31 / 234
第31話 子供視点3①
しおりを挟む
·····サーシャさん可愛い。
心の中ではいつもそう思っているが、1度も彼女と会話が出来ていない僕·····ただ遠くから彼女を観察しているだけの僕。
きょうだい達に『ストーカーになるなよ。』なんて言われていたのにこれじゃあほぼストーカーだと最近の行動を振り返ってそう思った。
きょうだい達には『友達になれるように頑張る。』的なことを言ってたのに名前を知ってからも1歩も進歩していない。
本当、自分のことを情けないチキン野郎だと思う。
····会話をしてみたい、でも共通の話題がない。
彼女が読んでいるような難しい本の話について語れれば共通の話題も出来るかもしれないが、難しい本を読もうとすると頭が痛くなるから無理!
どうすればいいんだろ····
そんなことを考えながらもいつもと同じく彼女から離れたところで読書をしていた。
今読んでいる本の内容は全く頭に入っていない。
彼女からワンチャン話しかけてこないかと不純な気持ちで頭がいっぱいだったから、ほぼ読んだフリだった。
しばらくそうやって図書館で過ごしていたら、彼女が近づいて来て「そこのあなた、本が逆さになっていますけど読めていますか?」と言ってきた。
アインス 「あっ?本当だ。親切にありがとうございます。」
サーシャ 「いえ····ずっと逆さで読んでいて気になったもので。あなた、いつも放課後に図書館で会いますけど本が好きなんですか?」
アインス 「はい、好きです。」
サーシャ 「私も本が好きなんですけど、どんな本が好きなんですか?」
アインス 「ミステリーが好きです。」
サーシャ 「面白いですよね~私は伝記が好きです。」
アインス 「伝記?」
サーシャ 「わからないですか?」
アインス 「はい、すいません。」
サーシャ 「伝記とは実在の個人の生涯の事績を書き綴った本のことです。」
アインス 「そうなんですね、面白そう。」
サーシャ 「興味ありますか?」
アインス 「はい少し。」
サーシャ 「おすすめの本がこの図書館にたくさんあるのでぜひ読んでみてください。」
アインス 「読んでみます。」
サーシャ 「1冊読み終わったらその本の感想を教えてください。」
アインス 「はい。」
サーシャ 「そういえばあなたの名前を聞いていませんでしたね。」
アインス 「そういえばそうですね。」
サーシャ 「聞いた私から先に名乗りますね。私の名前はサーシャ·オベールです。」
アインス 「僕の名前はアインス·ヌーヴァです。」
サーシャ 「よろしくヌーヴァさん。」
アインス 「アインスでいいですよ。クラスメイトはそう呼んでいるので。」
サーシャ 「わかりました、アインスさん。それなら私もサーシャでいいですよ。」
アインス 「わかりました、サーシャさん。」
その後も2人で色々のことを話して仲良くなった。
外が暗くなってきた頃にまた放課後に図書館で会うことを約束して解散した。
心の中ではいつもそう思っているが、1度も彼女と会話が出来ていない僕·····ただ遠くから彼女を観察しているだけの僕。
きょうだい達に『ストーカーになるなよ。』なんて言われていたのにこれじゃあほぼストーカーだと最近の行動を振り返ってそう思った。
きょうだい達には『友達になれるように頑張る。』的なことを言ってたのに名前を知ってからも1歩も進歩していない。
本当、自分のことを情けないチキン野郎だと思う。
····会話をしてみたい、でも共通の話題がない。
彼女が読んでいるような難しい本の話について語れれば共通の話題も出来るかもしれないが、難しい本を読もうとすると頭が痛くなるから無理!
どうすればいいんだろ····
そんなことを考えながらもいつもと同じく彼女から離れたところで読書をしていた。
今読んでいる本の内容は全く頭に入っていない。
彼女からワンチャン話しかけてこないかと不純な気持ちで頭がいっぱいだったから、ほぼ読んだフリだった。
しばらくそうやって図書館で過ごしていたら、彼女が近づいて来て「そこのあなた、本が逆さになっていますけど読めていますか?」と言ってきた。
アインス 「あっ?本当だ。親切にありがとうございます。」
サーシャ 「いえ····ずっと逆さで読んでいて気になったもので。あなた、いつも放課後に図書館で会いますけど本が好きなんですか?」
アインス 「はい、好きです。」
サーシャ 「私も本が好きなんですけど、どんな本が好きなんですか?」
アインス 「ミステリーが好きです。」
サーシャ 「面白いですよね~私は伝記が好きです。」
アインス 「伝記?」
サーシャ 「わからないですか?」
アインス 「はい、すいません。」
サーシャ 「伝記とは実在の個人の生涯の事績を書き綴った本のことです。」
アインス 「そうなんですね、面白そう。」
サーシャ 「興味ありますか?」
アインス 「はい少し。」
サーシャ 「おすすめの本がこの図書館にたくさんあるのでぜひ読んでみてください。」
アインス 「読んでみます。」
サーシャ 「1冊読み終わったらその本の感想を教えてください。」
アインス 「はい。」
サーシャ 「そういえばあなたの名前を聞いていませんでしたね。」
アインス 「そういえばそうですね。」
サーシャ 「聞いた私から先に名乗りますね。私の名前はサーシャ·オベールです。」
アインス 「僕の名前はアインス·ヌーヴァです。」
サーシャ 「よろしくヌーヴァさん。」
アインス 「アインスでいいですよ。クラスメイトはそう呼んでいるので。」
サーシャ 「わかりました、アインスさん。それなら私もサーシャでいいですよ。」
アインス 「わかりました、サーシャさん。」
その後も2人で色々のことを話して仲良くなった。
外が暗くなってきた頃にまた放課後に図書館で会うことを約束して解散した。
11
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
転生して捨てられたけど日々是好日だね。【二章・完】
ぼん@ぼおやっじ
ファンタジー
おなじみ異世界に転生した主人公の物語。
転生はデフォです。
でもなぜか神様に見込まれて魔法とか魔力とか失ってしまったリウ君の物語。
リウ君は幼児ですが魔力がないので馬鹿にされます。でも周りの大人たちにもいい人はいて、愛されて成長していきます。
しかしリウ君の暮らす村の近くには『タタリ』という恐ろしいものを封じた祠があたのです。
この話は第一部ということでそこまでは完結しています。
第一部ではリウ君は自力で成長し、戦う力を得ます。
そして…
リウ君のかっこいい活躍を見てください。
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
神様のミスで女に転生したようです
結城はる
ファンタジー
34歳独身の秋本修弥はごく普通の中小企業に勤めるサラリーマンであった。
いつも通り起床し朝食を食べ、会社へ通勤中だったがマンションの上から人が落下してきて下敷きとなってしまった……。
目が覚めると、目の前には絶世の美女が立っていた。
美女の話を聞くと、どうやら目の前にいる美女は神様であり私は死んでしまったということらしい
死んだことにより私の魂は地球とは別の世界に迷い込んだみたいなので、こっちの世界に転生させてくれるそうだ。
気がついたら、洞窟の中にいて転生されたことを確認する。
ん……、なんか違和感がある。股を触ってみるとあるべきものがない。
え……。
神様、私女になってるんですけどーーーー!!!
小説家になろうでも掲載しています。
URLはこちら→「https://ncode.syosetu.com/n7001ht/」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる