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伏見と伏見先生
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くそっ、やられた。気を抜いていたわけではない。逆に警戒をしていたにも関わらず伏見に弱みを握られた。
部屋に戻った俺は制服からジャージに着替え、凄く後悔していた。もっと慎重に動くべきだった。警戒すると決めた時からあの場所を通るべきではなかったな。だが後悔したところでもう遅い、伏見から写真のデータを奪い消す。それは今日できることじゃない。どうにかしてあの行為だけは避けなければ、どうすると考えたところでいい案などでず、伏見が帰って来る前に部屋に行かなければと思い自分の部屋を出た。
教員の部屋は寮の4階にあり、沢山の生徒が授業の質問などを聞きに来ていており、俺が歩いていてもおかしくない。俺は伏見の部屋の前でため息を吐き、渡された鍵で部屋の鍵を開け中に入る。伏見の部屋は以外にも物が散らばっており、座る場所が殆ど無い。俺は仕方ないと床に置いてあったゴミ袋を持ち、お菓子の袋やカップ麺のゴミなど、分別しながら部屋を片付ける。学校で使っているプリントは纏めて机に置き、埃臭い部屋を換気するため、ベランダの扉を全開に開けて掃除機をかける。帰ってくるまで暇だし、次に何が起こるのかを考えると頭が痛くなる為、気が紛れて多少は楽になるな。部屋の大掃除を始めてから一時間程度で、とても部屋が綺麗になった。俺は疲れた体をソファに預け休憩する。一体俺は何やってんだ?別に部屋まで掃除する必要なかったのではと改めて思ったが、あんな散らかった部屋は俺の性格上掃除しないと気が収まらない。伏見が帰ってくるまでまだ少しだけ時間があるよな、少し疲れたし寝ようと決め瞼を閉じ眠った。
ガチャと扉が開く音で目が覚め、帰ってきたのかと思ったのだが、まだ眠たいと脳が言っているようで眠気がひどく襲ってくる。このまま二度寝をしてしまいたいが、あまり無防備でいたらよくないと思うが、身体を動かしたい気分ではないため、伏見がどう出るか試してみようと思った。
部屋に入ってきた先生は凄く驚いているようで、綺麗になってるとボソッと言っている。そして、ソファの方を覗き込み俺の方を見つめて。
「こんな無防備な姿晒して、危険ですよ」
俺はバッと身体を起こし。身を守る体制をとった。先生は穏やかに笑って、机の上にビニール袋を置き、中からおにぎりを出した。
「紅城くん。おにぎりとサンドイッチ買ってきましたが、食べますか?」
あの袋の中、全部食べ物か?にしてもこの人食生活が悪い。片付けしている時も思ったが、カップ麺やコンビニ弁当などのゴミが多かった。よくそんなんで生きていけるなと思ったが、丁度お腹が空いていたところだったので先生に近づきおにぎりを貰った。先生は椅子に座りテーブルにパンやおにぎりを並べている。栄養が偏りすぎだろと母親のような事を思ってしまったが、コイツは俺の事を犯そうとしているやつだぞ何考えてんだよ。先生の行動一つに対して警戒しつつも食事を取った。食事が終わり少しすると先生が俺の方に近寄ってきた。
「紅城くん。何故来たのですか?」
意味がわからなかった。先生はもう一つの人格に脅されていることを知っているはずだ。それでも聞いてくるってことは何かあるのか。
「写真、ばら撒かれては困りますので、伏見先生の言う事は聞かないといけません」
「それもそうだね。彼は君とやりたがっているから、どんな理由でも君を繋ぎたいみたいだね」
そう言って先生はスマホを取り出し、俺に見えるように写真を消した。この人何考えてるんだ?先生のとった行動が理解できず、固まっていると先生の顔が近づいてくる。
「紅城くん。これで君は自由です。借りができましたね。どうやって返してくれますか?」
「身体以外なら何でもしますけど、そうですね。お弁当を作るとかはどうですか?」
「お弁当ですか?何故です」
「先生のお部屋を掃除している時、コンビニ弁当で済ませているのに気が付きました。これでは栄養が偏り身体に悪いと思ったからですよ」
先生は少し考える素振りを見せ。微笑んだ。
「いいですね。紅城くんのお弁当楽しみにしてます」
ふぅぅ、よかった。先生は納得してもう遅いので部屋に戻ってくださいと言った。俺は部屋を出て自室に向かう。部屋に入り少し緊張したのもあったのか、力が抜けてその場に座り込んでしまった。けど、よかった何もされなくてと、自分の身を守れて少し安心した俺は先生の事を少し警戒しながら近づこうと決めた。
(伏見先生Side)
彼が何かわめいている。僕は無視をし続けキレイに掃除された部屋を見渡す。紅城くんが部屋にいた時は驚いた。彼に脅されているとはいえ来るとは思っていなかった。あまり騒がれたくなかったのだろう。紅城くんを最初に見た時は友達思いで賢い子だと思った。実際は面倒事には関わりたくないと思う子なんだろう。だから僕は、紅城くんのその素直さが気に入った。ソファに座りあまりにもうるさい彼と話した。
『どうしたの?うるさいよ』
『なんで、あいつを逃した。やれるはずだったのに』
『紅城くんを他の子と同様に思い通りにできると思ったの?無理だよ。紅城くんは賢い、いつだって君を出し抜くことが出来る』
『それは……』
『紅城くんが好きなら真正面からぶつかろうよ。僕も教師を終わらせたくないしね』
『わかった。ただし、最初に抱くのは俺だ』
『はいはい、わかったよ』
彼との会話を終えた。彼は結構素直だ。自分ではできない事を僕に任せてくれる。紅城くんを堕とすの頑張ろう。
部屋に戻った俺は制服からジャージに着替え、凄く後悔していた。もっと慎重に動くべきだった。警戒すると決めた時からあの場所を通るべきではなかったな。だが後悔したところでもう遅い、伏見から写真のデータを奪い消す。それは今日できることじゃない。どうにかしてあの行為だけは避けなければ、どうすると考えたところでいい案などでず、伏見が帰って来る前に部屋に行かなければと思い自分の部屋を出た。
教員の部屋は寮の4階にあり、沢山の生徒が授業の質問などを聞きに来ていており、俺が歩いていてもおかしくない。俺は伏見の部屋の前でため息を吐き、渡された鍵で部屋の鍵を開け中に入る。伏見の部屋は以外にも物が散らばっており、座る場所が殆ど無い。俺は仕方ないと床に置いてあったゴミ袋を持ち、お菓子の袋やカップ麺のゴミなど、分別しながら部屋を片付ける。学校で使っているプリントは纏めて机に置き、埃臭い部屋を換気するため、ベランダの扉を全開に開けて掃除機をかける。帰ってくるまで暇だし、次に何が起こるのかを考えると頭が痛くなる為、気が紛れて多少は楽になるな。部屋の大掃除を始めてから一時間程度で、とても部屋が綺麗になった。俺は疲れた体をソファに預け休憩する。一体俺は何やってんだ?別に部屋まで掃除する必要なかったのではと改めて思ったが、あんな散らかった部屋は俺の性格上掃除しないと気が収まらない。伏見が帰ってくるまでまだ少しだけ時間があるよな、少し疲れたし寝ようと決め瞼を閉じ眠った。
ガチャと扉が開く音で目が覚め、帰ってきたのかと思ったのだが、まだ眠たいと脳が言っているようで眠気がひどく襲ってくる。このまま二度寝をしてしまいたいが、あまり無防備でいたらよくないと思うが、身体を動かしたい気分ではないため、伏見がどう出るか試してみようと思った。
部屋に入ってきた先生は凄く驚いているようで、綺麗になってるとボソッと言っている。そして、ソファの方を覗き込み俺の方を見つめて。
「こんな無防備な姿晒して、危険ですよ」
俺はバッと身体を起こし。身を守る体制をとった。先生は穏やかに笑って、机の上にビニール袋を置き、中からおにぎりを出した。
「紅城くん。おにぎりとサンドイッチ買ってきましたが、食べますか?」
あの袋の中、全部食べ物か?にしてもこの人食生活が悪い。片付けしている時も思ったが、カップ麺やコンビニ弁当などのゴミが多かった。よくそんなんで生きていけるなと思ったが、丁度お腹が空いていたところだったので先生に近づきおにぎりを貰った。先生は椅子に座りテーブルにパンやおにぎりを並べている。栄養が偏りすぎだろと母親のような事を思ってしまったが、コイツは俺の事を犯そうとしているやつだぞ何考えてんだよ。先生の行動一つに対して警戒しつつも食事を取った。食事が終わり少しすると先生が俺の方に近寄ってきた。
「紅城くん。何故来たのですか?」
意味がわからなかった。先生はもう一つの人格に脅されていることを知っているはずだ。それでも聞いてくるってことは何かあるのか。
「写真、ばら撒かれては困りますので、伏見先生の言う事は聞かないといけません」
「それもそうだね。彼は君とやりたがっているから、どんな理由でも君を繋ぎたいみたいだね」
そう言って先生はスマホを取り出し、俺に見えるように写真を消した。この人何考えてるんだ?先生のとった行動が理解できず、固まっていると先生の顔が近づいてくる。
「紅城くん。これで君は自由です。借りができましたね。どうやって返してくれますか?」
「身体以外なら何でもしますけど、そうですね。お弁当を作るとかはどうですか?」
「お弁当ですか?何故です」
「先生のお部屋を掃除している時、コンビニ弁当で済ませているのに気が付きました。これでは栄養が偏り身体に悪いと思ったからですよ」
先生は少し考える素振りを見せ。微笑んだ。
「いいですね。紅城くんのお弁当楽しみにしてます」
ふぅぅ、よかった。先生は納得してもう遅いので部屋に戻ってくださいと言った。俺は部屋を出て自室に向かう。部屋に入り少し緊張したのもあったのか、力が抜けてその場に座り込んでしまった。けど、よかった何もされなくてと、自分の身を守れて少し安心した俺は先生の事を少し警戒しながら近づこうと決めた。
(伏見先生Side)
彼が何かわめいている。僕は無視をし続けキレイに掃除された部屋を見渡す。紅城くんが部屋にいた時は驚いた。彼に脅されているとはいえ来るとは思っていなかった。あまり騒がれたくなかったのだろう。紅城くんを最初に見た時は友達思いで賢い子だと思った。実際は面倒事には関わりたくないと思う子なんだろう。だから僕は、紅城くんのその素直さが気に入った。ソファに座りあまりにもうるさい彼と話した。
『どうしたの?うるさいよ』
『なんで、あいつを逃した。やれるはずだったのに』
『紅城くんを他の子と同様に思い通りにできると思ったの?無理だよ。紅城くんは賢い、いつだって君を出し抜くことが出来る』
『それは……』
『紅城くんが好きなら真正面からぶつかろうよ。僕も教師を終わらせたくないしね』
『わかった。ただし、最初に抱くのは俺だ』
『はいはい、わかったよ』
彼との会話を終えた。彼は結構素直だ。自分ではできない事を僕に任せてくれる。紅城くんを堕とすの頑張ろう。
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