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1章
31話 代償(ヤコブ)
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父さん① 「〈パンパンパンパン······〉気持ちいいかヤコブ♡
ヤコブ 「アッアッアッアア··········♡」
······兄さん····あっ·····駄目·····忘れないとなのに。
でも逢いたいよ······兄さん。
ひと目でいいから。
〈バァァァン!!!!〉
父さん① 「なんだ!?外の方から音がしたな····」
父さん② 「少し様子を見に行った方がいいんじゃないか。」
父さん① 「そうだな。ヤコブ、お前はそこにいろ。」
ヤコブ 「はい。」
·······なんだろう。
敵の襲撃にしてはお粗末だから子供のお遊びかな。
まぁ·····やっと休めるし寝よう。
ヤコブ 「スゥ·····スゥ······」
少しして。
父さん達 「あ゙ぁ゙ァァッーーーー!!!!!!」
·······ん·····父さん達の声が·····なんかあったのかな?
行ってみよう。
〈ガチャ〉
ヤコブ 「そんな叫んでどうしたの?何か····」
父さん① 「お前は見るな!!」
父さん② 「家の中に入りなさい。」
ヤコブ 「いきなり何?動物の死体でもあった?」
父さん① 「そうだ。だから見るな。」
ヤコブ 「大丈夫だよ。血を見ても気絶するタイプじゃな····〈ガクッ〉兄さん······あ····ああ········」
······『逢いたい』とは思ったけど、下半身が·····
父さん① 「『見るな』って言ったのに。」
ヤコブ 「何で······ねぇ·····」
父さん② 「ヤコブ、家に入りなさい。」
ヤコブ 「嫌だ!!ねぇこの状態の兄さんを治せないの?」
父さん① 「無理だ。息はまだあったが、血と魔力を失い過ぎている。だからもう·····」
ヤコブ 「僕のじゃ駄目なの?」
父さん① 「足りない。だから手のほどこしようがない。」
ヤコブ 「なんで?父さん達の血や魔力じゃ駄目なの?」
父さん① 「俺等の血と魔力はサイモンとの相性が悪くて使えない。だから諦めるしかないんだ。」
ヤコブ 「そんなぁぁ········」
······これでお別れ····?
ヤダヤダヤダ·······誰か·····助けて·····
父さん② 「いや·····まだ方法はある。」
ヤコブ 「え?」
父さん① 「は?そんなものないはずだ。」
父さん② 「代償魔法だ。あれなら死にかけの傷でも治すことが出来る。
父さん① 「あれは駄目だ!大切なものをランダムに1つなくす魔法だろ?リスクしかないじゃないか。」
父さん② 「大丈夫····死ぬことはないはずだ。」
父さん① 「やめろよ。スペアのヤコブがいるのだからサイモンなんて死んだっていいじゃないか。」
ヤコブ 「はっ?」
······意味がわかんない。
家族が死にかけているのに····最低だ。
父さん② 「お前·····ふざけんなよ。」
父さん① 「なんだよ。」
父さん② 「サイモンは俺とサーヤの大事な1人息子だ。それなのに『死んだっていい····』なんてふざけるなよ!!」
父さん① 「悪かったよ。でもお前が大怪我でもしたら、俺達は冒険者としてやっていけなくなるぞ。」
父さん② 「大丈夫······そのときは商人にでもなればいいんだ。だから止めるな。」
父さん① 「わかった、じゃあもう止めない····勝手にすればいいさ。俺は巻き込まれたくないから離れてるわ。」
父さん② 「ヤコブも行け。」
ヤコブ 「僕はここに残るよ。」
父さん② 「どうしてだ、危ないぞ。」
ヤコブ 「元々僕のせいで兄さんがあんな目に遭ってしまったから償いがしたいんだ。」
父さん② 「そうか····わかった。じゃあこのままするぞ。」
ヤコブ 「うん····」
父さん② 「代償魔法発動······!!!!!」
〈シュゥ·················〉
父さん② 「ゲホゲホ···煙いな······サイモンは···よし!成功!!ヤコブやったぞ!!おい···ヤコブ·····」
ヤコブ 「『ヤコブ』って誰ですか?」
父さん② 「誰って····お前のことだよ。」
ヤコブ 「·······わからない。ここはどこ?あぁーー!!!」
サイモン 「んぅ······うるさいな·····」
父さん② 「目が覚めたか。」
サイモン 「父····さん·····げっ····」
父さん② 「お前そんなリアクションをとっている場合じゃない。ヤコブが記憶をなくした。」
サイモン 「えーーー!!!!!」
ヤコブ 「アッアッアッアア··········♡」
······兄さん····あっ·····駄目·····忘れないとなのに。
でも逢いたいよ······兄さん。
ひと目でいいから。
〈バァァァン!!!!〉
父さん① 「なんだ!?外の方から音がしたな····」
父さん② 「少し様子を見に行った方がいいんじゃないか。」
父さん① 「そうだな。ヤコブ、お前はそこにいろ。」
ヤコブ 「はい。」
·······なんだろう。
敵の襲撃にしてはお粗末だから子供のお遊びかな。
まぁ·····やっと休めるし寝よう。
ヤコブ 「スゥ·····スゥ······」
少しして。
父さん達 「あ゙ぁ゙ァァッーーーー!!!!!!」
·······ん·····父さん達の声が·····なんかあったのかな?
行ってみよう。
〈ガチャ〉
ヤコブ 「そんな叫んでどうしたの?何か····」
父さん① 「お前は見るな!!」
父さん② 「家の中に入りなさい。」
ヤコブ 「いきなり何?動物の死体でもあった?」
父さん① 「そうだ。だから見るな。」
ヤコブ 「大丈夫だよ。血を見ても気絶するタイプじゃな····〈ガクッ〉兄さん······あ····ああ········」
······『逢いたい』とは思ったけど、下半身が·····
父さん① 「『見るな』って言ったのに。」
ヤコブ 「何で······ねぇ·····」
父さん② 「ヤコブ、家に入りなさい。」
ヤコブ 「嫌だ!!ねぇこの状態の兄さんを治せないの?」
父さん① 「無理だ。息はまだあったが、血と魔力を失い過ぎている。だからもう·····」
ヤコブ 「僕のじゃ駄目なの?」
父さん① 「足りない。だから手のほどこしようがない。」
ヤコブ 「なんで?父さん達の血や魔力じゃ駄目なの?」
父さん① 「俺等の血と魔力はサイモンとの相性が悪くて使えない。だから諦めるしかないんだ。」
ヤコブ 「そんなぁぁ········」
······これでお別れ····?
ヤダヤダヤダ·······誰か·····助けて·····
父さん② 「いや·····まだ方法はある。」
ヤコブ 「え?」
父さん① 「は?そんなものないはずだ。」
父さん② 「代償魔法だ。あれなら死にかけの傷でも治すことが出来る。
父さん① 「あれは駄目だ!大切なものをランダムに1つなくす魔法だろ?リスクしかないじゃないか。」
父さん② 「大丈夫····死ぬことはないはずだ。」
父さん① 「やめろよ。スペアのヤコブがいるのだからサイモンなんて死んだっていいじゃないか。」
ヤコブ 「はっ?」
······意味がわかんない。
家族が死にかけているのに····最低だ。
父さん② 「お前·····ふざけんなよ。」
父さん① 「なんだよ。」
父さん② 「サイモンは俺とサーヤの大事な1人息子だ。それなのに『死んだっていい····』なんてふざけるなよ!!」
父さん① 「悪かったよ。でもお前が大怪我でもしたら、俺達は冒険者としてやっていけなくなるぞ。」
父さん② 「大丈夫······そのときは商人にでもなればいいんだ。だから止めるな。」
父さん① 「わかった、じゃあもう止めない····勝手にすればいいさ。俺は巻き込まれたくないから離れてるわ。」
父さん② 「ヤコブも行け。」
ヤコブ 「僕はここに残るよ。」
父さん② 「どうしてだ、危ないぞ。」
ヤコブ 「元々僕のせいで兄さんがあんな目に遭ってしまったから償いがしたいんだ。」
父さん② 「そうか····わかった。じゃあこのままするぞ。」
ヤコブ 「うん····」
父さん② 「代償魔法発動······!!!!!」
〈シュゥ·················〉
父さん② 「ゲホゲホ···煙いな······サイモンは···よし!成功!!ヤコブやったぞ!!おい···ヤコブ·····」
ヤコブ 「『ヤコブ』って誰ですか?」
父さん② 「誰って····お前のことだよ。」
ヤコブ 「·······わからない。ここはどこ?あぁーー!!!」
サイモン 「んぅ······うるさいな·····」
父さん② 「目が覚めたか。」
サイモン 「父····さん·····げっ····」
父さん② 「お前そんなリアクションをとっている場合じゃない。ヤコブが記憶をなくした。」
サイモン 「えーーー!!!!!」
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