猫神と縁のお結び

「こうやってお前と出会ったのも浅からぬ縁ゆえだろう」
 
 忽那緒美は幼い頃に猫神と名乗る不思議な黒猫と出会った。
 それから数十年後。
アラサーとなった緒美は祖母の店を譲り受けて、田舎町でひっそりとおにぎり屋「縁」を営んでいた。
ある日、店を訪ねて来た常連の老婦人と出掛ける約束を交わす。
しかし当日にやって来たのは、黒羽根友成という冷たい雰囲気を漂わせた弁護士だった。

人の心と心を繋ぐ『縁の糸』が見える緒美が紡ぐ、温かく、ちょっぴり切ない絆の物語。
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