異世界大家族〜お母さんは大変です

メタボ戦士

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第71話 子供達に謝罪

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 家に着いた。

 もう外が暗くなっていたから子供達はとっくに帰っているだろう。

 私は深く深呼吸をしてから家の中にケイさんと入った。

ナーダ 「みんなただいま~」

7つ子 「お母さんおかえり~お母さんがいなかったからカレーライスを作って待ってたよ·····って後ろの人は誰?」

ナーダ 「この前夕食を一緒に食べたケイ·イガラシさんよ。」

ケイ 「こんばんは」

7つ子 「へぇ~女性になっても美人だね。」

ケイ 「ありがとうございます。」

7つ子 「今日も一緒に食べるの?」

ナーダ 「そうね。あと泊まってもらうわ。」

7つ子 「何で?」

ナーダ 「今からその理由を話すから覚悟して聞いてくれる?」

7つ子 「わかった。」

ナーダ 「実はかくかくしかじかで私とケイさんの間に子供が出来てしまったの。だからこんなことになってごめんなさい。」
  
7つ子 「···············」

アインス 「何で風呂場で体を洗わせる時点で、ケイさんがお母さんに下心があるとは思わなかったの?」

ナーダ 「お母さん、男の体で浮かれて注意力が落ちてしまってたのかもね。」

7つ子 「最低」

ドゥーエ 「ケイさんは今回の手段で僕達に嫌われるとは考えなかったんですか?」

ケイ 「ナーダさんが手に入ればどうでも良かったので考えていなかったです。」

7つ子 「最低」

トロワ 「今回生まれてくる子はどっちがお母さんとお父さんになるの?」

7つ子 「産むのはケイさんだけど戸籍というか書類上では私がお母さんでケイさんなお父さんになるわね。」

トロワ 「そっか~異父兄弟なのか異母兄弟なのかややこしいね。」

フィーア 「正直言って私はきょうだいとは認めたくないけど····」

ナーダ 「どうして、フィーア?」

フィーア 「だってお母さんが好きでもない人に無理やり犯されて出来た子供なんでしょ。そんなのきょうだいとは認めたくないよ。」

ナーダ 「フィーア····」

ペンタ 「確かにフィーアの言う通りだよ。お母さんがこの人の子供を面倒を見る必要は一切ない。」

ナーダ 「それは違うわよペンタ。」

ペンタ 「どうして?」

ナーダ 「ケイさんは最低な人だけど、その子供には罪はないわ。それにその子はお母さんと血の繋がりがある子供だから面倒を見る必要はないことはないと思うの。だからその子が生まれたとき、みんな私と血の繋がりがある子供達なのだから仲良くして欲しい。」

ペンタ 「お母さんがそこまで言うならその子は可愛いがるよ。」

ナーダ 「ペンタ······」

ペンタ 「でもケイさんは俺達の父親とは認めない。俺達の父親は1年前に死んだディエス·ヌーヴァだけだ。だから産んだら子供だけこの家に置いて俺達に顔を見せるな。」

ナーダ 「ペンタ······」

ケイ 「ナーダさんとは通い婚をするので、あなた達とは元々これ以上会うつもりはないですよ。」

ペンタ 「通い婚?わざわざお前みたいなクズのためにお母さんがお前の家に通うのかよ!そんなの絶対認めない。」

ナーダ 「ペンタ·····」

アーニム 「そうだよ。お母さんは家事、ギルドの依頼、買い物、朝食と夕食のご飯作りで大変なのに通わせるなんて反対!」

ケイ 「じゃあどうすればいいんですか!」

ヘプタ 「だからさっきから言ってますよね。子供だけこの家に置いて俺達に関わるなって。それにまだお母さんとは籍をいれてないのだからあなたは自由ですよ。」

ケイ 「それは嫌です。ナーダさんとせっかく肉体関係になれたのにお別れするなんて。」

7つ子 「おえ····お母さんのそんな話聞きたくない!」

ナーダ 「アンタ達そのリアクションは私に失礼過ぎない!」

7つ子 「だってキモいじゃん。8歳が聞く内容じゃないよ。」

ナーダ 「確かに精神衛生上よくないわね。この話は終わりにして夕食を食べましょう。」

7つ子 「お母さん、食欲ないから明日の朝食べるよ。」

ナーダ 「そうなの?じゃあケイさん、2人で食べましょうか?」

ケイ 「はい。」

7つ子 「ちょっと待って!」 

ナーダ 「何?」

7つ子 「やっぱりお母さんをこの人と2人にするのは良くないから食べるよ。」

ナーダ 「そう?じゃあみんなで食べましょうか。」

7つ子 「うん。」

ケイ 「僕はナーダさんと2人で良かったんですけど····」

7つ子 「ケイさんに選ぶ権利はない。」

ケイ 「ツンツンしてますね~この前夕食を食べたときは仲良くしてくれたのに·····」

7つ子 「ケイさんがお母さんを犯したからだろ。」

ケイ 「誰かを手に入れるために手段なんて選んでいられないですよ。」

7つ子 「別に普通に仲良くしていけば、お母さんとは結婚出来たと思うけど。」

ケイ 「そうかもしれないませんけど、子供は作れなかっただろうからこれで良かったんです。」

7つ子 「どうしてそんなに子供が欲しかったんだよ。」

ケイ 「僕と好きな人との子を欲しがるのは変ですか?」

7つ子 「変ではないと思うけど、愛し合わないで生まれた子供なんて愛着が湧かないでしょ。」

ケイ 「湧きますよ。」

7つ子 「ケイさんはそうでもお母さんは湧かないと思うよ。だって寝ているときにしぼりとられた精子の子供だから。」

ナーダ 「アンタ達·····これ以上精神衛生上良くない話は終わりにして、カレーを温め直したから食べましょう。」

7つ子 「はーい。」

ナーダ 「ケイさんも。」

ケイ 「わかりました。」

 いつもの賑やかな食卓と違い、お通夜のようだった。

 気まずくて何か話題を出しても子供達は「そう。」としか言ってくれなかった。

 その後夕食を食べ終わったら歯を磨き、入りそびれた風呂に入った。

 出た後リビングに戻りケイさんの寝る場所を用意してから自分の部屋に行って寝た。
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