ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ

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68 学校

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舞踏会後の登校日、中庭にて

「サリーナ様。先日の舞踏会、素晴らしかったです。美しかったです。」
「そ、そう?ナンシー様、ありがとうございます。気付いていたなら声をかけてくれれば良かったのに。」
「そんな、勿体ない!」
「勿体ない?」
「絵画のようなおふたり!ずっと見ていたかったですわ!鼻血もの!」
「はな…!?」
「あ、聞かなかった事に!」
「ちょっと、貴方!」

話している私達の前に仁王立ちする女性。それは、紛れもないアイラン様だった。

アイラン様?
なぜ学校に?通っていたのだったかしら?

首を傾げる私にナンシー様が横から説明してくれる。

「最終学年へ特別転入されたアイラン·ハンニー様ですね。」

特別編入?
詳しくは、後で教えてもらいましょう。

「ナンシー様ありがとうございます。…それで、私に何の御用でしょうか?」
「舞踏会でアイザック様といたのは貴方よね?」
「ええ、そうですが?」
「何故よ!」
「「え?」」

私とナンシー様は顔を見合わせる。

「貴方、知らないのよ!アイザック様は、私と結ばれるの!」
「「?」」

全くもって理解ができない。それは、ナンシー様も同じようだ。

「邪魔!」

アイラン様から魔力が周囲に膨らんでいく。

やばいかな…。

「ナンシー様、逃げてください。」
「え?」

この魔力を感じないのか…。

「とにかく走って!」
「は、はい!」

ナンシー様は、走り出す。

バリアを張らないと。
他の生徒が被害を受けては大変だわ。

そして、アイランの魔力はバリアにあたり霧散した。

「はぁ?また!?………そうか。あれも貴方のせいだったのね。」

その言葉が舞踏会のことを言っていることは、すぐに分かる。

さて、どうしよう。
とりあえず、皆に連絡。詳しく説明していられない。映像で伝われ!

「やっぱり邪魔!どこかへ行って!」

強い魔力がこちらへ飛んでくる。しかし、バリアは壊れない。

「もう!」

続けて魔力が放たれる。


どれ位時間が経っただろう。
そのうち、アイランは肩で息をしだした。

「えーと…」
「私はこの世界で一番の魔法使いなのに!」
「………はい?」

この世界?
この国、ではなくて?

“リーナ!”

そこへ、アルが飛んできてアイラン様の周りをすごい勢いで飛び回る。

「アル?」
「何よこの鳥!」

“すぐに皆来るからね!”

アイラン様は、魔力をアルヘぶつけようとするが、当たらない。

「アル。こちらへ。」

アルは、飛び回っていた勢いのままこちらへやってきて、私の目の前でスピードを落とし、アイラン様へ向き直った。

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