ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ

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26 入学式後、初登校

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サリーナは、持ち運び手紙魔法陣をポケットに入れる。手紙魔法陣は、昨日の内に、ジャックから兄たちにも渡っている。
離れたところで使用可能か分からない為、今日は試しに送り合うことになっている。

食堂へ行くと、お父様も兄様達もすでに着席していた。

「おはようございます。おまたせしました。」
「おはよう。待っていないから大丈夫だよ。」
「リーナ、おはよう。」
「おはよう、リーナ。」

朝食は、手紙の事には触れず、いつも通りに経過した。


学校へ向かう馬車の中…

「リーナ。手紙魔法陣をもらったが、これは隠れて使うようにとの事だ。」
「変な事に巻き込まれない様に…ですか?」
「分かっているならいいんだ。リーナを利用しようという、私利私欲で動く馬鹿が近づいてくる可能性が高いからな。」
「子供の内に丸め込もうとする大人ですか…?」
「その通り。」
「リーナ。気をつけるんだよ?すぐに人を信じない事!リーナは、魔力!見た目!身分!どれをとっても完璧なんだから。」
「…魔力と、身分はその通りだとしても、見た目は家族の欲目です。」
「また、そんな事を…。」
「だから、心配なんだよね。」

学校に着くと、馬車降り場にアイザック様がいた。

「リオン兄様、いつも待ちあわせして教室に行っているのですか?」
「そんなわけ無いでしょ。気持ち悪い。」
「きも…。そうですか。」
「リオン、お前だけだと思わないでね。僕もだ。…サリーナ、昨日はありがとう。」

私?

兄様達を見ると、頷いた。

よく分からないけど、私が答えておけということよね。

「いえ。また、いらしてください。」
「お言葉に甘えて、近いうちにまた。さあ、教室まで送るよ。」
「え?良いですよ。教室も遠いですし…。」
「僕も一緒に行くよ。」
「リオン兄様?」
「心配だからね。」
「大丈夫なのですが…。」
「まぁまぁ。」

リオン兄様は、私の背を押して歩き出した。

「あ、リック兄様。また後で!」
「ああ。帰りは教室に迎えに行くからな。」
「はい。分かりました。」

これを過保護と言うのよね…。

「あれ?リオン兄様、リック兄様が迎えに来ると言いましたが、帰りの時間って一緒でしたっけ?」
「…違うね。」
「そうですよね。」
「後で話せばいいんじゃないかな。」

そう言うと、リオン兄様はこちらに向かってにっこり笑った。

これは、手紙魔法陣で…と言うことよね。

「分かりました。そうします。」
「僕も迎えに行きたいけど、予定が入っているんだ。待たせてしまうから、先に帰ってね。」
「分かりました。」
「僕が迎えに行く。」
「アイザック様が?そんな、悪いです。ひとりで大丈夫ですよ。」
「まだ慣れていないだろう?」
「それはそうですが、他の方もひとりで行き来していますし…。」
「兄弟が送り迎えしている人もいるよね?」

私は周りを見た。

「そうですが、アイザック様は兄では…。」
「兄代理。」
「と言うことで。」
「…お願いいたします。」

これ以上断っても、きっと無駄なのだろうな。

サリーナは諦めて、アイザックに迎えに来てもらうことにした。






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