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わたしとアイツとアイツ
3話②
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なぜこうなったとか、これは浮気になるんじゃないかとか、不安に思う所はいっぱいあるけども、今、私はラブホにいる。
何やら西条透の手を振り払った際に、めまいを起こして倒れたらしい。私の記憶にない辺りがヤバイし、普通なら病院に連れて行くところなのに、西条透は貧血だろうとの判断を下し、ラブホに連れ込んだというわけだ。
まったくもってヒドい男である。
兎にも角にも逃げ場なし。目を覚まして無事だと分かるや否や収拾のつかない話し合いが幕を開けた……のだけども。
「そういう自分勝手な所が勇樹に劣ってるのよ! 勇樹だったら、無理すんな。また改めて話そうなって言ってくれるわよ!」
「それは咲希ちゃんが逃げない前提の話だろ!? 僕だと逃げるじゃんか!」
「当たり前じゃない! 収拾のつかない話し合いなんて時間の無駄だもの!」
「だから彼氏の僕が別れないって言ってるんだから、咲希ちゃんは僕の彼女だって何回も言ってるだろ!」
「あんたは元カレで、私の彼氏は勇樹! 何回言えば理解すんのよ!」
「別れてない!」
「別れたの!」
最初こそ冷静に話し合ってたけども、話にならない話し合いでお互いにイライラがヒートアップ。結果、ケンカが始まるという最悪の流れになった。
「あんたがちゃんとしないからこんなことになったんでしょ!」
イライラ任せにクッションを投げつけたら西条透の顔面に当たった。ざまぁって笑ってやったら私の顔面にクッションが当たった。
どうやら殺されたいらしい。
「なんてことすんのよ、このストーカー野郎!」
「はああ!? 誰がストーカーだって!」
「これは立派な暴力よ! 精神的暴力と肉体的暴力で訴えてやる!」
「先にクッション投げつけてきたのはそっちだろ!? それと言葉の暴力が酷すぎる! もっと上品な言葉を学ぶべき……ごめん、今のは僕が悪かった。学んでもオールニの知能が……ごめんね」
「遠回しにバカって言った!?」
「ううん、遠回しに言ってないよ。直接的に言ったつもりだけど」
「ニャッフウウーッ!!」
珍しく怒りの沸点を越えたけど、知能が低いからニャッフウウーッ!!って言葉しか出てこなかった。
余計に腹が立ったのでまたクッションを投げつけたけど、それを避けた西条透をすり抜けて部屋の隅にあったスタンドライトに当たる。運悪くそれが倒れてガシャンと砕け散った。
「どうしてくれんのよ!? これ弁償物よ!」
怒りのボルテージは収まらないので、別のクッションを投げつけた。せめて一回当たるまでは止められないと思った。
「僕のせい!? こんな物を投げる咲希が悪いんだろ!」
「ぼふっ!!?」
「はっ、ザマァ」
西条透の投げたクッションがまた顔面に当たった。ここまで来たらもう私達のケンカは止まらない。
我、覚悟を決めた。
西条透も覚悟を決めたようだった。
再び、クッションと暴言の投げ合いのケンカが始まった。
「私の彼氏になりたいんなら過去に戻って出直して来なさいよ!」
「出来るもんならそうしてるよ! そもそも勘違いしてたのは咲希だろ!? 僕だけ責めるなんてお門違いだ!」
「どうもそこだけはすみませんでした」
「なっ、なんて生意気な女なんだ!」
「私には勇樹っていうかわいい彼氏が居るんだからあんたは用なしなのよ! 一人でオナニーでもしてらっしゃい!」
「僕がそんなことをするわけないだろ!? 咲希こそ僕に開発されたからって性欲に耐えきれずに勇樹君を襲ったんじゃないのか!?」
「……そんなことない、デス」
「もしかしてって思ってたけどやっぱりそうだったんだね! 心底最低だ! 僕の彼女のクセに他の男に身体を許して……咲希はいつから浮気者になったんだ、この変態淫乱ドM女!」
クッションを投げ付けようとしてた手が止まった。そして西条透の投げ付けてきたクッションが顔面に当たった。
西条透の口から変態淫乱ドM女っていう卑猥なワードが出てくるなんて、何百回と想像してたことがようやく現実になった。
「……ぐっ……」
「何のダメージ受けてるの!?」
心の奥底に眠るドM的感情が喜んでしまったみたいだ。思わず「やっぷーもっと罵って」って言葉が出そうだったので、口を塞いで何とか耐えた。
いかんいかん、勇樹の教育のせいで言葉責めにめっぽう弱くなってるや。
少し冷静になれたのでソファーに座った。逆に西条透は戦闘モードに入ったらしく、クッションを手に握り締めながら睨んでくる。
「浮気者っていうけど、別れたと思ってたんだから仕方ないっつーか、彼氏と夜の営みをして何が悪いの?」
「僕が居るのに彼氏を作るなんておかしいだろ!」
「いや、あんたと別れてるんだけど」
「別れてない!」
「でも……そうね、浮気者の私だもの、あなたに相応しくないわね。ほら、あなたが掘ったトンネルは現在勇樹専用トンネルと化してるし。見知った仲で穴兄弟は嫌でしょ?」
「それは、その……また掘れば……出来なくも……」
「さいってい!」
もごもごと口ごもる西条透にクッションを投げ付けた。すかさずお返しのクッションが顔面に飛んできた。
クッションと暴言の投げ合いが再開した。
「怖い怖い怖い怖い! もうすでに私のトンネル掘ること考えてる! だからこんな所に連れ込んだのね! 汚らわしいわ! レッツゴー穴兄弟がいいとかマジモンの変態だわ!」
「いやもう何でそうなるの!? 真面目に話し合う気ある!?」
「あるわよ! あるから話し合おうとしてるんじゃない! それなのになんで下ネタで誤魔化そうとするの!?」
「下ネタを振ってきたのは咲希だよ! そうやって何でもかんでも僕のせいにするの止めてくれよ!」
「せいになんかしてないわよ! 全部あんたが悪いの! 早く謝って! 今すぐ私に謝りなさい!」
「ご、ごめん……?……??……何でだよ! だから元々は咲希が!」
バコンと何かを殴り付ける音が聞こえて間髪入れずに怒声が部屋に響いた。
「やかましい!」
すぐさまクッションと暴言の投げ合いを止めた。
先程とうって変わってシーンと静まり返る。
冷静になって辺りを見渡せば、クッションと暴言の投げ合いのせいで、備え付けの小物等は床に落ち、ライトの破片が散乱。部屋はグチャグチャに荒れ果てていた。
「これ、どうしよう」
「謝るしかないわよ」
「謝罪で済むの?」
「うっさいわね。なるようにしかならないんだから腹を括りなさい」
怒鳴り続けて本当に疲れたからベッドに横になった。一昨日まで寝込んでたってのに、何でゆっくり寝かせてくれないんだ。トラブルなく人生を謳歌したいだけなのに。
「眠い」
ゴワゴワしたシーツも、不特定多数の人が使ってる布団も、今の状況の何もかもが不快だけども、目を閉じれば猛烈な睡魔に襲われる。
「……咲希? 寝るの?」
勝手に呼び捨てにしてんじゃないわよって言ってやりたかったけど、久しぶりに感じた西条透の体温に力が抜けていく。
ああ、それが好きだったな。
もう少し早く迎えに来てくれてたら……なんて、やっぱり私はズルい女だ。
でも、それでも私は……
「あーくそ、全然イケねえ」
勇樹の声でハッと我に返った。
あれから何かあったわけでもなく、起きたら夜だったから慌てて家に帰って……そうだった。セックスしてたんだった。一瞬寝てた。
だめだ、まだ全然寝足りない。
「……勇樹?」
目をやると酷い顔をしていた。悲しいのか怒ってるのか。そっと手を伸ばして頬っぺたに触れた。いつもの温もりがなくて、ひんやりしてた。それがつらかった。
「浮気じゃないよね?」
「何が」
「アイツと話し合ったけど、まだケジメつけてないの」
「ああ?」
「でも約束してたから」
まだ話してる途中だけど、勇樹は私から離れた。
「いちいち守んなよ、んな約束。お前にとっちゃ俺は都合がいい男かもしれねぇけど、俺にだって感情っつーのがあんだよ。マジでふざけんな」
勇樹の言葉が突き刺さる。
私は勇樹から離れて服を着た。
勇樹は背中を向けて黙って布団にくるまってた。
「おやすみ」
この日、初めておやすみの返事をしてもらえなかった。
それが無性に寂しくて、どう考えても自業自得なのに、ポロリと涙が流れた。
何やら西条透の手を振り払った際に、めまいを起こして倒れたらしい。私の記憶にない辺りがヤバイし、普通なら病院に連れて行くところなのに、西条透は貧血だろうとの判断を下し、ラブホに連れ込んだというわけだ。
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どうやら殺されたいらしい。
「なんてことすんのよ、このストーカー野郎!」
「はああ!? 誰がストーカーだって!」
「これは立派な暴力よ! 精神的暴力と肉体的暴力で訴えてやる!」
「先にクッション投げつけてきたのはそっちだろ!? それと言葉の暴力が酷すぎる! もっと上品な言葉を学ぶべき……ごめん、今のは僕が悪かった。学んでもオールニの知能が……ごめんね」
「遠回しにバカって言った!?」
「ううん、遠回しに言ってないよ。直接的に言ったつもりだけど」
「ニャッフウウーッ!!」
珍しく怒りの沸点を越えたけど、知能が低いからニャッフウウーッ!!って言葉しか出てこなかった。
余計に腹が立ったのでまたクッションを投げつけたけど、それを避けた西条透をすり抜けて部屋の隅にあったスタンドライトに当たる。運悪くそれが倒れてガシャンと砕け散った。
「どうしてくれんのよ!? これ弁償物よ!」
怒りのボルテージは収まらないので、別のクッションを投げつけた。せめて一回当たるまでは止められないと思った。
「僕のせい!? こんな物を投げる咲希が悪いんだろ!」
「ぼふっ!!?」
「はっ、ザマァ」
西条透の投げたクッションがまた顔面に当たった。ここまで来たらもう私達のケンカは止まらない。
我、覚悟を決めた。
西条透も覚悟を決めたようだった。
再び、クッションと暴言の投げ合いのケンカが始まった。
「私の彼氏になりたいんなら過去に戻って出直して来なさいよ!」
「出来るもんならそうしてるよ! そもそも勘違いしてたのは咲希だろ!? 僕だけ責めるなんてお門違いだ!」
「どうもそこだけはすみませんでした」
「なっ、なんて生意気な女なんだ!」
「私には勇樹っていうかわいい彼氏が居るんだからあんたは用なしなのよ! 一人でオナニーでもしてらっしゃい!」
「僕がそんなことをするわけないだろ!? 咲希こそ僕に開発されたからって性欲に耐えきれずに勇樹君を襲ったんじゃないのか!?」
「……そんなことない、デス」
「もしかしてって思ってたけどやっぱりそうだったんだね! 心底最低だ! 僕の彼女のクセに他の男に身体を許して……咲希はいつから浮気者になったんだ、この変態淫乱ドM女!」
クッションを投げ付けようとしてた手が止まった。そして西条透の投げ付けてきたクッションが顔面に当たった。
西条透の口から変態淫乱ドM女っていう卑猥なワードが出てくるなんて、何百回と想像してたことがようやく現実になった。
「……ぐっ……」
「何のダメージ受けてるの!?」
心の奥底に眠るドM的感情が喜んでしまったみたいだ。思わず「やっぷーもっと罵って」って言葉が出そうだったので、口を塞いで何とか耐えた。
いかんいかん、勇樹の教育のせいで言葉責めにめっぽう弱くなってるや。
少し冷静になれたのでソファーに座った。逆に西条透は戦闘モードに入ったらしく、クッションを手に握り締めながら睨んでくる。
「浮気者っていうけど、別れたと思ってたんだから仕方ないっつーか、彼氏と夜の営みをして何が悪いの?」
「僕が居るのに彼氏を作るなんておかしいだろ!」
「いや、あんたと別れてるんだけど」
「別れてない!」
「でも……そうね、浮気者の私だもの、あなたに相応しくないわね。ほら、あなたが掘ったトンネルは現在勇樹専用トンネルと化してるし。見知った仲で穴兄弟は嫌でしょ?」
「それは、その……また掘れば……出来なくも……」
「さいってい!」
もごもごと口ごもる西条透にクッションを投げ付けた。すかさずお返しのクッションが顔面に飛んできた。
クッションと暴言の投げ合いが再開した。
「怖い怖い怖い怖い! もうすでに私のトンネル掘ること考えてる! だからこんな所に連れ込んだのね! 汚らわしいわ! レッツゴー穴兄弟がいいとかマジモンの変態だわ!」
「いやもう何でそうなるの!? 真面目に話し合う気ある!?」
「あるわよ! あるから話し合おうとしてるんじゃない! それなのになんで下ネタで誤魔化そうとするの!?」
「下ネタを振ってきたのは咲希だよ! そうやって何でもかんでも僕のせいにするの止めてくれよ!」
「せいになんかしてないわよ! 全部あんたが悪いの! 早く謝って! 今すぐ私に謝りなさい!」
「ご、ごめん……?……??……何でだよ! だから元々は咲希が!」
バコンと何かを殴り付ける音が聞こえて間髪入れずに怒声が部屋に響いた。
「やかましい!」
すぐさまクッションと暴言の投げ合いを止めた。
先程とうって変わってシーンと静まり返る。
冷静になって辺りを見渡せば、クッションと暴言の投げ合いのせいで、備え付けの小物等は床に落ち、ライトの破片が散乱。部屋はグチャグチャに荒れ果てていた。
「これ、どうしよう」
「謝るしかないわよ」
「謝罪で済むの?」
「うっさいわね。なるようにしかならないんだから腹を括りなさい」
怒鳴り続けて本当に疲れたからベッドに横になった。一昨日まで寝込んでたってのに、何でゆっくり寝かせてくれないんだ。トラブルなく人生を謳歌したいだけなのに。
「眠い」
ゴワゴワしたシーツも、不特定多数の人が使ってる布団も、今の状況の何もかもが不快だけども、目を閉じれば猛烈な睡魔に襲われる。
「……咲希? 寝るの?」
勝手に呼び捨てにしてんじゃないわよって言ってやりたかったけど、久しぶりに感じた西条透の体温に力が抜けていく。
ああ、それが好きだったな。
もう少し早く迎えに来てくれてたら……なんて、やっぱり私はズルい女だ。
でも、それでも私は……
「あーくそ、全然イケねえ」
勇樹の声でハッと我に返った。
あれから何かあったわけでもなく、起きたら夜だったから慌てて家に帰って……そうだった。セックスしてたんだった。一瞬寝てた。
だめだ、まだ全然寝足りない。
「……勇樹?」
目をやると酷い顔をしていた。悲しいのか怒ってるのか。そっと手を伸ばして頬っぺたに触れた。いつもの温もりがなくて、ひんやりしてた。それがつらかった。
「浮気じゃないよね?」
「何が」
「アイツと話し合ったけど、まだケジメつけてないの」
「ああ?」
「でも約束してたから」
まだ話してる途中だけど、勇樹は私から離れた。
「いちいち守んなよ、んな約束。お前にとっちゃ俺は都合がいい男かもしれねぇけど、俺にだって感情っつーのがあんだよ。マジでふざけんな」
勇樹の言葉が突き刺さる。
私は勇樹から離れて服を着た。
勇樹は背中を向けて黙って布団にくるまってた。
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