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第143話 息子よ······②(ケイ視点3①)

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〈ガチャ〉

アインス 「お母さ·······はぁ····ケイさんですか····」

ケイ 「そんなにがっかりされるとショック何だけど❢」

アインス 「アンタはそんなタマじゃないでしょ?それにお母さん以外は興味がないのだから。」

ケイ 「ソンナコトナイヨ、キミタチノコトモキョウミガアルヨ。」

アインス 「嘘過ぎて棒読みになってますけど?」

ケイ 「ソンナコトナイヨ」

アインス 「嘘つきですね。まぁいいや早くお母さんを呼んでください。」

ケイ 「何で?」

アインス 「夕食を作って欲しいからですよ。」

ケイ 「ナーダは君達の召し使いかい?」

アインス 「違いますよ、お母さんです。」

ケイ 「お母さんというていで召し使いを強要しているじゃないか。」

アインス 「何が悪いんですか?お母さんに夕食を作ってもらうことが····」

ケイ 「悪いとは言ってないよ。でも作るのが当たり前と思うのは違うんじゃないか?」

アインス 「はぁ?」

ケイ 「ナーダは家事と仕事を両方頑張っているんだよ。それなのに毎日文句も言わずこなしている。だからたまにはやらない日があったっていいじゃないか。」

アインス 「駄目ですよ。お母さんとしての役目を全うしてもらわないと。」

ケイ 「その役目は毎日しないといけないのかい?」

アインス 「当たり前でしょ。死ぬまでずっとですよ。」

ケイ 「アインス君····」

アインス 「急に名前を呼んで何ですか?」

ケイ 「大人はどれくらいの時間働いていると思う?」

アインス 「通勤とか残業をいれて約12時間ぐらいですかね。何が言いたいんですか?」

ケイ 「お母さんという仕事はそれより働いている上に他の職業と違って休日がないんだよ。可哀相とは思わないのかい?」

アインス 「可哀相とは思いませんよ。だって24時間ずっとやっているわけじゃないし。」

ケイ 「でも毎日やらないといけないのは大変だろ?自分がその立場になったとき考えてみな。」

アインス 「大変ですね。」

ケイ 「だろ!だから今日はナーダを休ませよう。」

アインス 「そこまで言うなら代わりにケイさんが作ってください。」

ケイ 「何で僕が?」

アインス 「だってお母さんに夕食を作らせたくないのでしょう。それならアンタが責任持って代わりに作ってください」

ケイ 「僕が?」

アインス 「はい。」

ケイ 「無理だよ。」

アインス 「無理でもやってください、行きますよ〈ニギッ〉」

ケイ 「え~」

 ·······何でこうなった。
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