異世界大家族〜お母さんは大変です

メタボ戦士

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第108話 子供視点9⑥

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 ·······アインスのおかゆ·····クソマズだったな。
 サンドイッチを作ったときはわりと普通に美味しかったのに。
 まぁいいや、寝よう。

アーニム 「·············スー····スー·······」

 ······目を閉じたら眠くなってき········ん!苦しい······突然息が······顔の上に何か····?

アーニム 「········んーんぅ·····!」 

〈ポイッ〉

ルナ 「キャ!」

 ·····えっ!ルナが何で····?

ルナ 「ちょっと投げなくてもいいじゃないの!」

アーニム 「ごめん。それより最近ずっといなかったけどどうしたの?」

ルナ 「ケイさんの家にしばらく監禁されていたの。隙が出来たタイミングで今日やっと脱出したわ。」

アーニム 「えっ···何でそんなことに?」

ルナ 「1人で空の散歩を楽しんでいた帰り道、ケイさんの家から禍々しい魔力を感じたから魔法で壁をすり抜けて家の中に侵入したの。」

アーニム 「それで?」

ルナ 「そこでケイさんが高濃度の惚れ薬を製造しているところを目撃して。そのとき驚いて物音たてたら捕まったってわけよ。」

アーニム 「マジか!でも何で見ただけでわかるの?」

ルナ 「精霊の瞳は特殊で鑑定魔法が随時使える状態なの。」

アーニム 「へぇー便利。」

ルナ 「そんなこと今はどうでもいいわ。あなたのお母さんのナーダさん、惚れ薬を使われているわよ。」

アーニム 「えっ?ホントに。」

ルナ 「うん。ケイさんの家でナーダさんを見たとき、体内に惚れ薬が蓄積していたのが見えたわ。」

アインス 「それは本当か!?」
 
アーニム 「アインス、起きたの?」
 
アインス 「さっき起きた。それより本当なのかルナ!」

ルナ 「え····そうよ。あの惚れ薬の蓄積量はユイットが生まれた時期ぐらいからね。」 

アインス 「それが本当ならお母さん····〈ダッ〉」

〈ガシッ〉

アインス 「離せよ!アーニム。」

アーニム 「今ケイさんの家に乗り込んでもしょうがないよ。お母さんを助ける手筈が整っていないのだから。」

アインス 「そうだけどこのまま何もしないでベッドで寝るなんて嫌だ!離せ!?」
 
ドゥーエ 「2人共どうしたん?」

アーニム 「ドゥーエ、アインスを止めるの手伝って!」

ドゥーエ 「何だかよくわからないけど了解〈ガシッ〉」

アインス 「離せー····」

ドゥーエ 「馬鹿アインス、他のきょうだいも起きちゃうから寝ろ〈ゲシ〉」

アインス 「うっ····股間を蹴るなよ····」

ドゥーエ 「騒ぐから罰だ。アーニム、弱ったから睡眠魔法をかけろ。」

アーニム 「わかった。」

アインス 「やめ······zzz」

ドゥーエ 「やっと静かになった。もう寝るわ。」

アインス 「アインスが暴れた理由は聞かないの?」

ドゥーエ 「疲れたから明日の朝聞くわ。おやすみ。」

アーニム 「おやすみ。」
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