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第九話 岩盤竜ヴル・ガラキラゴン

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 暫くの間、何を作ろうかとワクワクして目の前の画面を眺めていたが、まず武器を作ってみることにした。

 作る物が決まっていないと、何から作ろうか迷ってしまうが、作る物が決まっているのであればその候補はそう多くない。

「剣か、手斧か、長柄武器か……なんでも作れるな」

 ただ、やはり俺の闇剣(ダークソード)のスキルを活かしたいので、作るとしたらやはり剣になる。

「剣か……」

 剣ならば、鉄のインゴット3つで作れる鉄のショートソードか、スモールソードか、あるいは鋼のインゴット5つで作れるブロードソードか。
 ただ、鉄で武器を作るよりは、せっかく手に入れた鋼のインゴットを使って剣を作りたい。

「とはいえ、だ。
 剣とは言っても色々な種類が……おっ?」

 クラフト可能な武器の一覧を見ていた俺はある武器に目が留まった。

「コイツを、作ってみるか」

 俺はお目当ての武器を決めると、目の前の半透明のクラフト画面をタップした。すると、鋼のインゴットが光に包まれていき、やがて一本の刀剣へと変わった。


鋼のブロードソード

説明:

 鋼から作られた片手用の刀剣。シンプルなデザインであるがゆえに、癖も少ない。

装備時の武器攻撃力:150


 俺がクラフトしたのはブロードソードと呼ばれる西洋剣だ。

 細い刀身で突くことに主眼を置いたロングソードとは違い、こちらのブロードソードはどちらかといえば斬ることに主眼を置いた剣だ。

 斬ることに特化している刀身はロングソードと比較しても明らかに幅広で、切れ味の鋭そうな刃だ。

「名前はよく聞くけれど、こうして実際に手に取るのは初めてだな」

 ブロードソードの柄の部分には、敵の攻撃から手を護るための籠状のナックルガードが付いている。
 だが、このナックルガードのせいで、抜刀する時が少し大変だな。

「慣れないと、このナックルガードに阻まれて、咄嗟に抜刀できないな、こりゃ」

 でも、武器自体の威力は鉄のロングソードよりも強力な武器だ。試しに、これに【鋼石】を使ってみよう。

 選択してみると、目の前に半透明の画面がポップアップした。

 どうやら武器を一回強化するためには、鋼石が二つ必要みたいだな。それで武器のレベルを一レベル分上げることができるみたいだ。

「ええっと……鋼のブロードソードと鋼石を【武具強化】のスキルで選択して、っと……」

 俺はスキルを発動させて、二種類のアイテムを目の前のクラフト画面にセットする。すると目の前にYES/NOという選択肢が出てきた。

「YESっと……」

 迷わず、YESをクリックすると、目の前に半透明のメッセージウィンドウが表示される。



スキル【武具強化】の効果で、以下のアイテムを強化しました。


鋼のブロードソード+1

装備時の物理攻撃力:210



 出来上がったのは、【鋼のブロードソード+1】というアイテムだ。どうやら鋼石で武器を強化していくと、こうして+表記が追加されていくみたいだな。

「凄ぇな。たった一回の強化でもうすでに鉄のロングソードの二倍の威力になるのか」

 この鋼のブロードソード+1は、鉄のロングソードとは比べ物にならないぐらいに強い。

 まだ鋼石は八つもある。

 この際だ、全部使っちまおう。

 俺はさらに四つの鋼石を使用して、【鋼のブロードソード+2】に強化する。

「ん~~、次の強化に必要な鋼石は六個か」

 どうやら強化していくごとに必要な鋼石が増えていくみたいだ。ただ、これで鋼のブロードソードの攻撃力は、260にまで上昇させることができた。

「手持ちの鋼石は四つか……惜しいなあと二つあれば、+3まで強化できたのに」

 それにしても、この【武具強化】のスキルは凄いな。

 こんな短期間で、手持ちの武器を一気に数段階も上にアップグレードさせてしまった。

 ついでにブロードソードの鞘もクラフトして、【鋼のブロードソード+2】を腰に差した。

 鋼のブロードソード+2を手に入れたことで、今まで俺が使っていた鉄のロングソードが用済みになってしまったな。

「……後でゼクトールにでもくれてやるか」

 ブロードソードより弱いとはいえ、それでも石製の斧よりは遥かに強力な武器だ。拠点の中で腐らせるよりは配下に渡して使い潰すまで使ってもらう方が良いだろう。

 俺は鉄のロングソードを地面の上に放ると、ステータスウィンドウを目の前に表示させた。


=====================

ステータス

名前:黒羽総二(くろばそうじ)
性別:男性
種族:半吸血鬼(デイウォーカー)

漆黒騎士(ブラックナイト) LV3
初級錬装師(デミ・アルケミスト) LV4
新米魔物使(ルーキーテイマー)い LV3
半吸血鬼(デイウォーカー) LV3


生命力:20
集中力:17
筋力:16
防御:8
知性:22
魔防:4
運:10


HP:300/300
MP:240/240
物理攻撃力:240 +260
物理防御力:120 +20
魔法攻撃力:330
魔法防御力:60 +15
クリティカル率:5%


【保有スキルポイント:0】


アクティブスキル:

闇(ダーク)の弾(ショット) LV5
毒霧(ポイズンミスト) LV5
闇剣(ダークソード) LV3
鑑定 LV2
クラフティング LV5 
解体 LV2
テイム LV5
操血 LV1
モンスター合成 LV1
武具強化 LV1


パッシブスキル:

吸血捕食 LV2
夜目 LV2
自己治癒 LV1
アイテムドロップ率UP LV1


【保有エクステンドポイント:0】


 悪くはないステータスだと思う。
 欲を言えば……少し、防御と魔防のパラメータが低すぎるような気もするが。

「言うても、まだ俺がこの世界で目覚めて二日目だしな。二日目でこのステなら十分か」

 俺はステータスを眺めた後で、それを消すと、伸びをしながら立ち上がった。

「さて、と……配下のモンスターばかりを働かせているのも悪いし、俺も仕事をするか」

 とりあえずは安全な拠点は手に入れた。あとは食料でも探しに行くか。まずはそれを調達することを今日の目標にしよう。

 そう思って一歩を踏み出した、その瞬間だった。

「――――っっ!?」

 わずかな振動が俺の視界を揺らした。

 まただ。

 この世界に来てからまだ二日目だが、異様に地震が多い。今のだって、思わず二、三歩よろめいてしまうほどの地震だった。

「ん?」

 と、そこで俺は地面から何か光の粒子が空中へと立ち昇っていくのを見た。

 空中へと集まっていった光の粒子は頭上で集まっていき、空間が――大きく歪んだ。

「?」

 俺は目をゴシゴシと服の袖で擦ってもう一度その場所を見つめた。けれど、目の錯覚だったのか、そこには晴天の青空が広がっているだけだった。

「……気の、せいか?」

 いくら見ても頭上には青い空が広がっているだけだ。
今のは、一体……?

「……まあ、良いか。ヘルハウンド、来い」

 俺は頭を振ると、配下のヘルハウンドを呼び寄せた。そのままその背中に跨る。

「お前はここで待機だ。もし、敵が近づいて来たら、勝てそうなら仕留めろ。無理そうなら、この拠点は放棄して、ゼクトール達のところへ逃げろ」

「ギ……ワカッタ……ア、イエ……ワカリマシタ」

 俺はダークゴブリンに拠点の留守を任せると、ヘルハウンドを樹海の向こうへと走らせる。

「まずはルコスの果実でも、取っておくか」

 昨日収穫した分は、すでに食べ尽してしまったからな。

 ルコスの果実を探し求めて、樹海の中を疾走していると、ピリピリとした感覚が顔に突き刺さった。

 何だ……?
 俺がわずかに違和感を感じていると、樹海の中を飛び跳ねるように駆け抜けていたヘルハウンドの足がだんだんと遅くなっていく。
 やがて、ヘルハウンドの足が完全に止まってしまった。

「……どうした? 何かいるのか?」

「グルルルルゥ」

 俺はヘルハウンドに尋ねてみるも、ヘルハウンドは樹海の正面の方を睨み付けたまま、威嚇するように唸り声を上げている。
 いや、違う……これは……、

「怯えて……いる、のか?」

 その次の瞬間だった。

「――――ッ!!?」

 なん、だ……これ。

 背筋にゾゾっ……と悪寒が奔った。

 俺は咄嗟にヘルハウンドから降りると、ヘルハウンドを引っ張って近くの茂みの中に転がり込んだ。そして、そのなかで息を殺していると、地面が揺れた。

「地震……? いや、これは……」

 俺はそれが地震などではなく、巨大な生物の足音であると気付いた。

 そのまま息を殺していると、正面の木々を薙ぎ払って巨大なモンスターが姿を現した。

 なんだ……あれ……はッ!?


 とてつもないデカさだ。


 爬虫類特有のギョロリとした瞳に、無数の鋭い歯が並んだ顎。どこか竜を想起させる鋭い顔のフォルム。
 そして、その身体はまるで亀のように巨大な甲羅から四肢が伸びている。

 巨大な地を這う竜が背負っている甲羅は、巨大な岩山のような岩石の塊だ。その見た目通りにかなりの重量なのだろう、モンスターが一歩踏み出すだけで地面が揺れて、その背中から剥がれた岩塊が地面に突き刺さる。

 俺は必死に息を殺しながら、目の前を横切っていくモンスターに鑑定のスキルを発動させる。


=====================

ステータス

名前:岩盤竜ヴル・ガラキラゴン
位階:6
レベル:44

生命力:56
集中力:55
筋力:50
防御:60
知性:43
魔防:41
運:15


HP:1020/1020
MP:1000/1000
物理攻撃力:750
物理防御力:900
魔法攻撃力:645
魔法防御力:615
クリティカル率:21%

特性:

岩盤竜
巌(いわ)の身体
遅鈍(ちどん)
超重量


スキル:

岩の竜鱗
物理耐性UP
岩塊吐き
噛み千切る
アースクエイク


 ぃ、位階6っ!!?

 ヤバい。
 どうやら、目の前にいる巨大な地を這う竜は、俺が想像しているよりもずっと高位のモンスターだったみたいだ。

 位階6のモンスターなんて、初めて見た……。

 必死で息を殺していると、巨大な地を這う竜は俺達の目の前を通り過ぎていった。

「……この森には、ゴブリンだけじゃなくて、もっとヤバい奴もいるみたいだな」

 44というレベルも驚異的だが、何より驚いたのはそのパラメータだ。

「……HPとMPの値が1000を超えているって、化け物過ぎるだろ」

 それ以外のステータスも、俺や配下のモンスターとは比べ物にならない。
 あんな規格外のステータスなんて初めて見た。

「あ~~~、しかしそうか……」

 地を這う竜が通り過ぎてから、テイムの魔法を試してみれば良かったと思い至るが、すぐに首を振った。

 そんな余裕はとてもなかったし、万が一に三回のテイムに全部失敗したら、間違いなく俺は死んでいた。

 テイムのスキルは攻撃系のアクティブスキルと同じ扱いだ。発動させれば、まず間違いなく敵に俺の位置がバレていた。

 確かに位階6のモンスターを手に入れることができれば非常に心強いが、流石に自分の命を賭けてまで試そうとは思わない。

 今の状況は何もせずに大人しく息を潜めているのが正しい行動だった。

「行こう、ヘルハウンド。次はもう少し慎重に進むぞ」

 俺は未だに怯えて震えているヘルハウンドの身体をポンポンと叩くと、その上に騎乗して食料探しを再開した。



 その後、しばらく周囲を探索した結果、鹿のような大型の動物を見つけることに成功した。

 また邪魔が入っても困るのでヘルハウンドに騎乗したまま操血のスキルで捕獲する。

 捕獲した鹿は、野生の本能からか激しく暴れまわっていたが、操血のスキルで首を絞めるとすぐに息絶える。俺は、息絶えた鹿をヘルハウンドの背中に乗せると、拠点へと帰還した。


 大量だ。

 
 かなりの量の鹿肉を手に入れることができた。それに加えて、探し求めていたルコスの果実もかなりの量を収穫できた。

 今夜の夕飯は少し豪勢にしても良いかもしれない。

 拠点に帰還すると、丁度同じタイミングでゼクトール達が帰って来た。

 ゴブリンだからと甘く見ていたが、どうやらハイゴブリンはかなりの膂力があるらしく、大量の石材を手押し車で運んできてくれた。

 俺が謝意を述べると、話が通じることにゼクトール達は驚き、また歓喜していた。

 それと用済みになった鋼のロングソードをゼクトールにくれてやった。そうしたらゼクトールの奴が急に、むせび泣き始めてしまった。

「ゴシュ……ゴシュジンザマッ!! ゴシュジンザマァッ!!!」

「お、おい……分かった。分かったら泣くなっ! ほら、他の配下達も見ているだろっ!」

 俺は鋼のロングソードを胸に掻き抱いたまま感涙にむせぶゼクトールを必死に宥めていた。
 ようやく泣き止んだゼクトールはいそいそと鋼のロングソードを身に着けると、元のゼクトールに戻ってくれた。
 心なしかゼクトールの表情も誇らしげだ。

 まさか、不要になった武器を与えただけでここまで感激されるなんてな。流石に予想していなかったよ。

 他のハイゴブリン達も、羨ましそうにしていたが、流石に配下全員に鉄製武器を配布するほどの素材はない。
 他のハイゴブリン達には、しばらくは石製武器で我慢してもらおう。

「さて、と……」

 再び、手押し車を引いていくゼクトール達の後姿を見送ると、俺は腕まくりをして目の前に横たわっている鹿の死骸を見つめた。

 生き物の肉は死んだ直後から腐敗が始まるらしい。なので、仕留めたあとはすぐに肉を捌く必要がある。

「ヘルハウンド、来い」

 俺はヘルハウンドを呼び寄せると鹿の死骸をヘルハウンドの背中に乗せて、近くを流れている川の川岸へと移動する。

 生物を解体する際は、大量の血や汚物が飛び散るので、できるだけ軽装で、かつ川の近くの方が好ましい。

 素人だからか、鹿から皮をはぐだけでも重労働だ。

 全身の皮を剥いで、内臓を処理し、肉をいくつかのブロックに分けるとどっと疲労感が押し寄せてきた。

 俺は深く息を吐き出すと、少し休憩することにした。
と、何かの気配を感じて振り返る。そこにはダークゴブリンが控えていた。

「ゴシュジン、イマ、暇カ? ア……イエ、暇デショウカ?」

「んぁ? 何?」

 俺が尋ねると、ダークゴブリンは少し言葉を詰まらせた。

「……スコシ、シラベタキコトガアル。ダカラ、スコシ、タンドクでウゴキタイ」

 どうやらダークゴブリンは何か調べたいことがあるらしく、単独行動の許可を求めに来たらしい。

「その調べたいことってのは?」

「ジツハ……」

 俺が尋ねるとダークゴブリンは話し始めた。

 それによれば、コイツは生まれた瞬間から、この樹海のどこかに巨大な力の存在を感じていたらしい。

 今までは漠然としたエネルギーの波動を感じるだけだったが、俺に捕らえられ、ダークゴブリンに進化してからそれがはっきりと感覚で捉えられるようになったようだ。

「アノ、力……イッタイ、ナンナノカ、ソレヲ知リタイ」

「巨大なエネルギーか……それはモンスターが発しているものなのか?」

 もし、そのエネルギー源が強力なモンスターなのであれば、下手に刺激してその意識がこちらに向くことだけは避けたい。
 けれど、俺の言葉にダークゴブリンは視線を逸らして、首を振った。

「ソレハ、オレニモワカラナイ。タダ、アノカンカクハ、モットベツの……」

 モンスターではない正体不明のエネルギー……か。確かにそれは気になるな。

「良いぞ。ただし、くれぐれも慎重に、な」

 正直、ここで斥候役のダークゴブリンを失いたくはない。

 が、本人がぜひともやらせて欲しいといっているし、何よりもし本当にこの森に何か危険な存在が潜んでいたら、それの正体を知る必要がある。

 迷ったが、俺は許可を出すことにした。その代わり、一つ条件をつけることにした。

「一つだけ条件を付ける。成果が出るか否かに関わらず、必ず夜までにはここに戻って来い。必ずだ、良いな?」

 昨晩の経験で分かったことだが、この森は夜になると、モンスターが活発に動き始めるみたいだ。
 しかも、それだけじゃなくて、かなり危険度の高いモンスターまでウヨウヨと出歩き始める。

「だから、夜までには戻って来るんだ。必ずだ、分かったな」

「ハハッ……ゴシュジンハ、シンパイスギダナ。タダマア……リョウカイダ」

 俺の命令に、ダークゴブリンは首を軽く振ると、そのまま溶けるように木陰の向こうへと姿を消していった。

「……得体の知れない、巨大な力ね」

 俺は頭上を見つめる。

 果たして本当にそんなものが存在するのかどうか。まあ、ダークゴブリンの吉報に期待するか。

「ふぅー……良し、休憩終了っ!」

 どちらにせよ、コッチはコッチでやるべきことをやるしかない。俺は腕まくりをすると、肉の解体作業へ戻っていった。
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