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第104話 子供視点9②

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ドゥーエ 「出来た~完成!」

アインス 「間に合って良かったな。」

ドゥーエ 「そうだな、他のきょうだいを起こすか。」

アインス 「おぅ。俺が他のきょうだいを起こすから、ドゥーエはお母さんを呼んで来て。」

ドゥーエ 「え~嫌だ。子作り中だったら気まずいじゃん。」

アインス 「流石にこの時間はヤッてないだろ。ケイさんの家のドアをノックするだけでいいから。」

ドゥーエ 「わかったよ、行くよ。」

アインス 「ありがとう、僕が行ったらケイさんのことを殺しそうになるから助かるよ。〈グッ〉」

ドゥーエ 「アインスのマザコンは彼女が出来るまで治らなそうだな。」

アインス 「そうかもな。早く現れないかな~お母さんみたいに美人で料理が上手で強い子。」

ドゥーエ 「まだそんなこと言ってるのかよ。お母さんより強い子は同級生にいないから、美人で料理が出来る子ぐらいにしなよ。」

アインス 「だって~お母さんより魅力的じゃないとマザコンが治らない気がするから。」

ドゥーエ 「そんなことないだろ。ていうかアインスは元々、サーシャ·オベールのことが好きじゃなかった?」

アインス 「好きだったけど、この国の第5王子と婚約するなら意味ないと思って諦めた。」

ドゥーエ 「そういうこと言いたいんじゃなくて、『お母さんより強くなくても恋愛対象になる子はいたじゃん』って言いたかったの。」

アインス 「そういうことね。確かに。」

ドゥーエ 「そのときはなんでサーシャ·オべールのことが好きだったの?」

アインス 「見た目が好みだったから。」

ドゥーエ 「そうなんだ~。じゃあ見た目がいい子と片っ端から付き合えば?」

アインス 「じゃあそうしてみる。それよりドゥーエはお母さんを呼んで来てよ。」

ドゥーエ 「わかったよ。」


 ·····嫌だなまぁ行くか。

〈ガチャ〉

 
 ······はぁ····ノックするのも嫌だな。
 
〈コンコン、コンコン〉

ケイ 「〈ガチャ〉は~い。」

ドゥーエ 「おはようございますケイさん。」

ケイ 「ドゥーエ君、こんな朝にどうしたの?」

ドゥーエ 「お母さんいますよね?呼んでください。」

ケイ 「ごめんね、それは無理。」

ドゥーエ 「どうしてですか?」

ケイ 「ナーダは今、熟睡しているから。」

ドゥーエ 「起こしてください。」

ケイ 「無理!気持ち良さそうに寝ているナーダを起こすなんて可哀想なこと····出来ない。」

ドゥーエ 「呼びに行かされた僕の方が可哀想ですよ。」

ケイ 「僕は君の父親じゃないから、そんなこと知らないね。」

ドゥーエ 「ケイさん、ホント性格が悪いですね。」

ケイ 「君達7つ子に対してだけだよ。それ以外では美男な賢くて優しい先生だから。」

ドゥーエ 「プッ····自分で美男とかよく言えますねw」

ケイ 「ナーダはそんな僕の見た目に惚れているみたいだけど?」

ドゥーエ 「見た目だけでしょw。それに見た目だって死んだお父さんの足元にも及びませんよ。」

ケイ 「別に死んだ人と比べても仕方ないし。それにナーダはベッドの上でよく『ディエスのときよりきもちいい」と言ってくれるし。」

ドゥーエ 「社交辞令という言葉を知らないんですか?まぁ知りませんよね。お母さんを犯して無理やり籍を入れた常識知らずだから。」

ケイ 「君が子犬みたいにキャンキャン吠えてもナーダは僕と籍を入れて、幸せな生活を送っているからノーダメージだよ。ほら家に帰りな。」
   
ドゥーエ 「帰りません。」

ケイ 「じゃあ魔法で君を君の家に送ってあげる。」


ドゥーエ 「されてたま····〈シュッン〉」

アインス 「あれ?ドゥーエどこから入って来たの?」

ドゥーエ 「ケイさんに魔法でここに送られた。」

アインス 「へぇ~そういえばお母さんは?」

ドゥーエ 「『熟睡しているから起こしたくない』ってケイさんに言われて会えなかった。」

アインス 「あの野郎!〈ニギュ····タラ··タラ···〉」

ドゥーエ 「アインス、手から血が出てるからそれ以上は握るな。」

アインス 「ごめん。あの野郎が赦せなくてつい···」

ドゥーエ 「わかるよ。僕もあいつ···凄い嫌い。」

アインス 「だよな。あ~僕があの野郎より強ければコテンパンにするのに。」

ドゥーエ 「あいつお母さんより強いらしいよ。」

アインス 「マジか、じゃあ今は勝てないじゃん。」

ドゥーエ 「そうだな。でも5年経てばいい線行くとは思うんだけど。」

アインス 「確かに!13になれば体格も今より大きくなっているし、保有魔力量も段違いに増えるだろうから差は縮まるかもしれないな。」

ドゥーエ 「そうだな。僕決めたよアインス···」

アインス 「何?」

ドゥーエ 「あいつに一矢報いるために魔法と武術を頑張るよ。」

アインス 「頑張れ!僕もあの野郎を倒すために頑張る。」

トロワ 「2人共熱く何を言ってるかわからないけど、早く朝食を食べないと遅刻するよ。」

アインス 「えっ?もうそんな時間。」

フィーア 「うん。」

ドゥーエ 「急いで食べないと。」
 
ペンタ 「冷静なドゥーエが珍しい。」

アーニム 「きっとケイさんに嫌なことを言われてリズムが崩れたんだね。」

ヘプタ 「可哀想に。」

ドゥーエ 「まぁその話はいいからさっさと身支度を済まして学校に行こう。」

トロワ 「アインスとドゥーエ以外は身支度終わったよ。」

アインス&ドゥーエ 「マジで?急がないと。」

 高速で身支度を終わらせて学校に向かった。
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