5 / 6
第五話
しおりを挟む
世界に穴が開く。
別に特別なことではない。
世界は脆い。
いつもどこかに穴が開いて、いつの間にか閉じている。
何かが入ってきては、何かがなくなっている。
「おや、珍しい。穴に何か引っかかってるわ」
「ははは、なんだいそれは。穴の途中にいるとでも?」
「そうね。穴の途中、なにか生き物が引っかかってるわ」
「生き物、生き物か、少し面白そうだ」
「ええ、面白そうね」
「まだ穴は持ちそうかな」
「まだ穴は持ちそうね」
「じゃあちょっと向こうの世界でも」
「ええ、まずはお話を聞いてみましょう」
「また魅了かい?」
「そうよ。だって、野蛮かもしれないもの」
「魔法は使えるみたいね」
「でも随分と原始的だ」
「それを言ったら武器もそうよ」
「確かに。剣なんて骨董品をよく使う気になるものだ」
「その分、安全の確保は難しくなさそうね」
「だが人間と言ったか。あれに擬態するのは面倒だろう」
「腕が二本しかないなんて不便な生き物よね」
「ああ、あの腕では魔法一つ使うにも手間だろう」
「そのあたりが文明が発達していない原因なのかもしれないわね」
「高度な術を使うときには擬態を解く必要はあるが」
「帰り道のこと?」
「そうだ。術用のマーカーだけこの地に残せばいい」
「じゃあ向こうの世界に?」
「ああ、こいつの生まれ育った村があるという」
「制圧するの?」
「まずは服従だ。魔法で縛ればよい」
「魔王ごっこでもする?」
「文明レベルによるな。低すぎてもつまらん」
「そうね」
「あなたがラジャンで、私がルーヲね。ちゃんと覚えてよ」
「ああ、武器屋と、道具屋、だったか」
「そうそう、村を拠点に確保するなら外向けの設定もいるのよ」
「わかっているさ」
「あとその男、魅了が利き難かったから、村で束縛を使うときも少し注意して」
「そうなのか、そっちの女は? 女のほうが魔法能力は高いだろう?」
「そっちは問題なし。抵抗というか意志がほぼなかったわ。人形みたい」
「魔法使役用の人形か? なら意外と文明レベルも高いのかもな」
「ええ、そうかも。男の方も何か道具で保護してるかもね」
「そうか。大丈夫だと思うが、解除されないようにな」
「そう思って、一番強いのを掛けてあるわ。私が死なない限り解けることはないわ」
「ならいい、村が見えて来たな。先行する」
「はーい、よろしく」
ラジャンが一人で村に向かって走っていく。
一緒に歩いて行ってもいいように思うが、さっきの会話といい、随分アグレッシブなNPCだな。
ラジャンもルーヲも、俺とフィーナより少しだけ年上の幼馴染で、今は村で武器屋と道具屋をしている。
いつもは店のカウンターの中に立ったままなのに、村の外にいるのは、初めて見たな。
走って帰るのは、俺が村についた時にはまたお店のカウンターに居るためだろうか。あの店は幼馴染価格で少しだけ安く売ってくれるから、序盤のお金がない間はとても助かる。レベルも十分に上がったし、そろそろ城に成人の報告イベントに行ってもいいだろうか。
そうなると回復アイテムを買い込むか。あれ? メニューから見る道具欄は十分な数があるな。そうか、もう買い終わってたか。なら、いつ城に向かってもいいな。
フィーナはいつも通り、俺の後ろをついて歩いている。
ルーヲはなぜか俺の前だ。やっぱりアグレッシブなNPCなんだな。お姉さん風を吹かせたい年頃だろうか。
ほどなく村の入口に入る。
「なんか空間が変な感じがするのよね。隙間があるというか。魔物除けの結界とも思えないけど」
ルーヲが何かぶつぶつ言っている。
フィールドマップと村マップでは別マップ扱いとか、そういう話しじゃないんだよな。メタだし。柵で囲まれた村には結界が張ってあって魔物が入れないとか、そういう設定があるんだろうか。気にしてなかったけど、ありそうだ。
「ねえ、武器屋はこっちでいいの?」
ルーヲの質問にその通りだと答える。
村の広場に面した所に、大体のものは揃ってる。武器屋も道具屋も、村長の家もそこだ。武器屋に行くってことは道具屋にはまだ帰らなくていいのかな。道具屋は武器屋のすぐ隣だし、道は一緒だからいいか。
「まだ城に報告に行ってなかったのか、早くしないと村祭りが始まってしまうぞ」
通りすがりに村人のおっさんが声を掛けてくる。このおっさんは近くを通るだけで決まったセリフを話すから、ちょっと邪魔だ。
「早く城に行ってきなよ」
今度はおばちゃんだ。村長の話を聞いて、城への出発フラグが立つと、会う村人のほとんどがこんなセリフを言って来て邪魔くさい。あまりに邪魔だから、街まで出て、そこの宿を拠点にレベル上げするのが良い。
「ラジャン。どうだった?」
村人を無視して歩いているうちに武器屋の前まで来ていたようだ。
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
いつものセリフ。もう装備は街で売ってるここよりも上の装備をしているから、買う必要はないんだよな。
「何言ってるの? ラジャンではない? いえ、魔力パターンは。何があったの?」
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
「どういうことよ」
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
「操られている? でも魔力パターンに乱れはない」
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
いくら話し掛けても同じ言葉しか返さないと思うんだが。あ、武器を買えば別のセリフが聞けるぞ。
「なんじゃ、まだ城に向かってなかったのか。急がんと村祭りまでに帰ってこれんぞ」
声に振り替えると村長が立っていた。
いつも村長は家の中から動かないのに。アグレッシブなNPCが増えたな。知らないうちにアップデートでもあったんだろうか。いやそんなはずはないな。バグ調査でネットはチェックしていたが、どこにもそんな情報はなかった。
「じゃあ別人格の中に封印? でもそんな高度なことが出来るわけが」
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
「なんじゃ、まだ城に向かってなかったのか。急がんと村祭りまでに帰ってこれんぞ」
なんかカオスになってきたな。
「なんなのよこいつ」
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
「なんじゃ、まだ城に向かってなかったのか。急がんと村祭りまでに帰ってこれんぞ」
「そのじいさんは村長だよ」
「こうなれば皆殺しにしてからラジャンを直す方法を」
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
「なんじゃ、まだ城に向かってなかったのか。急がんと村祭りまでに帰ってこれんぞ」
「早く城に行ってきなよ」
「魔法が発動しない? どうして? 結界?」
「まだ城に報告に行ってなかったのか、早くしないと村祭りが始まってしまうぞ」
「イベント戦闘でもないんだし、村の中で攻撃魔法は使えないよ」
「こうなったら擬態を解いて力づくで」
「なんじゃ、まだ城に向かってなかったのか。急がんと村祭りまでに帰ってこれんぞ」
「早く城に行ってきなよ」
「擬態が解けない!? どうしてよ!」
「なんじゃ、まだ城に向かってなかったのか。急がんと村祭りまでに帰ってこれんぞ」
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
「なんなのよ!」
カオスだな。誰が話してるのか分からん。
「こっちへ来なさい!」
突然、ルーヲに腕を掴まれて村の外まで引きずり出される。
「魔法が使えないのはなんでなのよ」
「イベント戦闘でもないんだし、村の中で攻撃魔法は使えないよ」
「イベント? 何のイベントよ、村祭りってやつ? もういいわ、ここなら使えるのね?」
何も答える前に、手からレーザーみたいに光を発射するルーヲ。
魔物も居ないところでなんで魔法打ってるんだろう。
「擬態は、ダメか。一度出直したほうがいいわね。出来れば何人か連れて」
何かぶつぶつ言いながら歩いていく。
幼馴染を放って置くのもな、と思って後ろをついていく。フィーナはフィーナで、俺の後ろをついてくるから、3人で縦並びだ。
どこに行くんだろう。
別に特別なことではない。
世界は脆い。
いつもどこかに穴が開いて、いつの間にか閉じている。
何かが入ってきては、何かがなくなっている。
「おや、珍しい。穴に何か引っかかってるわ」
「ははは、なんだいそれは。穴の途中にいるとでも?」
「そうね。穴の途中、なにか生き物が引っかかってるわ」
「生き物、生き物か、少し面白そうだ」
「ええ、面白そうね」
「まだ穴は持ちそうかな」
「まだ穴は持ちそうね」
「じゃあちょっと向こうの世界でも」
「ええ、まずはお話を聞いてみましょう」
「また魅了かい?」
「そうよ。だって、野蛮かもしれないもの」
「魔法は使えるみたいね」
「でも随分と原始的だ」
「それを言ったら武器もそうよ」
「確かに。剣なんて骨董品をよく使う気になるものだ」
「その分、安全の確保は難しくなさそうね」
「だが人間と言ったか。あれに擬態するのは面倒だろう」
「腕が二本しかないなんて不便な生き物よね」
「ああ、あの腕では魔法一つ使うにも手間だろう」
「そのあたりが文明が発達していない原因なのかもしれないわね」
「高度な術を使うときには擬態を解く必要はあるが」
「帰り道のこと?」
「そうだ。術用のマーカーだけこの地に残せばいい」
「じゃあ向こうの世界に?」
「ああ、こいつの生まれ育った村があるという」
「制圧するの?」
「まずは服従だ。魔法で縛ればよい」
「魔王ごっこでもする?」
「文明レベルによるな。低すぎてもつまらん」
「そうね」
「あなたがラジャンで、私がルーヲね。ちゃんと覚えてよ」
「ああ、武器屋と、道具屋、だったか」
「そうそう、村を拠点に確保するなら外向けの設定もいるのよ」
「わかっているさ」
「あとその男、魅了が利き難かったから、村で束縛を使うときも少し注意して」
「そうなのか、そっちの女は? 女のほうが魔法能力は高いだろう?」
「そっちは問題なし。抵抗というか意志がほぼなかったわ。人形みたい」
「魔法使役用の人形か? なら意外と文明レベルも高いのかもな」
「ええ、そうかも。男の方も何か道具で保護してるかもね」
「そうか。大丈夫だと思うが、解除されないようにな」
「そう思って、一番強いのを掛けてあるわ。私が死なない限り解けることはないわ」
「ならいい、村が見えて来たな。先行する」
「はーい、よろしく」
ラジャンが一人で村に向かって走っていく。
一緒に歩いて行ってもいいように思うが、さっきの会話といい、随分アグレッシブなNPCだな。
ラジャンもルーヲも、俺とフィーナより少しだけ年上の幼馴染で、今は村で武器屋と道具屋をしている。
いつもは店のカウンターの中に立ったままなのに、村の外にいるのは、初めて見たな。
走って帰るのは、俺が村についた時にはまたお店のカウンターに居るためだろうか。あの店は幼馴染価格で少しだけ安く売ってくれるから、序盤のお金がない間はとても助かる。レベルも十分に上がったし、そろそろ城に成人の報告イベントに行ってもいいだろうか。
そうなると回復アイテムを買い込むか。あれ? メニューから見る道具欄は十分な数があるな。そうか、もう買い終わってたか。なら、いつ城に向かってもいいな。
フィーナはいつも通り、俺の後ろをついて歩いている。
ルーヲはなぜか俺の前だ。やっぱりアグレッシブなNPCなんだな。お姉さん風を吹かせたい年頃だろうか。
ほどなく村の入口に入る。
「なんか空間が変な感じがするのよね。隙間があるというか。魔物除けの結界とも思えないけど」
ルーヲが何かぶつぶつ言っている。
フィールドマップと村マップでは別マップ扱いとか、そういう話しじゃないんだよな。メタだし。柵で囲まれた村には結界が張ってあって魔物が入れないとか、そういう設定があるんだろうか。気にしてなかったけど、ありそうだ。
「ねえ、武器屋はこっちでいいの?」
ルーヲの質問にその通りだと答える。
村の広場に面した所に、大体のものは揃ってる。武器屋も道具屋も、村長の家もそこだ。武器屋に行くってことは道具屋にはまだ帰らなくていいのかな。道具屋は武器屋のすぐ隣だし、道は一緒だからいいか。
「まだ城に報告に行ってなかったのか、早くしないと村祭りが始まってしまうぞ」
通りすがりに村人のおっさんが声を掛けてくる。このおっさんは近くを通るだけで決まったセリフを話すから、ちょっと邪魔だ。
「早く城に行ってきなよ」
今度はおばちゃんだ。村長の話を聞いて、城への出発フラグが立つと、会う村人のほとんどがこんなセリフを言って来て邪魔くさい。あまりに邪魔だから、街まで出て、そこの宿を拠点にレベル上げするのが良い。
「ラジャン。どうだった?」
村人を無視して歩いているうちに武器屋の前まで来ていたようだ。
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
いつものセリフ。もう装備は街で売ってるここよりも上の装備をしているから、買う必要はないんだよな。
「何言ってるの? ラジャンではない? いえ、魔力パターンは。何があったの?」
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
「どういうことよ」
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
「操られている? でも魔力パターンに乱れはない」
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
いくら話し掛けても同じ言葉しか返さないと思うんだが。あ、武器を買えば別のセリフが聞けるぞ。
「なんじゃ、まだ城に向かってなかったのか。急がんと村祭りまでに帰ってこれんぞ」
声に振り替えると村長が立っていた。
いつも村長は家の中から動かないのに。アグレッシブなNPCが増えたな。知らないうちにアップデートでもあったんだろうか。いやそんなはずはないな。バグ調査でネットはチェックしていたが、どこにもそんな情報はなかった。
「じゃあ別人格の中に封印? でもそんな高度なことが出来るわけが」
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
「なんじゃ、まだ城に向かってなかったのか。急がんと村祭りまでに帰ってこれんぞ」
なんかカオスになってきたな。
「なんなのよこいつ」
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
「なんじゃ、まだ城に向かってなかったのか。急がんと村祭りまでに帰ってこれんぞ」
「そのじいさんは村長だよ」
「こうなれば皆殺しにしてからラジャンを直す方法を」
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
「なんじゃ、まだ城に向かってなかったのか。急がんと村祭りまでに帰ってこれんぞ」
「早く城に行ってきなよ」
「魔法が発動しない? どうして? 結界?」
「まだ城に報告に行ってなかったのか、早くしないと村祭りが始まってしまうぞ」
「イベント戦闘でもないんだし、村の中で攻撃魔法は使えないよ」
「こうなったら擬態を解いて力づくで」
「なんじゃ、まだ城に向かってなかったのか。急がんと村祭りまでに帰ってこれんぞ」
「早く城に行ってきなよ」
「擬態が解けない!? どうしてよ!」
「なんじゃ、まだ城に向かってなかったのか。急がんと村祭りまでに帰ってこれんぞ」
「よう、武器を買いに来たのかい? 幼馴染のよしみで少しだけ安くしてやろう」
「なんなのよ!」
カオスだな。誰が話してるのか分からん。
「こっちへ来なさい!」
突然、ルーヲに腕を掴まれて村の外まで引きずり出される。
「魔法が使えないのはなんでなのよ」
「イベント戦闘でもないんだし、村の中で攻撃魔法は使えないよ」
「イベント? 何のイベントよ、村祭りってやつ? もういいわ、ここなら使えるのね?」
何も答える前に、手からレーザーみたいに光を発射するルーヲ。
魔物も居ないところでなんで魔法打ってるんだろう。
「擬態は、ダメか。一度出直したほうがいいわね。出来れば何人か連れて」
何かぶつぶつ言いながら歩いていく。
幼馴染を放って置くのもな、と思って後ろをついていく。フィーナはフィーナで、俺の後ろをついてくるから、3人で縦並びだ。
どこに行くんだろう。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?
カタナヅキ
ファンタジー
現実世界で普通の高校生として過ごしていた「白崎レナ」は謎の空間の亀裂に飲み込まれ、狭間の世界と呼ばれる空間に移動していた。彼はそこで世界の「管理者」と名乗る女性と出会い、彼女と何時でも交信できる能力を授かり、異世界に転生される。
次に彼が意識を取り戻した時には見知らぬ女性と男性が激しく口論しており、会話の内容から自分達から誕生した赤子は呪われた子供であり、王位を継ぐ権利はないと男性が怒鳴り散らしている事を知る。そして子供というのが自分自身である事にレナは気付き、彼は母親と供に追い出された。
時は流れ、成長したレナは自分がこの世界では不遇職として扱われている「支援魔術師」と「錬金術師」の職業を習得している事が判明し、更に彼は一般的には扱われていないスキルばかり習得してしまう。多くの人間から見下され、実の姉弟からも馬鹿にされてしまうが、彼は決して挫けずに自分の能力を信じて生き抜く――
――後にレナは自分の得た職業とスキルの真の力を「世界の管理者」を名乗る女性のアイリスに伝えられ、自分を見下していた人間から逆に見上げられる立場になる事を彼は知らない。
※タイトルを変更しました。(旧題:不遇職に役立たずスキルと馬鹿にされましたが、実際はそれほど悪くはありません)。書籍化に伴い、一部の話を取り下げました。また、近い内に大幅な取り下げが行われます。
※11月22日に第一巻が発売されます!!また、書籍版では主人公の名前が「レナ」→「レイト」に変更しています。

スキルを得られない特殊体質の少年。祠を直したらユニークスキルもらえた(なんで??)
屯神 焔
ファンタジー
魔法が存在し、魔物が跋扈し、人々が剣を磨き戦う世界、『ミリオン』
この世界では自身の強さ、もしくは弱さを知られる『ステータス』が存在する。
そして、どんな人でも、亜人でも、動物でも、魔物でも、生まれつきスキルを授かる。
それは、平凡か希少か、1つか2つ以上か、そういった差はあれ不変の理だ。
しかし、この物語の主人公、ギル・フィオネットは、スキルを授からなかった。
正確には、どんなスキルも得られない体質だったのだ。
そんな彼は、田舎の小さな村で生まれ暮らしていた。
スキルを得られない体質の彼を、村は温かく迎え・・・はしなかった。
迫害はしなかったが、かといって歓迎もしなかった。
父親は彼の体質を知るや否や雲隠れし、母は長年の無理がたたり病気で亡くなった。
一人残された彼は、安い賃金で雑用をこなし、その日暮らしを続けていた。
そんな彼の唯一の日課は、村のはずれにある古びた小さな祠の掃除である。
毎日毎日、少しずつ、汚れをふき取り、欠けてしまった所を何とか直した。
そんなある日。
『ありがとう。君のおかげで私はここに取り残されずに済んだ。これは、せめてものお礼だ。君の好きなようにしてくれてかまわない。本当に、今までありがとう。』
「・・・・・・え?」
祠に宿っていた、太古の時代を支配していた古代龍が、感謝の言葉と祠とともに消えていった。
「祠が消えた?」
彼は、朝起きたばかりで寝ぼけていたため、最後の「ありがとう」しか聞こえていなかった。
「ま、いっか。」
この日から、彼の生活は一変する。
【完結】魔王様、溺愛しすぎです!
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
「パパと結婚する!」
8万年近い長きにわたり、最強の名を冠する魔王。勇者を退け続ける彼の居城である『魔王城』の城門に、人族と思われる赤子が捨てられた。その子を拾った魔王は自ら育てると言い出し!? しかも溺愛しすぎて、周囲が大混乱!
拾われた子は幼女となり、やがて育て親を喜ばせる最強の一言を放った。魔王は素直にその言葉を受け止め、嫁にすると宣言する。
シリアスなようでコメディな軽いドタバタ喜劇(?)です。
【同時掲載】アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、小説家になろう
【表紙イラスト】しょうが様(https://www.pixiv.net/users/291264)
挿絵★あり
【完結】2021/12/02
※2022/08/16 第3回HJ小説大賞前期「小説家になろう」部門 一次審査通過
※2021/12/16 第1回 一二三書房WEB小説大賞、一次審査通過
※2021/12/03 「小説家になろう」ハイファンタジー日間94位
※2021/08/16、「HJ小説大賞2021前期『小説家になろう』部門」一次選考通過作品
※2020年8月「エブリスタ」ファンタジーカテゴリー1位(8/20〜24)
※2019年11月「ツギクル」第4回ツギクル大賞、最終選考作品
※2019年10月「ノベルアップ+」第1回小説大賞、一次選考通過作品
※2019年9月「マグネット」ヤンデレ特集掲載作品

異世界でネットショッピングをして商いをしました。
ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。
それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。
これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ)
よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m
hotランキング23位(18日11時時点)
本当にありがとうございます
誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる