異世界大家族〜お母さんは大変です

メタボ戦士

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第91話 子供視点8⑤

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 真夜中。

〈グー·····〉

 ····腹減ったな。
 やっぱ夜にお母さんが作った夕食をあまり食べれなかったからかな。
 まぁ···あの血まみれの顔を見た後での夕食だったから食欲がなくなるのはしょうがないか。

 昨日の余り物でもつまみに行こう。

 きょうだい達が起きないように静かにダイニングに向かった。

 ·····あれ?明かりがついてる。
 もう誰かいるのかな·····あっ!

ペンタ 「お母さん、起きていたの?」

ナーダ 「まぁ眠れなくてね。ペンタはどうしたの?」

ペンタ 「ちょっと小腹が空いたから何か食べようと思って。」

ナーダ 「そっか····それなら夜中に食べても胃の負担にならないものでも作ろうか?」

ペンタ 「いいの?夕食の残りを食べようと思っていたのに。」

ナーダ 「夕食のトマトシチューは胃の負担が大きすぎるからやめときなさい。」

ペンタ 「わかったよ、じゃあ何を作ってくれるの?」

ナーダ 「消化に良いうどんかな。」

ペンタ 「すぐ出来る?」

ナーダ 「10分以内には出来るから待ってなさい。」

ペンタ 「は~い。」

 10分後。

ナーダ 「はい、出来たわよ。」

ペンタ 「ありがとうお母さん。ていうかお母さんも食べるんだね。」

ナーダ 「私も作ってたら小腹が空いたのよ。」

ペンタ 「そっか····」

ナーダ 「みんなには内緒ね☆〈ナデナデ〉」

ペンタ 「うん。」
 
ナーダ 「じゃあ食べましょうか······」

ペンタ&ナーダ 「いただきます。ズル····ズズ······」
  
ペンタ 「美味しい。」

ナーダ 「そうね····夜中に食べるのって背徳感があってやっぱ良いわね。」

ペンタ 「お母さん····夜中に食べるときあるの?」

ナーダ 「太るから良くないけど、たまにね。」

ペンタ 「お母さんもそういうことあるんだね。」

ナーダ 「何?お母さんのこと聖人君子だと思ってたの?」

ペンタ 「聖人君子の意味は知らないけど、夜中に何かを食べたりしない人だと思ってた。」

ナーダ 「お母さんも人の子だからお腹が空いたら夜中でも食べるわよ。」

ペンタ 「へぇ····何かお母さんの新しい一面を知れたな~」

ナーダ 「そう?」

ペンタ 「うん8年生きてきて、お母さんのそういう人間らしい姿をあまり見たことがなかったから。」

ナーダ 「失礼ね、ちゃんと人間よ。」

ペンタ 「化け物とかそういうことを言いたいわけじゃなくて、完璧超人だと思っただけ。」

ナーダ 「そう····ん?化け物と完璧超人ってほぼ同じじゃない?」

ペンタ 「いや····まぁ···いいじゃん別に。」

ナーダ 「はぐらかしたわね。」

ペンタ 「そんなことよりうどんを食べようよ。のびるよ。」

ナーダ 「あーそうね。何か腑に落ちないけど。」

 その後うどんを仲良く食べた。

ペンタ 「ご馳走様、腹を満たせたから寝るね。」

ナーダ 「お粗末様、ちゃんと歯を磨いてから寝なさいよ。」

ペンタ 「わかってるよ、おやすみ。」

ナーダ 「おやすみペンタ。」

 歯を磨いてからベッドで寝た。
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