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生徒会と編入生
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理事長室を出た後、俺達は生徒会室に向かっている。この学校の校内はとても広い。校内マップを見ても、自分の位置がどこにあるのかがわからないほどに広い。俺も最初の方は迷ったりもしたが、一樹が色々と案内してくれたおかげで校内の構造を理解でき、今では迷うことはなくなった。そして、ここから生徒会室のある場所は反対の場所にあり少し遠い。
「阿紀先輩、生徒会室ってどこにあるの?」
天杜が生徒会室の場所を訊いてきた。相変わらずタメ口で話しかけきて少しムカつくが俺は答えた。
「ここから反対の方向にあります。かなり距離がありますよ」
「へぇ~そうなんだ。ちなみになんだけど、阿紀先輩って生徒会の人達のこととか詳しいの?」
うん?天杜は生徒会のことを詳しく聞きたいらしいが、生憎俺はそういう情報は知らない。わるいな天杜。
「すいません。生徒会の方々のことは詳しく知りませんので」
「そうなんだ!阿紀先輩って友達とかっているの?なんかいなさそうだよね」
うっ、こいつ痛いとこつきやがって友達はいるにはいるが二人だ。一樹とカズキと言う今は学校にはいないけどこの二人だけだ。俺は笑顔を崩さずに"いますよ"と答えた。それから天杜の質問攻めが止まず、俺は答えるだけでどっと疲れてしまった。好きな事とか食べ物とか週末は何してるのとか色々と聞かれてあまり面白いことも言えないし、聞く意味あるのかよと思いながら答えた。そうしているうちに、生徒会室の前に着き、俺は生徒会室のドアをノックして"失礼します"と言って扉を開けた。
生徒会室も叔父の所と同様いや、それ以上の書類の束が机の上につまれていて、生徒会の人が居るのかもわらかない。
「生徒会長、編入生を連れてきました」
一応声をかけて、返事があるかを確かめると、奥から一人の男が出てきた。黒髪のストレートヘアで目が琥珀色をしている人が出てきた、男は俺たちを見て何かに気づいたらしく近寄って挨拶をした。
「編入生の天杜 翼さんですね。お待ちしておりました。こちらにどうぞ。それと、ここまで連れてきて下さりありがとうございます」
そういって天杜は奥に進んでいった。俺も仕事が終わったので自分の教室に帰ろうとしたとき、書類の奥から"待て"と声が聞こえ動きが止まった。振り返ると奥から声をかけた人物が現れた。男は、茶髪の刈り上げで目の色は碧色だ。そしていきなり呼び止められた俺は少し驚いている。
「お前、クラスと名前を言え」
はぁ?こいつに教える意味わかんねぇー。なんで俺が生徒会の人にわざわざ教えないといけないんだよ。
「失礼ですが。なぜですか?」
「なぜだと?お前俺を誰だと思っているんだ」
知らねぇ~知ってたら苦労してねぇよ。会長?かな偉そうだし。わかんねぇからここは正直に言うか。
「すいません。誰ですか?私、生徒会の方々をご存じないので」
周りがシンッと静まった。俺なにか間違ったこと言ったか?目の前の男は眉間にシワを寄せて睨んできた。おぉ!良い睨みだ。まぁ怖くねぇけど。そんな事を思いながら男を見ていると。大きな笑い声が聞こえた。
「あはは、やっぱおんもしれぇなぁ~阿紀ちゃん。響生を知らないってウケるんだけど」
大声で笑ったやつが馴れ馴れしく俺の名前をしかもちゃん付けで呼びやがった。こいつ、この間絡んできたやつだよな。俺の知り合いじゃねぇし無視をしておこう。それに、ここにいると面倒になりそうだ。さっさと出た方が良さそうだな。と思い俺は扉の前に行き会長?の方を向く。
「急いでいるので私は失礼します」
そういって生徒会室を出た。何か聞こえた気がしたが無視をして。早歩きで教室に戻った。今は昼休みで教室にはほとんど生徒がいなかったが、一樹が俺の席の近くに座っていた。俺に気づいて一樹が"あっきー"と元気に呼んでいる。俺は自分の席に座って少しため息を吐く。疲れていることに気づいた一樹は"大丈夫?"と訊いてきた。
「大丈夫ですよ。少し疲れているだけですので」
「そっかー。ならいいんだけど。今日はなんかあったの?朝いなかったもんね」
俺は一樹に今日あったことを全て話した。一樹はあははと笑い"大変だったんだね"と言った。
「それにしても、編入生君がカッコいい見た目だったなんてちょとがっかりだなぁ。けど、あっきーと生徒会が繋がりそうだね!楽しみにしてるね」
はい?俺が生徒会と関わる?それはもう一生ないことだ。金輪際近づきたくもない相手なのに関わることなんてあるはずがない。そんな事を思いながらも、嫌な予感がするが"大丈夫"と何度も自分の中で言い続けた。
その後の生徒会と編入生(編入生視点)
「おい!葉月あいつは誰だ!」
「彼はね、二年の紅城 阿紀ちゃんだよ。
俺のお気に入りの子。どったの響生?」
「俺のことを知らなかったから少し気になっただけだ」
「へぇーそうなんだ。珍しいね響生が人を気になったりするの」
生徒会室で話し合っている二人、生徒会長と兄貴、俺は副会長と談話室で話をしている時に聞き耳をたてていた。へぇ~兄貴のお気に入りなんだ。俺も阿紀先輩のことは気に入っている。物静かだけど、どことなく嫌々やっているのが伝わってきていたし、俺が喋りかけると嫌そうな顔をしてたし、まぁ俺にとってはそこが良いんだけど。ニヤニヤしていると副会長が"聞いているんですか?"と少し怒り気味に聞いてきた。
「聞いてますよ。副会長」
「なら良いのですが、貴方も阿紀さんのことが気になってるのですか?」
おっと、これは以外、副会長も興味があるのかな。阿紀先輩モテモテだね。
「う~ん...別に俺は特に気になってるとかはないですよ」
まぁ嘘だけど、"そうですか"と副会長は納得したらしく話を進めた。話が終わり談話室から出ると、ルンルンとした兄貴と不貞腐れている会長が見えた。兄貴なんか会長に言ったな。そう思いながら兄貴に話しかける。
「兄貴、久しぶり元気にしてた?」
「おぉ~翼か元気してたぞ。それにしても翼はいいなぁ~阿紀ちゃんにここまで送ってもらったんだろ羨ましい~」
「へぇ兄貴って、阿紀先輩のこと気に入ってんだ」
「まぁね、俺に堕ちない子だったから気に入ってんだ」
あぁ、これは相当気に入られてるね。阿紀先輩いったい兄貴になにしたんだろ?
まぁそんな事どうでもいいや、俺は兄貴よりも先にいただけばいいだけだし。
さぁて明日からガンガン仕掛けていきますか。
「阿紀先輩、生徒会室ってどこにあるの?」
天杜が生徒会室の場所を訊いてきた。相変わらずタメ口で話しかけきて少しムカつくが俺は答えた。
「ここから反対の方向にあります。かなり距離がありますよ」
「へぇ~そうなんだ。ちなみになんだけど、阿紀先輩って生徒会の人達のこととか詳しいの?」
うん?天杜は生徒会のことを詳しく聞きたいらしいが、生憎俺はそういう情報は知らない。わるいな天杜。
「すいません。生徒会の方々のことは詳しく知りませんので」
「そうなんだ!阿紀先輩って友達とかっているの?なんかいなさそうだよね」
うっ、こいつ痛いとこつきやがって友達はいるにはいるが二人だ。一樹とカズキと言う今は学校にはいないけどこの二人だけだ。俺は笑顔を崩さずに"いますよ"と答えた。それから天杜の質問攻めが止まず、俺は答えるだけでどっと疲れてしまった。好きな事とか食べ物とか週末は何してるのとか色々と聞かれてあまり面白いことも言えないし、聞く意味あるのかよと思いながら答えた。そうしているうちに、生徒会室の前に着き、俺は生徒会室のドアをノックして"失礼します"と言って扉を開けた。
生徒会室も叔父の所と同様いや、それ以上の書類の束が机の上につまれていて、生徒会の人が居るのかもわらかない。
「生徒会長、編入生を連れてきました」
一応声をかけて、返事があるかを確かめると、奥から一人の男が出てきた。黒髪のストレートヘアで目が琥珀色をしている人が出てきた、男は俺たちを見て何かに気づいたらしく近寄って挨拶をした。
「編入生の天杜 翼さんですね。お待ちしておりました。こちらにどうぞ。それと、ここまで連れてきて下さりありがとうございます」
そういって天杜は奥に進んでいった。俺も仕事が終わったので自分の教室に帰ろうとしたとき、書類の奥から"待て"と声が聞こえ動きが止まった。振り返ると奥から声をかけた人物が現れた。男は、茶髪の刈り上げで目の色は碧色だ。そしていきなり呼び止められた俺は少し驚いている。
「お前、クラスと名前を言え」
はぁ?こいつに教える意味わかんねぇー。なんで俺が生徒会の人にわざわざ教えないといけないんだよ。
「失礼ですが。なぜですか?」
「なぜだと?お前俺を誰だと思っているんだ」
知らねぇ~知ってたら苦労してねぇよ。会長?かな偉そうだし。わかんねぇからここは正直に言うか。
「すいません。誰ですか?私、生徒会の方々をご存じないので」
周りがシンッと静まった。俺なにか間違ったこと言ったか?目の前の男は眉間にシワを寄せて睨んできた。おぉ!良い睨みだ。まぁ怖くねぇけど。そんな事を思いながら男を見ていると。大きな笑い声が聞こえた。
「あはは、やっぱおんもしれぇなぁ~阿紀ちゃん。響生を知らないってウケるんだけど」
大声で笑ったやつが馴れ馴れしく俺の名前をしかもちゃん付けで呼びやがった。こいつ、この間絡んできたやつだよな。俺の知り合いじゃねぇし無視をしておこう。それに、ここにいると面倒になりそうだ。さっさと出た方が良さそうだな。と思い俺は扉の前に行き会長?の方を向く。
「急いでいるので私は失礼します」
そういって生徒会室を出た。何か聞こえた気がしたが無視をして。早歩きで教室に戻った。今は昼休みで教室にはほとんど生徒がいなかったが、一樹が俺の席の近くに座っていた。俺に気づいて一樹が"あっきー"と元気に呼んでいる。俺は自分の席に座って少しため息を吐く。疲れていることに気づいた一樹は"大丈夫?"と訊いてきた。
「大丈夫ですよ。少し疲れているだけですので」
「そっかー。ならいいんだけど。今日はなんかあったの?朝いなかったもんね」
俺は一樹に今日あったことを全て話した。一樹はあははと笑い"大変だったんだね"と言った。
「それにしても、編入生君がカッコいい見た目だったなんてちょとがっかりだなぁ。けど、あっきーと生徒会が繋がりそうだね!楽しみにしてるね」
はい?俺が生徒会と関わる?それはもう一生ないことだ。金輪際近づきたくもない相手なのに関わることなんてあるはずがない。そんな事を思いながらも、嫌な予感がするが"大丈夫"と何度も自分の中で言い続けた。
その後の生徒会と編入生(編入生視点)
「おい!葉月あいつは誰だ!」
「彼はね、二年の紅城 阿紀ちゃんだよ。
俺のお気に入りの子。どったの響生?」
「俺のことを知らなかったから少し気になっただけだ」
「へぇーそうなんだ。珍しいね響生が人を気になったりするの」
生徒会室で話し合っている二人、生徒会長と兄貴、俺は副会長と談話室で話をしている時に聞き耳をたてていた。へぇ~兄貴のお気に入りなんだ。俺も阿紀先輩のことは気に入っている。物静かだけど、どことなく嫌々やっているのが伝わってきていたし、俺が喋りかけると嫌そうな顔をしてたし、まぁ俺にとってはそこが良いんだけど。ニヤニヤしていると副会長が"聞いているんですか?"と少し怒り気味に聞いてきた。
「聞いてますよ。副会長」
「なら良いのですが、貴方も阿紀さんのことが気になってるのですか?」
おっと、これは以外、副会長も興味があるのかな。阿紀先輩モテモテだね。
「う~ん...別に俺は特に気になってるとかはないですよ」
まぁ嘘だけど、"そうですか"と副会長は納得したらしく話を進めた。話が終わり談話室から出ると、ルンルンとした兄貴と不貞腐れている会長が見えた。兄貴なんか会長に言ったな。そう思いながら兄貴に話しかける。
「兄貴、久しぶり元気にしてた?」
「おぉ~翼か元気してたぞ。それにしても翼はいいなぁ~阿紀ちゃんにここまで送ってもらったんだろ羨ましい~」
「へぇ兄貴って、阿紀先輩のこと気に入ってんだ」
「まぁね、俺に堕ちない子だったから気に入ってんだ」
あぁ、これは相当気に入られてるね。阿紀先輩いったい兄貴になにしたんだろ?
まぁそんな事どうでもいいや、俺は兄貴よりも先にいただけばいいだけだし。
さぁて明日からガンガン仕掛けていきますか。
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