて」
アマリエは恥ずかしくなって、俯いた。
「謝る必要はありませんよ。誰かと食事をして、こうして楽しいと思ったのは生まれて初めてです」
「そ、そうですか?」
「ええ」
ヴォルグはそう言って優雅にフォークでガレットを一口に切り分けると、パクっと口に運んだ。
「………美味しいですか?」
口に合うのか不安そうなアマリエの言葉に、ヴォルグは満足げに言う。
「はい、とても美味しいです」
「おかえり、用事は終わったのかい……おや?」
テーブルを拭いていた女将は、帰ってきたアマリエと後ろに立っていたヴォルグを見て目を丸くした。
「こんにちは」
ヴォルグは女将に向かって爽やかに微笑んだ。
「こ、こんにちは」
面食らった女将はぎこちなく挨拶を交わし、すぐさまアマリエの手を掴んだ。
「え、ちょっと女将さん?」
女将に引きづられるまま厨房前に連れて来られる。
「ちょっと!あんた!」
女将はアマリエに小声で耳打ちした。
「な、なんですか?」
女将の剣幕に、アマリエはたじたじになった。
「あの“カッコイイ兄さん”は誰なんだい!?」
「え、ああ…先日お話した研究者の方ですが…」
「それは聞いていたさ。で、なんで店に?」
「食事を取ろうと言うことになって、まぁ、成り行きでここに……」
「どう見ても、一般市民じゃないだろう!!オーラが違うよ、オーラが!!」
くわっ!目を見開き、詰め寄ってくる女将にアマリエは思わずのけぞった。
「ま、まぁ、そうですよね…き、貴族の方らしいので」
王子と口が裂けても言えずに、アマリエは近く遠からず言葉で濁した。
しかしその言葉に女将は一瞬で固まった。
「…あの」
その二人の様子に、今まで黙って見ていたヴォルグは控えめに声をかけてきた。
「あ、すみませんね!この子が誰か連れてくると聞いてなかったもんでね。もうびっくりしちまって」
慌てて女将はとびきりの愛想よい笑顔をヴォルグに向けた。
「いいえ、突然押しかけてしまって…予約が必要でしたら後日伺いますが」
「いやいや、うちの店に予約なんて必要ないよ!!ささ、適当に好きな所に座って座って」
「はい、ありがとう御座います」
女将に促されて、ヴォルグは店を見渡し、窓際の席に座る。
「ほら、あんたも!!」
せっつかれて、アマリエはヴォルグの正面の席に座った。
ヴォルグは店内をとても興味深そうに見渡している。
おそらくこういった一般市民が行くような店に入ったことが一度もないのだろう
しかしお世辞にも綺麗とは言えない内装だ。
壁紙は黄ばんでいるし、何度か新しい壁紙を変えているので継ぎ目がはっきりと分かるほど“ちぐはぐな”色合いになっている。
木製のテーブルはテーブルクロスなんて洒落たものは敷いていない。置かれた椅子もと統一性がなく形もサイズもまちまちだ。
しかしヴォルグは嫌な表情は一切なく、その目は無邪気な少年のようで輝いて見えた。
そしてタルーデのイベントや補修工事の情報を貼り付けた“看板”がとくに気になるのか、ヴォルグは飽きずにじっと眺めていた。
「二階は宿泊部屋になっていて、一階は食場になってるんですよ」
アマリエが簡単に説明をすると、ヴォルグはやっと正面を向いた。
「なるほど。ちなみにその宿泊部屋はどのようになっているのですか?」
「え?えーと」
そんなことを尋ねられるとは思ってなかったアマリエは戸惑った。
ーこのままだとヴォルグは『各部屋すべて見てみたい』と言いかねない。
「シングルベットと小さなテーブルと組みの椅子が一つ置いてあるぐらいで…これといって特徴のある…目新しいものはないですよ」
「何の変哲もない、普通の部屋です!」とアマリエはなんとかヴォルグの興味を削ぐように伝えた。
しかし王族のヴォルグにとっては、市民の生活すべてが興味の対象であることを、アマリエはまるで分かってなかった。
「ほう。では寝具はどんな布の種類を使っているのでしょうか」
「え、布…の種類?」
ヴォルグのその質問にはアマリエも面食らった。
「あ、えっと……普通に綿だと思いますけど…」
「なるほど。ちなみに綿の原料は何産なのでしょうか?」
ヴォルグの期待に満ちた視線に、アマリエは額に変な汗をかき始めた。
(……そんなの知らないわ)
アマリエが答えに窮していると、丁度女将が水を持ってきてくれた。
「さーてと、お二人さん何を食べるんだい?」
“助け舟”を出してきた女将がまさに救いの女神に見えた。
アマリエはすぐにその話に乗った。
「えっと、今日のおすすめランチなんですか?」
「今日は…ガレットだね!」
「わぁ!私それにします!いつもの量で!!」
「はいよ!」
「ヴォルグ様はどうします?」
「あ、僕も同じものでお願いします」
ヴォルグは軽く頭を下げた。
「はい、2つね。ちょっと待っておくれ」
注文を取ると女将はさっさと厨房に入っていった。
急に話題が途切れて、それからヴォルグからの質問がぴたりと止んだ。
彼の興味は窓の外の通行人に注がれ始めた。
(また通る人たちを“分析”でもしているのね)
興味の対象がコロコロと変わるヴォルグは、まるで子供だ。
アマリエは心底ホッとしたと同時にそんなヴォルグに対して微笑ましい気持ちになった。
店内はヴォルグとアマリエしか客の姿はない。
(まだ昼前だから、良かったわ)
明らかに南地区より治安が悪い。
ヴォルグに何かあったは国の一大事になる。
「ところで」
まさかの不意打ちにアマリエはドキッとした。今度は何を言われるのかと軽く身構える。
「はい?な、なんでしょう」
「先ほど頼んだ料理はどういったものですか?」
この質問なら答えられるとアマリエは緊張を解いた。
「えっとですね…バソ粉を練って平たく伸ばした生地の上に、干し肉とかキノコや野菜などの具材を載せて包んで、焼き上げた料理ですね。ここら辺では結構ポピュラーな料理なんですよ」
「なるほど」
ヴォルグはアマリエの説明に納得したように、頷いた。
そしてとても楽しみにしている様子で、何度も厨房に目を向けていた。
少しして、店内に香ばしいにおいが漂い始めた。
「おまたせ!」
ヴォルグの前に料理の乗った皿が置かれた。
そして女将の後ろを、両手で大皿を持った男がやって来た。
ーゆうに10個程のガレットが重なるように乗っている。
それはドン!と重い音を立てて、アマリエに前に置かれた。
ヴォルグは途端に目を丸くした。
「美味しそう!!頂きます」
アマリエはとびきりの笑顔で手を合わせた。
「…頂きます」
戸惑いながらヴォルグも見よう見まねで手を合わせる。
一口食べて、アマリエはうっとりと片頬を抑えた。
「うーーーん!!薄い生地がパリパリって軽い音を立てて、このこんがりとした焼き具合は最高ですね!!半熟のとろとろした卵の甘みとトマトソースの酸味がうまく調和していて、これも最高だわ!干し肉は何か調味料を刷り込ませているのかしら?少しパンチがある味だわ…。でも、上に散らした爽やかなハーブの風味がいいアクセントになって、絶妙な味のハーモニーを奏でてる!!」
『大食いのグルメ評論家』が降臨したアマリエはとても饒舌に、一口目の感想を言った。
その変貌ぶりにヴォルグは素直に驚いている。
しかし料理に夢中になったアマリエはまったく眼中ない。相変わらず美しい所作で食べ勧めていく。
(んーーーー!幸せ)
ホクホク顔のアマリエの皿からガレットがみるみるうちに減っていく。
ふっと視線を感じて、アマリエはやっと我に返った。
(!!…食べるの夢中でヴォルグ様が居るのすっかり忘れてたわ!!)
恐る恐る視線を向けると、ヴォルグは静かに微笑んだ。
「ほんと幸せそうに食べますね」
「あ、はい…なんかすみません…夢中で食べてて」
アマリエは恥ずかしくなって、俯いた。
「謝る必要はありませんよ。誰かと食事をして、こうして楽しいと思ったのは生まれて初めてです」
「そ、そうですか?」
「ええ」
ヴォルグはそう言って優雅にフォークでガレットを一口に切り分けると、パクっと口に運んだ。
「………美味しいですか?」
口に合うのか不安そうなアマリエの言葉に、ヴォルグは満足げに言う。
「はい、とても美味しいです」
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